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プチ鹿島の「朝からタブロイド」(全5記事)

「まるで日替わり定食」高市首相の消費税発言にプチ鹿島氏が苦言 「悲願」撤回の真相とは [2/2]

「首相としてはいいけど、総裁としてはどうかな」

鹿島: いやだから、ちょっとこれ困るなと思っていまして。この変遷はやっぱり何だろうかと言ったら、やっぱり矛盾が出過ぎているから、だから言わないという方針転換を選挙戦に入ったらしたのかなと思うんですけども。

例えばこういう指摘もあるんです。これ毎日新聞とか日経新聞も書いているんですけど、例えばね、首相は「内閣総理大臣としては年度内を目指していく」とする一方で、つまり早めに実現したいとする一方で、「自民党総裁としては国民会議でしっかり決めましょう」ということだと。

だから立場によって、「首相」という立場と「総裁」という立場、2つゴチャゴチャにしているんですよね。

武田: うーん。

鹿島: これ日経新聞なんかも厳しくて、「首相と総裁の使い分けというのはまったく評価できない。有権者を混乱させるだけだ」。だからなんだろう、「俺はいいけどYAZAWAはどうかな」みたいな感じ。

武田: ああ、そのパターンですか。

鹿島: ねえ。使い分けをしている感じですよ。

武田: うーん。

鹿島: だからこれはやっぱり、論理として成立しないなと思うんですよね。よく「消費税が争点だ」って言うんですけど、一番、しかも与党で、とりあえず権力を今一番握っている人が、これだけ毎日ブレていたら、これある種の争点隠しになっちゃいますよね。

武田: まあこの公示の前のタイミングって、民放各局いろんなところで党首がバーッと出てきてね、「こう1分で喋ってください」とか「このテーマについてどう思いますか」っていうのが、まあいろいろ我々も見るわけですけど。そうすると今回は当然そこが「消費税についてどう考えますか」というのを各党が語っていくという。

その時にやっぱり高市さんは、まあ「いや、私たちもやりますよ」って答えないと、「やるところ」と「やらないところ」というのが非常に際立ってしまうので、ひとまずその段階では言っていたけれども、始まるともう、みんなが集まって議論する場所というのがなかなかなくなるから。

鹿島: で、立場を使い分けしているので、「首相としてはいいけど総裁としてはどうかな」みたいな感じなんですよね。だから党内からも「驚きを隠せない」という証言が出てきて、「えっ、そんなに早くできるの?」とか、「党内でそんな話まとまってたっけ?」みたいな。

だからつまり、ちょっと真面目に言うと、にじみ出ているのが高市首相の独断というか、ワンマン制ですよね。解散もそうでしたよね。党内の有力者に相談をしていなかった。まあもちろん解散って「身内も騙してこそ」みたいな意見も積極的にあるんですけど、今回さすがに幹事長とかにも言っていなかったというのもあって。

で、さらに遡ると、昨年秋、国会が開かれましたよね。まあ今思うと懐かしい国会なんですけども。それでも午前3時の勉強会というのがあって。高市さん的には早起きして、自分の言葉で答弁を言いたいから勉強会を開いた、まああれ周囲の働き方の問題もありましたけど、この番組では何回も言いましたけど、その勉強会の当日に、あの「台湾有事」発言・答弁となったんですよ。

武田: はいはい。

鹿島: 自分の言葉で言おうとして、もしくは自分なりに準備していたのに、ああいうことになってしまった。

武田: うーん。

鹿島: ただそうすると、毎日新聞が年末にスクープを放ったんですが、実は答弁書には「台湾有事に関しては答えない」とする政府側が事前に用意していた答弁資料があったんですけど、まあ首相はアドリブで具体的な言葉を口にしたと。

武田: うん。

鹿島: それまでは歴代の首相はどんな状況が存立危機事態に当たるのかを、線引きをあえて曖昧にして、首相経験者の一人は「国会で言っていいわけがない」って日経新聞にコメントしているんですけども。あれなんかもちょっと今回似てますよね。

なんか「自分の言葉で」というのはすごく分かりやすさをアピールするのはいいんですけど、でもそのために何もかも飛び越えて、もう自分のアドリブ、アドリブって言うとなんか即興性であっていいみたいな感じですけど、なんかこう今まで積み上げてきたものを一気に踏み越えるという、そういうことをしてしまうというのが、やっぱり昨年秋からの時系列を通すと見えてきて。

