2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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中村朝紗子氏(以下、中村):みなさん、おはようございます。朝渋の運営を一緒にやっております、中村朝紗子と申します。
最初にちょっと自己紹介をさせていただきます。私はもともと学生の時に起業しまして、21歳の時、ちょうど今から5、6年前に、簡単に言うとスタジオアリスの大人女子バージョンのような変身写真が撮れる、ドレスアップからヘアメイクまで1日ヒロイン気分を味わえる「撮影女子会」というサービスをリリースしました。
当時ちょっと女子会×SNSのブームがマンネリ化していて、SNSが盛り上がってきた時期で。なんか女子会って集まっても愚痴とか弱音を吐いて「わかるわかる」みたいに言って終わるだけなのがすごい嫌で。
一方で、SNSが盛り上がってきて、プロフィール写真だったり、「どういう自分」や「なにをシェアするか?」みたいなところに注目が集まっていたので、その2つを組み合わせたらおもしろいんじゃないか、ということで立ち上げました。
ぜんぜん広告宣伝費がなかったんですけれども、体験してくださったお客さんにはすごくきれいな自分の姿が残るわけですね。みなさんがSNSで語ってくれて。それが次のお客さんを呼んできて、1年後に「王様のブランチ」に紹介していただくまでの人気になりました。
今は、絵になる体験と非日常的なシーンから口コミを生んでいこうと。今回のテーマ「シェア」ですけれども、ただシェアされるだけじゃなくて、愛情があって熱狂的になってくれた状態でのシェアはまた別の価値があるなと。フォトジェニックマーケティングというものを独自に提唱しまして。
「撮りたくなるか?」というテーマでのフォトブースの制作であったり、企業の、Eggs ‘n Thingsさんの公式Instagramのビジュアルディレクションなど、シェアとかフォトジェニックをテーマにお仕事をしております。
中村:天野さんとは、実は出会いは私の追っかけで(笑)。「電通報」というリサーチ関連の情報がいろいろ載っているメディアで、Instagramに関する記事を読んでいた時に、すごくわかりやすく明確に「あ、そうそうそう」って言いたいことを言語化してくれる方がいて、天野彬さんという名前をインプットして。
それから、ふだんはこんなことはしないんですけど、Facebookで検索をして共通の友達を見つけ紹介してもらうという、ものすごいストーキングから今回の会が実現しております。
個人的にも1〜2年ぐらい、情報交換をさせていただいて、ゲストに来ていただくことができました。ちょっと長くなってしまいましたが、さっそく天野彬さんをお呼びしたいと思います。どうぞご登壇お願いします。
(会場拍手)
天野彬氏(以下、天野):おはようございます。天野です。よろしくお願いします。
中村:本だと天野さんがいったいどんな方なのかイメージがつかなかったかもしれませんが、今日、本物に来ていただいて(笑)。
天野:この絵、盛って描いてますね。
中村:そんなことないです(笑)。
天野:「浅野いにお風にお願いします」って言ったら、同期のアートディレクターがいい感じに描いてくれて。
中村:すごいすてきなイラストです。では、みなさん知ってるとは思いますが、自己紹介をお願いします。
天野:僕は今、電通という会社でメディアのマーケティングをする仕事をしています。もともとは大学・大学院時代にメディアのリサーチなどをしていて「インターネットが出てきて人の生活とか価値観ってどう変わっていくんだろう?」みたいなことを学んでいました。
そうしたことに近い仕事がしたくて広告会社に入り、マーケティングの仕事とかもしていたんですが、今はリサーチをする仕事をしています。
最近はSNS、とくにInstagramをはじめ、そういうものがどう使われているのかリサーチしていて、今日ご紹介いただいたような書籍を2017年10月末に出版させていただきました。
中村:ありがとうございます。ちなみに、今回イベントに本を読んでご参加されたという方、どれぐらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
3分の1ぐらいですかね。お仕事で今マーケティングとかSNSに関わる仕事をされている方?
(会場挙手)
天野:けっこういらっしゃいますね。
中村:ありがとうございます。まず、前半でなぜ今このテーマを扱うのかや、制作秘話なんかをお話ししたあとに、実際に書籍の内容を深めていきたいと思っております。
中村:宣伝会議の編集担当の方をお迎えしていますので、最初に出版までの経緯ですとか反響などをうかがっていきたいと思います。自己紹介よろしいでしょうか。
松本:出版社の宣伝会議の松本と申します。今回の天野さんの『シェアしたがる心理』の編集をさせていただきましたので、なぜこの本を宣伝会議から出すことになったのかを含め、ちょっと裏話をご紹介させていただければと思います。
中村:もともとは「インスタグラムマーケティング」という宣伝会議の講義だったんですよね。
松本:宣伝会議がどういう出版社かご存じない方もいらっしゃると思いますが、宣伝会議は宣伝広告界の専門出版社です。『宣伝会議』という月刊誌を月刊で発刊していたり、雑誌だけではなくて書籍であったり、あと書籍の表紙にも書いてあるんですけど、講座を200種類ぐらいやっています。
中村:200種類!
