2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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西村真里子氏(以下、西村):それでは「宇宙×法律」のセッションに入っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
今回の「宇宙の仕事と出会えるフェス HELLO SPACE WORK! NIHONBASHI」では、さまざまなかたちで宇宙に関する新しい仕事を(ご紹介しています)。その中で弁護士の方々は、宇宙でルールメイキングをしていかなければならない状況になっています。
ということで、このセッションは弁護士のお二方と、法律を勉強されているYouTuberのわっきゃいさんをお招きして進めていきたいと思います。
岩下さん、自己紹介の前に聞いてしまって申し訳ありませんが、宇宙にはまだ確立された法律があるわけではないんですよね?
岩下明弘氏(以下、岩下):そうですね。ただ、2008年に日本で「宇宙基本法」が成立し、最近では「宇宙活動法」とか「衛星リモートセンシング法」が成立しました。再来週(2021年12月23日)に「宇宙資源法」が施行されるところで、だんだんルールや法律ができつつある状況です。
西村:徐々にできつつあるこのタイミングだからこそ、今日は会場のみなさんや、オンラインで視聴しているみなさんも含め、いろいろブレインストーミング的に(やっていきたいと考えています。)
「こういうことってどうなっているんだろう?」「この時のルールってどうすべきなんですか?」というところで、みんなで作り上げていくイベントにしていきたいと思います。
みなさんも「聞いてためになる」だけではなく、「この点はもうちょっとルールが必要ではないか」というように、自分や自分の子ども、孫が宇宙に行くことを考えていただきながら、一緒に(宇宙の)ルールメイキングを、ブレスト的に進めていきましょう。
西村:それでは、あらためてご紹介させていただきます。本日スピーカーの方は3名いらっしゃいます。まず1人目は、弁護士の岩下明弘さんです。岩下さん、どうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
西村:自己紹介と、肝心な「岩下のさんの宇宙に対する熱い思い」「宇宙との関わり」も教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
岩下:ただ今ご紹介いただきました、弁護士の岩下明弘と申します。ふだんは三宅・今井・池田法律事務所に所属をして、所属している事務所の顧問会社からのご相談に対応しています。
最近では、ロケットを製造販売しようとしている会社の相談を受けておりまして。ロケットを作るには、大学と共同研究をする必要もありますし、ロケットのタンクなどを作るメーカーとも協議していく必要もあるんです。
宇宙の分野では、日本の科学・技術を結集させることが必要です。どうしたらうまく結集できるか。ロケットを飛ばしていけるのか、販売できるのか。こうしたところが非常におもしろいと思っています。これは宇宙だけではなく、日本の製造業の発展にも関わってくるので、そういう意味でもおもしろいんですね。
もともと私は、弁護士を始めた当初から積極的に宇宙に関わっていたわけではありません。でも、業者の方やいろんな方々と接する機会があって、やっぱりおもしろいなと興味関心が深まって(今があるという)ところです。本日はどうぞよろしくお願いします。
西村:よろしくお願いします。
(会場拍手)
西村:『宇宙ビジネス事業者の倒産をめぐる諸問題』という書籍も書かれていて、すごいですよね。
岩下:これからビジネスを始めようとする会社が増えていく中で、「倒産」はちょっと早すぎて、出落ち感があり恐縮なんですが(笑)。
西村:いやいや。
岩下:ふだんは事業再生や民事再生を得意分野としております。それで「もし宇宙産業をやっている事業者さんが倒産をしてしまったらどうなるんだろうか」と、まさに今日のようなブレインストーミングをしながら書きました。
西村:ありがとうございます。
(会場拍手)
西村:それでは2人目のゲストです。わっきゃいさん、よろしくお願いします。
日野湧也氏(以下、日野):はじめまして。わっきゃいと言います。本名は日野湧也です。出身はアメリカのカルフォルニア州のロサンゼルスです。今、コントを中心にお笑いの活動をやっています。
YouTubeでも知ってくれている人がいるんじゃないかなと思います。チャンネル登録者64万人と(スライドに)書いてありますけど、昨日ちょっと増えまして、65万人になりました。
西村:素晴らしい。
日野:ありがとうございます。法律に関しては弁護士の方ほどではないんですが、京都大学の法学部で少しだけ勉強させていただいています。
西村:めちゃめちゃ賢いじゃないですか。
日野:弁護士と一般人の間ぐらいの知識があるということで、今日は橋渡し的な感じでやっていこうと思います。
「宇宙と私」については、僕、何て書いたんでしたっけね……。「幼い頃から図鑑を読み漁り、宇宙に興味を持つ」。これは本当ですね。「現在は宇宙と関係ない活動をしているが、時折夜空を眺めては想いに耽る」。寝る前とか、たまにあります。
西村:最高じゃないですか。ちなみに宇宙関連の図鑑で印象に残っていることってあります?
