2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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今井絵理子氏(以下、今井):私は、この出馬会見をした時に山東昭子先生からきっかけをいただいてこの政治の世界に入って、2人目にお会いした政治家が茂木先生だったんです。そのとき選対委員長だったので、お会いして。その時まだ真っキンキンで髪の色が(笑)。
茂木敏充氏(以下、茂木):そう。
今井:真っキンキンのカラコン入れたまま茂木先生とお会いしたっていう。
宮﨑政久氏(以下、宮﨑):なるほど。
今井:それで茂木先生が「このままでいいじゃないか」と、すごく柔軟な対応をしてくださって、髪とかスタイルとか。
宮﨑:どんな印象だったんですか、政調会長は。当時の選対委員長ですよね?
茂木:それはやっぱりよかったと思いますよ。自民党っていうのは多様な人材がいるという象徴にもなると思ってましたので、すごく若い人にも人気があるでしょうし、そういうことで私は非常にいい候補だと思いましたね。それからやっぱり根性って言うんですかね。絶対にやり切る、こういう強い印象を持っていたと思っています。
宮﨑:なるほどね。
今井:ありがとうございます。
宮﨑:今井さん、結局それで(髪を)染めたわけですね。
今井:そう、それはやっぱり染めました(笑)。
宮﨑:結局は。
今井:結局。
茂木:いや、私が言ったわけじゃないですからね。勝手にやったんですからね。
今井:染めました、はい。
宮﨑:さて、そろそろ本題のほうに入っていきたいと思うんですけれども。政調会長は、9月30日に衆議院の予算委員会で、参議院の選挙を終えてからのトップバッターとして質疑にお立ちになって、政策全般にあたって1時間にわたって総理と意見を交わされておられましたけれども。
そこから始まっていって、先ほどのお話でも税制予算をやってますという話がありましたけれども、今のこの状況を踏まえて、今どんな政権運営、政策運営が進んでいるかということをみなさんにご説明いただけますでしょうか。
茂木:我々が政権に復帰してこの12月で丸4年ということになるんですけど、一貫して経済最優先ということでアベノミクスを進めてきたわけです。このアベノミクスも第2ステージに入るということで、日本のGDP、今500兆円です。これもようやく500兆円に戻ってきたんですね。民主党政権時代にリーマンショック以降ガクンと落ちてしまったのを500兆円に戻した。このGDPを600兆までもっていく。要は新しいジャンプをしなくてはならない。
そうなると、今までアベノミクスを中心的に支えてきたのは大企業なんですけど、これからは地域ごとの、沖縄だったら沖縄、栃木だったら栃木、そこの中心になるような中核企業にもっと活躍をしてもらう。そしてその中核企業が地域で取引先たくさんあるんですよ。その取引先も含めて地域経済全体を底上げするといったことをやっていきたいと思っています。
何年か前に、TBSのドラマで『下町ロケット』というのがあったんですね。帝国重工という大きな企業が出てくるんですけれども、帝国重工がロケットを作ろうとすると、そこの一番中心になるような部品を、主役の阿部寛さんが社長をやってる中小企業、下町の佃製作所が作るということで、やっぱり佃製作所のような会社にもっと光が当たるようにしていきたいと思っています。これからだいたい3年間の計画で集中的に進めていくんですけど、全国で2,000社。
宮﨑:全国で2,000社!
茂木:各市町村で1社ないしは数社、こういう中心になるような企業を抽出して、そこに対して予算、さらには税制、これについても金融も含めて支援策をとっていくということで、予算については地方創生の推進交付金が予算で1,000億くらいです。
これをできるだけ活用できないか、ということで来年度予算に向けての調整も進めていますし、さらには税制の面でも設備投資資源税といったものを、こういった企業に適用するということによって、その企業はさらに生産性を高める。
そしてそれが取引先にもいい影響を及ぶというかたちで地域経済の底上げをしたい。3年間でそういった企業の投資を1兆円増やしますと、GDPで言いますと5兆円くらいにはなります。
宮﨑:なるほど。
茂木:今日本のGDPが500兆ですから5兆円という額がいかに大きいかわかってもらえるんじゃないかと思います。こういった政策をきちんと進めていきたいと思っています。
宮﨑:1つ質問をさせていただくと、要は今経済を中心として、経済を越える政策まで全部、予算、税制も含めて話が出てくるというのが、やっぱり政務調査会長たる所以というところになるんじゃないですか。
予算委員会のなかで、アベノミクスはまだ道半ばだということを言った上で、さまざまな政策課題に取り組んでいくんだという強いご意志を質問のなかで挙げられていたと思うんですけど。いくつか触れていただいていましたけれども、この道半ばのアベノミクス、さらに加速させていくうえで少し敷衍していただくと、どういうところがさらに重要だと考えられていますか?
茂木:設備投資、それから個人消費、これが伸びていかないといけない。
まず、設備投資のうち、今お話ししたように地域の企業、これがもっと設備投資ができるような環境を作っていく。これが1つですね。それからもう1つ。今、企業は儲かっているんですよ。昨年の利益が68兆2,000億ということで、過去最高を記録していますから。この企業が収益あげているお金が海外の子会社の投資にいっちゃってるんですよね。
宮﨑:なるほど。
茂木:もっと国内に投資をする、そのためには新しいマーケットを広げていかなければいけないと思っていまして、そこで新技術。例えば、車の自動走行であったり人工知能、これがその世界でももう名人に勝つような時代です。
人工知能であったり介護に使うロボットであったり農業に使うドローンであったり、第4次産業革命という呼ばれ方をするんですけど、こういった技術を活かして新しいマーケットを作って新しい事業展開をしていくということは重要だと思っています。
例えば自動走行の車、おそらくこれから何年後かには夢の車じゃなくて現実的に出てくるんですけど。これで都市部の渋滞解消ができたり、さらには高速道路、長時間の運転も自動走行で苦がなく運転できるという状況も生まれるんですけど。これによって一番助かるのは地方のお年寄りだと思います。
今、高齢者の方の交通事故も問題になっているんですけど、自動走行でその地域を走れるいう状況が生まれる。
最近まで近くに八百屋さんがあった。夕方のお買い物、八百屋さんに歩いていけたんですけど、その八百屋さんが閉まっちゃったために何キロか先のスーパーまで買い物にいかなくちゃならない。とても歩いていけない、軽自動車でも行くんですけど、田舎ですから道が渋滞しているわけじゃないんですけれど、運転が心もとないんですね。
宮﨑:確かにね。
茂木:やっぱりなかなか。そして、駐車場に行ってもスーパーの駐車場は空いているんですけど、なかなか切り返しが大変で何回もやって、ようやく止まる。こういった状況が解消できるんじゃないかなと思っておりまして。
今若者が車離れと言っていますけれど、地方の足、田舎の足としてやっぱり自動走行の車っていうのは、これは大きなポテンシャルがあるんではないかと思っております。
今井:沖縄もやっぱり車社会と言われていますもんね。
宮﨑:そうですね。やっぱり「やっちゃえ、自民党」みたいな感じですか。
茂木:「やっちゃえ」っていうとどこか特定の会社が……。
宮﨑:いけないですね(笑)。
茂木:いけなくないです(笑)。
宮﨑:「やっちゃえ自民党」で。
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