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著者と語る朝渋『人生の勝算』著者・SHOWROOM代表取締役社長・前田裕二さん・幻冬舎編集担当/箕輪厚介さん(全8記事)

『人生の勝算』は3日半で完成させた!? SHOWROOM前田氏 × 編集者・箕輪氏が明かす、制作の舞台裏

2017年7月21日、Book Lab Tokyoで毎週開催されている会員制朝活コミュニティ「朝渋」の人気企画「著者と語る朝渋」にて、SHOWROOM代表取締役社長で『人生の勝算』の著者である前田裕二氏と、編集者の箕輪厚介氏を招いてトークセッションが行われました。幼少期から異色の経歴を歩んできた前田氏と、堀江貴文氏の『多動力』、見城徹氏の『たった一人の熱狂』など、数々のヒット作品を手がけてきた箕輪氏がタッグを組んだ『人生の勝算』を軸に、自身の仕事論や生き方について、余すところなく語り尽くします。

SHOWROOM前田氏が朝渋に登場

西村創一朗氏(以下、西村):改めまして、前田さんよろしくお願いします。

前田裕二氏(以下、前田):よろしくお願いします。

(会場拍手)

前田:すみません、ちょっと遅れちゃいまして。

西村:まったく問題ないです。折り込み済みだったので。

前田:箕輪さんは何時に来るんですかね?(注:開始時間を過ぎているが、箕輪氏は会場に現れず)

西村:(笑)。まもなくいらっしゃるだろうと思います。今朝の朝3時半くらいにTwitterでお互いに「寝なきゃやばいですね」みたいなやり取りをしていたんです(笑)。

前田:西村さん、ちゃんと寝たんですか?

西村:結局あれから寝れなくて、寝てないんですよ。

前田:やっぱり。

西村:本当になんだろう、遠足に行く前日の小学生みたいな状況で。ワクワクすぎて寝れなかった。すごくポジティブな徹夜です。

前田:嬉しい。ありがとうございます。

西村:今日はゲストの前田さん、箕輪さん。それから朝渋主催の私と、今日この場を企画してくれた、まだ学生なんですが竹田君。この4名でお送りしたいと思います。

前田:まだ学生なんですか?

竹田匡宏氏(以下、竹田):2年くらい遅れてるんで。大人なんですけど、よろしくお願いします。

前田:よろしくお願いします。

西村:簡単に少し自己紹介的を。

竹田:早稲田大学を今年9月に卒業しました。今熱狂していることは、ブログですね。ブログを毎日書いていて、いろんな人にネット上で読んでもらって。月だと15万PVと20万PVとか、まだまだぜんぜんカスカスなんですけど。

あともう1つ、夜なんですが、それこそ前田さんがおっしゃっているようにスナック的なバーなんですけど。そういう雰囲気の中で2年間くらい働いていています。(前田さんが本で)書かれていることがすごく共感するというか、実際にそうだなというのがすごく多くて。

そういうことがありながらも、なにかおもしろいことをどんどんやっていきたいなというのがあって、今回こういう場を作らせてもらい今に至るというところです。よろしくお願いします。

前田:よろしくお願いします。

西村:前田さんのことをご存知ない方はいらっしゃらないと思うので、自己紹介というとちょっと変なんですが、簡単にみなさんにご挨拶的な。今のお気持ちとかも含めて、ぜひシェアしていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

情報のアップデートの好循環

前田:おはようございます。前田です。

一同:おはようございます。

前田:だいたいいつも自分のことをまったく知らない状態で自己紹介するので、なかなか難しいです(笑)。改めまして、前田です。

最近の心境の変化を申し上げますと、本を出しまして。

人生の勝算 (NewsPicks Book)

もともとSHOWROOMの経営というか、あまり表に出てしゃべる仕事は自分の中ではメインに据えていなかったんですけど、最近は仕事のリソースの中の半分近くをこうして表舞台で話をしたりとか、取材などに割いていて。

自分としては気づいたことがあって、やっぱり発信の場が増えると……。

(箕輪氏が開始から5分遅れて到着する)