松本:その中で去年、2016年8月に「インスタグラムマーケティング基礎講座」というのを発足しようという話になりまして、それで天野さんに。中村さんと同じで「電通報」を見て。
中村:(笑)。
松本:「Instagramについてものすごい洞察力のある方がいるぞ」とお声がけさせていただいて、そこから講座を立ち上げました。
中村:じゃあ同志ですね。同じ(笑)。
松本:そうですね。ファンから入って。
中村:「インスタグラムマーケティング基礎講座」、この本の帯にも「満足度93.6」とありますが、数ある講座の中でもすごい人気だったんですね。
松本:そうですね。講座は企業の宣伝部やマーケティング部、あとは今、手を挙げてた方もいらっしゃいましたが、SNSの運用などをしている方が対象なんですけれども。
天野さんには、2016年8月からもう10回ぐらい登壇いただいています。一番多い時では企業の方が80名ぐらい来るような非常に人気の講座で、かつ天野さんには、天野さんのパートが一番最初にあるんですけれども、受講後にアンケート取ったら、有意義だったというお声が93.6パーセントと大変満足度の高い講義をしていただいています。
中村:なるほど。じゃあ出版までの経緯はその講義の一部を書籍化しましょうというお話だったんですね。
松本:そうですね。企業の宣伝部、マーケティング部の方の関心が非常に高いから、というのがやっぱり出版の一番大きな理由です。
中村:マーケティング担当の人も男性だったり女性だったりいろいろですし、変化の速いSNSのトレンドやインサイトをどうキャッチしていくかってすごい難しいですもんね。
松本:そうですね。
松本:Instagramに関して企業の方が困っているのが、Instagramのダウンロード数が伸びているというニュースもいろいろなところで出たりとか、テレビでも「インスタ映え」が流行語大賞になりました。
中村:なりましたね。
松本:去年ぐらいからインスタ映えを意識した企画が増えていますが、企業の人からどうInstagramを生かせばいいのかわからないというお声が多くて。
この「インスタグラムマーケティング基礎講座」の反響が大きかった理由が、Instagramの運用に特化したわけではなくて、企業としてInstagramをどうやって使っていくか。
アカウントを作ればいいのか、それとも広告を出すだけか、ECと連動するのがいいのかなど、どう使ったらいいか悩んでいる方が多い。なので、天野さんにはまず「なぜInstagramブームがきてるのか」、それから「企業はどう使えばいいか?」をお話しいただいています。
中村:なるほど。確かにこの本って、最近はテクニック論が多いなかで「そもそも女の子たち、若い人たちはなんでInstagram使ってるの?」とか。
私もよく企業の方に「Instagramを開設したい」「盛り上げたい」と言われるんですけど、そもそもInstagramとはなんなのかとか、自分の商材とInstagramの相性であったり、どこをPRしてどういう人をターゲットにしていくかという、この本に書いてあるようなインサイトが理解できていないといけない。
あとは、ただフォロワー数だけという時代でもなくなってきてますし、ただコンテンツを打てばいいとか、ただシェアされればいいわけでもなくなってきていますよね。
だからすごく複雑で、基礎を理解してないと、とんでもないお金をかけてとんでもない施策をするけど体力だけ消耗して、投稿も続けていかなきゃいけないし。ということがあるなかで、一番大事なそもそもなんなのかが書かれている本だなと思いました。
松本:ありがとうございます。まさにそういう講座にできたから反響が大きかったかなというのがありますね。
中村:今後の重要性についてはどうお考えですか?
松本:宣伝会議ではSNSをテーマにした教育講座を、YouTubeやFacebookやTwitterのものも多数展開しています。世の中で流行っているものに対して企業の方が実際に取り組むのって少し遅れてから、ということがありますが、SNSをテーマにした企業の活用は、まだこれからどんどん新しいアプリも出てくるでしょうし、これからも続くだろうと感じています。
中村:そうですね。たぶん企業だけじゃなくて、個人にとってもそうだと私は感じています。最近だとゆうこすなんかがアイコン的な存在ですけど。
私自身がすごく貧乏企業だったので、本当にお金がないなかでどうプロモーションをするか、ブランディングをするかという意味で、自分の場合は結果ラッキーだったところもあるんですけど、Instagramがあると本当に一発逆転を起こしやすい。
個人でもなにかやりたいときに仲間を集めたり。クラウドファンディングなんかもそうですよね。なにをするにも、なにかシェアをしてそこに注目を集めるというのが必要な時代じゃないかと思うので。
じゃあ本の内容を深めつつ、いろいろなリアルなSNS最先端論をお聞きしていきたいと思っております。
松本:お願いします。
中村:よろしくお願いします。
天野:ありがとうございます。
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