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これからの学校に求められること。 不登校はダメなこと?(全9記事)

不登校は小中高生だけじゃない? 今、大学で浮き彫りになっている2つの問題

不登校は本当にダメなことなのでしょうか? 大阪・心斎橋にあるスタンダードブックストアで 『不登校から高校生社長へ』の出版記念イベント「これからの学校に求められること。 不登校はダメなこと?」が開催されました。登壇したのは約10年の不登校を経験し、高校3年生で起業した小幡和輝氏と、通信制・定時制高校を対象にキャリア教育事業を行う認定NPO法人D×Pの今井紀明氏。モデレーターはスタンダードブックストアの中川和彦氏。引きこもりだったという小幡氏と、通信制・定時制の教育現場を見続けている今井氏は「不登校」をどう捉えているのでしょうか。

企業とのネットワークがない先生たちの課題

小幡和輝氏(以下、小幡):(高校生の就活にリクルートは入るべきかについて)僕もそうですね。大学でもやはり、リクナビを見ても基本的には企業側の悪いことは書きませんから(笑)。だから、そこにはまだ問題があると思っています。

でも結局は……これは先ほどの学校の先生の話に戻ります。学校の先生が今、リクナビに取って代わるくらいの選択肢を伝えられるほどの情報を持っているのか? と。

今井紀明氏(以下、今井):それがね、本当に難しくて。昔は就職担当の先生というとベテランが多かったんですよ。けれど最近では、その人たちがほとんど退職されています。

先生方というのは個人で企業などのようなところとネットワークを持っているケースが多くて。それを若手の先生は引き継いでいないんですよね。そして、若手の先生が困っちゃっている。さらに他の業務もあるから、なかなか企業開拓ができないジレンマに陥っています。

しかも、そこに対して関心がない人が進路選択に入るというのはなかなか難しいというところもある。そうしたものも現状の課題としてはあるという感じです。

小幡:本当にそうですね、先生がいろいろな企業に行って、自分たちの生徒を採用してくれというように営業に行く。先生が営業回りを……。

今井:でも、難しいよね。だから「どうしてこうなのか」というところは議論しないといけない。僕は自分の考えがいろいろあるので。

小幡:だから、本当に難しいところです。けれども、今いろいろな選択のできる大学生に比べてその部分を補えるくらいの力が高校の先生方にあるかというと、僕はそう思えないので。もう少し民間の力を活用した方がいいのかなと思います。しかし、お金の問題はどうしてもありますし、むしろ広告モデルとなると……いろいろあるので(笑)。そこはなかなか難しいところですね。

今井:いや、本当に難しい。そこは厳しい(笑)。

小幡:どうするのがいいのか、なかなか難しいところだと思いますが……。議論が必要でしょうね。

今、学校は社会から閉ざされている

質問者2:先ほど今井さんが言われていた人手不足というところなのですが。ハローワークで実際に見たときに、ほとんどあるのは介護と小売と外食という……結局、変わっていないと思うんです。そこだけ余ってる、といったような。事務は1人に対して(求職者が)200人くらいいる。

小幡:そうですね。基本的には給料も安いですよね。定時制高校の現実問題として、高卒の中でも学歴は低い方の集まりになるのでそこでしょう、と。

今井:後の議論で、今日のテーマでもある「これからの学校に求められること」でも少し話そうと思っていたのですが。本当に今、学校というところが社会から閉ざされているのが実情だと思うんですよね。そこの部分では、いろいろな学校の特色が出てくるじゃないですか。

僕が語ろうと思っていたのは、もっと外部連携したほうがいいということです。学校にも選択肢があったほうがいいと思うんですよね。

なにが言いたいかというと、学校ごとの特色で生徒層がいるわけじゃないですか。本来であれば、学校の先生が独自の特色を出そうと思えば、例えば企業のインターンや、起業家の育成などをする。もっと学校がいろいろな企業さんやNPOさんと連携できる体制をつくっていくこと自体が重要だと考えています。

そうすることで、学校や生徒それぞれの課題を解決できると思っているんです。そのような外部連携機関を育てること、それを学校の予算としてちゃんと入れることが重要だと私は思いますね。

これからの学校に求められるのは、学校ごとが在籍する生徒のニーズに対してちゃんと選んでいくというか、外部連携機関をと一緒にやっていくことが求められています。公立学校には、です。私学はまた別ですけれど。

小幡:専門学校的な要素を少し入れるという。

今井:とくに、通信制、定時制(高校)などは課題が明確なので、変化を促しやすい。そこでD×Pとしては動いていますね。

大学生の“不登校”は定義が少し違う?