日野:輪っかのある惑星と輪っかのない惑星、何が違うんだろうって、めちゃめちゃ疑問に思ったことありますね。
西村:何が違うんだろう。かたち......?
日野:合っているかどうかわからないんですけど、たまたまらしいんですよ。今輪っかのある惑星も、いずれ輪がなくなったりもするらしいです。何なら、今は輪っかのない惑星も、いずれ輪っかができるかもしれないという。
西村:何千万年後には、地球にも輪が付いているかもしれない。
日野:そうらしいです。だから今がたまたま輪っかがあるタイミングとないタイミングなだけみたいです。これは調べてビックリしましたね。
西村:すごいですね。ある意味「惑星もおしゃれしてるのかしら」みたいな感じなんですね。
日野:コーデですね。
西村:おもしろい。ありがとうございます。
(会場拍手)
西村:そして3人目のゲストは、弁護士の、その名も星さん。まさにこの場に来ていただきたい名字でございます。星さん、よろしくお願いします。
星諒佑氏(以下、星):弁護士の星と申します。本名です。この名字なので、この分野の会話が非常にやりやすくて、親に感謝をしています。私は主に不動産から弁護士のキャリアをスタートして、最近はエンタメと芸能関係、あと宇宙の領域を主にして、資金調達や諸々の法務関係の仕事をしています。
宇宙との関わりですが、私はありがたいことに、宇宙の関係のビジネスの事業者さんをお手伝いする機会もいただいています。事業者さんは、非常にリスクを取って事業を展開されているんですよね。宇宙って何が起きるかわからないし、リスクも非常に大きい分野なんですね。
そこに自分たちの技術で挑んでいく姿に感銘を受けて、私はこの世界に足を踏み入れて、今もなお研究、勉強しています。
今日はルールメイキングの部分ということで、なかなか解決が難しく、これから議論が深まっていくところが多々あるので、ディスカッションを楽しみにしておりました。よろしくお願いします。
西村:よろしくお願いします。
(会場拍手)
西村:ちなみに、いつぐらいから宇宙関連のお仕事の相談は来るようになりましたか? 2000年代くらいからですかね?
星:どうですかね。ちょいちょいお話をいただくようになって、関わりを持ったのが3~4年ぐらい前です。本当に最近ですね。
西村:岩下さんはどうですか? 宇宙関連の相談が来るようになったのは、星さんと同じくらいの時期ですか?
