
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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亀山敬司氏(以下、亀山):かめっちTV始まります! はい始まり〜。
ホームレス小谷氏(以下、小谷):凄いな亀山さんの行動力。これ何なんですか?(笑)。
亀山:その前に視聴者もいるんだからね、自己紹介してよ。
小谷:ホームレスの小谷です。1日50円で何でも屋をしながら……家を持たないので6年くらい地球が家になってるっていう。
亀山:短すぎてよくわからない(笑)。もうちょっと。
小谷:いろんな方とお会いして、お話を聞いたりとか、草むしりしたりとか、ヌードモデルやって脱ぐとか、その人の言うことを聞いて、ご飯をずっと6年くらい食べさせてもらってるやつです。
亀山:え、脱げって言ったら脱ぐの?
小谷:脱ぎますよ。
亀山:ヌードモデルやったりしたの?
小谷:やりました。一度、絵画教室のオーナーさんが僕のことを知ってくれて呼んでくれました。こういうだらしない裸体を描きたい人がいるんですって。
ちょうどこのスタジオくらいのスペースで、このくらいの人数でしたよ。立って脱いで会話しながらスケッチしてもらって、最終的にそこで仲良くなった人と呑むっていう。
亀山:それは何? 1回50円でできるの?
小谷:1依頼50円です。ギャラが50円で、交通費もらう時もあれば、僕が近場にいたらその場にスッって行って、お気持ちでご飯食べさせてもらってるっていう。
亀山:50円もらって人にメシ食わせてもらってその日は生きていくの?
小谷:そうです。だから僕、お金はいらないです。
亀山:いらないんだ。その後はどこで寝るの?
小谷:FacebookとかTwitterで「今日誰か泊めて!!」ってたまにつぶやくんですよ。そうすると、知らない人も知ってる人も「今日泊まりますか?」って連絡が来るので、その人の家に泊まりに行ってます。
亀山:反応してくれる人は何人くらいいるの?
小谷:めっちゃいますよ。Twitterのフォロワーが、家なくす前は500人くらいやったんですけど、今は12,000人くらいになったんで、それくらいは見てくれてて、だいたい泊めてくれる人です。タイミングによっては「うち来ます?」みたいなコメントがいっぱい来て、「今日はどこ泊まろうかな?」って選ぶときもあります(笑)。
亀山:何歳だったっけ?
小谷:僕34歳。
亀山:ホームレス歴は?
小谷:5年です。
亀山:昔は何やってたの?
小谷:お笑い芸人です。吉本の大阪の芸人やってて売れなかったんです。10年くらい前に東京に来て、キングコングの西野さんの家に住むきっかけがあったので住んでたら、西野さんに「ホームレスやったらどうや」って勧められたんでなりました。
亀山:勧めるもんなの?(笑)。
小谷:「ホームレスやったほうがおもろいんちゃうか」って言ってもらったんですけど。
亀山:「ウザいから出てけ」ってことじゃないの?(笑)。
小谷:もしかしたら、そういう意味やったかもしれませんけど、僕が「おもろい」って捉えちゃったんですよ。それで、実際にホームレスやったら今こうなったという。
亀山:芸人時代は豊かな生活送ってたの?
小谷:芸人時代はまったく。もうカツカツでした。今はお金はないけど、好きなときに好きなことはできてますね。
亀山:ホームレスのくせに結婚したの?
小谷:確かにそうですよね(笑)。不思議に思いますよね。50円で名古屋で鬼ごっこしたいって女の子がいたんですよ。鬼ごっこに呼んでもらって僕が名古屋に行って、そこでその子と仲良くなってそのまま籍入れたんですよ。
亀山:仲良くなって籍入れたの?(笑)。彼女もホームレスなの?
小谷:嫁は名古屋の実家に住んでます。だから遠距離です。
亀山:時々会うの?
小谷:東京で会う時もあれば、僕が名古屋に行く時もあります。交通費とかは友達になった人にカンパしてもらって行く感じです。
亀山:支えられて生きてるんだな、世の中に。
小谷:ほんとにそうです。お陰様で生きているのでもう。
亀山:可愛い子なら支える気になるけどさ。なんで小谷を支えるんだろうね。
小谷:何でなんすかね。
亀山:50円で呼ぶくらいいいけどさ。飯食わしたり泊めたりっていうのは、なんでだろう。
小谷:何なんすかね、でも、よく悩み相談されますよ。「就職活動で悩んでる」とか。
亀山:ホームレスに相談してもしょうがないじゃない(笑)。
小谷:そうなんですけど、来るんですよ。
亀山:俺に相談するならまだわかるけど。
小谷:絶対そうですよね(笑)。
亀山:「僕、今度大学入ろうと思うんですがどこがいいと思いますか?」って聞かれたら、その人に何て言うの?
