2024.12.03
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木下慶彦氏(以下、木下):皆さんこんにちは。今回ご紹介いただいたスカイランドベンチャーズの木下と申します。僕はベンチャーキャピタリストという仕事をしていて、今トランスリミットの高場さんが創業してから2年弱という話でしたが、彼が2人で会社を作ったときにご縁があって、そのときに投資、最初のプロダクトの開発資金を提供させていただいた経緯になります。
さっき彼は7億人ユーザーがいるサービスを運営してる会社のことをサラッと言っていましたし、今3,000万ダウンロードくらいのサービスを提供していますが、直近のアプリ、Brain Dotsを出した瞬間に言われたことは、「億ダウンロードがないとやっている意味がない」と。そんなことを、彼は普通に言ったりします。
これは僕がすごくうれしいことでもあり、彼を「すごいな」と思うところでもあり。僕もそれを受けて、例えば「1億生産されているものって何だろう?」とか、「1億人にサービスが届いてるものって何だろう?」と考えるようにしていて、多分皆さんが使っているFacebookやGoogleやTwitterは、デイリーでも億単位でユーザーがいる。
それから、僕もトランスリミットもインターネットのビジネスをやっていますが、例えば、歯磨きやお風呂のような数億人とか数十億人が認知しているものがIT化していくとか、インターネットで繋がっていく世界観っていうのを考えたりしています。
でも、僕はヒントをだいたい起業家にもらっていて。今日ご一緒させていただくのもすごく楽しみに思って来ました。
ちょっとプレゼンもさせていただきたいと思います。
ちなみにベンチャーキャピタリストと会ったことがある方ってどのくらいいらっしゃいますか? 例えば、個別でお話されたことがあるっていう方?
(会場挙手)
ありがとうございます。ない方はぜひ、僕は渋谷の道玄坂にコワーキングスペースを運営しているので、1対1でお話も今後させていただければと思います。
僕はベンチャーキャピタルという仕事をしていますが本当にずっと伸び続けるような会社をサポートしたいいという思いでやっています。
プロフィール、英語の部分が多いのですが、6年半くらいベンチャーキャピタルの経験があります。TwitterやFacebookをやっている方はぜひフォローしていただきたいと思います。
結構Twitterとかでバカにならないのが、僕はTwitterで会って起業家に投資をしたり、TwitterやFacebookで、例えば高場さんが「休日だけど仕事してる」と(書いているのを)見つけたらオフィスにお邪魔して話しにいったりしています。
このくらいスピード感を持っていろんな人とコンタクトするのがすごい重要だと思っているので、やっています。
これは日経産業新聞に(2015年)4月に載せていただいたんですけど、ベンチャーキャピタリストをやってるメンバーは、ここに載ってるのがみんな40代とか50代のなかで、僕は29歳。3年前、26歳のときにスタートしました。
そのときに取り上げていただいたのは、僕は渋谷にコワーキングスペース、オフィスを持っていて、それからTwitterをほぼ毎日やっています。ほぼというか、毎日やっています。
これはすごい重要で、「毎日やってることが、その人の活動を決める」と僕は思っていて。「渋谷にちゃんとずっといる」「Twitterをやる」といったことは、僕にとってすごい重要だと思っています。
簡単にプレゼンなんですけど、「天才の話」と「スカイランドベンチャーズとは」っていうのを駆け足でやっていきたいと思います。
天才の話に僕は今すごい興味があって、例えばこれはイチローですけど、「天才ってなんだろう?」とか、「いつからイチローは天才なんだろう?」っていうのを日々考えていて。
1つの結論が出ているし、「どうやったら早くイチローを見抜けるのか?」ってことが僕らベンチャーキャピタルの仕事だと、イシューになると思っています。
イチローからなぞって僕が考えに至ったのは、天才っていうのは「毎日50年くらいのスパンで何かを続けられる人」だと思います。ただ、50年後じゃなくていいんです。最初の1年目のときにそれを見抜きたい。
これ結構みんな見落としがちで、僕もこの仕事を6年半やっていますが、この人が続くか続かないかの議論をしたことがあんまりなかった。そして、この結論に至っています。
偉人といわれるたちって、やっぱり努力系ですよね。「99パーセントの汗だ」と言ったり。
これは羽生さんですけど、「努力をしている人の側にいると、自然にいい影響が受けられるだろう」何かすごい普通のことを言っているな、メンタリティの話だなと思ったりするんですけど。これはすごい重要で。
すごい量の努力。そうなると毎日だろう。かつ長い時間かかるだろう、というようなことをやっている人たち。僕の場合だと、高場さんもそうですし、僕が投資している20社くらいの社長はみんなそういうマインドセットの人達になっています。
なので、そういう人たちと僕は場をともにすることをやっているだけで、何か特殊なことをしているつもりはそんなにないです。
ベンチャーキャピタリストって何かというと、僕は本当に50年くらいVCをやろうと思ってるんですが「天才を毎日探し続けよう」ということが仕事だと思っています。
皆さんも知っているような会社は、みんな天才たちによって作られているのかな、と思います。
天才をどう見分けるのかって大事だと思うんですが、すでに毎日やってることがある人。例えば、鈴木さんは音楽とデジタルのビジネスを長年やって何年ぐらいですか?
