2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
リンクをコピー
記事をブックマーク
森川亮氏(以下、森川):なるほど。わかりました。あとは質問で「売れ筋のコスメが変化したというのはありますでしょうか?」という。さっきの質問に近いかもしれないですね。
澤田樹里氏(以下、澤田):そうですね。
森川:「やっぱりスキンケアが売れていて、リップは厳しいんですか」みたいな。
澤田:正直、リップは勢いがなくなってきているかなと思いながらも、とは言っても、コロナ禍になってからもうだいぶ経ちますので。秋冬になってくると、もしかしたら「マスクの中もちゃんと今までどおりメイクして」とか。
あとは在宅でも、こういうZoomとかでミーティングをされる方ってすごく多いと思うので。逆に特集とかでも「濃いめのリップをつけましょう」とか「Zoom映えする」とか、そういうのがありますので。
また(勢いは)戻ってくるんじゃないかなというのが、なんとなくの感覚では実感しています。
森川:なるほどね。けっこう町に人も出てますしね。
澤田:そうですね。
森川:アルビオンさんは、リモートワークだったりをされているんですか。
澤田:そうですね。部署によっても違ったりするんですけど。私を含めて我々の近いところでは、今は「週2出勤」みたいな感じになっています。
森川:あぁ、なるほど。その際、ちゃんとメイクをして出られたりとかという。
澤田:そうですね。メイクをして。でもちょっと楽しいですよね。たまに外出するみたいな感じになっていますので。けっこうちゃんとメイクしたりはしていますね。
森川:なるほど。あと「ブランドの理念・フィロソフィーは、どこまで共通言語化されていますでしょうか? ナノインフルエンサーといった、消費者に最も近い方々にまで共有されているんでしょうか」という質問が来ています。
澤田:この辺はすごく難しいところだと思います。そういうオーダーをした時にオリエン……細かい話ですけど、もちろんお伝えはしています。その方に直接お会いして話す、ということはなかったりはするので。なるべくわかりやすく、ブランドイメージとか世界観をお伝えはするようには努めてます。
一方で、それを噛み砕いて自由で投稿してもらうのも、そういうインフルエンサーさんを起用する楽しさでもあったりすると思うので。その辺のバランスかなとは思っています。
森川:なるほど。でも難しくなってきますよね。どんどん。
澤田:そうですね。
森川:昔は雑誌とネットである程度の振り分けだったんですけれども、今はネットもいろんな媒体がありますし。ユーザーターゲットも変わってきますもんね。
澤田:本当にそうだと思うので、コントロールは正直難しいかなと思います。ただANNA SUIに関しては、みなさん、思うイメージがはっきりはされていると思うので(笑)。
割りといい意味でも、もしかしたら悪い意味でもかもしれないですけれども。ブランディングというか、ブランドのイメージが確立されているのかなという感じも受けます。
森川:なるほど。さっき澤田さんがおっしゃっていたREMOTENですか?
澤田:はい。
森川:「(REMOTEN)に関してメディアに説明、メディアへのアプローチ方法は何か変化がありましたか」というのが来ていますね。
澤田:メディアさんも在宅をされていたりとか、本当、自粛の時は撮影もなかったんですよね。なのでキャラバンをやるにしても、それぞれの方がZoomとかでつながってオンラインで、という感じで。リアルでお会いは、ずっとしてないので。その中でリアルにやっていたことと同じようなことを、オンラインでやるような感じにしています。
メディアの方などでもその辺は新しく取り入れるのも早かったりするので。逆にメリットもあったりしますね。例えば、画面共有でリリースをお見せしてお話ができたりですとか。
なので、そういうふうにプラスに捉えて活動はしていきたいですし、今後それがわりと中心になってくるのかなと思っています。
森川:なるほど。東京でやる場合は、地方のメディアの方も参加したりとかいうのはあったんですか?
澤田:そうですね。それこそ普段は都内でしか展示会はやらないので、ライターさんとかヘアメイクさんにご参加いただけたりとかするのも、すごくメリットの1つだと思っています。
森川:なるほど。あと「ライブ配信する際に、薬機法などについて意識されていることはありますか」というのが来ていますね。
澤田:各社さん、やっぱり基準は違うかなと思いますが、弊社もけっこう厳しいほうではあると思います。その辺を、言えないことは表現の工夫だったりするので、守ってやるようにはしています。
森川:あとちょっと多少厳しいご意見というか。「ハイブランドのPRはCSRに傾注しているようですが、持続性がない場合もあるんじゃないか」ということで。「どうお考えでしょうか」みたいな。CSRの活動の継続性、みたいなところに関するご意見みたいですね。
澤田:会社全体のことなので、詳しく私が説明するところではないところもあるんですが。やっぱりリサイクルできるようなものを使用していたりとか。ANNA SUIはこれからになると思います。今後そういうことはもちろん念頭に置いて活動はしているので。
徐々にできることからという感じにはなりますが、もちろんそういうふうにシフトしていくとは思っております。
森川:あとですね「リップがちょっと厳しいみたいな話もあったんですが、今後の施策ってあるんでしょうか」という。リップを伸ばす何か。なんかやり方みたいなことなんですかね。
澤田:これもまた、話の繰り返しになってしまってアレなんですけど。リップトップコートを推奨していて。本当にこれ、実際につけていただくとマスクに色がつかなくて落ちなかったりはするので。
こういうものを利用していただいて、メイクをより楽しんでいただければいいなと思います。こういうのってどうしても脇役的なもので、コロナの前はそこまで動いていなかった商品ではあるんですけど。ちょっとした工夫でリップメイクも楽しんでもらえるようにというのは、今後プロモーションをしていきたいなと思っております。
森川:なるほど。ありがとうございます。そういう意味では、デジタルとかオンラインが当たり前になって、ますますいろいろ選択肢の幅が広がるところもありますけど。逆に難しいところも、きっとあるのかなと思います。
最近だとARとかもそうですし、メイクをするように見せるようなものもあったりして。ああいうのってどうなんですかね?
