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2025.02.18
AIが「嘘のデータ」を返してしまう アルペンが生成AI導入で味わった失敗と、その教訓
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平松佑介氏(以下、平松):あとはサウナのことについてでいくと、みやべえが……もうやるんだっけ? サウナ。
宮早希枝氏(以下、宮):うん。やりたいなと思って。
平松:という話があって、ちょっとそれだけしていいですか。
宮:あやなさんのほうがよくないですか?
平松:あやなさんに振りたいんだけど……(笑)。
宮:なんかごめんなさい、私ばかりしゃべってて。まだ仮定の話、進行中の話なので確定ではないんですけど、今あそこにこばやしあやなさんという方がいらっしゃって。紹介だけしてもらっていいですか?
平松:ええと、一昨日、ここで「建築×銭湯×サウナ」のイベントをやらせていただきまして、60名以上の方がそこでも来ていただいたんですけれども、こばやしあやなさんです。
こばやしあやな氏(以下、こばやし):いきなりすみません(笑)。
平松:こばやしさんはもともと高円寺に住んでいて、フィンランド人の方と結婚をされて、6年前にフィンランドに移住された方なんですよ。フィンランドに移住をして大学に行かれたんですよね?
こばやし:そうですね。
平松:大学に行かれていろんな研究をするなかで、ちょっと話にすると長くなっちゃうんですけど。フィンランド人はサウナがすごく好きで、もともと家にサウナは作れなかったので、公衆サウナというのがあったんですよ。それで、技術が発達して家にサウナができるようになっちゃったので、公衆サウナが減ったんですよ。
だけど、最近建築家とか外の人が、「公衆サウナのコミュニティは大事だよね」と言って、新たな建築とか新たなサウナに対して公衆サウナの再定義をして、公衆サウナが盛り上がって。今、フィンランドの若い人たちが公衆サウナに行くようになったんですね。これって日本の銭湯と同じ流れなんですね。
もともとあやなさんから連絡が来たのは、その論文を書いたんです。公衆サウナと公衆浴場の関係性みたいなものをフィンランドの大学で書かれて。そもそもそういう研究も事例もなかったし、公衆サウナの歴史とかもぜんぜんフィンランドの中で紐解けてない、文化としてすごくあるのになかったからすごく注目されて、大学で最優秀賞を取ったんですよね?
こばやし:取っちゃいました(笑)。
平松:その論文が最優秀賞を取って、いろんな講演に呼ばれるようになって、なんか「国際サウナ学会」とかに呼ばれるようになって。
(会場笑)
フィンランドの人たちが、さっきの事情で公衆浴場と公衆サウナの関係性が似ているというのは、フィンランドのほうが気づいていて。けっこうフィンランド人は銭湯に興味があるらしいんですよ。それで、なぜかサウナ学会で「日本の銭湯の最新事情をプレゼンして欲しい」と言われて。
どうしようと思った時に、SNSを通して小杉湯の銭湯ぐらしのことを知ってくれていて、「フィンランドで銭湯ぐらしのことを紹介したい」とメールをくれてSkypeで話をしたんです。ちょっとすごく前置きが長いですけれども。なにを話せばいいんですかね(笑)。ええと……はい。
こばやし:まぁまぁ、2019年の話をちょっとだけすると……。
平松:そうですね。
こばやし:今、本当にコンパクトにまとめていただいたんですけど、そういう経緯があって、フィンランド人も非常に日本の銭湯の業界には注目していると。たぶん新しい箱物としての公衆サウナが生まれてきて、今、本当に予約しないと入れないぐらい満杯になっちゃっているんですね。
今はたぶん平松さんの言う、いわゆるブームの最盛期が起きていると。これがどこまでムーブメントに変わるのか、持続性に変わるのかという、そこに関してはまだ未知数なんです。たぶん内部の人たちもそこはまだ測れていないし、これからそれがどのように根付く文化として、あるいは変わっていく文化として再定義されていくかというのは、これから観測していくと思うんですけれども。