で、しかも今回解散ですよ。ねえ。しかも質問したほうが悪いみたいな感じになるじゃないですか。

武田: でもさっき鹿島さんが「俺はいいけどYAZAWAはどう思うか」っていう「YAZAWAパターン」っておっしゃいましたけど、YAZAWAはやっぱりYAZAWAに対してすごい責任感あると思うんですよね。あの自分の発言に対して、「YAZAWAはどう思う」って時に対するその2つのYAZAWAって、相互にすごく厳しく見てると思うんですよ。

鹿島: そうですね。自分自身でチェックしているという、そういう意味の言葉じゃないですか。

武田: だからそのYAZAWAがYAZAWAを見ると、YAZAWAの発言ってブレずに強固になってくるんですけど、その感じはないですもんね。

鹿島: だから自分を俯瞰して見て、「でもやっぱりこうだよね」っていうそういう意味での発言ですよね。これはやっぱり、2人分の違う立場がいるというのはある種利用している感じがしますよね。だからこれ本当に、あの本来のYAZAWA発言とは別、「YAZAWA発言」って言ってますけど、矢沢さんとは違う言い方なんですよね。

「行き詰まっている」の本音と、見えてくる熟議軽視の姿勢

鹿島:もう一回初日の演説に戻るんですけど、これ秋葉原のあと福島に行ったのかな、応援演説。その時に、これ毎日新聞が報じているんですけど、「首相になった時は衆院も参院も少数だった」と。で、「自民以外の党にも、無所属の議員にも頭を下げて首相になり、でも政権は不安定だ」と。

「はっきり言って行き詰まっている」って、これポロッと言ったんですよ。要は行き詰まっているから結局解散したし、いろんな人に頭下げたけどうまく進んでないじゃねえか、と。

武田: はいはい。

鹿島: つまり臨時国会を振り返ってみてやっぱり不安定で、例えば重要な委員会の委員長を他の党が握っていますよね、あの憲法審査会とか予算委員会とか。内閣から法案を出してもすぐに審議してもらえない。「だから行き詰まっている。だから数を増やしたいんだ」という、けっこうここで本音が出ているんですけど。

武田: うん。

鹿島: でもね、ここで思い出したいのが、例えば前の政権の石破さんも少数与党だったじゃないですか。じゃあ石破さんは何て言ったかと言ったら、「少数与党だからこそ熟議」って言ってたんですよね。まあそれも結果的に検証すると怪しかったんですが。ただ表向きはやっぱりじっくり話し合う、「熟議」の大切さって石破さん言っていましたよね。

でも高市首相の言葉から、「国会で話し合う」という姿勢が見えないんですよね。つまりもう早く通せないから、もう安定多数を確保して法案を通すんだみたいな、「スピード」もなんか「迅速な」って言うとすごくいいふうに聞こえますけど、「プロセス吹っ飛ばしてますよね」っていう、議論を吹っ飛ばそうとしているのかなっていうのが見えてしまうんですよね。

武田: でもこれ、まあどんな結果になろうとも、どういうパワーバランスに結果的になろうとも、この「熟議」っていうのは当然国会でしなくちゃいけないわけですよね。もう本当にこう、なんだろう、もう9対1ぐらいのパワーバランスになったとしても、その1の意見っていうのを聞くっていうのが国会のルールなわけですからね。

鹿島: まあ「1」が少なければ少ないからこそ、そっちの話は聞かなくちゃいけないし、本来だったら、通常だったら今国会でそれやっているはずなんですよ。

武田: それをやっていることだから。

鹿島: 特に消費税論議なんてやりゃいいんですよ。ところが今、もうそういうのがもうね、あのいろんな人に頭下げても国会が上手く進まないから数がほしいっていうようなことを、福島でポロッと言っているわけですよね。

武田: それを「行き詰まっている」というふうに表現するっていうのはちょっと怖いですよね。

「国論を二分する政策を推し進めたい」発言の危うさ

鹿島: だからこれも重要なんですが、解散表明する時に「自分でいいかどうか」「高市でいいかどうか」って言いましたよね、高市さん自身が。ただその後気になるのが、「国論を二分するような大胆な政策も、支持を得たら推し進めたいんだ」って言うんですけど、これ逆ですよね。

武田: うん。

鹿島: 普通「国論を二分するような政策」ってまず国会でそれこそ議論をして、それが議論が沸騰して、「じゃあ国民に信を問いますか」というので解散というのがあ​​ると思うんですが。まず「自分を信任してほしい」。その後「国論を二分することをやる」って言っていて。

これやっぱりプロセスを軽視する姿勢がわかるし、何かに似てるなと思ったら、あの維新の都構想ですね。ダブル選と同じで。まあもう一回、三度目やりたいから、まず選挙やりますっていう。まあ議論じゃなくてね、ごちゃごちゃ言うんだったら表出ろみたいな感じの。そっからやりますっていう、だからある種似た者同士かなとは思うんですけどもね。

