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マライの気になる世界のアレ!(全4記事)

虹色の旗は禁止、でもイスラエルは出場? 欧州最大「ユーロビジョン」で起きている“矛盾”と“分断” [2/3]

日本も参加の可能性あり? 意外な参加国ルール

マライ:特別ルールがありましてですね。EBUに一番お金を出している5カ国は、必ず決勝に参加できるっていうのがありまして。

武田:ちょっとすでに曇り空なんですけど。

マライ:(笑)。

武田:なんですかそのルールは。

マライ:もちろんドイツ入ってるんですよ。またそういう話になるわけなんですけど。ドイツ、イギリス、フランス、スペイン、イタリア。まあヨーロッパの大きめな国ということなんですね。

武田:うん。

マライ:ちなみにおもしろいなと思ったのが、2つの国を除いてヨーロッパのすべての国が1回は参加しているんですよ。参加していないのが、バチカンとリヒテンシュタイン。

武田:ああ。

マライ:バチカンのバンド、誰か見てみたいですよね。

西村:見てみたいですね。

マライ:バチカン・ポップスとか。

武田:バチカンから出ましたってなったら、ちょっと、とりあえず予選通過っていうふうに……。

マライ:もういきなり決勝に出てほしいんだけど。

武田:じゃあまだ参加したことないんですね、バチカンは。

マライ:そうなんです。前回はスイスの開催だったんですけど、オーストリアのオペラ歌手・JJが優勝したので、今回はオーストリアが主催。オーストラリアではなくてオーストリアですね。

主催権を得て、3回目になっているわけですね。ウィーンで開催されるんです。ちなみに決勝戦、まだまだ先ですよ。5月12日と14日は準決勝で、ファイナルが5月16日になります。

優勝者は誰が決めるかというと、審査員がいるのと、あと視聴者も電話したりとか投票して、その採点で最終的に誰が1位なのかが決まるわけなんですね。

はい。なんか今クエスチョンとして「みなさんのESCのイメージは?」ってあるんですけど、西村さんに聞いても……。

西村:こんなのがあったんですね。

マライ:っていう感じですよね。

武田:でもここでやっぱり優勝すると、それこそヨーロッパ全体の音楽業界が「あの人たち、あのバンドが1位だ」っていうんで、それこそ強めに売り出したりってことにつながってくるわけですもんね。

マライ:つながってくるんですよね。逆にそれでちょっと苦しんでいるアーティストもいて。「ユーロビジョンで優勝した人なのね」っていうイメージがあまりにも強いから、もうそのイメージでずっと行くのか、その業界の中で今後審査員やるのかとか。

それともそこからうまく離れつつ、自分の活動を広げられるのかとかは問われるわけなんですけどね。

「非政治的」なはずが揉めごとだらけの歴史

マライ:次に、「非政治的なコンテストのはずだったが」というパートにちょっと入っていきたいなと思うんですけど。

武田:うん。

マライ:一応音楽のコンテストなので、政治は正直関係ないはずなんですけど。ただね、参加国同士が揉める場合は全然ありますし。そのルールに納得しない国が出てきたりとか、ボイコットすることもあったりするんですね。

例えばですね、2017年にキーウで開催されたESCでは、ロシアは参加していたんですね。歌手も決まっていたんですけど。ただその人物が以前、ロシアが不法に占拠しているクリミア半島を訪れていたことを理由に、結局ウクライナ当局が入国を拒否したんですね。

だから「参加させないぞ」っていうことをしたわけなんですね。というのはあるんですね。

でも逆にその前の年、要するにウクライナが優勝した年ですよね。ウクライナが優勝したから次の年キーウだったわけですね。ウクライナの代表曲は『1944』というテーマは、ソ連時代にクリミア・タタール人が強制移住させられた出来事を描いたものだったんですね。