ともあれ、1つの契機として、2019年って実は日本とフィンランドの修交100周年なんですよ。今年2017年はフィンランドの独立100年、まだ100年しか経っていない国なんですけれども。それで1回ナショナリティというのがすごく勃興したので、それもけっこうサウナには大きく影響を与えたんですけれども。
その2019年の今度は、日本とフィンランドの修交ということで、たぶんいろんなジャンルでこれから日本とフィンランドが手を組んだプロジェクトというのが、日本でも起こると思うし、フィンランドでも起こると思って、もうそれに向けて準備している団体はいろんな分野でいて。
こばやし:今「フィンランドサウナ協会」という、これは別に公衆サウナに限った協会ではなくて、サウナ文化全体を捉えていく会員制の協会があるんですけれども、そこが非常に「なにかプロジェクトをやりたい」ということを、私を介して言ってきてくださっていて。
こんなかたちで、今は公衆サウナと銭湯というものの結びつきが業界内でも知られつつあるので、それを軸にフィンランド、日本、それぞれでなにか一旗揚げれないかと。
私自身がすごくその真ん中にいるのもあって、小杉湯さんのことはこの間ゲストスピーカーとしてまずお話はしたんですけれども、そのつながりというものを大事にして、今後そこに我々が介入していけないかなというのが現段階です。まだ具体的なことは私からはなにも言えないんですが。みやべえさん、言えますか?
宮:いや、私もまだとくに言えないんですけど(笑)。「フィンランドに銭湯を作らないか?」みたいな話をその会長さんからいただいたんですよね。
こばやし:そうなの。実際作ってほしいって言われたんですよ(笑)。一時的に1年間のなかでというのが、今の中での会長さんの構想なんですけども。
宮:そう。でも、なんかそれを言われた時に「銭湯ってなんだっけ?」って思って。すごい根本な、さっきのスーパー銭湯と銭湯の違いじゃないですけど、銭湯をフィンランドに持っていくというのは、別に国からお金が出るわけでもなく、そこはこれからなんですけど、銭湯をもう1回再定義しないと「これが日本の銭湯です」ってフィンランドで言えないなと思って。
まぁ建てるのは加藤ちゃんがいるし、デザインは真央がいるし、そのへんの交渉はきっと直樹がやってくれるだろうしという、「みんないればなにかできそうだな」というのを考えて。フィンランドに銭湯を作るにはどうするかを考えに、ちょっと2月に加藤ちゃんとエロマーさんという会長に会いに行くんです。
宮:どうせ日本の銭湯をフィンランドに持っていくんだとしたら、フィンランドの移動式サウナを日本に持ってきて、日本の人もフィンランドの人も海外から来た人も楽しめるようなものを、その国交100周年のときにできたらいいなというのは、ぼんやり構想しています。
ただ、今の喫緊の課題は、「銭湯ってなんだろう?」というのをもう1度、銭湯ぐらしで考えたいね、ということです。
平松:銭湯の価値を再定義して発信するみたいなのを、デザイナー的な感覚で……。
菅谷真央氏(以下、菅谷):無理でしょ(笑)。
(会場笑)
平松:でも、本当に真央が描いてくれたデザインのおかげで、銭湯ぐらしにいっぱい問い合わせが来るようになったんですね。それも1つ、デザインの力だと思って。
なにか再定義するにおいて、彼の描いているような、思いをかたちにするデザインというのはすごく大事だし、それを海外の人に伝えるチャンスを僕らは得ようとしているので、デザイン側で考えていることはなにかあったり?(笑)。
菅谷:そうですね……、なんにしても、今回すごくデザインする上で重要だったのは、やっぱり銭湯って、みんなすごくかっちりした雰囲気を求めているわけじゃないし。
