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大山敏浩(全1記事)

「人を好きになるという感情を忘れた」 若手起業家が考える、あたたかさが伝わるサービスとは

天才と呼ばれる人は、何がきっかけで天才になるのか。Skyland Venturesのコワーキングスペース#HiveShibuyaで、木下慶彦氏がホストとなり「BEATS」というショートミーティングが開催されました。今回のゲストはPopshootの大山敏浩氏。「人を好きになること」について考え続けている大山氏が構想する、あたたかさが伝わる次世代のコミュニケーションサービスとは。

中学時代からオンラインゲームで稼いでいた

木下慶彦氏(以下、木下):それでは最後にPopshoot大山さん、今日はありがとうございます。

大山敏浩氏(以下、大山):今は株式会社ポップシュートという会社をやっています。大山敏浩と申します。ずっとオンラインゲームをやっていて、そこでお金を稼ぐのおもろいなーと思っていて育ちました。今は同志社大学在学中に起業した24歳です。

木下:いつぐらいからオンラインゲームには関心があったんですか?

大山:中1ですね。ある老舗オンラインゲームを10年間やってたんですけど。

(会場笑)

木下:長いですね。

大山:そのオンラインゲームで基本的には生計を立ててたんですけど。

木下:どのくらいですか?

大山:平均で言ったら、中学生の頃からコンスタントに月数十万円以上稼いでたと思います。ただ、高校1年のときにチート(裏ワザのようなもの)っていうのを覚えてしまって、たまたまハッカーの人とオンラインで知り合いになってもうて。しかもギルドで仲良くなったんですよ。それでそのときにめっちゃ稼いでしまって、「ああ、これおもんないわ」となりました。

木下:それは10年やってた中の、最初のほうに来たのですか?

大山:それは4年目に来ました。最初の3年間くらいは、ひたすらゲームをやってました。その後お金を持ったのですけど、でもお金って一瞬でなくなるもんで、何だかんだお金もめっちゃ使ってて、「あ、これヤバいわ」となったときに、Airbnbと出会い、Airbnbで部屋を貸したりしていました。

木下:それはここ最近のことですよね?

大山:1年くらいですね。その後、気づいたら東京に来ていたという感じですね。

木下:オンラインゲームのプレイは今も続いてるの?

大山:続いてないですね。

木下:それは何年前くらい?

大山:2〜3年前までですね。

「好き」って何なんだろう?

木下:なるほど。では、毎日やってるのは、昔はゲームだった。今は熱中できることとか、毎日考えてることとか、やっている行動とかあるんですか?

大山:行動でしていることはあんまりなくって。最近というか、ずっと昔から「好き」っていうことについて考えていて。感情の「好き」なんですけど。全然いい話じゃないんですけど、この年齢になってきたら、女の人を好きになるっていう感情を忘れてしまって。

木下:今いくつだっけ?

大山:24です。好きってどんな感情やったかなと思って。最近とか、友達の女の子にLINEとかで聞くんですよ。「好きってどんな感情なん?」って。忘れてしまって。

僕、同志社に中高大って行ってて、友達とかもずっと一緒じゃないですか。最近話してたことがあって、中学2年の時とかって、授業中とか彼女のこと考えて、「今地震が起きたら、俺はすぐ助けに行く」みたいなことをひたすら考えたよねっていう話をしてたんですよ。「考えてたよなぁ?」みたいな。

それでケータイを持ち寄って、中学生の頃のメールとかを見返してたんですよ。そしたら「俺は世界一愛してる」みたいなのをひたすら送ってるんですよね。「こんなん言えてたんや」と。「今は間違っても世界一愛してるなんて言えへんな」とか。

だから「好き」って何かなと思って。それは女の子だけじゃなくって、やりたいこともそうで。みんな小さいころの好きっていう感情がなくなっていくから、サラリーマンとか、就職して。好きとか特に無いから、みんなそういうありきたりな道を選ぶのかなと思って。

だから、最近はひたすら「好き」っていうことについて考えていて。実際は女の子についてが多いですけど(笑)。

木下:それは、色んな人とお付き合いするのがゴールなの? そういう訳じゃなく?

大山:一応結婚という制度があるので、どういう相手と結婚できるかっていうことで。でも多分、それがけっこう難しくて。好きっていう感情があっても、「この子はこれだからあかん」みたいなのが、昔より増えてきてもうたんですよね。

顔とかだけじゃなくて、僕やったら「いつか僕の財産食われる」みたいな。そういう考えが働いてもうて、会う子会う子、全然信用できなくなってしまうんですよ。そういう問題が発生してて、それについて考えてますね。

あたたかさが伝わるサービスを

木下:なるほどね。そういう話は、一緒に話し合う仲間がいたりするんですか?

