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【自民党総裁選】新総裁記者会見(2025年10月4日)(全2記事)

【全文2/2】“不記載議員”登用への疑問には「私が説明いたします」 高市早苗新総裁が記者会見で語った人事の狙い [2/2]

日銀の金融政策はどう変わる?

平口::はい、それでは次に質問のある方挙手をお願いいたします。前から2列目の、あなた。

記者5:テレビ東京のシライシと申します。

高市:はい、よろしくお願いします。

記者5:よろしくお願いします。私からは日銀の金融政策について、高市総裁の考えをお聞きします。今後の日銀の金融政策の方向性について、総裁選の期間中に、高市総裁は日銀の物価安定目標の2パーセントはまだ正しい目標だという認識を示されていたかと思います。

この考えについて、総裁に就任された今あらためて変わりはないのかということと、また2013年に、政府と日銀が結んだアコード(デフレからの脱却、経済成長の実現に向けて政府と日銀が表明した政策協定)について、これはどのように見直すべきかということ。この2点について考えをおうかがいできればと思います。

高市:日銀法の第4条にしたがってですね、やはりこの経済政策というのは、これはもう政府と日銀が足並みを揃えて、しっかりと協力をし合ってやっていかなきゃいけないものでございます。ですから、日銀の会議の場にも、財務副大臣が出たりして、緊密に連携を取っているということでございます。

ですからやはり、財政政策にしても金融政策にしても、しっかりと責任を持たなきゃいけないのは政府でございます。日銀はしっかりと金融政策に関して、ベストな手段を考えてくださる、取ってくださる。そういう場所だと私は認識しております。

物価上昇先行のインフレを疑問視

高市:2パーセントの物価安定目標でございますけれども、現在の状況を見ますと、そうですね。これは、例えばIMFの基準に従いますと、もう2年連続で前の年よりも物価が上がったって言ったら、これはもうインフレだと考えていい。もうデフレじゃない状況だと考えていいんだろうということになりますけれども、私は今、わりと日本経済のギリギリのところにあると思います。

これから、トランプ関税の影響を受ける企業も、関連事業者も出てくるでしょうし、いろんなことがありましょう。急に災害が起きたり、いろんなことがあるかもしれません。そんな中で、コストプッシュ型のインフレという状態で放置して、これでもうデフレじゃなくなったと安心するのは早い。

むしろ賃金の上昇が主導して、需要が増えて、そしてまた緩やかに物価水準も上がっていき、企業も儲かる。こういうかたちの、デマンドプルのインフレをベストなものだと思っております。そういう状況ができるまで、しっかり日銀とのコミュニケーションを密に取っていかなければならないと思っております。

アコードにつきましては、じゃあ今の状態がベストなものかどうかということを、しっかりと考えてまいりたいと思っております。足並みをとにかく揃えていかなきゃいけないと考えております。

賢い投資が方針

平口:それでは、2列目の向こうから2番目の方。

記者6: 読売新聞のフジワラです。

高市:はい、こんばんは。

記者6:今の質問に若干関連しますけども、財政についておうかがいします。高市総裁は、これまで責任ある積極財政を唱えておられますけども、現在の少数与党下では野党の協力がなければ予算を通せない制約がある中で、プライマリーバランスの黒字化も含めて、財政政策についての基本的な方針について聞かせていただければと思います。

高市:私は財政の健全化が必要ではないと言ったことは1度もございません。私自身は純債務残高対GDP比を徐々に引き下げていくことには心を砕く思いでございます。ただし今、多くの方が困ってらっしゃる物価高で、生活が苦しい、事業が苦しい。ここはしっかりと手当をする。これが国の大事な仕事だと思っております。困っている人を助けないで、何が国だと私は思っておりますので、ここはしっかりと対応をさせていただきます。

