2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
山本一太の直滑降ストリーム ゲスト:小野寺五典・防衛大臣(全1記事)
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山本(以下、山):ニコ生ユーザのみなさん、こんばんは。山本一太の直滑降ストリームの時間がやって参りました。今週の放送は先週に引き続き、これです。「IT政策担当大臣特別企画第3回大臣vs大臣」ということで、1回目は田村憲久厚生労働大臣。そして第2弾は新藤総務大臣。そして3回目はですね、私の盟友である小野寺五典防衛大臣にお越しを頂きました。小野寺大臣、今日はよろしくお願いします。
小野寺大臣(以下、小):よろしくお願いします。
山:なにしろ小野寺大臣、今非常に難しい立場にあります。安全保障政策大変ですから、今日は慎重に慎重を期して、決して私の大好きな小野寺大臣に迷惑をかけないように、いつもの通り冷静なトーンで進めていきたいと思いますので、ぜひみなさんご協力を……。ご協力ってなんでしょうか。よろしくお願いしたいと思います。
さて、実はユーザーのみなさん、私は小野寺大臣にはとっても思い入れがあるんですね。小野寺大臣と私、3つ違い、私の方が3つ年上なんですね。政治キャリアは私の方がちょっと長いんです。小野寺大臣はかなり長い間外交畑で頑張ってこられて、私が1999年から2000年まで外務政務次官をやって、その後、自民党の外交部会長になった時に小野寺大臣が外交部会長代理だった。非常に山本外交部会長を支えて頂きました。
その後、今度は小野寺大臣の方が早く外務副大臣になって、このときも活躍したんです。イランの人質事件もあったりして、本当に世界中を飛び回って、そして色んな紆余曲折がありましたが、この第2次安倍内閣で一緒に入閣をした。なんかですね、外交部会長代理の時は一緒にテレビに出たら「なにしろ発信力があって、目立ちまくっている山本外交部会長の傍でひっそりとやります」とか言ってたのに、今や防衛大臣で小野寺大臣の方が山本一太よりもずっと有名ということになったわけです。
小:そんなことないです。
山:まず最初に小野寺大臣にお聞きしたいと思うんですが、防衛大臣、これは非常に重い難しいポストですが、いかがでしょうか。
小:一番不思議なのは、山本先生とお互い一緒に大臣やってるっていうのが。
山:先生はやめましょう。一太さんで。せっかく大臣ですから大臣と呼び合いましょうか。
小:大臣、大臣って言うと、まるでどっかの居酒屋で大臣ごっこやってるみたいな感じ。
山:そうですね。ではいつもの通り小野寺さんでいいですか?
小:そうですね。一太さんと一緒に番組出るっていうとどっかの民放番組に出てるようなそんな雰囲気で、今お互いに内閣で毎日のように閣僚としてご一緒させてもらってまして、一太さんがこんなに真面目な方なんだということを改めて再認識させて頂きました。
山:ということは不真面目だと思っていらしたんですか?
