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【CafeSta】山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta ゲスト:北村経夫参議院議員、青山繁晴参議院議員(全13記事)

北朝鮮への軍事行動はありうるか? 山本一太氏が語る、アメリカ世論の動きを注視すべき理由

自民党のトーク番組「CafeSta」内のコーナー、「山本一太の直滑降ストリーム」。本パートでは、前回に続き、山本議員がペンタゴンからリークされた米朝の戦争の可能性とシミュレーションについて解説します。過去20年の間に中国と北朝鮮の関係が悪化していることや、アメリカ世論が与える影響について語りました。

北朝鮮は1分間に約1万発のロケットを発射できる

これはVoxっていう、有名な大きなネットのメディアなんですけれども、その大きなネットメディアの記事で、先週かな、2月8日。これ、すごく恐ろしい絵ですが、実は「北朝鮮で戦争が起こればこうなる!」というタイトルの記事を掲載しています。

いいですか。このVoxでいうとね、戦争勃発の可能性がやっぱり1割って言っています。そして通常兵器使用の戦争の可能性が2〜3割あると。これはおそらくワシントンの有識者は、こう言う人が多いですよね。

北朝鮮はまず早い段階で核兵器を使用するだろうと、このVoxの予想は言うんですよね。だいたい北朝鮮は1分間に1万発のロケットを発射できる。実はそういう能力があの38度線の火砲群にあるということで、初日で韓国の死傷者は30万人になると。ソウルを含むあそこにほとんど韓国の人口の4分の1か、3分の1ぐらいかな、集中してますから。だからそういうたぶんシミュレーションになるんだと思います。

北朝鮮はVXガス・サリン・化学兵器を使用すると、ここでも予想しています。生物兵器、これが怖い。天然痘、黄熱病、炭疽菌、出血熱、ペストの使用。ミサイル、ドローンでの落下とかね。

あと、すでに韓国に工作員が多く潜伏していると言われていまして、例えば炭疽菌なんかでテロを広げる可能性があるんじゃないか。これ見てください。ワインボトル数本の炭疽菌の量で、ソウル市内の人口の半分は死傷可能なんですね。

ただこの炭疽菌については、2003年のシミュレーションでも言ってるんですが、おそらくやらないだろうと。炭疽菌を使われたらだいたい韓国で450万人ぐらい死ぬってたしか書いてあったんですけれどもね。でも、風の影響で北朝鮮にも来るかもしれない、中国に行くかもしれないということで、実際は使えないんじゃないかという予想は、たしか2003年のデクスター・イングラムとマイケル・ユーの本には書かれていた覚えがあります。

戦争が続く期間、毎日、韓国側で2万人、北朝鮮側も同じ程度の推定死傷者が出るということで。

北朝鮮の核使用を阻止するためのポイント

この「OPLAN 5015」ですね。これ実際は表には出てないんですけれども、まぁこういうことが書かれているということは、これもいろいろリークされているのですが。アメリカと韓国は、空爆によって金正恩を含む政権・軍幹部暗殺計画をもう共同計画していると言われているんです。

どんなかたちで戦闘になっていくかはいくつか調べたんですけれども、これは本当にもうアメリカ軍の情報がないとわからないので、今回ちょっとその件については省きたい。どのぐらいの死傷者が出るかということを、政府や民間のシンクタンクが出しているということを、今ちょっとみなさんにお伝えしたかったんです。

次、はい、米軍の兵士数。

やっぱりこんなにいるんですよね。だいたい推定20万人の兵士がいるんですね。一、十、百、千、万、十万、20万人。イラク、一、十、百、千、万、十万、16万……イラクは16万人だということなんですよね。アフガニスタンだって実は9万8,000人しかいないってことなんです。

次。そこで中国の介入。

このあと、私が非常に注目している、嫌中派でも親中派でもない知中派を目指している気鋭の中国専門家・中川コージさんに出てきてもらいます。本当は彼もここに一緒にいてもらえばよかったと思いますけど、中国の対応が鍵なんです。

オリアナ・マエストロっていう、すげえかっこいい名前でしょ? オリアナ・マエストロ・ジョージタウン大学教授。この人がけっこうイケてるんです。母校の先生なんですけどね。実は2月版の『Foreign Affairs』に寄稿しています。

このオリアナ・マエストロ・ジョージタウン助教授は、「北朝鮮の核兵器使用を阻止するために介入の可能性は大きい」。「中国は介入するだろう」と。「そのときアメリカがどうするかが一番のポイントだ」ということを言ってるんですね。

中国と北朝鮮の関係は悪化している

これは、過去20年にわたる中国と北朝鮮の関係悪化を指摘しています。少し前に新報道2001かなにかでいろいろ議論した朱建栄さんも同じことを言ってたんですけれども。これはもう北京大学の外交大学院の教授のいろんな論文等々で、もうすでにアメリカとのcontingency plan、危機対応の計画を作ったほうがいいというようなことを言っています。実はもう血の同盟じゃないんだというような話をしてますから、これは十分可能性があると思うんです。