箕輪厚介氏(以下、箕輪):おはようございます。

西村:おはようございます! 間に合ってよかった! (終了時間の)9時までに来なかったらどうしようかなと思ってました(笑)。前田さん、引き続き。

前田:発信の場が増えると、インプットの質がすごく上がるなということです。僕すごくメモを書いたり、寝る前に日記を書いたりとかするんです。その日記を読み返すと、1ヶ月前くらいに比べて日記の質と量がめっちゃ増えてるということに気づきました。

西村:質も量もどっちも増えてるんですね。

前田:めちゃめちゃ増えてる。

西村:へ~。

前田:忙しくて活動時間は減っているはずなのにすごく増えている。なんでだろうなと思ったら、単純にアウトプットの機会が増えていると。アウトプットの機会がすごく増えているからインプットの質と量も増やさなきゃいけない。それによって自分の中のアウトプットをする。無意識的にも意識的にもそう感じていて。

それが最近の気になった心境の大きな変化ですね。だから強制的に、別に本を出すわけじゃなくても、さっきブログを書かれてるとおっしゃっていましたけど、自分自身にそういうアウトプットの機会を無理矢理にでも課したほうが、忙しくても質は上がるということを感じました。心境の変化というか、気づいたことですね。

西村:ものすごいアウトプット量ですもんね。昨日もNewsPicksのLivePicksに出られていたりとか。

竹田:見ました、見ました。

西村:声のチャンネルのVoicy。僕は毎日聞いているんですけど、Voicyも出られていて、すごいなと思います。

前田:そうですね。Voicyも「日曜の夜22時何分に来てくれ」「40分だけ時間あります」とかナントカ言って。だいぶわがままなことを言ってますね(笑)。

西村:へー。

前田:1日に、そういう誰かにモノを伝えることが少なくとも3回くらいある。ずっと喋っていると、だんだん噛みすぎて味の無くなったスルメとかガムみたいな感じになる(笑)。

だから自分の話すことも、「同じこと言ってる」というのがすごく嫌になるから、インプットもがんばるようになる。自分の中で情報のアップデートの好循環が回ってるなっていう感じがあります。

けっこう簡単なことだなと思いました。インプットの質やアウトプットの質を上げていくということは、単純にアウトプットの機会を増やせば、そこにつながるという。それがこの1、2週間の気づきですね。

編集者は天才と毎日会う仕事

西村:ありがとうございます。箕輪さん(どうぞ)。

箕輪:今、なんの話?

西村:あ、自己紹介タイムですね!

前田:けっこうみんな知っている前提ですけど。

箕輪:幻冬舎の編集者、箕輪です。おはようございます。

一同:おはようございます。

箕輪:前田さんやホリエモン、岡島(悦子)さんの本とかを作っています。NewsPicks Bookという、僕とNewsPicksの佐々木(紀彦)さんで立ち上げた、書店でも流通する新しいレーベルをやっています。本当は幻冬舎のいろんな人とやるものだったんです。ただ、あまりにも人を増やす時間もないくらい常に自転車操業状態で、月1冊出し続けるという(笑)。

西村:ありえないです(笑)。

箕輪:しかも同時に、普通にAKBの子の本とかも作るっていう。幻冬舎のほかの社員を見ていると、「これ無理だろ」と思うんです。でも、それこそ岡島さんとか前田さんを見ると、「あ、もっとやってる人がいるんだ」と思って。高め合うというか、そういう人がいるから「言い訳できねぇな」という気にさせられます。

編集者がすごくいいなと思うのは、毎日、天才みたいな人と話せること。それこそ岡島さんや前田さんも、時間を取って「1時間話してください」と言ったら100万とか、普通の企業だったら何百万払うような人と常にLINEしたり話したりできるので、本当に最強の職業だなぁと思います。

