2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
NO YOUTH NO JAPAN (全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
能條桃子氏(以下、能條):では、よろしくお願いします。最初にまず乾杯から。「誰だ?」という感じだと思うんですけど、とりあえず乾杯しましょう。乾杯!
(会場乾杯)
お願いします。じゃあ、始めさせていただきます。NO YOUTH NO JAPANの能條桃子と申します。よろしくお願いします。
(会場拍手)
ほとんどの方が知らないと思うので、今日は自己紹介とか、何をやっているのかということをお話させていただければと思います。私は1998年生まれ、21歳の大学生です。2ヶ月前までデンマークに留学していて、デンマークに留学中に思いつきで始めたInstagramのNO YOUTH NO JAPANのキャンペーンを、今は団体にしています。
あとは今日の司会をしていらっしゃる田中駆さんに呼んでもらったんですけど、Good MorningというCAMPFIREの中の社会課題の部門でインターンをさせてもらっています。大学では財政を勉強しています。
私はさっきも言ったように、半年前にNO YOUTH NO JAPANという団体を始めたんですけど、それを始めるきっかけとなったのは、やはりデンマークに留学したことなんですね。もともと神奈川県の平塚市出身で、地域のつながりがすごく厚いところで育ってきました。
でも、高校で都内のすごい進学校に進学したら、みんなぜんぜん自分のことしか考えていないというか、競争社会の中でいかにいい点数を取るか、自分がいかにいい大学に行くかということしか考えていなくて、私もほぼそれに染まっていきました。そういうことに違和感を持って、すごく悩んでいました。
(高校は)女子校でしたが、大学に入ると、慶応大学の経済学部なんですけど女子が2割しかいなくて、男子が8割の中で自分は女性であるということをすごく感じさせられました。
「女子なんだから、将来は家庭と(仕事を)どうやって両立するのか考えるんだよ」というメッセージをすごく受け取ったときです。私は将来、社会で働きたいとすごく思っていたけど、でも同時に思ったのは、自分の育った地域コミュニティを支えているのは専業主婦だということでした。
自分が育ってきた環境には感謝しているし、地域コミュニティは大事だと思うけど、私は今後、女性として実社会で働きたいと思っていて、どうしたらいいんだろうと悩んでいたときに、大学で財政という学問と出会いました。
財政は自助とか共助ということで、1人ではどうしようもないこと、地域の「お互い様」の関係では間に合わないところを、国でみんなでお金を預けてやっていくというものです。そのとき、「すごくいいものじゃん!」と思いました。
(スライドを指しながら)下に書いてあるんですけど、財政ってたぶん「(議会において)100兆円ある予算をどうみんなでわけて使えば、良い社会になるんだろう」と考えるはずです。なのに、日本ってすごく(選挙の)投票率が低いなと思って、不思議に思っていました。あとは日本は「痛税感」というのがあって、「税金が嫌だな」という気持ちもそこで生まれているんじゃないかなと思っていました。
「デンマークって、投票率が80パーセントらしいよ」という話を聞いて、デンマークに行こうと思ったのが2018年の今頃で、今年の4月からデンマークに留学していました。
デンマークに「若い世代の政治参加や投票率がどうして高いのか」というのを学びに行った中で、「日本の若い世代が悪いから投票率が悪いのか?」「日本の投票率の低さ、若者の投票率の低さは、若者のせいなのかな?」と考えさせられることがすごく多かったです。
というのも、私が行っている間にデンマークでは国政選挙があったんですね。確かに、若い世代の投票率は80パーセントでした。友だちのデンマーク人もみんな、選挙前の2週間くらいはずっと政治の話をしていました。
これだけ政治の話をするのはすごいと思ったけど、一人ひとりは別にすごい天才なわけでもないし、頭も別に日本人と比べてすごくいいわけでもない。だけど投票率が高いというのを見たときに、やはり投票の仕組みとかが違うんじゃないかなと思いました。
「教育が悪い」とか「制度が悪い」とか、いろいろ理由はあると思うんですけど、それを大人のせいにしていてもしょうがないなと思いました。とりあえず私が自分の周りの友だちとかに影響を与えられるものをやろうと思って、デンマークからオンラインでNO YOUTH NO JAPANという活動を始めました。
これはInstagramのキャンペーンです。Instagramやっている方は、ぜひ携帯で「NO YOUTH NO JAPAN」で調べてほしいです。参議院選挙が(2019年)7月にあったときに、「投票に行こう」というキャンペーンをしていました。
実際どういうことをやっていたのかというのを、ちょっと紹介します。「どうして投票しないといけないの?」という理由をInstagramで説明したり、あとは実は「どうやって選んだらいいのか」は学校で習わないから、「いろんなサービスがあるんだよ」とか、「好きなトピックで選べばよくて、投票に行くことってそんなに難しくないんだよ」ということを説明したりしていました。
あとはInstagramで質問箱を開いていて、「選挙についてわからないことがあったら聞いてね」というのをやったりしていました。けっこうびっくりしたのは、例えば「与党、野党、民主党の3つの党があるということですか?」という質問です。そういう質問が来るくらい、本当に知らない人がいて、たぶん知らなかったけど聞けなかったんですね。
私たちのフォロワーは90パーセント以上が10代・20代で、75パーセントが女性なんですけど、「聞く場所があったから聞いて、初めて投票に行きました」というコメントがすごく来て、なんか「求められていたんだな」と感じました。
あとは「友だちと投票に行っていいの?」とか、「候補者の名前って覚えていかないと、(投票所や投票用紙に)書いていないの?」とか、「説明って書いてありますか?」とか、確かに行ったことない人にとってはわからないことっていっぱいあるんだなと感じました。「こういうのは、投票所でやっておいてくれたらよかったのに」と思ったけど、とりあえずできることをやろうとこういう活動しています。