その上で、財政の健全化という意味では、先ほど申し上げたことがすべてでございます。そしてやはり、国が呼び水的な投資をする。例えばリスクを最小化するために国土の強靭化、しっかりと防災対策をするとか、エネルギーの安全保障。これからしっかりと自立的にエネルギー供給ができるようにするとか。

それからやっぱり食料安全保障はみなさんが心配されている。しっかりと日本国内で必要な食べ物が作れる状況を作るとか。(また、)健康医療も先ほど申し上げました、とっても大事なテーマです。

こういったことを1つひとつやっていく。ここに国が直接投資をするのか、または今の世界の潮流になっているように、課題を解決するため官民で力を合わせて投資を拡大していくのか。それはそのものそのものによって違うと思いますが、ただ、投資をした場合には、必ずそこに需要が生まれます。必ずお仕事をされる方々がいらっしゃるわけでございます。

そしてまた税収も上がってまいります。これはまったく手を打たないということじゃなくて、むしろ税収が増える。賢い投資をする。ワイズスペンディングが私の方針でございます。

少数与党ゆえの運営課題も

平口:まもなく所定の時間となりますので、次の質問で最後とさせていただきます。どうぞ挙手お願いします。えっと、2番目の方。

記者7:朝日新聞のサガカワです。

高市:はい、こんばんは。

記者7:人事についてあらためてお尋ねします。一番重要になるのが幹事長人事だと思うんですけれども、少数与党で野党との協議が必要になる一方で、その党勢回復にも努めないといけないという、難しい党運営を担うことになると思います。

高市さんが、どういった基準で幹事長の人事人選を考えているのかということをお聞きしたいのと。合わせて、先ほど、不記載のあった議員、派閥の裏金問題に関わった議員の登用について人事に影響はないというふうにおっしゃいましたけれども、この問題に関わった議員を起用するという人事が国民の理解を得られるとお考えなのかどうかをうかがいます。

政調会長の経験を活かした人事を目指す

高市:まず幹事長人事はとっても大事でございます。さっそく、公明党との連立政権を組んでいくと。その前提として政策協議もございますので、もう、すぐにでも一緒に動かなきゃいけない立場でございます。なので明日、一生懸命に考えて人事をしたいと思うのですが、各党としっかりとお話ができる方、そして、自民党全体を見渡せる方がいいなと思います。

私は、全員活躍、そして全世代総力結集と申し上げましたけれども、自民党の中で専門分野についてコツコツコツコツ仕事をして、議員立法案も書いて、目立たないのだけれども、一生懸命に仕事をされてる方をたくさん見てまいりました。

約3期を勤めた政調会長の期間中も、「ああ、こういう人材がいらっしゃる。だから、この仕事をやっていただこう」。そんなふうにして見てまいりました。特に幹事長の仕事は、たくさんの組織を束ねていく仕事でもございますので、そういった党全体を見渡せる方になっていただければいいなと思っております。

「私が説明をいたします」

高市:そして、不記載があった議員を何かに登用したら、じゃあそれで自民党が国民のみなさんの信頼を失ってしまうのか、ということなんだろうと思うんですけれども。しかしながら特に司法的に問題がないとか、不記載をしてしまったけれども、それでもちゃんと政倫審で説明をされて、また選挙で、国民の代表として(選出されて)、特に憲法上、私たち国会は全国民の代表です。ですから、それぞれの選挙区で理解を得て、そして議席を得られた方には働いていただかなきゃいけない。

むしろ何にもせずに本会議にだけ出ている。今の自民党はそんな状況にありません。ですから、しっかりと、これまで説明責任を果たされた、ちゃんと審判を受けて、選挙に送り出されてきた方。こういった方については、適材適所で仕事をしていただく。そして、もし「どうしてその人を選んだの」と聞かれたら、私が説明をいたします。この方はこの分野に強いから働いていただきますと私が説明をいたします。

平口:はい。それでは以上をもちまして、高市新総裁の記者会見を終了いたします。どうもありがとうございました。

高市:みなさんも遅くまでありがとうございました。お疲れさまでございます。

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