小:いえいえ、そんなことはないです。一つお話をすると外交が一太さんすごく得意なんで随分教えて頂いて。覚えていらっしゃいますか、私が外務副大臣の時にイランの学生の人質を救出したことがあります。実は大変不思議な縁がありまして、一昨年ちょうど3.11の東日本大震災。あのとき、うち被災地なもんですから、私が直後に南三陸町の避難所の体育館を歩いてたら、後ろから声かけられたんです。パッと顔見たら、その時救出した横浜国大の学生だったんです。
あの時お父さんにお返ししてもう何年も経ってるのに、どうしてこの南三陸町の体育館にいるんだろうと思って、「どうしたの?」と聞いたら、「おかげさまであの後無事に卒業して、そしてなんとNHKに就職しNHKの支局で今回は手伝いということで、たまたま被災地の取材に入ったら私がひょこひょこ避難所で歩いていたのでそれで声をかけました」ということで。あの人質救出の時には一太先生に大変お世話になりました。
山:とんでもありません。実は自民党の総裁選挙ではお互いに違う講演者を応援した、それはいいんです。安倍自民党総裁が生まれて安倍内閣ができた後に、ある日小野寺五典さんから携帯にメッセージが入ってきて、「一太さん、安倍内閣で閣僚として大活躍して下さい」って。今でもとってありますよ。
私がすぐ折り返しのメッセージで、「いや、おそらく小野寺さんが必ず外交か安全保障で大臣をやると私は思っています」というふうに返したんです。そしたら小野寺さんは「そんなことは全くどこからも聞こえてきていません」という話だったんですけども、一切安倍総理に聞いたわけじゃないですけども私の予想がバッチリ当たった。永田町の予言者と呼ばれてますから私は。嬉しかったですよ。
小:あのときは一太さんのお名前が出ていてぜひやって頂きたいと思って出して、返事がきた時には外交辞令で慰めてくれたんだなというふうに思っていたんですが。正直当日まで分かりませんでしたので。
山:私の辞書に外交辞令という言葉はありませんから。
小:わかりました。そろそろ本題に入りましょうか。
山:本題の前にもうちょっとお話したいんですけれども、防衛大臣として今安倍内閣の一員。安倍総理が前回大臣安倍内閣の時と随分変わったという人が多い。人間力は相変わらずだと思うんですけれども、一週間にほとんど何度も閣議で会うわけなんですが、安倍総理の印象はどうですか? かなり落ち着いて腹を据えて覚悟を持ってやってるっていう感じがするんですけど。小野寺防衛大臣はどう見てます?
小:私は自分の所掌の安全保障分野で総理の発言、あるいは国会での答弁を見させて頂いてるんですが、自分のものとして自分の言葉で一つ一つ丁寧に答えられてるなと。ですから例えば当然こういう風に答弁したらしたらどうでしょうかと、様々官僚の人達がサポートすることはあるんでしょうけど、私が知っている安全保障の分野に関しては総理は自らの言葉で自らの信念を持ってお答えしてるなっていうのは本当に感じます。
山:落ち着いていますよね、すごくね、いつもね。
小:それは従前からもそうだと思います。
山:先ほど小野寺さんが、「一太さんと並んでいると、民法のテレビ番組出てるみたいだ」と言ったんですけど、新報道2001でも両大臣で一緒だったんですが、その時も小野寺大臣私の支持者にすごく評判が良くて、ものすごく誠実そう。腰が低い。なんていい人だ。という感じだったんですね。
防衛大臣としては色んな情勢を考えると本当に適役だと思うんですが、色々コメントが「そやな」「誠実だよね」「んだ」「腰低いね」「実態はどうなの?」「なんていい人だ!」とか色々ユーザの方からメッセージがきてるんですが、ここでニコ生の特徴で世論調査がすぐに出来るというのがありまして、恒例の小野寺大臣のイメージについてこの場所で世論調査。
みなさんにちょっとお聞きしたいと思うんですけど、小野寺大臣のイメージ4択でいきたいと思います。『小野寺大臣のイメージはどんな感じか? 1.誠実で謙虚な政治家 2.永田町癒し系NO.1 3.ソフトに見えて実は豪胆 4.戦略的思考の持ち主』この4択でちょっと皆さんの印象を伺ってみたいと思います。
小:全部いいじゃないですか。どれ選んでも私としては有り難いなと。