あとは「選挙の教科書」というのをやっています。「どういうふうに選べばいいのか」とか、「参議院選挙って何なの?」という解説をしたりしていました。これは7月の最初に思いつきで始めて、7月21日が投票日だったんですけど、2週間でフォロワーが1.5万人増えて、すごくうれしかったです。
でも、選挙が終わっていざ開けてみたら……。20代の投票率をご存知ですか? 今回の20代の投票率、20代前半(の投票率)は28パーセントだったんですね。28パーセントって低すぎませんか? 血液型がO型の人口比率が30パーセントくらいと言われているし、ほとんどの人が行っていないんだなと感じました。SNSではすごく盛り上がったように見えても、まだまだだなというのも感じました。
あとは「投票だけが政治参加なのか」と考えたときに、デンマークでは投票があるときは行くけど、それ以外の活動をしている人たちもすごくいるというのを感じていました。
改めて選挙が終わったあと「これからどうしていこうかな?」と考えたときに、「どうしてNO YOUTH NO JAPANっていう名前を付けたんだっけ?」というのを考えました。そうして考えてみたら、「若い人なくしてこれからの日本はないよね」という意味でNO YOUTH NO JAPANという名前を付けていたんですね。(それというのも)デンマークに行ったときに、NO YOUTH NO DENMARKというのをすごく感じたからです。
例えば今回の選挙のときは、気候変動が選挙の争点の第1トピックだったんですね。日本だとあまりそういう感じがしないと思うんですけど、これが第1トピックでした。
「なんでこうなったの?」と友だちに聞いたら、「4年前の選挙のときに、若い人たちが気候変動に対して対策を打っている政党に投票しすぎて、他の政党が焦った。今回は全部の政党がその政策を入れたら、みんながそれに気付き始めて、すごく大きい議論になった」ということでした。
(スライドを指しながら)精神疾患の医療費の話ですが、デンマークは寒い国なので鬱の患者がすごく多くて、とくに若い世代の中では精神疾患に対する問題がすごく深刻なんですね。デンマークって医療費が無料の国なんですけど、もともと精神疾患に対する医療費は有料だったんです。
私の友だちに聞いたのは、8年間かけてその子が仲間とキャンペーンをして、今年から25歳以下の精神疾患に関する医療費は無料になったという話でした。それを聞いて、「こうやって1歩ずつ社会を変えていける」「若い世代が自分たちのために声を上げることで、世界を変えていけるんだ」ということを感じました。
やはり「日本でもこうなったらいいのにな」というのが、私がNO YOUTH NO JAPANというのを始めた理由でした。NO YOUTH NO JAPANは選挙のときのキャンペーンから、これからは団体にしていこうと考えていて、「選挙があるときに投票に行けばいいよ」という話ではなくて、どんどんスタンスをもってアクションする人を増やしていきたいなと思っています。
(スライドを切り替えながら)最近は、例えば、FRIDAY FOR FUTUREというデモがあって、気候変動に対してスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんも声を上げ、それが世界中でムーブメントになっています。そのデモに行った様子を(Instagramに)上げたり、デモに行ったことがない人がほとんどなので、質問箱で「心配なことはある?」とか、そういうのを聞いたりしています。
あとは、デンマークで思いつきで始めちゃったので、組織は大変なんだなと実感しています。一時期、400人まで人数が増えました。組織を作ったことがなかったので、LINEのリンクをオープンにして「入りたい人は入って!」とやったらめちゃくちゃ増えて、「コントロールの仕方がわからないな……」というのを、今からどうにかしようと思って、がんばってやっています。フォローしてくれるとうれしいです。
そんな感じです。すごく緊張しちゃって、めちゃくちゃ早口でしゃべっちゃいました。すいません。ちょっとおもしろい話はできなかったんですけど、ありがとうございました。
(会場拍手)
2024.12.20
日本の約10倍がん患者が殺到し、病院はキャパオーバー ジャパンハートが描く医療の未来と、カンボジアに新病院を作る理由
2024.12.19
12万通りの「資格の組み合わせ」の中で厳選された60の項目 532の資格を持つ林雄次氏の新刊『資格のかけ算』の見所
2024.12.16
32歳で成績最下位から1年でトップ営業になれた理由 売るテクニックよりも大事な「あり方」
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
PR | 2024.12.20
モンスター化したExcelが、ある日突然崩壊 昭和のガス工事会社を生まれ変わらせた、起死回生のノーコード活用術
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.18
「社長以外みんな儲かる給与設計」にした理由 経営者たちが語る、優秀な人材集め・会社を発展させるためのヒント
2024.12.17
面接で「後輩を指導できなさそう」と思われる人の伝え方 歳を重ねるほど重視される経験の「ノウハウ化」
2024.12.13
ファシリテーターは「しゃべらないほうがいい」理由 入山章栄氏が語る、心理的安全性の高い場を作るポイント
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
Climbers Startup JAPAN EXPO 2024 - 秋 -
2024.11.20 - 2024.11.21
『主体的なキャリア形成』を考える~資格のかけ算について〜
2024.12.07 - 2024.12.07
Startup CTO of the year 2024
2024.11.19 - 2024.11.19
社員の力を引き出す経営戦略〜ひとり一人が自ら成長する組織づくり〜
2024.11.20 - 2024.11.20
「確率思考」で未来を見通す 事業を成功に導く意思決定 ~エビデンス・ベースド・マーケティング思考の調査分析で事業に有効な予測手法とは~
2024.11.05 - 2024.11.05