2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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尾原和啓氏(以下、尾原):そうなんですよ。なのでこの本
をちょっとセンセーショナルなタイトルにしたのは、やっぱりせっかくのコロナで僕らは、10年かけてやる変化を一気に短縮してできたから。コロナが収まってきたときに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、せっかくニューノーマルが見えてきているのに、オールドノーマルに戻っちゃうんじゃなくて。そのニューノーマルな人たちがより楽しめるように、ということを言語化できたらなって。天才・西野さんのことをじーっといろいろ解析しながら。
西野亮廣氏(以下、西野):(笑)。
尾原:ホンマ、ホンマ。
西野:すごいなぁ、なるほど。むっちゃ働いてますもんね。どんだけ本出すんですか?
尾原:今年ね、もう7冊決まってますね(笑)。
西野:やばっ! なんなんですか、その駆り立ててるものは。尾原さんの。
尾原:僕が駆り立ててるものはやっぱり、僕って自分で着想ができないんですよ。新しいものは自分で考えつけない人なんですけど。天才がやってることを「実は西野さんがやってることって、こういうことですよね」とか。あとアホみたいに本読んで、アホみたいにいろんなとこ行ってるので。「西野さんがやってることって、実はNetflixのエマージェント・ストラテジーって戦略ですよね」みたいな。
西野:あっ! それある! それたまに、それこそ尾原さんとけんすうさんと僕のLINEグループで。僕も投げるし、けんすうさんもよく言ってるもん。「こういうこと思いついたんだけど、これって過去にこういう事例ってあるんですか? なんか名前ついてるんですか」みたいなのを尾原さんに聞くもん(笑)。で、「それは○○で、第二次世界大戦のときにこういうのがあって……」ってパッと出てきますもんね。
尾原:(笑)。そうなんです。
西野:あれ何ですか? あの能力。
尾原:単純に言っちゃうと僕って、本当に1ヶ所に留まらずににフラフラしてるから、やっぱりいろんなことをちょっとずつ知ってるんですよね。なので要は僕って、知識の旅人なんですよ。街から街へ、商品の代わりに知識っていうのを持って歩いてて。で“西野村”に行ったら「いや、これは“ベンチャー村”では実は財産だと言われるやつで、今の西野さんの服に合うと思うんだよね」みたいな(笑)。
西野:やばっ。
尾原:で、これで西野さんに刺激をもらって、今度はベンチャー村に帰って「実はな、都市ではオンラインサロンっていうものがスタンダードになり始めてて。実はシリコンバレーではこれ“パッションエコノミー”って言ってるんだけど、お前たちは装着してるのか⁉」……こういうことをずっとやるっていうのが好きな人間で。
西野:そのポジション、ズルくないですか(笑)。強すぎじゃないですか。
尾原:いや、だからね、たまたまおいしくなったから。でもホンマ、この本に関係する話なんですけど。たまたま時代が追いついてくれたからよかったけど、もう1冊の本の表紙を見せるとすごいわかりやすいんですけど……。
西野:見たい。あるんですか、今。
尾原:もう1冊のほうの、今度6月に出すほうの表紙これなんですけど。大事なのがここで、僕が5年前に書いた『ITビジネスの原理』って本を読んで「これいい本だ!」って言って、例えば前田裕二さんは参考にしてくれたりとか、クラシルの堀江(裕介)さんとかが参考にしてくれたりとかで。で、彼らがこの5年間で積み上げていった時価総額を足すと、5,000億を超えるんですよ。
西野:はぁー、なるほど。
尾原:だから何かっていうと、僕、1ヶ所にとどまって、前田裕二さんにしても堀江さんにしても、もう何年前に会ってるから「お前のナンバー2にさせてくれ」と。「ついてはお前の株をちょっとだけ、3パーセントくれや」って言ったら、大金持ちになっちゃうんですよね。
西野:なるほどなぁ。
尾原:けど、僕はそういうのが無理。1ヶ所に留まって「西野さんの天才ヤバい!」って言ったら、次「けんすうヤバいよ!」「田村Pヤバいよ!」って恋をして、その恋した人の言語化をして「あなたはこんなに美しい」って言うのが好きな人だから。1ヶ所に留まれないんですよ。
西野:『ドラゴンボール』って見てました?