山:それくらい私は今日気を遣っているということです。1、2と3、4はちょっと違いますからね。皆さんがどう見てるのかっていう印象を今お聞きしてるんですけども。もう出たんでしょうか、早いな。それでは発表したいと思います。 『1.誠実で謙虚な政治家 44.4% 2.永田町癒し系NO.1 7.0% 3.ソフトに見えて実は豪胆 30.4% 4.戦略的思考の持ち主 18.2%』ですから、小野寺大臣の印象は誠実で謙虚、ソフトだけれども豪胆。ほとんど良いことしかないと。
小:裏を読むとですね、戦略的思考が特にあるわけじゃないし、あんまり頭よくないなということが皆さんよくお分かりだと思います。
山:いや、そうじゃないと思うんですよね。つまり戦略的な思考はあるけど、やっぱり人間性がいいということだと思うんですけど、これ以上この件は突っ込まないように致します。せっかくですから政策について議論をさせて頂きたいという風に思います。私8つの顔を持つ男という風に言われていまして、所掌範囲がめちゃくちゃ広いんですけれども。
特に今日小野寺大臣とお話したかったことが幾つかあって、1つは(私)海洋政策担当大臣なんです。実は5年間の新しい海洋基本法、これをおそらく4月とか5月につくらなきゃいけないってことで、その中には例えば海洋産業の振興とかですね、海洋資源の探査みたいなこともあるんですが、国境離島の管理、防衛、安全保障に関わる側面も海洋基本法の中に入ってくると思うんですが、この離島防衛ってことについて小野寺大臣はどういう見方を持ってらっしゃるかぜひ今日はお聞きしたいと思います。
小:ひとつだけ宣伝をするとですね、今海洋基本法、議員立法で出したんですが、法案作成の主査は私だったんです。
山:武見敬三さんとか、小野寺さんとか。
小:条文作成、私が担当で全部書いたんです。
山:生みの親だったんですね。
小:そうなんです。実はあの頃からメタンハイドレートとかあるいは熱水鉱床とかレアアース、レアメタル、そういうものがあるというのはわかっておりまして、私は学生時代、海洋観測やってましたので。そういう意味でぜひそういう法律をつくりたいなと思って出来たんですが、ようやく最近日本近海の資源が脚光を浴びるようになりました。
その中でひとつ、離島の振興、国境離島って入れたんですが、例えば日本の周辺、大陸棚画定臨海を広げたもんですから海の面積から言うと世界で6番目くらいの大国になりました。ところがやっぱり島があるからその周辺に200海里、もしくは350海里っていう広いエリアを持てる。その島というのはどっかの国は岩じゃないかっていう人もいるわけです。
きちっと人が住んでその周辺で産業があって初めて、国際社会にこれは日本の領土だと明確に言えるもんですから、そういう意味では一番大切なのは国境離島をしっかり担保すること。我が省としましては、例えば今回どうしても南西地域、南西海域が尖閣を含めて様々色んな問題が起きていますので、その中で一番先端の与那国島、ここに自衛隊の基地は今までなかったんですが、警備をする・警護をするという意味合いもあってそこに自衛隊の駐屯地をつくろうということで、地元の皆さんと今協議をさせて頂いております。
山:非常に大事なポイントだと思うんですけども、私も沖縄振興担当大臣なんで、国境離島与那国にはぜひ近いうちに行ってみたいと思っているんですが。今おっしゃったように離島管理、特に離島をきちっと管理するということが、小野寺さんが言ったように排他的経済水域、それから領土領海にも繋がっていく話なので、ここはしっかり連携をとっていければというふうに思っています。
話したいこといっぱいあるんですが、海洋政策いっちゃうとこれだけで終わっちゃうんで。もうひとつ、小野寺大臣と議論したかったのは宇宙。実は私宇宙政策担当大臣でもあるんですが、こないだ1月の下旬だったでしょうか。宇宙開発戦略本部の最初の会合が行われて、総理含めて全閣僚が出席をしたと。
そのときに総理のほうから色々、宇宙開発利用について等々指示があったんですけれども、いわゆる宇宙開発と安全保障、この連携をしっかり取れっていう指示があったんですよね。陸、海、空、宇宙、サイバースペース、これ全部、安全保障上日本にとっては大事だと思うんですけど、そこらへん小野寺大臣はどんなふうにご覧になっていますでしょうか?
