2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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武井梨名氏(以下、武井):ありがとうございます。次は、花井さんにもお話をお聞きできればと思います。
花井さんは一緒の会社ですが、実は2児のママなんですよね。あまりそれを意識したことはないのですが(笑)。
花井亜美氏(以下、花井):社内でもお客さんの前でも売りにしています。「こう見えて」って(笑)。
武井:「こう見えて」ですよね。
花井:はい(笑)。
武井:花井さんは生命保険会社や大手人材業界、外資系IT企業、ベンチャー企業など、多様な業界かつ攻めのキャリアを歩まれていますよね。
安定というより、チャレンジングなお仕事がたくさんありそうな会社を選んで転職されている印象があるんですけど。キャリアの選び方について教えていただけますか?
花井:原体験になっているのが、新卒の入社だと思っています。大学時代、将来、何がしたいかを深く考えていなくて。私、2006年卒なんですが、まだまだ世の中的に言うと「専業主婦」「商社にお勤めの旦那さんのところに嫁いで、できれば現地に行って」という風潮がありました。
母が専業主婦だったので「母親とは女性とは、こうあるべき」みたいなところが強くて。女性として幸せと呼ばれる「専業主婦のお金持ちのところに嫁げる」ところに繋がっていそうな場所という軸で選んでしまったという経験があり。
そういった背景から、2社目以降は、自分の価値観に基づいた選択をするようになりました。転職先を見つけ。
武井:なるほど。じゃあ、ずっとその信念とかポリシーに沿いながら、仕事を続けてきたと思うんですけど。しっかりと子育てしながらベンチャーでマネジメントやるって、けっこう大変なんじゃないかなと思うときもあって。
花井:はい(笑)。
武井:その辺ってどう継続されているんですか?
花井:まず「”こうあるべき”を諦める」ということをしました。「自分で全部やらなきゃいけない。ちゃんとした母親にならなきゃいけない」みたいな、あるべき論ですね。これらに、耳を貸さないというか、一切気にしないようにしました。このマインドチェンジには、1年くらいかかりましたね。保育園に行って、夜遅くまで残っている子どもを見て、当然心を痛めたりとか。「普通のママは来てくれるのに、(自分の)ママは来てくれない」みたいに言われたこともありました。
結果、子どもが非常にたくましくなりまして。大したことがあってもあまり気にしないし「ママはそういうものである」ということを言ったりとか、外で「ママは部長さんなんだよ」と自慢げに言ってたりとか。「あるべき論」って親のエゴだなって、逆に気づいたところになります。
武井:なるほど。素晴らしい。仕事と子育ての両立で悩んでいるワーキングマザーの方とかのヒントになれば。
花井:(笑)。そうですね。少しでも。
武井:ありがとうございます。
花井:はい。
武井:withコロナ、というテーマでも聞いていきたいなと思います。「オフライン→オンライン」みたいな文脈でも、ワークスタイルが、大きく変わったと思うんですけれども。一つは、個人の時間ができたなと思っていて。自分のキャリアや生き方について、嫌でも考える時間が増えてきたんじゃないかなというのを、個人的には感じています。
皆さんの働き方やマインドチェンジについても聞いていきたいなと思います。冨田さん、例えば、起業家と投資家のプラットフォームの運営をされている中でユーザーさんの変化はありますか? この不安な時代に、起業しようと思う人って増えるんでしょうか?