尾原:もちろんですよ(笑)。えっ、ドラゴンボールのどのキャラだろう。
西野:僕ね、これ箕輪(厚介)さんにも言ったことがあるんですけど、やっぱり僕『ドラゴンボール』で一番敵にしたくないのは誰かっていうと、迷わずセルなんですよ。
尾原:あっ、セル。はい。
西野:あいつだけは。しかも最後なんか3段階ぐらい強くなるんですけど。
尾原:3段進化しますね、セル。
西野:あれの初期のときの、しっぽから吸い取る。
尾原:あぁー! そうそう、敵の能力シューって吸い取るやつですね。
西野:吸い取るじゃないですか、あいつ。あれって無敵で、そのとき一番ノッてるヤツを吸い取りゃあいい。で「箕輪さん、セルですね」って言ってたんですよ。
尾原:(笑)。おっしゃるとおりです。
西野:セルなんですよ、やってることって。で、強い人は……例えば、わかんないですけどベジータとかはなんか、修行したら勝てそうな気するんですよ。ピッコロであろうと、こっちの努力次第で勝てそうな気するんですけど。吸い取る人には勝てなくて、絶対に。そのとき一番旬なヤツを吸い取っていくんで。
尾原:そうですね。
西野:そのポジションって一つ、編集者っていうのはあるなと思うんですよ。で、それはまぁ見事だなと思って。確かに旬の起業家と組んで、その都度、起業家の情報だとかファンをちょっとずつ吸い取っていったら、ずっと新鮮でいられるし、どんどん強くなっていくし。編集者っていうのは一つある。で「箕輪さんはセルっスね」みたいなこと言って。で、僕の知る限りセルって箕輪さんだけだと思ったら、やっぱりこの「天才の解説」っていうセルも(笑)。
尾原:あぁー、なるほどね。
西野:これ本当ヤバくて。やっぱり見事だなと思ったのは、この間、田村さんの流れたじゃないですか。
尾原:はい、僕めっちゃ好きなんですよ、田村さん。
西野:やっぱ、あれはあれで天才なんで。
尾原:うん、本当。
西野:で、やっぱ見事だなと思ったのが、その内容も完全に見事だったんですが、田村ファンはあれ、シェアするんですよね(笑)。
尾原:あぁ、そうですね。
西野:田村解説動画をシェアする、見てほしいから。あれは尾原さんのサロン内でのアレだったから、結局、尾原さんのサロンを「おもろいから見て!」って言ってるんですけど。で、解説された田村さんもそれをみんなに見てほしいから、自分のサロンに投下して「みんな見て!」って言う。これをその時代、その時代の才人がやっていくわけじゃないですか。無敵じゃないですか。
尾原:でも無敵に見えて、ただ1個だけ、この本でも書いてるんですけど制約があって。結局、セルってみんなから嫌われるわけですよね、吸い取るから。だからあいつ、今の時代に生きてたらソーシャルディスタンス、一番くらうやつなんですよ。
西野:(笑)。
尾原:ゲームで言ったら、人狼で一番先に、なにもやってないのに殺されるやつですね。「お前、吸い取るやろ!」って吊し上げくらうんですよ。
西野:(笑)。
尾原:だから逆に言うと、箕輪さんも僕も自分に課してるのは、その吸い取ったものを絶対に自分だけのために使わない。っていうのと、やっぱり吸い取ったら「田村さんのこれがすごいんですよ! だからみんなもやったほうがええよ」と。
西野:あっ、わかる!
尾原:一方で逆に「西野さんに対して田村Pのここがええから、やっぱり西野さんがいるから田村Pでしょ」って、個性の交換なんですよ。物々交換なんですよ、大事なのは。
西野:わかる!
尾原:吸い取って自分のもんにしちゃったら、膨れ上がって死んじゃうんで。
西野:わかる、得してるもん、だって。要は解説された側が、結局。
尾原:そうそう。
西野:要は厳密には、僕の体力は吸い取られてない。
尾原:そうです。だからインターネットの一番大事なことって、やっぱりコピーしても減らないんですよね。これが西野さんの能力を吸い取って、西野さんが使えなくなって僕だけ使える、だとアレですけど。情報ってコピーできるから。で、コピーしてむしろ周りに広めてあげて、西野さんの主流感を作ったりとか。むしろ周りに持っていくと「俺もうちょっとこういうバージョンあんねんけど」って言われたら「西野さんの新しいバージョンありまっせ、西野さん」って持っていくと、西野さんがまたその情報を装着できるし。
こうやって、僕「幸せの往復ビンタ」って呼んでるんですけど。こっちで「西野さんヤバかったで!」って言ったら、今度またもらって「うわー! けんすうからヤバいもんもらった、西野さん!」って。
西野:あれいいんですよ。やっぱね、尾原さんのサロンのあれ、超助かって。僕が自分のサロンにわーって文章書くじゃないですか。それは、別に前日から文章を整理してみたいなことじゃなくて、朝起きて勢いでばーっと書いちゃうんで。
尾原:えっ、マジですか⁉ あれ毎朝本当に書いてんの、天才すぎません?(笑)。
西野:いや、そうなんですよ(笑)。だからちょっと荒いんですよ、やっぱ。
尾原:いや、まぁまぁ。