岩下:そうですね、私も同じくらいです。ちょうど関心を持ち始めて、いろいろ着手し出したのも、ほぼ同じくらいですね。
西村:スタートアップの増加やSpaceX社の影響から、よりプレイヤーが増えてきて、この3~4年で弁護士のみなさんに相談が多数来ているんですね。
西村:さてこちらのセッションでは、まずは星さんに現状の解説をいただくところからスタートしたいと思います。わっきゃいさんと私も、「これ、どうなってるの?」と聞いていきますし、会場の方やオンラインの方もわからないところがあったら質問してください。岩下さんもぜひご参加ください。では星さん、お願いします。
星:では私から「宇宙法の概要」についてお話をさせていただきます。こちらはあくまで概要で、これからトークをしていくにあたって前提を押さえていただくためのお話となります。
まずは宇宙法の全体像をカテゴリー分けしてみました。「宇宙法」には何があるのか、どういった分類がされているのか。大きく分けて「国際法」と「国内法」の2つに分けることができます。
「国際法」は、国家間の約束事やルールになっています。「国内法」は、各国ごとに制定、適用されるルールですね。日本なら日本、アメリカならアメリカ国内で定められるルールになっています。
国際法には、「宇宙条約」「宇宙物体登録条約」「宇宙損害責任条約」「宇宙救助返還協定」「月協定」といったものがあり、我々は「宇宙5条約」と呼んでいます。これが基本的なルールになっています。
これはもともと、アメリカとソ連の宇宙開発競争が展開されていた背景で設定されたものです。当時スプートニク1号が打ち上げられて、宇宙利用についての議論が始まりました。その議論が落とし込まれたルールだとイメージしてください。COPUOSと言われる、「国連宇宙空間平和利用委員会」で成立したものです。
星:現在のところ、法的な拘束力を持ったルールを作るのが非常に難しくなっています。なぜかというと、法的拘束力のある国際法を作るためには、COPUOSで全員一致で同意が得られないといけないからなんですね。現在COPUOSの登録国は100か国近くあるので、全員一致のルールメイキングは非常に難しくなります。
なので、今の法秩序というかルールは「ソフトロー」という、法的な拘束力を持っていないガイドラインなどで形成されている状況です。例えばスペースデブリをめぐるルールも、拘束力がないガイドラインが制定されています。
他方で国内法は、各国で制定されて運用されている法律となります。例えば「宇宙資源法」はこれから施行されますし、「宇宙基本法」はさっき岩下先生からもお話がありましたが、「日本がこれからどういうプランで宇宙の展開をしていくか」「宇宙政策をしていくか」という設計図のようなルールとなります。
「宇宙活動法」「衛星リモートセンシング法」は、比較的最近制定されたものになっています。「衛星リモートセンシング法」というのは、衛星画像を取り扱うための法律というイメージですね。「宇宙活動法」は、ロケットを打ち上げたり、人工衛星を管理したりする場合に適用されるルールになってます。これは後ほど取り上げようと思います。
西村:さっそく星先生に質問です。国際法と国内法があることを理解しましたが、国内法でも、例えば日本、ロシア、フランスなど、それぞれの国で特色はあるんですか?
星:そうですね。日本の法律にしても、他国のルールを参考にして作っているんですよ。もちろん細かな違いもあるのですが、例えば「宇宙活動法」と呼ばれる、ロケットの打ち上げや人工衛星の管理などに関する法律は、他国に近しい規制の仕方になっています。
他方で宇宙資源に関しては「宇宙資源の所有を認める国・認めない国」という違いがありますので、ばらつきがある状況となっていますね。
西村:ありがとうございます。
星:次に、「宇宙条約」の内容を今日は取り上げていこうと思います。なぜかというと、この宇宙条約は「宇宙の憲法」といわれるベーシックなルールなんですね。基本的には、国内の法律やガイドラインであっても、宇宙条約を基にして制定されています。
まず大原則として、宇宙活動は自由です。宇宙空間の探査・利用も、全人類に認められる活動分野と言われています。探査・科学的調査も自由ですし、その前提のアクセス・立ち入りも自由だと謳われています。
先ほどから「宇宙空間」と言っていますが、「宇宙空間ってどこからどこまでなんだろう?」という話があります。実は宇宙の定義は、決着していないんですね。高度100キロ以上とか80キロ以上とか、いろいろ考え方はありますが、定義としては定まっていない状況になっています。
西村:今年、「ブルー・オリジン(ジェフ・ベゾスが設立した航空宇宙企業)の行ったものが宇宙旅行と言えるのか」という議論もありましたよね。高度によって、「それは宇宙じゃない」「いや、宇宙だ」という議論があったのを思い出しましたが、まだ決まっていないんですね。
星:そうなんです。高度を定義として決めてしまうと、不都合が出てくるという指摘もされていまして。
西村:なぜですか?
