【3行要約】
・ユーロビジョン・ソング・コンテストは世界最大級の音楽祭として知られていますが、政治的な揉め事が絶えず、非政治的なはずの場が「情報戦の場」と化しています。
・ マライ・メントライン氏は「イスラエル参加をめぐる4カ国のボイコット」や「レインボーフラッグ禁止」など最新の論争を解説し、音楽祭が抱える矛盾を指摘。
・ 音楽を通じた国際理解の場としての意義を問いながら、政治と文化の境界線について私たちは改めて考える必要があると示唆しています。
今週のトランプ:グリーンランド「俺のもの」宣言とEUの困惑
西村志野氏(以下、西村):ここからは前半レギュラーのラジマガコラム、月曜日はマライ・メントラインさんの『マライの気になる世界のアレ!』。今日はどんなお話でしょうか?
マライ・メントライン氏(以下、マライ):まずは、今週のトランプをやろうかなと思っていまして。
武田砂鉄氏(以下、武田):嫌なコーナーだけどね。やらざるを得ないというね。
マライ:やらざるを得ない感じです。グリーンランドですね。「もう俺のものですね」とかね。で、「逆らうやつに関してはもう追加関税だ」という宣言をしたわけなんですけど、ヨーロッパ諸国としてはやっぱり困りますね。
武田:うん。
マライ:困りましたね。やっぱりEUとしても、あとはその8カ国、追加関税します、ドイツも入っているんですけど。それはもちろん苦しむんですけど、アメリカの国内も苦しむはずなのにな、というね。「なのにな」というね。のが、本当に理解に苦しむというか。だから、この後また何が出てくるのか出てこないのか。これは脅しのテクニックとして、どこまでも関税で行くつもりなのか、そうじゃないのかというのは非常に気になるんですね。パートナーシップとは何かというね。
武田:そうですよね。知り合いというか、探検家で作家の角幡唯介さんという方がいて、何度も対談とかしてきたんですけど、今グリーンランドに行っていましてね。シオラパルクという。
マライ:はいはい。
武田:探検家なので、犬ぞりとかやっている人なんですけど、その人は今現地に入って、こないだツイートしていましたけど。「アメリカ国民の良心がトランプの野心に歯止めをかけることを薄く期待している」というふうに。
マライ:ああ。
武田:言っていましたけどもね。まあでも現地がどういうふうになっているのかというのは、ちょっと角幡さんの情報を得ると入ってくるかもしれませんけれどもね。
マライ:うん。
武田:まあでもこれは、EUはさすがに連帯をして、ただ「関税を課す」というふうに、トランプが彼なりのディールということをやってくるわけですけれども。
マライ:そうなんですよね。だからそのディールでまた落ち着くのか、本当にグリーンランドを渡さないとこれは終わらない話なのか、極めて気になるんですけど。もちろん、一番気になるのはグリーンランドのみなさんですよね。
武田:そうですよね。
マライ:ドイツのいろんな報道とか見てみると、グリーンランド人のインタビューがあるんですけど、無力感を感じているらしいんですね。
武田:自分たちで何ができるんだろうかと。
マライ:そう、で、何もできないよねっていう。デンマークとの関係性ももちろん複雑なわけなんですけど。もう自分がまったくノータッチでいる状況で、デンマークとアメリカ、アメリカとEU、NATOの国々同士がみんなバトっていて、それをただただ毎日見るだけっていう無力感だそうですね。
武田:うん。そうですね、自分たち発で、もちろん反対運動もあるんだろうけれど、何か大きなうねりを作り出すことができないというもどかしさがあるってことなんですかね。
マライ:ってことです。というのが今週のトランプだったわけなんです。
武田:ああ。
世界最大級の音楽コンテスト「ユーロビジョン」とは
マライ:で、本日のトピックですね。メインは全然違っていまして、「音楽は世界を救う?」ハテナマーク。「ユーロビジョン・ソング・コンテストの新シーズン開始」という記事になっているんですね。
まあちょっと関係あるようで関係ないようなテーマではあるんですけど。ユーロビジョンのような国際音楽コンテストは、国際相互理解促進効果も一応あるはず、あるいは少なくともそういう雰囲気が漂っているわけなんですけれども。果たして本当にそうなのかどうか、ちょっと今回考えてみたいなと思います。
ユーロビジョン・ソング・コンテスト、みなさんご存じですか? ESC。
武田:あの、マネスキンというイタリアのバンドがすごく有名になって。日本でもね、去年かな? サマーソニックのトリを飾ったりしていましたけど。彼らなんかはこのユーロビジョンから出てきたというので、けっこう話題になっていましたけどもね。
マライ:そうなんですよ。ちょっと今、西村さんが「は?」っていう小さい声を出してましたけどね。
西村:(笑)。
マライ:解説コーナーがあるので、ご安心ください。
西村:お願いします。
マライ:ユーロビジョン・ソング・コンテスト、ESCとは。まず、欧州放送連合加盟放送局によって開催される、毎年恒例の音楽コンテストなんですね。世界的にも有名なわけなんです。
これ何がすごいかっていうと、毎年1億5000万人以上が視聴するんですよ。世界最大級のコンテストなわけですね。で、なんと今年は70回目の開催なんです。
初回が1956年だったわけですね。メチャクチャ歴史が長い。で、いろいろ予選とかあるんですけど、その決勝戦はだいたい4時間の生放送なわけなんですね。メチャクチャ熱い。
どこで開催するかというとですね、優勝者が出た国は、次の年は開催地になるっていう、そういう感じになっているわけですね。だから毎回違うところで開催されるんです。そこからの生中継になります。
誰が参加できるかというとですね、欧州放送連合(EBU、European Broadcasting Union)に加盟している国だったら誰でもOKなわけですね。それは現時点では56カ国なんですね。
ちょっと意外かもしれないんですけど、欧州とかEUとかそういうワードが出てくるんですけど、オーストラリアも参加していますし。カナダも今後ちょっと参加するかも、という話になっているんですね。
日本も一応賛助会員にはなっていて、NHKとかTBSが加盟しているので、日本の参加も夢じゃないかもっていうことにはなっているわけなんです。
武田:じゃあオーストラリアのアーティストが優勝したら、翌年はオーストラリアでユーロビジョン・コンテストやるということになるわけですかね?
マライ:やるんです。
武田:やるんですね。
マライ:やるんです。そう、だから日本もね、ちょっと参加すれば、東京とか福岡とか、まあアーティスト次第なんですけど。
武田:可能性もあるってことだ。
マライ:可能性があるんですよ。で、今年のESCには35カ国が参加します。前回はちなみに37カ国で、ちょっと多かったんですね。まあそれについてはちょっと詳しく後で説明します。