小谷:「どこでもいいんちゃう」って言います。いつもそんな感じです。
亀山:ドラえもんより役に立たないじゃん(笑)。マスコット的な意味で言えば、ドラえもんキャラではあるけど。
小谷:色的にもね。でもしゃべってたら「解決はしないけどすっきりした」とか「どうでもよくなった」ってよく言われます。
亀山:なるほどね。確かに「小谷よりはマシだ」みたいな雰囲気になるよね。こんな人でも強く生きてると思えば、ちょっとは勇気付けられるかもしれない(笑)。
小谷:僕、その人が不幸だと思ってる話を聞くことが多いんですよ。例えば家庭環境とか、彼女彼氏の間でなんかがあったとか。そういう話っておもろいんですよ。
ほんまにおもろいから、「めっちゃおもろいやん」ってずっと言ってたら「この話を笑ってくれるんですか……?」みたいな反応されるんです。それでそのうち本人が「良かったんやこれで」とかなるから「いいやんそのままで」って言ってます。
亀山:みんないろいろとしょうもないことで悩んでるのかな。
小谷:その人にとっては、重たいかもしれないですけどね。その人にとっては大事だけど、僕からするとドラマを聞いてるみたいです。
亀山:小谷と話してると自分で気づくって感じかな。いろいろと。
小谷:そうかもしれないです。たぶんそういうことですわ。
亀山:カウンセリングとかあるじゃない。あれも話を聞いてあげる感じだよね。禅の世界と一緒で、自分と会話するみたいな感じ。だから別に相手は誰でもよくて、ドラえもんのぬいぐるみ置いてしゃべっててもいい。
小谷:そうそう、ペットの犬でもいいんですよ。
亀山:でもそれが答えてくれて、「いいんじゃない」って肯定してくれると、自分の中で「いいんだ」と思えるのかもね。普通だと引かれる話も「いいんじゃない」って聞いてくれるから。相づちのいいペットみたいな。相づちペット。あだ名、相づちドラえもんでいいんじゃない?
小谷:道具だせやって思うわ(笑)。でもそういう相談が多いですよ。ほぼそれ。最近は全部人の話聞いてます。
亀山:おっさんレンタルとかもあるよね。ああいうのも聞いてあげるって感じなのかな。
小谷:僕、あの人たちともお会いしたこともあるんですけど、自分と違うなって思ったところがあって。あの人たちは技術が高いんですよ。例えばDIY。あの人たちは日曜大工できたりとか料理作れたりとかっていう人多かったです。だけど、僕は、ほんまにできないんで、なんも。
亀山:みんなお客さんってDIYとかそんなのを求めてるの? おっさんレンタルって悩み相談かと思ってた。そんなんじゃないの?
小谷:たぶん悩み相談もついでにやってはるんですけど幅があります。あの人らは「悩み相談から日曜大工まで」とかそういうのをやってますね。
小谷:「僕は日曜大工やって」って言われてもできないので、できひんところから一緒に考えると思います。「できひん」「ああどうしようか。買ったけどどうする?」「誰か呼ぶ?」とか「もう呑もか?」とかだから。いつも予想どおりいかないんですよ。
亀山:小谷の50円の依頼は、基本みんな別の目的があるけど、結局いろいろ話したいことがあるんだろうな。リヤカーで豆腐売ってるあんちゃんいるじゃない。お年寄りとかが豆腐買う、あれ。
小谷:ありますね。豆腐の移動販売。
亀山:あれって、なんで豆腐が売れるんかなって思ったら、おじいちゃんおばあちゃんは豆腐なんかスーパーに売ってるんだけど、あんちゃんと話をするためにわざわざ豆腐屋から買うんだろうなって。だから、豆腐売ってるってよりも話を売ってるみたいな感じだよね。
小谷:おもろ。
亀山:年取ったらあんまり人と話すことがなくなるじゃない。小谷は「豆腐のない豆腐屋」みたいな感じじゃない?
小谷:落語の話みたいですね(笑)。でも、そのとおりですよ。僕、会ったことない人のお見舞いとかも行きますもん。お見舞いって行く人は普通知り合いでしょ。でも、僕もう3、4回やってるけど、会ったことない人が僕のことを知ってくれて50円でお見舞い来てくれって言われて、行くことあります。だからけっこうカオスですよ。患者さんと会ったことないからどんな病気かもどんな人かも知らないっていう。
亀山:もしかしたら死んじゃうかもしれないよね。
小谷:そういう方ともお会いしました。「もう余命がないから1回会っときたい」って言ってお会いしたこともあります。そういう方から気づかされることも多いです。
亀山:そういうドクターいたよね。外国の映画でやってたやつ。ピエロの格好とかしたり。医療っていうのが、薬とかそういうのだけじゃないってやつね。
小谷:病は気からって言うし。
亀山:そういう感じで小谷も、人を元気にさせる薬になってんだな。
小谷:ほんなら僕、あながちやってること間違ってないですね。
亀山:余命がたぶん、3日くらい伸びたと思うよ(笑)。
小谷:確かに、そういうのありますからね。笑い飛ばしてたら、がんが飛んだとかということですよね。
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