僕らも株式会社にしますけど、銭湯とビジネスみたいなものって若干違和感もあるのかなと思っています。みんな癒しを求めてきているわけだから、そこにビジネス臭がめちゃめちゃしちゃうとみんなやっぱり引いちゃうよね、みたいなところがあって。
僕は今回、例えばデザインとかブランディングで重要視していたのが、余白という言い方をしちゃうと、今までみなさんが言っていたことと同じなんですけど、ある程度自由にするみたいなところをすごく重要視していて。
本当に感覚としては、ブランディングだったりデザインというもので、今回銭湯ぐらしをやっている人たちってすごくおもしろい人たちで、なおかつ、いろんな分野から集まってきた人たちがいるわけで、その人たちが対外的に発信する上でより発信しやすかったり、好きなことをしやすい箱だったりお皿のようなものをデザインできたらという感覚でしていて。
菅谷:なので、すごくコンテンツありきというんですか、コンテンツをより活かす箱とかお皿作り。例えば、すごくおいしい料理があったとしてもお皿に乗ってなかったら誰も食べないわけで。「より良いお皿を作る」みたいな感覚で僕は臨んでいます。
僕はさっき言った銭湯だったりサウナだったりというのも、そういうビジネスとか堅い、ちょっと現実逃避的な感じで来る場所だったりするところにおいては、そういうデザインが必要なのかなと思ってやっていますね。答えになっていますかね?
平松:さすが。
宮:うん。
平松:いや、でも本当に今こういうことができるようになってきて、個人とかけ算が生まれているので、フィンランドから連絡が来た時に、僕がなにも持っていなければそこで話して終わりだったものが、「こういうことがあるんだよ」ってみんなに共有した時に、2月に加藤くんがフィンランドに行くと言うし。
それに追随して、「描く銭湯」の小杉湯のスタッフの塩谷さんも「私も行く」と言って。それで、なぜかみやべえが「インバウンドだから関係あるはずだ」と言ってなぜか社長を口説いて、なぜか会社の経費でフィンランドに行くみたいな話を……。
(会場笑)
取り付けてくるみたいな動きが起きるというのが、すごく新鮮だなと思っているし。この思いをかたちにしてくれるデザイナーがいるし、事業にしてくれる直樹がいるし、みたいなところの、みんなが持っているもののかけ算で、こうやってフィンランドから話があったときに、実際にフィンランドに行っちゃう行動力と、何か新しいものが生まれる期待感がわいてくるのが、このプロジェクトをやっていてすごくおもしろいなと思っているところです。
本当にそれ以外のメンバーも、すごくおもしろいメンバーがいっぱいいます。
平松:ちょっと時間が差し迫ってきちゃったんですが、最後にみんなから一言ずつ言って終わって。もう閉めなきゃいけないんだよね、ごめんね。一言ずつ言って終わりにしたいと思います。あんちゃんからちょっと簡潔に。
大黒健嗣氏:今日はありがとうございました。
新しいことをやろうとすると、法律もそうですし、今まで見えなかったいろんな問題が浮き彫りになってくる。「その問題って必要ある?」みたいなこととか、解決したいこととがいっぱい出てくるので、やればやるほど問題も増えると思うんですけれど、すごくポジティブな問題ばかりだと思いますし、過去に事例があったりするということもけっこうあるので、とにかくこのメンバーで遊んでいきたいというか、やっていきたいなというのがあるんですね。
メッセージとしては、偶然出会った人たちのおもしろいところをお互いに見抜き合って、なにができるかという取り組みをするというのは、銭湯にかかわらず、すべての生きがいにつながってくると思うので、それができているのが一番気持ちいいところです。はい。ありがとうございました。
(会場拍手)
加藤優一氏:小杉湯は1時45分までです。めちゃくちゃ寒いので、とりあえず入りに行ったほうがいいと思います。
(会場笑)
やっぱり入らないとわからないと思うので、小杉湯に入ったことのない人は、もし今日来てくれたら僕が湯パートを全室を案内するので、このあと興味があったら来てください。よろしくお願いします。
