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プチ鹿島の「朝からタブロイド」(全6記事)

高市首相「ドタキャン」の裏にある“3年前の悪夢” NHK討論欠席と消費税「沈黙」をつなぐ点と線 [2/2]

3年前の奈良県知事選に見る「姿を見せない」パターンの既視感

鹿島:ちなみに、今日はここからなんですけども、高市さんがそのNHKの討論会に姿を見せないというニュースを最初に聞いて、3年前を思い出したんですよね。

武田:3年前、何がありましたっけね。

鹿島:3年前の春に何があったか。これ統一地方選があって、奈良県知事選っていうのもあったんですよ。2023年4月9日。当時の報道を掘り起こしますと、結果を受けてこう書かれているんですね。「統一地方選で最も痛手を被ったのが、高市早苗経済安全保障大臣じゃないか」。

つまり、地元である奈良県知事選で高市さんが擁立した候補が敗れて、お膝元で選挙基盤を築けなかった。だから高市さんが、一番今回敗北したんじゃないかと。

で、候補者の落選が確実となった開票日の夜ですね、高市さんからやっぱりメッセージが届いたと。「国会討論に追われ高熱が続き、張り付いて応援することが叶わなかった」。じゃあこの時何があったのか。 2年前の春ですね、高市大臣による放送法を巡る答弁で国会が紛糾していたんですよね。

武田:ありましたねー。

鹿島:3月の参院予算委で、放送法の政治的公平に関する総務省の行政文書を巡り、高市さんがこんなこと言ってたっていう、公の文書が出てきたんですよね。追及を受けたら、「それは捏造だ」って高市さんは言ったんですよ。で、「信用できないならもう質問しないでほしい」とまで野党に言って。

武田:ありましたね。あったなあ。

鹿島:これは実は自民党内からも批判が強まり、「もう質問しないでほしい」っていうのは撤回に追い込まれたんですよね。いわゆる、放送法を巡る答弁の捏造問題っていうのがあったんです。

で、その時によりによって自分のお膝元で奈良県知事選があったので、「じゃあ高市さんは応援にしょっちゅう行くのか」っていうのが注目されていたんですが、高市さんは奈良入りを急きょ取りやめたりして。

 3月23日に告示があって、日曜日はその間2回あったんですが、現地に入ったのは選挙戦最終盤の4月7日の金曜日だったんです。僕がなぜここまで克明に覚えているかというと、この金曜日、僕は奈良まで高市さんを見に行ったんですよ。

武田:はいはいはい。

鹿島:あの高市さんが、だって自分で推して、いわゆるもう秘書官を務めた人の候補の応援に一度も入らないなんてことないじゃないか。

武田:ないでしょうね。

鹿島:一度は姿を見せるだろう。じゃあいつかっていう時に、4月9日の前のラストの金曜日、屋内の集会に姿を見せるんじゃないかっていうので奈良まで行ったんです。そしたら予想どおり集会に姿を現した。まあすごい厳重な警戒だったんで、すごく印象深かったんですが。

高市さんは冒頭に登場して15分ほどスピーチして、まあ応援演説っていう体だったんだけど、それまでの高市報道、自身に対する報道に対して一つひとつ反論するような内容だったんですよね。 

で、この選挙っていうのは保守分裂だったんですよ、奈良県知事選。その経緯、これも読売新聞を掘り起こしますけど、今読んでも興味深いですね。3月28日の読売新聞にこう書いてあります。

「高市氏側が、まあ当時の知事である荒井(正吾)さんという人がいたんですけど、この人の排除を目論んで作ったとみられるシナリオが、荒井氏側に露見したことも分断に拍車をかけた」。

つまり荒井さんはもう自分は降ろされると思って。「最後は筋書きどおりに高市氏が一任を取り付け、県連の推薦が決まった」と。荒井氏は「結論ありきだ」と反発を強めた。だから荒井さんも出ちゃった。だから保守分裂になった。 

気になるのは「荒井氏排除の方法」について、読売新聞が「高市氏が一任を取り付けて、それに対して荒井さん側は結論ありきだと反発を強めている」っていうので、ちょっと今回の選挙戦と似てますよね、なんかね。

武田:確かに。ちょっとね。

鹿島:白紙委任して、私が、で、この人を選ぶっていう。

武田:うーん。

鹿島:で、まあこの時は県知事選なんですけど、現在は国論を二分することを、白紙委任みたいな感じで訴えているわけじゃないですか。やっぱり数年間を読み合わせてみると、ちょっと似てるな。

武田:そうね。

鹿島:実は僕、奈良のこの2年前、現場を見て自分でメモしていたんですが、それも昨日調べてみたんですが、やっぱり「高市の調整力、ひいては政治家としての器が問われるんじゃないか」っていうのを僕メモして書いてあって。そのまま今も通じるのかなとは思ったんですよね。

武田:そこで、自分に問われたくないことが出てくると、あまり表に出ない感じっていうのも残念ながら非常に似てますよね。

鹿島:だから奈良県知事選ではご自身の捏造文書発言があって、マスコミに注目されていたっていうのがあって、姿をなかなか見せなくなった。だからあの時はご自分でも言ってましたけど「風邪」という理由も言っていた。

今回も期せずして「腕の具合」「体調」。だからもう体調がね、ぶつかってしまうっていうのはしょうがないことだと思うんですよ。それはしょうがないんだけどね。ただ両方とも奈良県知事選と今回比べてみると、問われているのが議論のプロセスなんですよね。

やっぱり一任して、この候補を出すけど保守分裂してえらい騒ぎになっているとか、今回もある種国論を二分することを、ちょっと後でやらせてほしいっていう一任みたいな、けっこうキーワードが共通するものが出てくるんですよね。 

田崎史郎氏が2年前に予見した「首相になった時の不安」

鹿島:いやだからね、これ昨日こんなコラムも見つけたんです。3年前の放送文書捏造騒動で、ある人がこんな予言をしていたんです。それは田崎史郎さんという方なんですけど。

武田:おっ。

鹿島:なかなか僕が大好きな方なんですけど。

武田:大好きなね。

鹿島:四国新聞に書いたコラムでこう書いているんです。田崎史郎さんは、「高市氏の主張がもし正しいとしても、ここまで頑迷になると」、頑固になると、「首相になった時どうなるか不安に駆られる」。

武田:おっ。

鹿島:2年前、田崎さんが書いているわけです。「放送文書捏造です」ってきっぱり言い張って、その後態度を見てね。田崎さんの予想は当たってるじゃないですか。

西村:よく見てましたね。

武田:ねえ。まあでも本当に前回と今回違うのは、まあ今回本当に強大な権限を持っているっていうことですよね。その中でねえ、本当にどうなんだろう。

鹿島:ドタキャンキャラと言われないために、やっぱりじゃあ、あれはあれとして、新しい説明が必要かなと思います。

西村:このコーナーはPodcastQRでも配信しています。ラジマガコラム『プチ鹿島の「朝からタブロイド」』でした。

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