もう1つ言いますが、NHKがけっこう特ダネ取ってきて。昨日ぐらいのニュースだったと思うんですよね。

なんであの金正男さんが殺されたのか? それは実は、張成沢さん(がきっかけ)ですよね。金日成の時代からいて、実は金正日委員長が権力を掌握した時に後見人としていた。金正恩委員長からすれば叔父さんにあたる張成沢が、胡錦濤に会って「次は実は金正男にしたい」と言ったんですね。

そのことを某中国の大物政治家が金正恩委員長に漏らした。それで張成沢さんが処刑されたということがわかってきた。以来、中国と北朝鮮の関係がよくなくなったんだということを実は昨日NHKが流してて。私、これはけっこう特ダネだと思ったんですよね。

まぁそんなかたちなんですけれども、中国と北朝鮮の関係は悪化してるということと、とにかくいかなる軍事行動が起こっても、たぶんもう直ちに中国は介入するんじゃないか。こういう高い可能性があると分析している。たしかに国境付近に難民キャンプの準備をしたという記事が、少し前に世界に衝撃を与えました。

とにかく特殊部隊を投入すると。中国側は必要に応じてシミュレーションを作っていると。明日有事があっても対応可能な体制を中国は作っている。

万が一、アメリカと中国の特殊部隊の隊員が顔を合わせたときにどうするのか? 「あっちむいてほい!」みたいな話じゃないですからね。顔を合わせたときになにか偶発的なことで衝突する可能性がないのか? この両国の戦闘を避けるために米中対話の必要性を提言しているのが、マエストロ助教授。

いいですか。けっこうイケてるんですよね。シャープだしね。今度ぜひ友達になろうと思って。早く来日しないかなと思って。来日したら、すぐアポ取って会いに行ってごはん食べようかなと思っています。

米国の3割、日本の2割の人が北朝鮮攻撃に賛成

ということで、だいたい北朝鮮のシミュレーションの話。次、まだあるのかな。それからもう1個あります。

テレビとか新聞等々でよく出てくる、「38 North」プロジェクト。これは、ジョンズホプキンス大学の有名な米韓研究所なんですが。実はこの「38 North」も核攻撃の被害想定シミュレーションというのをやってるんですよね。

この研究所は、今(北朝鮮は核を)25個持っていると見てるんですが、最悪のケースでは、ソウルで、一、十、百、千、万、十万、百万……350万ですよね。これが死者。死者78万、それから東京70万。トータルで150万人ぐらいの人が死ぬと。もう死傷者入れると670万人と予想してるということですよね。最低限の戦争でも、ソウルと東京を合わせて40万人の死者が出ると予測しています。

次。ここが今日のポイントです。ここを言わないと、いろいろ前フリをしてきた意味がありません。

これだけのいろんな被害想定が出てるにもかかわらず、実はアメリカの世論調査でいうと、北朝鮮攻撃に3割の人が賛成してるんですね。しかも、アメリカの世論調査ですけれども、日本では2割の人が賛成してる。これはメリーランド大学と言論NPOの共同世論調査で、実は去年の12月のデータです。

北朝鮮に対する米国の軍事行動の是非について、日本では賛成が20.6パーセント。これは正確な数字ですよね。アメリカでは32.5パーセント。アメリカ、反対44パーセント。これは日本かな。48パーセントが反対ということでしょうか。

アメリカ世論が北朝鮮への軍事行動に影響

これを見てください。世界にとって最も脅威となる指導者。青が日本人で、赤が米国人です。日本人はトランプ大統領が最も脅威だと思っている人が半分。アメリカ人も3割。アメリカ人の3割が、自分のところの大統領を「最も脅威となる指導者」だという感覚を持っているということですよね。

習近平。日本2割。アメリカはほとんど警戒心がないということですよね。それからプーチン大統領。プーチン大統領については……赤、アメリカ人か。やっぱりアメリカのほうがちょっと警戒感が強くて3割。でも、日本でもプーチン大統領をちょっと怖いなと思う人が3割いるんですよね。

金正恩。もちろん断トツです。赤のアメリカ人でも6割。日本でも4割が最も危険だと思っている。びっくりしたのは、日本人の中で世論調査やると、トランプ大統領のほうが危ないと思ってる人が多いという。この結果、どう見たらいいんでしょうか?

それからイランのリーダーと言う人が、アメリカでは10パーセントいて。安倍晋三と言う人が日本人で2パーセントいるというね。なんかこれはちょっとおまけですけどね。まぁ、2パーセントしかいないということなんでしょうか。

ここらへんは、これから十分に注意をしていかなければいけない。とくにアメリカの世論が北朝鮮への軍事行動を支持していくので、この割合が増えていくときは、かなり警戒が必要だと思います。

なぜなら、みなさんご存じのとおり、今トランプ政権が最も心をくだいているのは、当然、内政の問題なんですよね。もっというならば中間選挙をどうするかということなので、実はアメリカ世論の動きは、これからのトランプ政権の政策を占う上で非常に重要だということも申し添えておきたいと思います。

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