冨田阿里氏(以下、冨田):そうですね。起業家は増えています。震災があったときもそうなんですけど。やはり自分の人生を見つめ直すタイミングで「何のために仕事をしているんだろう」「その前に何のために自分は生きているんだろう」「何がやりたいんだろう」って考える人が「今、チャレンジしなかったら遅いかも」とか「今、やらなくていつやるんだろう」って考える人が多いのも理由かもしれません。
もともと仕事も充実していたけど、さらに人生を賭けたチャレンジをしてみたいという人は、この1~2ヶ月で連絡いただいて話を伺いました。
ずっと起業することを考えていましたという人は「逆に、ちょっと今じゃない方がいいかも」とか「サービスの領域を変えたほうがいいかも」と言って、ネガティブな影響もありました。「いつかやろう」と思ってた人が、時期が早まったとか、今の仕事をちょっと減らして起業の準備を始めたという話はけっこう聞いています。
武井:なるほど。やはり目の前のタスクがなくなって、考える時間が増えた人が、起業の選択肢を選んでいるということですね。。
冨田:そうですよね。今まで飲み会や通勤に取られていた時間で将来を考えて、より「自分がより世の中の役に立つような仕事がしたい」というパターンの起業は増えたと思います。
武井:うーん、そうですよね。チャンスという捉え方もできますよね。
冨田:はい、チャンスですね。例えば、今、広告出稿すると、去年と比べても広告を出稿する価格も安いですし。他の人たちがやらないタイミングでやるというのは常にチャンスなので、メリットがあると思います。
別に今、起業しろという話ではないんですけど、不景気になるかもしれないから止めようと思っているんだったら、もったいないと思います。
武井:そうですよね。起業というのは1つのかたちですけど、そうではなくて、例えば副業するでもいいし、ライフワークを前に進めてみるでもいいと思うんですけど。
その空いた時間で本来やりたかったことができるチャンスが、たくさん増えている今かと思うので、ぜひ視聴者の方も1歩踏み出したいという想いがあったら、チャレンジしてもらえるといいなと個人的には思っています。
冨田:そうですね。もともとやりたかったのが、迷っている人も「とりあえずアイデアをかたちにしてみる」というところから応援したいなと思っています。
オンラインで、エンジェル投資家と、そういうアイデアを持った起業家を繋ぐイベントをZoomでやっています。
起業家がプレゼンして、それに対して実務経験もあるような、そしてお金もある個人投資家がアドバイスするというのを、2ヶ月に1回続けています。もし今、見ている方や周りに「やってみたいんだけどやり方がわからない」と言う方がいたら、まず応募するところから始めるのもいいのかなと思います。
武井:確かに。こういうサービスやサポートする機会というのも、今、すごく増えているので。個人が自己実現しやすい時代になってきていますよね。
冨田:はい。
武井:ありがとうございます。じゃあ、質問の方も拾えなかったものを拾っていきたいなと思います。
「ビジネススキルアップで役に立ったころはありますか? 会社で提供されているものではなく、個人に勉強されてきたことと、それをどのように見つけられたかが知りたいです」。
ビジネススキルアップ、なるほど。諸町さんとか、新しい職種を経験する中でいろいろキャッチアップされる機会ってあったかなと思うんですけど。どういう勉強の仕方とか発見の仕方をしていたか、教えてもらえますか?
諸町実希氏(以下、諸町):そうですね、あまり考えたことなかったんですけど。本当にその場その場で必要なことってたくさんあって、興味があることをしているので、やらなきゃいけないというよりは、ひたすら興味が向くままに調べたりとか。本当に本を片っ端から読んだりですとか。
前々職、1、2社目でクライアントワークをしていた時に、お客様の様々な業界を知るとか、そういう意味でも調べるのってけっこう好きだったので。仕事のやり方というか、仕事は変わりつつも、そういった習慣というのは今も活きているのかなと思います。
その時必要な現場、現場で、必要なことを調べたり聞いたりというのを、自分でやっていますね。
武井:先生みたいな人を捕まえておく。
諸町:そうですね。確かに。このことを誰に聞けばいいのかという方に出会って、知っているというのはすごい安心はあります。困ったときにはそういう人に「教えてください」って聞いたりはしていますね。
武井:社内にそういう人がいれば一番いいですし、いなかったら、外部で自分で探すことですね。
諸町:そうですね。例えば、キーワードでTwitterをすごい調べたり、関心ある人のnoteを読むこともありますし。本当に昔だと「先輩が作った資料すごいな」と思ったら、敢えて手書きで全部写したりとかして。何でこうなっているんだろう? というのを、すごい復習したりやっていました。
武井:なるほど。全般でビジネススキルアップというよりは、その時その時に必要なことを、OJT的にちゃんと別の人から学んでいくという。ある意味アンテナ立てておくというのが、大事なのかもしれないですね。
諸町:そうですね。はい。
武井:ありがとうございます。あと、転職関連の質問もあるので。求人や法人の動きがわかる花井さんにお聞きしたいんですけど。「未経験転職というところで。テレワークが増えてきている中で、先輩が後輩のOJTとか世話がしづらいために、未経験転職はしづらくなったんでしょうか」という質問なんですが、これどうでしょう?