小:例えば北朝鮮、あるいは周辺国、様々安全保障の問題ありますよね。その時に日本として様々情報取っております。色んなことで情報取っておりますが、その中に宇宙の利用は大変重要な役割を持っています。それから通信ですね、特に舞台の運用、あるいはどうしても秘匿通信を行う、色んなことで衛星を使った通信って必要なわけです。
自衛隊も例えば今、南スーダンに部隊を出していたり、あるいは海賊対処の対応をしていたり、色んなことをやってますので、その時にどうしても通信衛星を使う必要がある。今回あと数年後ですが、防衛省としてもXバンドの通信帯を使うための衛星を上げる準備をしておりまして、この間契約書に私サインをしまして、どうしても人工衛星上げる必要があるもんですから、相当お金はかかるんですが、防衛省としてもしっかり対応をしていきたいと思っています。
山:私も宇宙政策、初めて担当したんですけども、すごく奥が深いですよね。ですからこの問題についても、私と小野寺防衛大臣としっかり連携を強めていかなければいけないと思っています。
小:もうひとつ知って頂きたいのは、日本はミサイル防衛のために様々イージス艦を用意したり、レーザーサイトをずっと整備してるんですが、今FPS5っていう一番良いレーザーサイトを日本の中で何箇所か用意しています。4箇所あるんですが、これは形がカメの甲羅みたいな形をしてるんで、ガメラレーダーと呼ばれてるんです。
山:何でガメラレーダーと呼ばれているかと思ったら、あのガメラから来てるんですか。
小:そうです、カメの甲羅に似てるんで。これは大変高性能で、基本的にはミサイル防衛に使うんですが、今これの宇宙利用ができないかと。
山:ガメラレーダーのね。
小:実は米側も非常に関心を持ってまして、これから例えば衛星だけでは無くてこの間起きたような流星って言うんでしょうか、ああいう色んな観測に使えないかと。ガメラレーダーっていうのはどちらかっていうとミサイル防衛だけなんですが、宇宙の観測に使えないかっていうことで実は防衛省予算を取っておりまして、25年度予算にはこの調査研究のための予算。これはソフトを開発すればレーダー自体はあるわけですよ。それをうまく活用して、ぜひ山本大臣のところでこの活用方法についても協議させて頂ければ色んな活用方法があると思うんですよ。
山:宇宙監視みたいな感じですね。スペースデブリみたいな。色んなものが宇宙空間、破片とか色んなものが飛んでると。こういったものもしっかりフォローしていこうということでしょうかね。
小:ええ、そこのレーダーを使ってそれが、しっかり捕捉できないかと、それをまずは調査を始めるということから来年度始めていきたいと思います。
山:なるほど、私と小野寺大臣、宇宙政策についても色々連携できるっていうことが今分かったんですけども、ちょっとコメント見たいと思いますが。バルタン星人……、それは今ちょっと関係ないんですけども、宇宙についてはかなりニコ生のユーザーの人も関心があるんで、安全保障の側面っていうのはきちっとこれから埋め込んでいかないといけないと思いますから、ぜひよろしくお願いします。
小:はい。
山:それから今日小野寺大臣にもう一つどうしても聞きたかったことがあるんですね。安倍内閣がスタートしたと。安倍総理がアメリカを訪問した、オバマ大統領と初めての首脳会談をやった。そこで首脳会談後に会見をして、日米同盟をもう一度再構築することができたという話をしたと。
ここで別に前の政権の批判とか悪口を言うつもりはないんですが、残念ながら民主党政権時代に日米同盟がかなりギクシャクしたと思うんですよ、色んな問題で。これ安全保障の面で、小野寺大臣が防衛大臣になって、アメリカとの同盟関係、これ安全保障の面でかなり信頼を取り戻せたなとか、ようやく行き違いがあったものが、平仄が合ってきたなみたいな、そういう感覚ってあるんでしょうか。
小:私は前の政権のことは分かりませんが、私が防衛大臣にしていただいて、3か月弱ですね、2か月半ぐらいでしょうか。その間にどれぐらいの頻度で米側の、あるいはアメリカとの同盟国の例えば防衛大臣だったり、大使だったり、あるいは米軍の司令官、太平洋指令だったり、色んな方が次々と防衛省を訪れて、そして日米同盟の細部についても確認するということが随分あります。
ですから、この仕事になってですね、むしろ外交面の仕事も本当に多いんだなと思うぐらい、かなりの方がしょっちゅう防衛省へいらっしゃいますんで。これはある面では日本側としっかり話をしたい、安倍政権は安定した形で仕事ができる政権だから、しっかり話をしたい。そして、防衛問題についてはまず防衛大臣から話をしようかと、そういう雰囲気はすごく強くなったと思います。