星:例えば、「高度100キロ以上が宇宙」という定義をしたとする。その時に、宇宙から帰ってくる宇宙船が滑空して高度100キロ未満のところを通った場合、領空侵犯になってしまうんですね。そういう事情もあるので、決着していない状況になっています。
西村:なるほど。聞いちゃってすみません。ありがとうございます。
星:とんでもないです。次に、「宇宙空間の領有禁止」というものがございます。要は宇宙空間、惑星など天体は、国家によって取得することができないことが条約で決められています。誤解を恐れずに言えば、「宇宙はみんなのもの」「宇宙は誰のものでもない」というのが基本的な考え方になっています。
ここで「国家による取得の対象にはならない」という言い方をしているので、「民間事業者による取得なら良いのか」という議論もありますが、民間事業者であってもダメだというのが通説的な考え方ですね。たとえ民間事業者が取得したとしても、民間事業者が所属するその国が承認できませんので。
「天体の取得はダメだ」というのであれば、宇宙資源ならば良いのかという議論があります。そこは「宇宙資源は取得できる」というのが通説的な見解ですし、それを前提にして宇宙資源法も作られています。
西村:わっきゃいさん、お願いします。
日野:たまに記念品として、月の一部の土地を売買している海外の民間企業がありますよね。もちろん国内でもそれを取得している人がいます。それをSNSにアップすることがあると思いますが、法律的には認められていないんでしょうか?
星:そうですね。残念ながら天体の土地の取得は法律では認められないと言われています。もちろん民間事業者さんサイドとしても、いろいろ考え方やロジックがあると思いますが、基本的には否定されています。
取得できないのに売ったら、それは詐欺になってしまう。だからああいったものはジョーク商品として流通しているという位置付けになっています。今後、実際に人が月に行くようになったり、火星に行くようになったりすると、トラブルが起きるんじゃないかと思っています。そこであらためて議論が深まっていくのかなと思います。
だからといって、そういった事業者さんが必ずしも無価値であるわけではないと思います。宇宙に対して興味を持つきっかけを提供しているわけですから、私は個人的に素敵なサービスだと思いながら見ていますね。
西村:ありがとうございます。続きをお願いできますでしょうか。
星:宇宙の利用は自由といっても、無制限に利用できるわけではありません。平和利用しなければならないことになっています。核兵器、大量破壊兵器を積んだ物体を「軌道に乗せない」「宇宙空間に配置しない」「天体に設置しない」という3つのことが決められています。軍事演習も禁止されています。
また「国際的な責任」というものがございます。宇宙条約の特色として、「民間事業者が行った行為の責任を、国が取る」というものがあります。
「国際的責任を打上国に集中」とスライドにありますが、国がどうやってその民間事業者をみていくのかというと、これは継続的な監督と許可が必要になるんですね。制度を設けることで、各民間事業者を監督していくといった位置付けになっています。
これは後ほどお話ししようと思いますが、そのために日本で制定されているのが「宇宙活動法」です。
星:それから「宇宙環境の保護」も規定されています。どういうことかというと、例えば少し前、NASAが火星に探査機を送って、サンプルリターンをするというミッションがありましたよね。これをイメージしていただきたいと思います。
例えば、火星に行った先で有機物が発見されましたと。大発見だということでよくよく調べてみたら、地球からくっついてきた有機物でした。残念……というように、研究価値が無価値になってしまうことを防がねばなりません。
それから、地球から有機物を持って行ってしまうと、火星の環境が破壊されてしまうかもしれませんよね。某アニメをイメージしていただくと良いと思います。まさに「行った先の環境を保護する」というのが大事なことの1つです。
逆に、サンプルリターンといって火星の土なんかを持って帰ってきたりするわけですよね。もし火星の有機物が地球で広まってしまった場合、どんな影響があるかわからないわけですよね。惑星保護には「地球環境の保護」も含まれていて、必要な場合には、国家間での協議ができるようになっています。
星:これに関連して、「スペースデブリ問題」が取り上げられています。今に始まった話ではなくて、スペースデブリをめぐる問題は以前からあるんですね。
地上から把握できるだけでも、約2万3,000個の宇宙ゴミがあると言われています。今はもっと多いと思いますし、これは10センチ以上のものについてなので、10センチ未満のものはもっとあるんですよね。
そのため、スペースデブリ低減ガイドラインが制定されています。さらにもっと細かい基準として、「IADCスペースデブリ低減ガイドライン」というものも制定されました。
西村:ゴミが出てしまうのは仕方ないんですか? これはどういうガイドラインなんでしょうか。「出さないようにしよう」なのか、「自分たちが行ったら持ち帰ろう」なのか、どういうアプローチなんですか?