大山:とりあえずチームのメンバーとは話しますね。

木下:そういう考えを話す相手は昔からいました?

大山:中学からの友達がいるので、そいつらとは、ずっとそういう話をしていて。好きについてはめっちゃ議論してますね。中学から仲良い4人組がいて、その1人に大学の頃から3年くらい付き合ってる子がいたんですけど、僕、この前たまたまその子と六本木で会ったんですよ。

それで「あれ?」と思って。あんまり確証なかったので置いてたんですけど、その後、その子の友達の女の子から「こないだ、その女の子来ててん」って言われて。それで友達に確認したんですよ。「お前、彼女が来てるんなら、俺に連絡しろよ。俺、六本木住んでんねんから、一緒に飲むくらい言ってや」って。そしたら「えっ?」ってなって。実はその女の子、こっちで浮気してて。3年付き合ってる男の子がいたんですよ。

で、友達はその子と別れて、その後また別の子と付き合いだしたんですけど、そのときに聞かれたのが「お前、東京行っていろんな女の人に会ったけど、結局好きになれたか?」っていうことで。「いや、なれへんわ」「やっぱそうやんなぁ。今から出会ったやつをホンマに好きになるのって難しいよなぁ」「昔から好きだったやつなら、好きになれるよなぁ」みたいなのを、みんなでひたすら話し合ってるんです。だから恋愛の話が多いですね。

木下:ちなみに今やってる会社のチームと、そういう話とは、いつか一致したりするんじゃないかって思ってますか?

大山:それは、サービス自体には直結してると思っていて。僕らもコミュニケーションという部分は考えていて。というのは、日本人はLINEをめっちゃするじゃないですか。けど、一方でAirbnbやってたときは、中国人の方って、テキスト送ったら全部ボイスで返してくるんですよ。

それで、「声ってあたたかいな」と思って。でも日本人はやらないじゃないですか。僕はそれを変えられるんじゃないかと、ちょっと思ってて。それが動画であるかもしれないけど、そういう形式に変えられるんじゃないかなと思って。もうちょっとあたたかさが伝わるサービスにしたいなというのがあるんです。

みんなに使われるサービスを作りたい

木下:動画で何かをするみたいなサービスを作っているんですか?

大山:そもそもは、ニュースだったり、セルフィーでもいいですけど、自分を表現していく動画のCGMみたいなのを作ってたんですけど、それは企画時点で廃止になってしまったんです。

次は、Snapchatじゃないですけど、もうちょっとカジュアルにできるものがあればいいなと思ってるんですよ。

木下:今作ってるんですか?

大山:そうですね。でも、今回1回学習して、一気に作ってしまうより、1回試してから作っていくっていう形式に変えたので、今はひたすらプロトタイプを作って、仲間で試しておもろそうやったらいこう、みたいな感じに方向転換しました。さすがに今回、大失敗したので。

木下:それはプロジェクトとしては数ヶ月とか?

大山:今2カ月目ですね。

木下:じゃあ、まだまだですね。最終的に、どうなったらゴールに近づいたなってなりそうですか?

大山:今まで「好き」とか言ってた話から急に現実的になるんですけど、ポップシュートの仲間が集った理由が、1回会社がバイアウトか上場みたいなのを狙おうということだったので会社としてのゴールはそこにあって。でも、サービスとしてのゴールは「みんなに使わえれるサービスを作りたい」なんですけど、漠然としてて。ただ、街とか出た時に「これ俺が作った」って言えるサービスになったらいいなと思います。

好きの定義は人それぞれ

木下:わかりました。最後に何かありますか?

大山:ちなみに木下さんは「好き」ってありますか? 女性関係に関して、どういう人が好きとか。

木下:僕は食べ物の好き嫌いがない人が好きなんですよ。これ重要で、これを言ったら、過去に女性に怒られたことがあります。「そんな人はいっぱいいるでしょ」「食べ物の好き嫌いなんてないですよ」と。

でも最近自分でわかったのは、食べ物の好き嫌いが多い人って、変わらないじゃないですか。1年後に急に食べられるようになったりしないから、その人と一緒にいる時間が制限されていく。だから僕はやだったんだなっていうのが最近わかったんです。

ずっと一緒にいたい人って、そういう制約がなるべく少ないほうが、一緒にいてもいろんな楽しみ方があるから。食べ物って毎日3回もあるから、そういうところって重要ですよね。

大山:なるほど。ちなみにそういう方って、今いらっしゃるんですか?

木下:それは、今度また。

大山:なるほど(笑)。

木下:ありがとうございました。今後もSkyland Venturesの会っているU30の天才と思う人たちのオリジンを聞くインタビューを定期的に発信していきたいと思っています。

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