(会場拍手)
宮:ありがとうございました。さっきおっしゃった話で、みんながやりことがあまり銭湯側にも伝わっていなくて、銭湯側がやりたいことがあんまりみんなに届いていないというのが、すごく大きな課題だなと思っているので。
さっきお伝えしたように、銭湯ぐらしは銭湯が軸というより人が軸なので、どんどん新しい人に入ってきてもらいたいなと私は思っています。なので、「こんなことがやりたい」とか「あんなことができないかな?」というのを、どんどんオープンに共有していけたらなと思うので、これからもよろしくお願いします。
(会場拍手)
菅谷:すごく銭湯の会なんですけど、僕らの考えで言うと、日々の余白を作るみたいなところでいうと、銭湯を盛り上げるって1つの手段でしかないなと思っていて。実際僕が据えている目的としては、人の余白を増やすみたいなところで、銭湯以外にもたくさんあると思うんですね。
なので、銭湯、まぁ今日は銭湯の会なので銭湯はもちろんなんですけど、銭湯以外にも余白を持てる時間みたいなものを見つけられたら教えてほしいですし。それをどんどん見つけられるようにがんばっていこうかなと思います。
(一同笑)
銭湯以外にもどんどん余白が生まれることを願って。はい。以上です。
(会場拍手)
伊藤直樹氏:ありがとうございました。
みやべえから人というお話があったかと思うんですけど、僕ももうなんかすごく楽しい内輪だなという感じで(笑)。ちょっと真央とはビジネスについてこのあと喧嘩するんですけど。
(会場笑)
まぁなんか、本当におもしろい人たちと銭湯を通じて会えたというのはおもしろいですし、今日も銭湯のイベントで何人かとお話させていただきましたけど、やっぱり銭湯好きな人たちはにすごくいい人が多いなと思っています。このあとそんなに時間がないかもしれないんですけれども、本当に1人でも多くの人たちとお話しして、また銭湯に関して新しいことをできたらいいなと思っています。ありがとうございました。
(会場拍手)
平松:どうもありがとうございました。最後に、銭湯をやっている人間として、語弊を恐れずにいうと、今はまだ銭湯はみんな斜陽だと思っているんです。だから「銭湯を盛り上げよう!」という動きになるんですね。
なんか、「盛り上げよう!」って言われているうちじゃダメだと思うんですよ。銭湯には力があって、これからの時代を支えていく大事な役割があるので、みなさんを支えていくのが銭湯であり、みなさんを盛り上げていくのが銭湯である、と僕はこのメンバーとの出会いで気づけました。
だから、まずはそこから銭湯経営者が自分たちのセルフイメージを上げて、助けてもらうとか盛り上げてもらうではなくて、自分たちからアクションを起こして、「自分たちが時代を作っているんだ」というぐらいに。銭湯は力があるので、そういうことを、少なくともこのメンバーと一緒に小杉湯ではやっていきたいと思っています。なにか共感していただけたら、ぜひなにか一緒にやれたらうれしいですが……。
伊藤:名刺交換。
平松:そうですね。できたての名刺をみんな配りたくてしょうがないので、ぜひ受け取ってください。僕はプレゼンを作るのに夢中で自分の名刺を忘れてしまったので、Web上に、Facebookとか出しているのでぜひ申請ください。
はい。すいません、会場の方、時間を過ぎてしまいまして申し訳ございません。
本当に貴重な時間を、長い時間でしたが、本当にありがとうございました。みなさんと出会えていろんなお話ができて、今日でまた僕らも新しい気づきとか考え方が生まれたと思いますし、いろいろ模索していきながら、楽しみながら、この仲間と続けていくことを大事しながら、銭湯ぐらしをこれからもしてきたいと思っています。本当にどうもありがとうございました。
(会場拍手)
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