澤田:今後は増えていくかなとは思います。コロナじゃない頃からいろいろご提案いただいている中では、店頭が中心だったのでそこまで必要とはしてなかったんですが。
消費者のことを考えていけば、どこで見ても……リアルでもECでも商品に接触して、リアルにわかってもらえるようなものというのは、求められていると思うので。そういう技術の進化とともに、当たり前にはなってくるんじゃないかなとは思います。
森川:なるほど。我々も日々、若い女性とコミュニケーションを取る中で、最近は写真の加工アプリが良くも悪くも進化しているというか。本人と見分けがつかないくらい変わっているものを、普通に使われたりとか。ずいぶん、若い人の感覚というのも変わってきているかなと思いますけど、どう思われますか?
澤田:私たちの頃って「このモデルが憧れ」とかだったんですけど、ある記事だと「Z世代は、1番盛れてる自分の顔が好き」なんていうことを言ったりして。なんか、もうわからない世界ではありますね。
そうなってくると、やっぱりそのターゲットというのは、すごい大事だなと思いますので。そういうことに向かって、やっていけるようなことがあったりとかするといいのかなとは思っています。
森川:あー、そうですよね。僕の世代だと、写真を(ネットに)あげること自体に抵抗がありますけれども。
澤田:(笑)。あります(笑)。
森川:最近は写真から動画に変わって、動画の加工もいろんなツールがありますもんね。
澤田:本当、そうですよね。
森川:また、ちょっと質問が。「コロナ前とコロナ以降で、リスティング広告にかける費用と、インフルエンサーにかける費用の割合ってどれぐらい変わりましたか」という質問ですね。
澤田:正直、そんなに変わってないかなと私は思っています。どっちもまたぜんぜん違う施策なので、また難しいところではあります。
ECに関しては、コロナ前はまったく存在していなかったものなので。そういうのを含めてでは、今後は強化する場面もあるかなとは思っています。
森川:なるほど。あとですね「インスタ配信を続けるうえでの、ゴール設定はなんですか?」というのも来ていますね。
澤田:いろいろ数字を見ていっているかなと。ごめんなさい、それもまたマーケ領域ではあるんですけど。単純に「フォロワー数を増やす」というのが、以前だったらわりと目標ではあったんですが。今後は「エンゲージメントを増やしていく」とか。そういうほうが大事になってくるかなとは思っています。
森川:じゃあ最後の質問にいきますね。「リアルな販路に新しい種類はありますか?」という質問が来ています。
澤田:これはイメージで話してしまいますけれども。「接触がどこか?」というとこで、ECから逆にリアルな店舗に行くこともあるかなと思っていて。
森川:なるほど。
澤田:「きっかけはECだけれども、なるべく実物を見てみたい」という方が、逆に店頭にいらっしゃるとか。この前のライブ配信の後の限定キットとかも、EC限定だったんですけれども。リアル店舗にお買い求めに来ていただけた方がいらっしゃって。その特典がなくて、ちょっと申し訳なかったんですけど。
商品がそのまま気に入っていただけたので、それはまさにそういう「ライブとかECからの接触で、逆にリアル店舗に足を運んでいただいた」ということにはなるかなと思います。
森川:なるほど。今まで日本は世界の中ではEC化率が低かったですけど、よりオンラインとオフライン(の相互作用)が、基本は当たり前の時代になるということなんですかね。
澤田:そんな感じがしますね。
森川:わかりました。コロナをきっかけにいろんな意味で変化していきますけれども、これをどうプラスに変えるのか、今後もすごく期待していきたいなと思っております。
じゃあ本当に今日は長い時間、お話ありがとうございました。大変勉強になりました。
澤田:こちらこそ、すみません。いろいろ緊張しちゃったんですけど、ありがとうございました。
森川:また引き続きよろしくお願いします。
澤田:はい、よろしくお願いします。
森川:今日は、ありがとうございました。みなさんもご視聴ありがとうございました。
澤田:ありがとうございました。失礼いたします。
関連タグ:
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには