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#2 エンターテイメントの存在理由(全2記事)

「その一票が、物語を動かす」 ジャンプ+が仕掛ける“共感と熱狂のコメント文化”

【3行要約】
・デジタルコンテンツが普及する中、読者・リスナーとの新しい関係性構築が各プラットフォームの課題となっています。
・「少年ジャンプ+」編集長の籾山氏とニッポン放送メディアプロデュース部の冨山氏は、リアルタイム更新とコメント機能により同時体験が生まれていると語ります。
・作品消費だけでなくユーザー同士の交流体験まで含めた総合的な場づくりが必要性について話しました。

前回の記事はこちら

「いいジャン!」とコメント欄の役割

冨山雄一氏(以下、冨山):「ジャンプ+」には、「いいジャン!」と、コメントもあるじゃないですか。あれってどういう位置づけですか?

籾山悠太氏(以下、籾山):もともとインターネットのサービスによく「いいね」のボタンがあるとは思っていたので、読者が良かったということを表現できるものがあったほうがいいんじゃないかというのが半分。もう半分は、編集部にとっても、読者からどれぐらいどんな反応があったのかを知るためにも、必要かなと思って作りました。

コメント欄に関しては、先ほどお話ししたように、クラスで今日の『ジャンプ』の感想を言い合うみたいな、読んだ人同士でしゃべるみたいな場所があったほうがいいかなと思って作りました。

普通、本屋さん的な漫画アプリだと、みんなが同時に読むわけじゃないので、コメント欄はそこまで盛り上がりにくいと思いますが、「ジャンプ+」は連載のリアルタイム感を重要視していて0時に更新なので、毎日0時になると、たくさんの読者が読みにきてくれます。

「今週はこうだった」みたいなことを言う場所がきっと欲しいだろうなと(思いました)。読んだ人同士でこそ盛り上がれる話題と、そうじゃない人に「ここが良かったんだよ」とお薦めする、両方があるとは思うんですが、読んだ人同士で盛り上がれるという意味では、コメント欄がいいかなと思いました。「ジャンプ+」としては、本当に大事な機能として今もコメント欄を運営していますね。

ネガティブなコメントがけっこうあったりすると、維持するのが大変なんですが、とはいえ編集部としては、読者が最新話を読んで、みんながそれを話題にするという体験自体が、作品にとってもすごく大事かなと思って、コメント欄を置いています。「radiko」の中には、コメント欄とかはないですよね。

冨山:そうですね。チャット機能みたいなものはありません。「X」上にコメントが集まるので、トレンド入りしたりして、みなさんの目に入るという、すごくプラスの効果はあるんですけど、やはり「TikTok」とか「YouTube」とかもそうですが、自社アプリ内にチャット機能があったほうが、深まるっちゃ深まるなぁと思っていて、一長一短だなというのは、けっこう最近思い始めていますね。

僕、読み切りの最後に出てくる「いいジャン!してね」が、本編よりかわいらしいかったり、ちょっと抜けた画像になるところが好きです。『SLAM DUNK』のコミックスを読んでいると、吹き出しみたいな、あの緩い空気感がすごく好きなんです。「いいジャン!」の数で、読み切りが次に進むかどうか決まることはあるんですか?

籾山:本当に反応が良かったら連載にしたり、次の作品のきっかけにしたり、作家さんの次の作品が始まりやすくなったりします。「いいジャン!」含めたいろんな数字を見ていて、1つの材料にはなっています。

異色タッグで広がるエンタメの新境地

入江美寿々氏(以下、入江):お二人は本当に違う分野ですが、さまざまな共通項もあるので仕事絡みで何か一緒にやったりとか……。

冨山:そうですね。

入江:ねぇ。良さそうですよね。

冨山:文化放送さんにあるんですよ。『オールナイトニッポン』の裏にあって、やっているんじゃないかな。

入江:あー、そうか(笑)。

冨山:別に、だから何だって話じゃないです。

入江:せっかくの出会いなので、ニッポン放送のほうでも、何かこうね。

籾山:『エヴァ』の話題をいろいろ聴きたくて、ラジオを聴いていたので、「ジャンプ+」の作品をちょっとでも読んだことがある人がみんな聴きにいくような番組とかがあったらうれしいですけどね。

冨山:そうですね。うちは『ONE PIECE』のアニメ25周年で、『オールナイトニッポン』で特番をやっていました。この3月で終わっちゃったんですけど、1年間ずっと、アニメ『ONE PIECE』の、ラジオ番組を確かずっとやっていましたね。

籾山:「ジャンプ+」の人気漫画、ぜひ、『オールナイトニッポン』で(笑)。

冨山:そうですね。

入江:『SPY×FAMILY』ですか。

籾山:ですとか。

入江:(笑)。

籾山:『ONE PIECE』の『オールナイトニッポン』は、声優さんとか?

冨山:基本的には声優さんですね。麦わらの一味がやってきたという設定でやっていました。ラジオを聴いている漫画家さんは、本当に多いので。

籾山:多いかもしれないですね。そうですよね。

冨山:それこそ、『SPY×FAMILY』の先生も、乃木坂46さんの『オールナイト』をすごく聴いてくれていて、メンバーが卒業する時は、SNSにイラストを投稿してくださるので。

籾山:漫画を描きながらラジオを聴けるから、(聴いている方は)非常に多いですよね。

冨山:そうなんですよ。

入江:漫画家の方が出ているラジオはあったりするんですか?

冨山:やはり週刊連載中だと……。

入江:そうか。お忙しいのか。

籾山:少ないですよね。

冨山:僕の記憶だと、それこそ浦沢直樹さんが、『20世紀少年』の映画の時に『オールナイトニッポン』をやっていました。浦沢直樹さんは今たぶん、文化放送で高田純次さんとラジオ番組をやっています。

籾山:へぇ。『ジャンプ』が50周年の時に、ニッポン放送さんじゃないかもしれないんですけど、サンドウィッチマンさんが。

冨山:あ、少年ジャンプ、『ラジオジャンプ』だ。TBSラジオさんでやっていましたね。

籾山:それは確かけっこう作家さんが出られていたかもしれないですね。

冨山:おもしろかったですね、あれ。

入江:そういった企画にもつながるといいですね。この番組からつながったら、私たちも非常にうれしいです。今回はお二人の共通点から始まり、震災での経験とか、今のデジタルを取り巻くコンテンツの世界について、いろいろお話しいただきました。また次回に続きますが、冨山さんの著書でも書かれていた「耕す」というキーワードについて、お二人にお話しいただければと思います。

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