武田: さっきの鹿島さんの蕎麦屋の例えで言うと、今何を運んでいるのかがわからないってことですよね。どうやら何かを積んでは来ているけれど、はたしてそれを開けてみたら、なんかきつねそばが出てくるのか、たぬきうどんが出てくるのか、カツ丼が来るのかわからない。

鹿島: そう、経済対策より大切なものが高市さんにとって出てくる。しかも「国論を二分するような」って何かけっこうギョッとするようなことを言ってるから、じゃあまずそれを最初に提示して、お話をして、で議論が分かれたら。

例えば小泉さんとかそうだったじゃないですか、「そうは言っても」って。あれ郵政解散ってしかも特定の政策を言っていたし、あれも国会で小泉さんがね、ならなかったからじゃあ国民に信を問うって、まあ百歩譲ってそういうカタチだったじゃないですか。今それすらでもないっていうのが。

だからあれ、小泉さんと同じ時に同じような解散っていうのをイメージさせるために、赤のなんかカーテン、カーテンというかバックね。

武田:会見の時にね。

鹿島:あれはたぶん小泉さんを意識しているんでしょうけど、やり方が逆なんですよ。最初に自分にこう白紙委任してほしいみたいな感じじゃないですか。だからやっぱり、時系列で振り返るのって大事で、昨年秋の国会から、少なくとも一昨日のたった第一声の演説だけを振り返ってみても、なかなかちょっと危ういなというのが僕はどうしても見えてきている。しょうがないんですけどね。

武田: こんなに一日二日でガラガラと言っていることが変わってしまうと、まあその後ね、政権をこれから担っていくのだとすれば、もう火曜日に言ったことと水曜日に言っていることが違う、また翌週また変わってくるってことになると、何を元にこちらは受け止めたらいいのかっていうのがわかんなくなりますよね。

鹿島: 「私は人気があるから信任されたんだ」ということで言っていくと、まあ結局どんどんこう「スピード」という名のもとに議論が軽視されてしまうのかな。

今、一緒に連立を組んでいるのが維新じゃないですか。そうするとその高市さんの第一声の後、やっぱり吉村さんは「高市政権のアクセル役を担う」、さらにアクセルを踏むって言ってるわけですね。「我々は逃げない」って言ってるんですね。

まあ「国保逃れ疑惑」っていうのもあるんですけど、「逃げてるんじゃないか」って言ってるそばから「我々は逃げない」。高市さんを孤立させないって言ってるわけですよね。

武田: ええ。

鹿島: いやだからこれ、なぜ今なのか。例えばもうね、これ選挙戦に入ると、「じゃああなたの興味のある、大事だと思う政策は何ですか」、政策論争も大事だと思うし、政治家の方も「なぜ今なのか」って言いつつ、やっぱり現場とか見ると、もうもう選挙に夢中なんですよね。それはしょうがない。

武田: はいはい。

鹿島: でもやっぱり「なぜ今なのか」っていうのは、序盤戦から中盤戦、終盤戦になればなるほど言い続けたほうがいいと思いますよ、やっぱり。

武田: これでも本当、終わっても言い続けたほうがいいと思いますね。

鹿島: そう。むしろ終わってから、今のこのプロセスの軽視の気配を見ると、「数押し切ろう」っていうのが、もうにじみ出てるじゃないですか。じゃあもし政権が続いたとしても、同じようなことが具体化されるんだよっていうのを、頭に入れて見といたほうがいいんじゃないかなと思うんですよね。

もう予告編が始まっているわけだから、こうやって。

武田: そうね。うん。まあ本当にこう、発言が変わると何を元に評価していったらいいのかっていうのはわかんなくなるんでね。

鹿島: これだけで毎日ブレてるし、長い目で見るとけっこうそういう危うい姿勢が見えるし。

だからおもしろいですよ、やっぱり現場で見るとね。「何を言って何を言わないのか」っていうね。もちろん首相だけじゃなくて野党の党首もそうだし、その選挙区の候補者それぞれもそうだし、そういう意味でやっぱり見ておくのは重要かなと思うんですけどもね。

武田: うん。まあでも本当にこうね、親知らず※でほっぺたを膨らませながら。

鹿島: 膨らませながら。僕は何をやっているんだろうと。「なぜ今なのか」と。

武田: 「なぜ今なのか」と。

鹿島: ええ。ほっぺたを押さえながら思いました。

武田: はい。

西村:このコーナーはPodcastQRでも配信しています。ラジマガコラム『プチ鹿島の「朝からタブロイド」』でした。

※この日、プチ鹿島氏は親知らずを抜いた状態でラジオに参加。

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