山:なるほど。もう一つ聞きたいのは、安倍内閣で防衛省の予算を増やすということを決めたと。小野寺大臣が大臣としていわゆる防衛力を増強していく、増強っていう言い方が良いのか分かんないですけど、防衛力を充実させていく、予算も増やすということなんですけども、一番のポイントって何ですか? 防衛力を増強していくっていうか、充実させていく上で。
小:これはメリハリだと思います。どうしても防衛には人が必要です。ですが、今必要な防衛、何に備えるかということを分析していくと、当然必要な部分により重点的に手当てをするという方向があると思います。ですから、今回の予算っていうのはそんなに多く増えたわけではないんですが、中身を見るとかなり新しい装備を充実させるとか、あるいは今まで整備不良で使えなかった様々な機材があるんですが、それが今回はしっかり使えるようになるとか。そういう意味ではメリハリが効くんだと思っています。
それからなんと言ってもありがたいのは、今回安倍内閣で菅官房長官がF35という日本の新しい戦闘機を取得。今まで武器三原則ってありましたが、それがあって実は共同開発は出来なかったんです。民主党政権でこれは一段越えて頂いたんですが、F35を今回国内で生産するためには更に上にいかなきゃいけない。
今回は官房長官に談話を発出して頂きました。なぜF35という新しい兵器が必要かと言うと、今から7、8年前にF35はF22と同じように第5世代の戦闘機と言われています。今日本を含めて周辺国が持っているF15、16っていうのは第4世代の戦闘機。第5世代対第4世代の戦いというのをシミュレーションでやったんですね。アメリカの調査で。そしたら結果がですね、108対0。これどういうことかと言うと、第5世代が一機も損傷しないで第4世代の戦闘機を108機撃ち落とすことが出来る。装備にこれくらいの圧倒的な差があります。ですからここに日本が参加しなければ、周辺国は皆これを装備する中で日本の相対的な地位が落ちちゃう。
それからF35というのは国際分業のシステムなんです。ですからこの部品の調達はユーザー国でそれぞれ行う。日本も実は部品調達の中に入れるんです。最終的には1300機とか1400機、今回世界ではとりあえずは発注が来ています。日本が今までせいぜい40数機造るために資本投下をするから一機当たり高いのですが、もし千数百機の中のあるパートを請け負うことになって、そこに参画できれば、これは大変なビジネスチャンスになります。
そういう意味では直接攻撃するようなミサイルとかそういうものを技術的にシェアリングするのではなくて、あくまでも最先端の例えばステンレス製の問題とか、航空機のエンジンとかそういうところの一部、電気制御装置とか、それを分業して請け負う。こういうことを進めていかないと、おそらくF35だけじゃなくて、これから出てくる新しい安全保障の兵器に関しては、国際分業・国際開発になります。そこにやはり日本が入っていかないと、そういう意味では日本自体がガラパゴスになってしまう。そういう危機感があります。
山:非常に説得力のあるわかりやすいお話なんですが、だんだん時間が残り少なくなってきちゃって、これから色んな話をしたかったんですけど、最初に聞けば良かったのかもしれませんが、先般中国海軍による日本の艦船に対する火器管制レーダーの照射みたいなこともあったりして、日本の周辺の安全保障環境っていうのはかなり厳しくなっているという感じがするんですけども、そこらへんは防衛大臣になってみてヒシヒシと感じておられますか? 北朝鮮の問題もありますが。
小:正直防衛大臣になっての1日はまず夜寝る時、今日も1日無事に過ごせました、ありがとうございます。朝目が覚めた時にまず真っ先に色んな情報を見てそれからニュースを見てそして夜も何もなかったです。ありがとうございます。ですから24時間常に何かが起きないように、何事もないようにそれを願いつつ1日1日を過ごしてるというのが、今の生活になります。
山:そういう意味で言うと、小野寺大臣はタフですよね。1週間に何回も閣議があるんですけども大体この方はニコニコしてるんですね。仕事には100%全力で取り組んでいるんだと思うんですが。
小:それは山本先生に会えたから嬉しくてニコニコしてるんで。あとは普段防衛省の中でシニアの防衛省の担当者を、ある面では厳しく「なんでこれがちゃんと出来ないんだ」とか「ちゃんとこれはしてくれ」とか……。
山:常に緊張した表情で。
小:そうです。