鈴木貴歩氏(以下、鈴木):仕事し始めたときから、実はまだインターネットがなかったときから家庭用の通信カラオケの仕事をしているので、ネットワークに音楽とかエンタメを乗せる仕事はもう4半世紀やってますね(笑)。
木下:20数年っていうことですね(笑)。彼は今でこそこういう場を開催されていたり、ビッグ・パレードは本当に素晴らしい場だと思うんですけど、もし1年目からこういう仕事で生きていくって決めてらっしゃったとするならば、彼は「音楽×デジタル」の天才なのかなと。勝手に思ってます。
これは別に社長じゃなくてもいいと思っていて、そういうフィールドで生きるって決めた人たちがみんな天才で、そういう人たちと僕は仕事がしたい。
すでに数年に渡って何かしてる人だったり。スタートしたとき(年齢が)アンダー30の人のほうがいいと思っています。それは50年継続しやすいから。
それから資金的苦労がないっていうのは結構重要で、みんな諦める理由はだいたいお金です。
特にスポーツとか音楽。音楽とかそういうものだと思うんですよね。なので資金的苦労がない人がよく、2代目社長とかいろいろやっかみを受けますけど、2代目の人が結局いいんだという理由は、その人がクビになったり死なない限りはお金がなくならない状態になっているから、ロングスパンでものごとを考えやすい。
そう思っているので、僕はベンチャーキャピタルっていうのがすごい必要なビジネスだと思っています。
アンダー30の人口を見ると、インドはアンダー30の人口比率が60パーセントくらいあって、アンダー30の人口差がやっぱり競争力になる。これは会社もそうだと思います。
スタートアップであろうが何であろうが、大きい会社のアンダー30の比率、どんどん下がってくるんですよね。日本全体も30パーセントを切っている。
ソニーやホンダが生まれたのは1950年ぐらい。戦後だったのでアンダー30比率ってすごい高かったと思うんです。なので僕らは(業界の中での)アンダー30比率をすごく下げたほうがいい。僕自身29歳ですけど、ちょっと油断すると周りがもう、どんどんおっさん……すみません、言葉を選ばずにいうと(笑)。
(会場笑)
おっさん化していく中で、(アンダー30の)比率が下がっていくんですよ。それを10年後も周りにいる人たちをアンダー30にしていかなきゃいけないっていうのが、向こう10年とか仕事をするなかで、考えてくときのポイントだと思います。アンダー30からしかイノベーションが起きないと思っておいても、そんなに間違いじゃないと思います。
「スタートアップはなぜ存在するか」というと、「問題解決」と「楽しい」っていうのがポイントだと思っていて。
これは僕が考えたんじゃなくて、今インド人のインターンがいるのですけど、その彼が「なぜスタートアップが存在するかというと、問題解決と楽しいことだ」と。これが重要で、楽しいから50年続くみたいなことだと僕は思っていて。インドだとこの認識はスタートアップに関心のある人にとってほぼ一致するらしいんですよね。だからすごくいい国だなと思っています。
今は日本だけ投資してますが、インドなんかもいつか必ず僕は投資活動の中に入れていきたいと思ってやっています。
この辺はサッといきますけど、スカイランドはスタートアップの最初のパートナーになりたいと思っていて。
ベンチャーキャピタル業務、それから「ラボ」っていう概念を作ってるんですが、これは魅力的な人がいかに僕らの周りに集まってくれるかってことを、ある意味仕事だと思ってやっています。
今日来てるのもそういう位置づけであったり。採算度外視でラボ作りに励んでいますね。イベントをやるのも、そういうことになります。
これは僕らがやっているコワーキングスペースでの集合写真です。今は数人で運営をしています。
投資している会社は、トランスリミットなどのゲームや、eコマース、メディアとか。今後はいわゆるIoTといわれるハードウェアの会社など、本当に未来に伸びるような事業領域や国に対して仕事がしたいと思っています。
音楽なんかはもっとやれると思うんですよね。なので、その中でチャレンジしたいと思います。
鈴木:そうですね、可能性あると思います。
木下:よろしくお願いします。ありがとうございました。
鈴木:ありがとうございます。
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