2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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安部敏樹氏(以下、安部):今回は、モデレーターを百戦錬磨の津田大介さんにお願いしようと思います。
津田大介氏(以下、津田):それでは私がモデレーターを務めさせていただきます。まずは、リディラバがどういうものであるかは当然ここにいらっしゃる皆さんはわかると思うので、村上さんに自己紹介がてらリディラバや安部さんとの関わりについてちょっと簡単に自己紹介いただければと思います。
村上太一氏(以下、村上):初めまして。株式会社リブセンスの村上と申します。私は、19歳の時に会社を立ち上げて、アルバイト求人情報サイト「ジョブセンス」を「成功報酬型」と「祝い金」という業界初の仕組みでスタートいたしました。その後、東証一部へ25歳の最年少で上場し、今に至っています。
村上:安部さんとの出会いはいつでしたっけ?
安部:結構前ですよね?
村上:リブセンスが上場する前に、安部さんと何かのタイミングでお話をすることがあって「この男はっ!」という風にビビッときたんですよね(笑)。その後一度改めてランチ会をし、最近は定期的に会って、「社会問題に限らず、世の中どうやったらもっとよくなるのかね」みたいな話を語り合っています。
リブセンスは「幸せから生まれる幸せ」という理念を掲げておりまして、世の中の多くの人に幸せになってもらい、その幸せを最大化することによってサービスを提供する私たち自身も幸せになっていこうという価値観で事業をしています。
安部さんと「世の中をより良くしていくぞ」とか、「世の中の問題をどうやって解決しよう」みたいな思いが非常に一致していることもあってよくお会いしています。株式を上場していると資本主義のど真ん中だと思われがちなのですが、株式会社と一般社団法人の両方を経営している安部さんとはずっと親しくやっています。今でも定期的に、社会問題をどうやったら解決していけるかという秘密の会を開いています。
安部:最近よく会ってお話したりするんですけど、村上さんにちょっと機会があった時に来てよって言ってみたんです。村上さん、もう上場しちゃってお金持ちになっちゃったし、人生もうあがりに入ったのかなぁと思っていたら(笑)。
津田:リディラバなんかと関わってくれないんではないかと。
安部:いやー、関わってくれねぇかな、と思っていたんですけど(笑)。
村上:いやいや、そんな(笑)。
安部:そうしたらむしろ逆の方向に移ったらしくて。いや、「事業だけじゃなくて、もっと社会の価値観全体を変えなきゃいけないんだよね」みたいな話をされていて。むしろこっちに寄ってきたんじゃないか、チャンスだなと感じました。
津田:上場で懐に余裕ができたことが、社会的な方向への関心をむしろ上げたんじゃないかと。
安部:それは可能性としてあると思うんですよね。ある程度は……。
津田:起業家が成功したときに、それをどう社会に還元していくか考えることは自然な流れだったんでしょうね。
津田:さっき村上さんが最初に安部さんに会った時に「おっ!」って思ったっておっしゃられていて。実は僕も安部さんって「おっ!」って思った内の1人なんです。
自分の番組とかにゲストで呼ぶようになって、今はいろいろなところで交流していますが、僕と安部さんとの最初の出会いはすごく強烈だったんですね。横浜市立大学で開催されたシンポジウムで、当時Twitterとかが流行っていたから、学生がこれからどう起業するのか? とかネットをどう使っていったりするのか? という議題で話していました。僕は登壇者の1人で一番年上だったんですね。そしたらディスカッションでいきなり「いやー、津田さん。ぶっちゃけもうTwitterとか終わりじゃないですかー!」とか安部さんが言ってきた(笑)。
安部:(笑)。いやー。
津田:Twitterが1番元気がある時に「Twitterって大丈夫ですか?」みたいなところから入ってきたので「おう、いきなり大人にケンカ売ってきたな。こいつ面白いな」と思ったのが一番最初。強烈な印象でしたね。村上さんが安部さんに最初に会った時に、「おっ!」って思ったのは?
村上:良い意味で空気を読まないというか、最初から喧嘩腰というか。「それでどうなるんすか?」とか、なぜか、タメ口みたいな感じで入ってくる。
津田:タメ口なんだけど、なんか腹は立たない感じ。これは彼の生まれ持った貴重なキャラクターなんでしょうね。
村上:はい(笑)。
津田:今日のテーマは「社会の価値観を変える事業の創り方」です。村上さんは19歳の時に起業したわけですが、起業って子供の頃からしたかったのか、それとも成り行きでそうなったのか、そして起業から社会を変えるといった社会的なところを意識するようになったのはいつ頃からですか?
村上:小学校高学年くらいの頃から社会を変えたかった。
安部:えっ、村上さん、社会を変えたかったんですか?(笑)
村上:社会を変えたいというか、社長になりたかった。
津田:社長に対する素朴な憧れがあった?