山:ニコ生ユーザーの皆さん、誤解しないで下さいね。閣議が始まる前にみんなで集まった時に安倍内閣は本当に雰囲気がいいんです。始まる前の5分くらいで何人か大臣が集まって相談するみたいな。これ田村厚労大臣も、シンディーこと新藤総務大臣も言っていたように、そういう感じなので、何か色んなことがあっても閣議の前に総理の到着を待っているときの雰囲気がすごくいいんですよね。
小:後の閣議が厳しいときもありますが、また役所入って24時間警戒監視の色んな情報入ってくるじゃないですか。その中で緊張して、朝閣議で山本先生の顔見るとホッとしてですね、思わずニコニコっとするのは実はそういうことだったんです。
山:そうだったんですか。本当にタフだなと思ってたんですけども、そういうことだってこともわかりました。それから時間が少なくなっちゃったんですけれども、私が小野寺さんを好きな理由がもうひとつあるんですね。やっぱり政治家って選挙に強くなければいけない。国民の代表としてローメーカーとして法律の作成に携わる、大案の作成に携わる、色んな国政の仕組みを考えるっていうのと同時に地域代表としての顔もある。
だからやはり選挙に強くなければいけないっていうことをいつも自分に言い聞かせているんですが、小野寺大臣もちろん相当以前は苦労して大変な雌伏の時もあったんですけども、すっごく人気がある。地元の気仙沼でもすごく人気があって得票率も8割超えてるんじゃないですかね。そこがいいなと思って、私も一生懸命日々小野寺大臣を見習って頑張っています。
実は私の地元の沼田市っていうところがあって、そこは実は山本一太講演会がかなり強いんですけども、その沼田市の市会議員が気仙沼に行って、気仙沼の市議会議員に会った時にみんな意気投合したそうです。気仙沼の市会議員が「うちは小野寺しかいない、我々の代表は小野寺五典だ」って言ったら、沼田の市会議員が「うちは山本一太だ」とか言って、じゃあお互いにお互いを呼ぼうみたいなことで急に気仙沼から電話がかかってきて「お祭りに来い」って言われた事件があって。行けなかったんですけどそれはすごく嬉しいですよね。
小:そこで縁ができたのは、実は津波被災で大変な時に沼田の先生の地元の皆さんが支援物資を持って助けに来てくれたんです。ですからそのご縁があるということが前提ですので。
山:ということで今日あっという間で、あと数分で時間が終わってしまうんですけども、最後に田村厚労大臣にも新藤総務大臣にもお聞きしたんですが、今防衛大臣をなさっているわけですが、防衛大臣としてやり遂げたいことを一言で言うとなんですか?
小:私はとにかく私が任期である期間中は日本が平和で、そして世界も平和でしっかりとこの国の国民と生命と財産を守り、自衛隊員がしっかりと活動出来る環境をつくること。ですからある面では1日1日が私の仕事の積み重ねと思っています。
山:新報道2001に2人で出た時に、小野寺大臣が「とにかく自分は防衛大臣として目立たないってことが一番平和でいいんだ。山本大臣はどんどん発信力を使って目立ってくれ」って言うから、あとで私言ったんですね。「私は特命担当大臣として横串を刺さなきゃいけない。各省に跨る色んな政策をなんとか纏めなきゃいけない。努力して発信していかないと目立たない。小野寺大臣は目立とうとしなくても目立ってしまう。それが防衛大臣なんだ」ってことを申し上げたんですけども。
小:大切なことは、私が目立つことは日本にとって国益にとってプラスかどうか、ということを考えなきゃいけないので、できるだけむしろ私はお叱りを頂いてお詫びをすることが多い、そういう役割がある役職なんです、元々。ですから、そういう意味では発信力の強い山本大臣に沖縄の振興を含めてたくさん発信をしいて頂くのがありがたいと思います。
山:これで時間になってしまうんですが、小野寺大臣がさっきおっしゃったように、朝閣議が始まる前、私に会うときはいつもニコニコされているんだけれども、やっぱり防衛省に戻ったら24時間緊張していると。おそらく自宅に居るときもいつ緊急の連絡が入ってくるかわからないという本当に神経をすり減らす日々だと思います。
私も実は8つの担当があって、そうでなくても小野寺さんの頭脳の3分の1くらいしかないんで、すごく苦労してるんですが、でも安倍内閣の一員であることを本当に幸せだと思っているんですね。本当に苦しく大変しんどい時もあるんですが、やっぱり日本にとって特に強い経済をつくる、日本の存在感をもう一度再生させるという意味で言うと、最後のチャンスだと思ってる。その中でこういう仕事に参画できるということは政治家冥利に尽きると思っているんですが、小野寺大臣そこらへんはどうでしょうか?