西野:で、それ終わりで、今日もそうだったんですけど……LINEグループでけんすうさんが「あれはこういうことですよね」みたいなことを指摘してくださったじゃないですか。
尾原:そうそう。
西野:あれが本当助かって。で、ときどき尾原さんが尾原さんのサロンのほうで、僕のサロンの記事を分解してくださるじゃないですか。こうでこうで、こういうこと言ってるんだよ、みたいなことを。あれを僕、丸パクリするもん。
尾原:(笑)。逆にセルは西野さん(笑)。
西野:(笑)。だから僕がパクってるんですよね、あれ。だからいいんですよ。わかりやすいんで、尾原さんのほうが。僕はヘタなんで。あれめっちゃいい。
尾原:僕が図解で考えるのが大好きなんで。あともう1個はさっき言ったように、新しい武器を手にしたら遊びたくてしょうがない子どもだから。でもね、僕も辛いんですよ。なんで僕、朝にオンラインサロンに投稿できないかっていうと、投稿しようと前日準備してたら西野さんのほうがもっとすごいものを投稿してしまうので。自分がやろうと思ってたことを全部捨てて、西野さんの解説せざるを得ないんです(笑)。
西野:予定が変わる、なるほど!(笑)。
尾原:「ヤバい、これ投稿する気まんまんやったけど、西野さんの解説のほうが絶対おもろいしやりたい!」って。だからどんどんストック溜まってってるんですよ。解説しようと思ってるものの(笑)。
西野:(笑)。
尾原:だからときどきこうやってまとめて本にしないと、西野さん、ずーっとロケットエンジンで飛んでくから。サロンのほうは現在進行形で解説するので手一杯だから、過去説明したかったこと、一回まとめて書いとかなかったら無理! って、これを書いたんですよね(笑)。
西野:ヤバいですね、すげぇな。
尾原:いやいや本当、ありがとうございます、ですよ。
西野:プラットフォームになってる感じするもん。尾原さんのところに才能が集まってる感じはすごいするもんなぁ。
尾原:でも、それが僕みたいな変態じゃないとできないの? っていうと、全然そんなことはなくて。やっぱり好きだと、その好きなものってよく見るじゃないですか。
西野:うんうん、確かに。
尾原:で、とくにここの本の中では「好きって2種類ある」って言い方をしてて。西野さん的で、自分の中にそれが好きっていうものがあって突き詰めたいっていうものと、僕が西野さんを好きっていって、僕の中にないから好きっていう、2種類の好きがあって。
西野:あぁー。
尾原:内燃型エンジンを持ってる、自分の中に好きがある人っていうのは、それを進めていくことで自分の中の好きがほかの人とは違うものになるから「クラウドファンディングの使い方」って今、吉本のほかの芸人にギブできたりとかするわけですよね。
西野:はい、はい。
尾原:でも一方で、僕らみたいに中に好きが見つからずに、外に「うわぁヤバい、西野さん好き!」っていうのは、その人が好きって言うものをじーっと見るから。でも僕は別の角度から見てるから、本人が気付かないその相手の好きな部分を見つけることができるわけで。そうするとそれをギブしてあげると「西野さんね、いろんな人がワーワー言うてはりますけど、おばちゃんの私から見たらこうやで」みたいなのが、田村さんの価値だったりするし。
一方でたぶんサロンの中にいる学生さんから見たら「いや今の若い子から見てたら、西野さんのここがカッコいいんですよ」みたいな。好きって、実はほかの角度からいろんなヒントを与えてくれることだから、実は誰でもできるギブなんですよ。で、そこから始められるっていうことは……ヤバいヤバい、これずっと話してるとこの本、全部語ってしまうことになっちゃうんですけど(笑)。
西野:(笑)。いいんじゃないですかもう、撮られてても(笑)。
尾原:いやいや(笑)。まぁいいんですけどね、正直。
尾原:1個だけ、やっぱ多根(由希絵)さんって『1分で話せ』とか『10年前の仕事図鑑』とか、あと最近ホリエモンのロケットの本とか、めっちゃ売れっ子の編集の方がやってくれてるんで。彼女に報いるだけはがんばって売ろうと思ってるんですけど、そこだけは数字にこだわるんですけど(笑)。
僕、とにかくがんばって、本だとようやくちゃんと形を作れるんですけど。とにかく今走ってる天才をちぎっては投げちぎっては投げて「今あんたがヤバい! 今これがヤバい!」ってずっと言い続けたいから(笑)。というか誰かあれ、きれいにしてくれないですかね。あっ、それをバーベキュー型で募集すりゃいいんだ。
西野:確かに。尾原さんのサロンの中にこれを、わかんないけど、要は別に代わりに誰かがしゃべってもいいし、誰かがイラストでやってもいいし。誰かにやってもらったらいいんじゃないですか。
尾原:そうだそうだ、やってみてもらおう。セカンドクリエイターや、それこそまさに。
西野:確かにあれすげぇわかったもんな、すげぇな。
尾原:それでセカンドクリエイターで本になったらなったで、それで全部持ってっていいよ、ってやればいいしね。そうですね、ちょっとやります。
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