毎日毎日、ホリエモンと打ち合わせして、岡島さんや前田さんと打ち合わせして、そのあとはアーティストにも会う。そういう人と1日に何回も会って話をするんです。

本を作るというのは、本当に家族に言わないようなことまでも言い合う。本にするってことは、ちょっと理解しているくらいじゃ無理なんです。

完全に自分で理解して、それをよりわかりやすくストーリーにして伝えることができなきゃいけないんです。それは授業を受けているとかのレベルじゃなくて、本当に血肉になる。

NewsPicksアカデミアにせよ何にせよ、前田さんからいただいたコミュニティが活かされていたり、働き方もホリエモンに影響されている部分があったりする。天才たちのエッセンスを集められるから編集者っていいなぁって。

前田:今、家族と言ってましたけど、本当に僕の家族より箕輪さんに対してのほうが言っていると思う。家族から「あんまり知らないことが書いてあった」って言われて(笑)。

西村:家族以上に家族ですね。

3日半で完成させた『人生の勝算』

前田:本当にそう思います。例えば、僕は「成長するためには制約が必要なんだ」という話をいつも箕輪さんに言っているんです。そういう意味でNewsPicksアカデミアもそうだと思っていて、月に1冊本を出さなきゃいけない制約を自分たちに課すことによってサービスの質を上げる……。

箕輪:そういうことを言われると、あぁなるほど辛いって思いますね。ドMのそこがいいんですよと言われると、「あ、そうなのかな」って(笑)。

前田:月1冊出さなきゃいけないっていうところに、苦しんでる様子も含め、「アカデミアの人たちと一緒に作っていくといいんじゃないですか」みたいな話とか。

そういった(箕輪さんに伝えているような)ビジネス的な要素は、当然家族は知らないんです。「昔、小学生のときは実はこういうロジックでやっていたんだ」とか、そんな話もわざわざ言わないから。

西村:そうですよね。

前田:よく幻冬舎の見城(徹)さんも「内臓と内臓をこすり合うような関係」と言いますけど、けっこうこすり合ってるなと思って。

箕輪:そうですね。1つの判断とか、「あぁ裏でこういうこと考えて、こういうことやってるんだろうな」ということを、前田さんを含め、僕が関わっている著者は思考が手に取るようにわかりますね。

竹田:昨日LivePicksを見ていたんですけど、この『人生の勝算』、3日半で完成させたって。

前田:そう4日くらいで。それでもだいぶ延ばしてもらったんです。箕輪さんに。

箕輪:あれは僕がいけないですね(笑)。もう完全にこっちの都合で鬼スケジュールで渡しました(笑)。NewsPicksBookだから。本当は延ばせるんですよ、普通の本は。でもNewsPicksBookは月イチ、5,000円もらっているサービスのなので「今月は送りません」とか言ったら、(課金者は)超怒るじゃないですか(笑)。

西村:やばいですよね。みんな退会、退会の嵐(笑)。

前田:一応聞いてみたんですよね。「遅らせるってあるんでしたっけ?」みたいな(笑)。

箕輪:僕も冷静に「その場合たぶん返金騒ぎになって……」(笑)。

西村:マジレスじゃないですか(笑)。

前田:箕輪さんはだいたいノーと言うことないんですけど、唯一「これはちょっと無理かもしれないですね」と言ってて。あ、これは無理だなと。

箕輪:でも、その制約じゃないですけど、本は本当にスムーズに、「いついつまでに原稿をください」「いついつまでに戻します」「いついつまでに表紙を完成させます」というような感じで、サーっと流れた本って絶対売れないんです。

西村:そうなんですか。産みの苦しみを味わった本じゃないと。

箕輪:スピリチュアルみたいになってアレですけど(笑)。1個とんでもないものを乗り越えるとそれが魂みたいに(本に)乗って、またトラブルが起きるとまた魂みたいに乗ってというのが、本に滲むと思うんですよね。

だから前田さんの本は滲んでる。これやばいっていうトラブルがある度に、僕は「いや、これ売れますね!」って。

前田:そう3回くらい(笑)。

(一同笑)

箕輪:「こういうのがあると売れるんですよ」みたいな(笑)。

前田:それで救われたというか。すごくギリギリの戦いをしていたんです。

人生の勝算 (NewsPicks Book)

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