小:大切なのは、国民の生活が豊かになることだと思います。ですから経済がよくなることが第一優先。社会福祉もしっかりやる。その中で、外には見えないけどしっかり日々の守りをしていくっていうのが私たちの仕事なんで。せっかく今経済前向きになっています。この足を引っ張らないように安全保障は日々身構えて、そして他の国につけ入られないようにしっかりと脇を締めた体制をつくっていくということだと思います。
山:ありがとうございました。ニコ動ユーザーの皆さん、小野寺大臣の一言一言に人柄が滲み出ていたという風に思います。これからも力を合わせて安倍総理を支えて国民のためにしっかりとお互いに仕事ができればというふうに思っています。私が今日、小野寺大臣にいかに気を遣って進めてきたか、皆さんわかっていただけるでしょうか。一言でも失言があったら大変なことになってしまうもんですから。でもなんとか無事にここまで参りました。今度ともよろしくお願い致します。どうぞ。
小:では失礼します。どうもありがとうございました。
山:ニコ動ユーザーの皆さん、ぜひ拍手をお願いします。最後は恒例の、番組を見て頂いたニコ生ユーザーの皆さんからのご質問を代表して2問、七尾さんのほうから私に聞いて頂くというコーナーなんですが。「お疲れ様でした。コメント拾ったのあれだけでしたね」、すいません夢中になっちゃってて。
「恒例の不胎化」って書いてありますけど、どういう質問かわかりませんが、皆さん本当にありがとうございました。それではすっかりニコ生では名物になった、七尾記者、ジャーナリストの七尾さんのほうからニコ生ユーザーの意見を代表して2問、山本一太に聞いて頂きたいと思います。
七尾(以下、七):ニコニコ動画の七尾です。大臣お疲れ様でした。ちょっとその前に感想なんですが、普段新聞とかテレビでは知ることが出来ない防衛政策を行う背景とか意義について大臣に聞いて頂きまして、今までの防衛大臣のイメージとは違う新しい防衛大臣像を聞き出して頂いたなと思いまして、ありがとうございました。それで質問なんですが、早速今コメントがあったんですが、二井宏さんについていかがでしょうか? 何か動きがありますでしょうか?
山:また二井さんについてでしょうか?
七:ユーザーからもすごいメールも来てましたし、コメントでも来ているので。
山:某雑誌で私の誹謗中傷記事を書いた二井宏なる人物。某雑誌にはプロフィールまで書いてあって、20年以上永田町でジャーナリストをやり、ネットでも積極的に投稿してるみたいな話があったんですけども、ずっと残念ながら二井さんは逃げ回っているということで、実は弁護士を通じて4つ目の内容証明を送りました。
二井宏さんのあのプロフィール、20年以上永田町で色んな問題についてフォローしていてネットでも積極的に投稿していると。このプロフィールをつくった理由、つまりこのプロフィールを裏付ける実績、何でもいいから教えて下さいと言ったら、出版元から返ってきた答えは「二井宏は実在する」。
しかし、なんかよく分からないんですけども、表示権の問題で「あとは答える必要がない」ということで。これは私びっくりしていまして、これを答えないということはこのプロフィール自体が架空だという風に疑われても仕方が無いんじゃないかと思ってしまいましたが、いずれにせよぜひ出版元のほうにも二井宏さんを明らかにしてもらいたいですけど。
もう一回言いますけども、このニコニコ生放送、大臣vs大臣の企画を中断しても、山本一太vs二井宏のコーナーを設けたいと思いますので、このニコ生の番組を見ていたらぜひ名乗り出て頂きたいと思いますし、少なくとも出版元の方々にはなぜああいうプロフィールになったのか、ということをちゃんと明らかにするという義務が、やっぱりジャーナリズムとしてあるんじゃないかと、そんなふうに思っています。
七:なんか非常にユーザーの反応もいいですね。「面白そう」、関心が高いようです。ありがとうございました。
