2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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小野裕史氏(以下、小野):ありがとうございます。続きまして、ソラコム玉川さんよろしくお願いします。
玉川憲氏(以下、玉川):みなさんこんにちは。世界中のヒトとモノをつなげる株式会社ソラコムです。「代表取締役社長兼、共同創業者兼、玉川憲」……ってイマイチですかね?
(会場笑)
玉川:「友情、愛情、平尾丈」に対抗してみたんですけど。
小野:玉川さん、トーンをやっぱり平尾さん的に(笑)。
玉川:初回だったので、あまり自信がなかったというのもありますね(笑)。それはさておき、ソラコムって知ってる人いないと思います。Amazonは知ってる人いますか? そのまま手を挙げていただいて、AWSを知ってる人いますかね? 半分くらいですかね? ありがとうございます。
私は3月までAmazonの中のクラウド事業のAmazon Web Service、略して、AWSの日本事業立ち上げをずっとやってきておりまして、卒業して最近このソラコムをつくって資金調達をしたばかりです。ここにいる小野さんのIVPとかWiLさんから。
小野:ありがとうございます。
玉川:ありがとうございます。
ただ、3月に卒業して先々週この資金調達の発表をしたので、実家とかに説明するのを忘れていて、父親母親から電話がかかってきて、「お前そんなお金を借りて大丈夫なのか」と。あまりスタートアップという経済圏がまだ日本は理解されてないんだなと改めて思って、説明を一生懸命しているところです。
我々のビジョンなんですが、「世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会へ」ということで、技術の会社です。テクノロジーイノベーションを用いて革新的なことをやってやろうと思っていて。まだ実は外向けに何をやっているかということは公開していないんですね。ただそれで資金調達をしているので、結構不思議な感じで注目されていると。
オフィスは二子玉川に。これは創業のチームメンバー4人です。ここから近いのでぜひインターンしたいという方がいらっしゃいましたら、マーケティングでも総務でもエンジニアでもデザイナーでも、ぜひ私のFacebookにメッセージください。
小野:二子玉川なのは玉川憲だからですか?
玉川:それもありますね。実際、住所も世田谷区玉川で統一しておりまして。余談ですけれど、私マンション名にも玉川ってついていて。郵便受けで左上に「玉川」がいるんですけれど、みんな私が大家と思っているので、郵便取るときに「あ、玉川さん」「あ、どうも」みたいなそんな感じで。もうなりきっておこうかなと思ってますが。
(会場笑)
今エンジニアを含めて8人になっていまして、ソフトウェア開発をずっとしているので、社員の生活環境にはすごく気を使っていて。運動不足になるので、我々エクストリームスタイルと呼んでいるんですけど、運動しながら顔まっすぐ向きながらやろうということで。こういう素晴らしい開発環境も整っておりますので、ぜひきていただければと。
ちょっと私のバックグラウンドを話しますと、東大でVRの研究をやっていて。いわゆるスターウォーズで出てくるアバターみたいなやつですね。
そのあとIBMの基礎研究所に入って、今でいうAppleWatchみたいなものを15年前ぐらいにやってたんですね。
小野:早すぎたやつですね。
玉川:早すぎたやつです。本当これ衝撃的で、「IBMでこういうのをシチズンと出します」というリリースを出したらものすごく反響があって、それで「よし、そろそろ打ってでるぞ。グローバルに出ていくぞ」というある日の朝に、マネージャーに集められて、「解散です」って言われたという非常にもったい無いプロジェクトでして。
なんでこれ結果的に解散になったかというと、あとでわかったんですけど、IBMって昔Think PadとかPCのビジネスをやってたんですけど、レノボに売りましたよね。上層部では2003年頃にはそれが決まっていて、まずは研究予算から止まるんですね。
そんな世の中の流れをまったく知らずに技術ばかりやっていた私は、解散になって「さて、どうしよう」と思っていたときに、営業側のソフトウェアの当時常務だった堀田さんという方が拾ってくれて。そのあとカバン持ちを6ヵ月くらいやらせてもらえるという機会があって。ビジネスのことを勉強させていただいたという形ですね。
それから2006年頃、技術をやっていくには英語がわからなければいけないということで、「純ドメ」って言葉わかりますかね? 「純粋にドメスティック」で英語全くやったことなかったんですけれど、一念発起して勉強して、留学をして帰ってきて。