村上:社長への憧れというか世の中に対してインパクトというか、周りの人に喜んでもらえることが純粋に幸せだなあと思ってました。
津田:ちなみにご両親は何をされていたんですか?
村上:両親は普通のサラリーマンですが、祖父が経営者です。
津田:なるほど。起業家のDNAはあったんですね。
村上:はい。なので、選択肢の中に起業というものが自然と入りやすい環境だったのかなとは思います。つまりどんな時に興奮や喜びを感じるだろうと思ったときに、何かをやって周りの人に「ありがとう」とか「良かった」とか言ってもらえると純粋にすごく嬉しくなって。
津田:そんなこと思う小学生だったんですか?
村上:嬉しくないですか? なんかすごくメタなんですよね。早くから自分のことをメタ認知していて。
津田:生徒会長とかもやっていたりしたんですか?
村上:クラスの学級委員とかはやっていました。
津田:でも思春期、とりわけ中二病といわれる時期とかって、そういうことをやるのがダサいというか、なんか掃除をさぼったりとかしがちですよね。
村上:はい。そういった時期もありましたね。ちょっとやんちゃな時期じゃないですけど、色々なことに好奇心がある時期を過ごしつつも軸はずっと変わらずにいました。中学校の時に野球部に入っていたんですけれど、部員に対してクッキー焼いて持ってったりして。
津田:クッキーって、女子か!(笑)
村上:「あっ、これうまいね」って言ってもらえるとやっぱり嬉しいみたいな。もう赤字ですよね、完全に(笑)。
津田:村上さんは若いうちから何かを提供して喜ばれることが自分にとっての一番のモチベーションだったんですね。
村上:そうですね。その軸は変わらずずっと。高校の文化祭で2日間で1万5千人くらい来る文化祭だったんですけれど、「また来年、来るよ」とか言われると「わー!」みたいな。
津田:文化祭の企画委員みたいなこともやっていたんですね。そもそも昔からお祭り騒ぎが好きなんですね。
村上:結構好きですね。
津田:それで村上さんは大学に入って起業するわけですが、起業って、起業してから何かを探していくというタイプと、こういうことがやりたいという目的があって起業する2つのタイプがあると思うんですけど、村上さんはどちらですか?
村上:私は「こういうことをやりたい」というよりは「世の中にインパクトを与えたい」という人間なので、規模と質の部分で最大化できるようなことってなんだろうみたいな……。
津田:そこから探していった?
村上:ニッチで小さくやってもあまりインパクトがないので、可能な限り大きなことを実現可能な範囲でやるにはどの領域がいいかなと思って探していきました。
津田:大学時代にはもう起業しようと決めていたのですか?
村上:高校の頃に決めていました。
津田:でも起業するといっても最初のタネ銭が必要じゃないですか。資金調達はどのように考えていたんですか?
村上: IT領域だとお金があまりなくても出来るってことで、バイトしたり両親から少し借りたりしながらどうにかするという感じでした。
津田:会社って実際に始めてみないとわからないというか、頭の中で思い描いていた姿と比べて「こんなはずではなかった」みたいに大変な部分もあったと思うんですけれど。スタートアップ時に苦労はあまりされなかったんですか?
村上:もう初年度とかは、こんなことやりたいって思っていてもお金がないとか、あと人が足りないだとか。きっと安部さんも……。
安部:いや、本当にその通りですね。
村上:初めて安部さんと会ったときに「こんなことやりたいです」と安部さんがおっしゃっていたのですが、「それって持続性持たせるためにお金どうするの?」とか「メンバーどうするの?」とか疑問を持ってしまって。
あと、安部さんがサービスを作りたいとおっしゃって持ってきたものを、私が「これ出来が悪いですね」と言ってしまって。
安部:僕、最初、サービスを見せたんですよ。TRAPROのβ版みたいものを見せたら、「いや、それは……」って村上さんに言われて。そんなこと言わないでよと思ったんですけど、結構ダメだしされました。
津田:プロの目から見た愛のあるダメ出しが来たわけですね(笑)。
安部:もらいましたね。
村上:目の前の1人や2人を幸せにするのは簡単だけれど、「質×量」で最大化する大変さはすごく感じています。先ほど言ったように事業以外のところにも興味はあるのですが、私はどちらかといえば事業を通じてが基本でありたいなと思っていて、株式会社とかそういった仕組みの方が最大化は実現できるかもなと思っています。
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リディラバは、「社会の無関心を打破する」をテーマに、社会問題をスタディツアーにして発信するプラットフォームです。
ひとりひとりがもっと気軽に社会問題の現場を訪れ、理解し、解決の方法まで考えられるようにすることを目指します。
社会をよりよいものにしたいと願う皆さんの“思い”を“カタチ”にするお手伝いをします。
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