一部ではこの内容が、ロシアによるクリミア半島の併合を連想するというか、政治的に重ね合わされているというふうに受け止められていたわけなんですけど。そうするともう政治ですよね。とても政治的なメッセージなんですけど、それは大丈夫だったわけなんですよね。

だからそう、ちょっと矛盾するというか。「この場合はOKなんだけど、この場合だと参加させないぞ」っていう、なんかちょっとね。

武田:その判断自体が非常に政治的な判断ということになりますもんね。

マライ:そう。だからこの曲はOKだったんです。でもダメな曲はそのあとまた出てきて。例えば2021年、ESCの前に、ベラルーシ代表として予定されていた歌手の楽曲は、『Ya nauchu tebya』。直訳すると「君に教えてあげる」、ロシア語の曲だったんですね。

それはね、EBUによって失格となったんですね。それは抗議活動、デモを揶揄する内容だったんですよね。「あなたたちは抗議活動しているけど、何もわかってないよね」的な、ちょっとディスの入っている曲だったらしいんですね。

それによって参加できなくなって。今はちなみにロシアもベラルーシもバンとなっているわけですね、参加できない。ロシアはウクライナ戦争のことで。

ベラルーシは実はウクライナ戦争ではなくて、まさにちょっとこれと関係しているんですけど、そのテレビ局の放送倫理問題で参加ができない。

要するにでっち上げのインタビューを放送していたりとかしていて。それが問題視されて、この放送局はちょっと今参加させることはできませんよ、ということになっているんですね。

だからまあ、揉めているんですよね。けっこう今見てても、2年に1度ぐらいはなんかけっこう……。

武田:穏やかじゃないね、これ。

ステージ上のレインボーフラッグが禁止に

マライ:そう、あるんですよね。個人的にすごく興味のあるルールが存在していましてですね。これ、新しいルールなんですよ。2025年以降、出場アーティストがステージ上で掲げることができる旗ですね。自国の公式な国旗のみとなっているんですね。

じゃあ他にどんな旗があるのかって話なんですけど。例えばなんですけど、レインボーフラッグとプライドフラッグ、LGBTQ+のものなんですけど、これは禁止になったんですね。禁止になったばっかりですね。

これも政治的なメッセージ性を避けるための措置だそうですね。私は今日ちょっと虹のピンバッジをつけてみて、ここで入室禁止になるかどうかちょっと試してみたんですけど。

武田:なりませんですよ。

マライ:ここに無事に座っているところは、文化放送的には大丈夫だったということになっているんですよね。

でもなんか興味深いですよね。レインボーフラッグというのは確かにどうなんですかね、政治的なものなのか。一応多様性を祝うことを伝統にしてきたユーロビジョン・ソング・コンテストなので、性格的にすごく合うものだとは思うんですけど。

でも禁止なわけなんですね。だからそれがすごく議論になったんですよね。

武田:でもそれ、今いろんなポップミュージックでも、ロックでもラップでもヒップホップでも何でも、割とこうテーマとしてね、そういった多様性を中身に持ち込むってことは多いと思いますけど、そういうのも問われるってことなんですかね、じゃあ。

マライ:問われるみたいですね。だからステージ上ではダメ。なんですけど、観客はOKなんですよ。

武田:観客はOK。

マライ:だから観客みんなレインボーフラッグで応援するっていうのはありなわけなんですよね。だからそれもまたなんかこう、うーん、矛盾っていうね、そんな気しなくもないわけなんですよね。

まあ例えばね、ヨーロッパの参加国が多いわけなんですけど、その性的マイノリティに関してオープンなヨーロッパの西側諸国と、ちょっと性的マイノリティに関してはすごく保守的な東側諸国の分断があるわけなんですね。

だからそこら辺のソングコンテスト上での分断を避けるために、まあなかったことにするのかってことですよね。すごくなんかその、うん、多様性なかったこととか、それでいいんだろうかね、すごく気になるところではあるんですけどね。

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