山:ありがとうございました。
七:引き続き、もうひとつの質問なんですが、こういう質問が来ております。「先ほど大臣からもありました8つの顔を持つ大臣なんですが、最近力を入れている、取り組んでいる政策について教えて下さい」という質問が来ました。
山:科学技術、IT政策、宇宙、海洋政策、知的財産権、沖縄北方対策、それぞれにものすごく思い入れのある政策なんですが、たったひとつあげると科学技術予算っていうものは各省に跨っている。こういうものをきちっと司令塔として、内閣特命大臣として、国家戦略としてしっかりまとめていく。
このために私が今担当している、総合科学技術会議っていう組織があるんですが、ここをなんとか法改正とか予算を取るとか色んなことで機能強化していって、とにかく科学技術を経済再生に結びつける研究レベルがすごく高いですから。これが商業化、経済活性化に結びついて、高い科学技術のレベルを国民が享受できるようにすると。そのためのブレインストーミングを今一生懸命やっているところなので。他にも色々あるんですけども、そこはかなり思い入れを持っているところでしょうか。
七:これはいつ頃まとまるっていうのはあるんですか?
山:安倍総理のほうから「総合科学技術会議を予算と機能を含めて抜本的に強化してくれ」と。省庁の壁を乗り越えて、科学技術イノベーション、こういう戦略をちゃんと練り上げて欲しいと言われてますので、これは色々と議論を始めていますから、来年度の予算くらいから少し仕組みも含めてなんとか変えられればいいなと。やっぱり科学技術予算って誰かが司令塔にならなきゃいけないと思うんですね。
七:これは全政権でですね、2位じゃ駄目なんですかということで、やっぱり若者は特にですね、科学に僕等夢を持っていて、やっぱり日本はいつでも1位になって欲しいし、山本一太が1位になって欲しいので、そこはぜひやって頂きたいというのがユーザーの声だと思います。
山:ありがとうございます。大臣vs大臣はニコ生のスタッフの皆さん、ニコニコ動画の全面協力と理解を得て、空前絶後の試みとして危険なプログラムが進んできたんですが、一段落したら科学技術担当大臣として本当に今一線で活躍している研究者のものすごく可能性のある科学技術をここでデモしてもらって紹介するっていう、そういうコンテンツも持ち込みたいなと思っているので、そのときは七尾さん相談にのって下さい。
七:もちろんです。これはユーザーすごく見たいですよ。絶対見たいです。
山:やっぱりロボットスーツHALとか山中先生のIPS細胞ももちろんものすごいんですけども、筑波大学の山海先生のロボットスーツHALとか。あるいはこの間視察に行った、臓器を将来的に造ってしまうという細胞シート、岡野先生の。
七:重ねていくっていう。
山:はい。これものすごいですよ。
七:それ見たいですね。
山:こういうものをですね、この山本一太の直滑降ストリームで科学技術担当大臣として紹介出来るようになったらいいなと思っています。
小:ぜひぜひよろしくお願いします。
山:真剣にニコ動側と協議させて頂きたいと思います。というわけで皆さん。直滑降ストリーム今日随分オーバーしてしまいましたが、そろそろ私も大臣としての公務、これも大事な仕事だと思っていますが、戻りたいと思います。今週も最後までお付き合い頂いて本当にありがとうございました。
来週は大臣vs大臣第4弾ということで、茂木経済産業大臣が登場致します。その次は大臣vs大臣から大臣vs幹事長ということで、石破自民党幹事長にも来て頂く予定ですので、ぜひ来週も再来週も楽しみして頂きたいと思います。ニコ動ユーザーの皆さん、今晩も本当にありがとうございました。これで直滑降ストリーム終了致します。ありがとうございました。
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