中川和彦氏(以下、中川):他になにかあれば。

質問者3:お話、ありがとうございます。不登校について語られるときに、小・中・高などが多いと思います。大学生の不登校は、無気力であったり、授業にそもそも行く気が起きないなど、そうしたものもあると思いますが、担任制をとっているところが少ないと思いますから、なかなか不登校に気づいてもらいにくいのではないかと。

小幡:あー。

質問者3:実際に小幡さんは、大学生のことをどのように感じておられますか?

小幡:あー、これは難しいですね。というのも、本当におっしゃった通りで、不登校という定義が変わってくる。

今井:大学生だと、不登校とは言わなくなっちゃうからね。

小幡:そうですね、言わないですね。そもそも自主的なものだから。例えば、「今期は学校の授業を減らして、インターンに力を入れよう」「留学しちゃおう」など、そういった選択をしてもいいじゃないですか。「不登校=行きたいのに行けない」と、「意志を持っていかない」の境目がどんどん難しくなっていくと思います。

僕の周りの大学生で、「行きたくても行けない」という子はいないんですよね。だからあまり、イメージが湧きにくいなと思いました。

あとは、大学と高校までとは基本的に違うというか。同じ授業をバンっと受けて、コミュニティが一緒でというわけでもないじゃないですか。大学の場合、かなり自分で取りたいように授業をとってうんぬんとやっちゃっている。だから「居場所がない」という概念がまたちょっと違うかなと思っています。

だから大学の不登校は言い方が違う……。「学校にこない」というようなものとは、僕は、そういった人がいそうなことはわかるけど、顔が浮かばない。だから、あまり言えることがない。すみません。今井さんはどうですか?

「大学生の不登校」で浮き彫りになる2つの問題

今井:質問をもう1回、聞きたかったのですが。ちなみに僕、大学と専門学校で中退の予防の仕事をしていたのですごく身近に感じる質問です。

中川:そもそも、大学の不登校はすごく問題になっている?

今井:問題になっていると言えば、なっています。

これには2つ問題があります。1つは、大学の経営側の問題です。大学生で不登校になり学校へ来なくなる、そうすると中退率が極端に上がることが実際にあります。留年したりすると、中退率が上がっていく。昔は問題なかったのですが、少子化である今は違います。中退率が学校によっては10〜15パーセントを超えているんです。高いところでは20パーセントを超える。

小幡:そんなに高いんですか。

今井:けっこうあるんですよ。そして15パーセントというのは、学生1,000人くらいのうち年間150人くらいにもなるじゃないですか。大学・専門学校の経営にとってはめちゃくちゃ打撃になる。だから、大学の経営としてもそれが問題になっているということが1つあります。

あとは学生側で、大学で不登校と言うかどうかわかりませんが、通わなくなると病んでしまうなどですね。精神的にすごく病んでいることも多いんです。自分で所属できないというか、通えない、世界に適合できないと思ってしまうのか。

そこで大学側もケアセンターなどをつくっている。引きこもっている子も実際にいるので、大学や専門学校に関わっている人たちの中でも、すごく問題になっているとよく話されていますね。

どちらの問題もあるという感じですね。僕はわりと専門学生や大学生と一緒に食事をしていたので、そこでその話をよく聞いていました。

中川:うーん。

今井:これはいろいろと話が飛びそうなので、ここまでにしときましょう(笑)。

小幡:あはは。

質問者3:ありがとうございます。

ゼミやサークルに居場所がない、人間関係がない

小幡:そんなに多いのですね。

中川:大学でなにかこんなことをやろうと思って行っているのに、そこに馴染めないということ? なんか俺、ちょっとイマイチよくわかってない。

小幡:聞いたことがあるのは、ゼミやサークルなどはコミュニティになる分、ちょっと……。授業はみんなバラバラのコミュニティだったりするじゃないですか。だから、授業の中で居場所がないという話はあまり聞きません。

でも、ゼミやサークルなどは結局、10人や15人、20人くらいの学校に近いコミュニティになる。その中でイジメや居場所がないということは聞きますね。

今井:あとよくあったのが、人間関係がないから学校に行けない。

中川:ふーん。

小幡:それはあります、確かに。

今井:馴染めないと言ったほうがいいかもしれません。

中川:そうだね。

小幡:ご飯を1人で食べるしかない、というような。友達がいないから。

中川:はぁー!

今井:よく言われている。

中川:ふーん。

今井:なんかものすごく今日の話とズレちゃって(笑)。

(一同笑)

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