星:これは2つあります。まずは、宇宙空間でスペースデブリを出さないようにするのが1つですね。もう一つは、もし出したとしても、「25年で地球に落として燃やし尽くす」というものが、ガイドラインとして制定されています。ただ、これには拘束力がないんですよ。先ほど申し上げた、いわゆるソフトローというものでして。
ただ、各国でロケット打ち上げの許可をする際に、「スペースデブリ対策ができているかどうか」が審査基準になっているんです。ですから間接的に、事実上強制力を持つような位置付けになっています。
西村:わっきゃいさん、お願いします。
日野:以前記事で見かけたのが、このスペースデブリが指数関数的に増えるんじゃないかという話です。一つひとつのスペースデブリは地球の周回軌道に乗っているわけですから、時速何万キロというスピードでぐるぐる回っている。だから地球上の衛星や、スペースデブリ同士で衝突する可能性がもちろんあると。衝突したら、スペースデブリが(粉砕して)増えるわけじゃないですか。
西村:確かに。
日野:スペースデブリが増えて、それがぐるぐる回って、またどんどん当たる可能性が増えていく。指数関数的に計算すると、近い将来スペースデブリだらけになって宇宙活動ができなくなってしまう。でも、そのスペースデブリ一つひとつがどこに帰属するのか、どこの責任なのかを追跡するのが事実上不可能となっている。しかも法的拘束力はない。
星:そうですね。ルールとしては拘束力がないのが現状です。そのスペースデブリを除去する責任が誰にあるのかというのも、今後の議論になると思います。
スペースデブリが指数関数的に増えるのは、まさに先ほどおっしゃったとおりです。「ケスラーシンドローム」という、スペースデブリが宇宙空間で衝突し続けてどんどん増えていく現象によるものなんですよね。
正確な数字は定かではないんですが、(このままロケットや衛星の打ち上げが行われ続けると、)東京・静岡間の距離に1個スペースデブリがあるくらいの量になると言われているんです。これを多いとみるか、少ないとみるのかは人によると思いますが。
日野:この画像じゃないですけど、ある意味、スペースデブリで地球に輪っかができることになりますよね。
西村:本当ですね。わっきゃいさんの小さい頃の疑問がここで。地球にスペースデブリの輪っかができるのかなと、私も思いました。
西村:ソフトローでなかなかルールが決まらないということですが、星さんや岩下さんからみて、ソフトローを守っているのは何割くらいなんでしょうか? 「うちらはスペースデブリを出しても、自分たちの探査をするぜ! ウェーイ」というのが多いんでしょうか? 肌感覚的にはどうですか?
星:(岩下さんは)どうですか?
岩下:肌感覚と言われるとなかなか難しいですね。ソフトローだから守らなくて良い、ハードローだから守らなきゃいけないというものではないんですね。星さんの話にあったとおり、全員合意をしなきゃいけないからハードローで規律することは難しいんです。
全員合意はできないけれど、それぞれが持続可能性のある宇宙を発展していくために一定のルールを決めて、それを守っていこうという考えの下、ソフトローによる規律がされています。
だからソフトローだから守らなくて良いし、守らないんだというわけでは必ずしもないかなと。もちろん、特定の国々であまり気にせずやるところもあるかもしれません。でも基本的には、まずそこはきちんと守っていくものになっていると思います。どうでしょうか?
星:そうですね。国にもよると思いますが、少なくとも日本の事業者さんは、基本的にみなさん非常に気にされている感じがしています。
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