花井:そうですね。基本的に未経験という括りよりかは、4月くらいの企業様の動向を見ていると「コロナの影響があっても人は採用したいけれども、採用の面接とかも含めてオンラインですべてする必要があるし、入社後のオンボーディングがすべてオンラインでしなきゃいけないので、入社日みたいなところを決めかねている」みたいなところが、企業様は未経験に関わらず、全体で非常にあったかなというふうに思っております。
ただ、5月。最近ですね。ここ1~2週間見ていると、スカウトだったりとか採用だったりとか、未経験に関わらず増えてはきているので。少しずつ人は慣れるので、いろんな方法模索しながら、オンライン上でもOJTだったりとかオンボーディングができるようなかたちで、企業様も整え始めているかなと思いますが、ここから2ヶ月くらいはまだちょっとその辺がコミュニケーション取りづらかったり、難しい時期は続くかなと思っております。
武井:なるほど。あとは業種とかにもよりますよね。
花井:そうですね。業態に応じては、そもそも採用自体をストップしているような企業様が多いですね。
武井:なるほど、ありがとうございます。そろそろお時間なので、最後にみなさんに一言ずつメッセージをいただいて、こちらを締めたいなと思います。
なにか参加者の方たちが、この不確実性の高い時代においてもブレないキャリアを作る上でのアドバイスを一言お願いします。冨田さんからお願いします。
冨田:私からはもう明確に1つで。もともと自分も人材出身ということもあって、やはり伸びている業界で働くということが、一番いいキャリアを作れると思います。
すごくシンプルに、自分が属している業界がそもそも成長産業なのか、そしてその中で自分の会社が成長しているのかどうか。それだけ気をつけていれば、逆に言えば自分はそこの波に乗っていけば勝手に成長していくし、その中で必要な情報というものも入ってくるし。
何より良質な人と出会えるので、みんなそういうことを意識して集まった人たちが揃っているので。なんか難しいなと思わずに、自分が希望する業界がちゃんと市場規模が広がっているのかとか、その会社がその中でどういう立ち位置なのかというのを見てキャリアを考えると、何もしなくてもいいエレベーターに乗ったみたいな。そんなことができるんじゃないかなと思います。
あと、いろんな業界を見ることは今後の選択肢を広げられるので、ぜひそういう観点で仕事を選んでみるのもおもしろいんじゃないかなと思います。今日は貴重なお時間ありがとうございました。
武井:ありがとうございました。では、諸町さん、お願いします。
諸町:はい。今日はありがとうございました。私からは自分の違和感を、いつも気にしておくというのが1つ大事だなと思いまして。やはり仕事をしている上で、楽しいなと心が動く時もあれば、ちょっと嫌だなとか、何か違うみたいな違和感ってたくさんあると思うんですけど。
それを「がんばろう」と言って乗り越えることも必要なシーンってありますが、やはりあとで「何でそう思ったんだろう」とか「じゃあ、どういうことが自分がうれしくて、ちょっと違和感があったんだろう」としっかりと大切に扱っていくことで、結果的に自分が人に出会ったりですとか、次のアクションという時に、そういえばあの時思ったことというのが意外と無意識的に活きてくるのかな? と思って。
がんばるシーンと、しっかり自分を大切にするというのをうまく扱えるようになると、自分らしい働き方とかブレない働き方というのに出会えると思います。
私も転職を何回か重ねて、本当に悩んでどうしようもなく自信がなかったり、まだまだダメだと毎日悩んでいた時期も本当にあるんですけれども。ただ、それって職種とか能力で悩んでいたことが多くて、自分が何をしたいのかというのが見つかった瞬間に、本当に驚くぐらい悩むことがまったくなくなって。
ただそれをやるために必要なことをやるのみだし、必要なところに行くのみ。必要なものがないんだったら自分で何か切り開けばいいという、ただとてもシンプルになったので、そういったところが少しでも参考になったらうれしいです。今日はありがとうございました。
武井:ありがとうございます。では、花井さん、お願いします。
花井:本日はありがとうございます。基本的にスキルを付けるためにで、勉強したりいろいろ本を読んだりとかで実現できると思っていません。
もちろんインプットする量もそうなんですけれども、アウトプットの回転が速ければ速いほど、自分にどんどんスキルとして身につくことを感じています。ぜひチャレンジできる環境が多いところで、自分の成長率を見ていくのもいいかなと思っております。本日は誠にありがとうございました。
武井:ありがとうございました。それでは第2部を終了させていただければと思います。みなさん、ありがとうございました。
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