ちょうどこの頃、2006年なんですが、Amazonがクラウドのビジネスをはじめたんですね。私、初めてそれをさわったときに背筋に本当に寒気が走って。「こんなすごいものが出てくるのか」と。AWSのことをあまり知らない方のために簡単にいうと、いわゆるスーパーコンピュータとかコンピュータというのは、AWSが出てくるまでは研究所にいる人やここ慶応のコンピュータサイエンスをやっている人にしかさわれないものだったんですね。
ごく一部の恵まれた環境にいる人にしかさわれないものだった。それが、AWSは非常にフェアなプライス、時間あたり1円とかで、誰にでも使えるように非常にフェアなプラットフォームをつくったんですね。それが出てきたことによって、Dropbox、Instagram、Pinterest、そういったグローバルなスタートアップがばんばん出てきたと。
ここにいらっしゃるコロプラさんもスマートニュースさんもAWS使っていただいていると思うんですけど。まさにそういうことをやってきたということですね。
2010年からAWS日本事業の立ち上げをやって。私は2番目に入ったんですけど、ずっとその立ち上げをやっていまして技術がトップとしてチームをつくっていたと。毎年ちょっとずつ増えていって、こんな感じになって。
(会場笑)
玉川:AWSがいろんな日本のお客様にも使われるようになってきて、ふと思い立って起業がしたくなったと。
なんで起業がしたくなったかということですが、もともとWatch PadというApple Watchみたいなことをやっていたとき起業がしたかったんですね。若気の至りで研究所に入ったらすごい特許が書けて、きっとそれで会社がつくれるんだろうというぐらいにしか思ってなかったんですけれど。あえなく無残にあの朝飛び散ったわけですが。
そのあといろんな経験をさせてもらって、AWSの事業を立ち上げた成功体験がもう1回勇気をくれたというか、「もう1回やれんじゃないか」と、「もしかしたらできんじゃないか」と思ったわけですね。AWSを使ったら、失敗のコストは少ないし、いっぱいクールなプロダクトがどんどん世界から出てきたんですよね。「じゃあ俺もAWSを使ったらやれんじゃないか」と思ったということですね。
今は何をやろうかということで、詳細は言ってないんですけれど、IoT、Internet of Thingsでたくさんのモノがインターネットにつながってくるだろうと。ただ、IoTと言われているんですけど、じゃあ実際にドローンとかモノとかそういったものをつなげようと思ったらいろんなボトルネックがあります。例えば、電源。例えば、通信。そういったところをAWS的なアプローチで解きたいなと。
誰でも使えるようなフェアなプラットフォームをつくっていきたいと思っており、今はプロダクトはプロトタイプもできてきていまして、10月に発表してあっと言わせたいなと思っています。
私が今日「グローバル」というパネルでお話できるかなと思っているのは、グローバル企業の日本市場展開をずっと5年ぐらいやってきたのでその話。そして今は「日本からグローバルへ」ということで、まだまだ駆け出しなんですけれどもお話させていただければと思っています。よろしくお願いします。
小野:ありがとうございます。
(会場拍手)
小野:ちなみにみなさんの中でAWSを実際に使ってる方ってどれぐらいいますか? まだ少ないですね。なかなかAWSは概念的にわかりにくい部分もあるんですけど、さっきの千葉さんのスライドの中で「マンションの1室にサーバーがたくさんあります」っていうのがありましたよね。昔は起業するといったらまずサーバーを立てないといけない時代だった。今やクリック1つでサーバーを。
千葉功太郎氏(以下、千葉):AWSさんなしではもう生きていけない体です。
玉川:とんでもございません。私もうAWSとは関係がないので(笑)。
千葉:ついつい(笑)。
小野:何が言いたいかというと、それだけ新しいサービスを立ち上げるのが簡単な時代になったという。これが非常に大きなエポックメイキングで。玉川さんはまさに、例えばテスラだとかこういったドローンがIoTとしていろんなモノとつながるにおいてまだまだなかなか大変なところを、まさにAWSのように場合によってはクリック1つでそういうものをつなげたり、電源を送ったり、そういったインフラをつくっていこうという、そんなイメージ。
玉川:そんなイメージで合ってます。
小野:まだ言えないところがあって。
玉川:そうなんです。まだ言えなくて。こっそりやって、あっと驚かそうと。
小野:楽しみにしていただければと思います。
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