2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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石井リナ氏(以下、石井):けっこう早めに終わってしまったんですけれど、ここからはトークセッションということで「Snapchatは日本で流行るのか?」というお題について話し合っていきたいと思っているんですけれど、みなさんいかがですか?
カイユリコ氏(以下、カイ):流行らないと思いますね、やっぱり(笑)。
(会場笑)
みなさん、Snapchat使ってますか? 使ってる方、どのくらいいますか?
(会場挙手)
私のFacebookグループに入ってる人ぐらいの数なので、だいぶ少なそう……。
(会場笑)
そうですね、どう思います?
松村淳平氏(以下、松村):僕も流行らないと思います(笑)。
(会場笑)
こんな場でいうのも、あれなんですけど(笑)、日本は独特なマーケットじゃないですか? だから、メッセージしたければ今はLINEがあるし、顔を加工したければSNOWがあるし、時限性の投稿をしたければ今、InstagramのStoriesも出てきちゃいましたし。(Snapchatを)やる理由がそこまでないのかなということで、僕は流行らないんじゃないかと思っています。
石井:ありがとうございます。兵頭さん、いかがですか?
兵頭陽氏(以下、兵頭):僕は流行るという……、スタンスでいたいなと思っています(笑)。
(会場笑)まだまだぜんぜん使われていない印象ではあるんですけれど、やはり流行に敏感な、いわゆるアーリーアダプターといわれてるような人たちとか、業界の人たちは使っているので、可能性としてはぜんぜんあるのかなということと。先ほど松村さんもおっしゃっていましたけれど、日本はやはり独特のマーケットなので、海外で流行った文脈とはまた違う流行り方という可能性もなくはないのかなとは思っています。
石井:ありがとうございます。けっこうみなさん、「流行らないと困る」「仕事的に」という方々も多いと思うんですけれど(笑)、どうなったら流行ると思いますか?
兵頭:何点かあって。先ほども控え室で関係者と話してたんですが、「流行るかな」と思える条件になるのが、SnapchatはTwitterとかFacebookとかInstagramとかLINEと比べて、メディア色が強い。メディア色、企業発信色が強いメディアなんじゃないかなと思っていて。
アメリカではある種、テレビみたいなかたちで使われることが多くなっています。さっきのDiscoverの枠で「毎週火曜日の15時に新番組を流します」とか、「毎週月曜日に新商品の情報をアップデートします」みたいなかたちで、定期的にSnapchatに入る習慣や文化が、ユーザーさんにはできているんです。
日本でもユーザー同士のコミュニケーションが増えて流行るというよりは、各コンテンツさんがSnapchatの中のDiscoverでアカウントを作って、ユーザーとのコミュニケーションを増やすための情報を定期的に発信することで、ユーザーがコンテンツの情報を取りにくるというかたちで、Snapchatを認知するという方向もあるんじゃないかなということで、流行ってほしいです(笑)。
石井:(笑)。
松村:僕は、そうは思わないですね(笑)。
(会場笑)
「Discoverに出てる企業の情報を、果たして本当に取りに来るかな?」というところがありますよね。それって、けっこうかぎられてません? Discoverをいちいち見にいく人って。
兵頭:……。
(会場笑)
石井:お願いします(笑)。
兵頭:流行ってないから、なんとも言えないんですけど。いいところは、Snapchatは開くとLensesになるところと、ボタンが少ないので右下の丸いボタン3つが書かれてあるところにいくと、すぐDiscoverのトップ画面にいくんですよ。なので、「そこの画面にいくと情報があるんだ」というところは、UI・UX的には僕はいいんじゃないかなと。ひまつぶしの材料にはなるんじゃないかとは思っています。
石井:なるほど。(カイ氏に向かって)どうぞ、どうぞ。
カイ:SNOWが同じ感じになったら、けっこうやばくない?
兵頭:……。
(会場笑)
兵頭:なるかな?(笑)。
石井:今日、本当はもう1人ご参加いただきたかったんですけれど、サイバーエージェントグループさんの「SILLY」というWebメディアがあるんですが、ご存じの方、いらっしゃいますか?
日本でSnapchatをけっこうちゃんと活用されているのは、私はELLEとSILLYぐらいしか、まだ見つけられていないんですけど。あとは「TAICOCLUB」というフェスもSnapchatをやられていたんですけれど。
SILLYの方々はすごくて。Snapchatの運用チームを3人ぐらいつけていらっしゃるんですね。フレンドになられた方にToで、Chat送信してるらしいんですよ。なので、ポップアップが出る。通知をONにしているとポップアップが出るということと、Snapchatを開いた瞬間に左側のChatのところが光って、SILLYから連絡がきていて、「続きはWebで」方式じゃないですけれど、Storyで見られるという施策をしているというお話をしていました。
けっこう熱心にSnapchatの普及活動じゃないですけれども、(そうしたことを)やられてるチームだなと、私は思ってるんですけれど。
兵頭:どうやったら流行るか、という文脈にしたいですよね、今日は(笑)。
(会場笑)
兵頭:可能性なくはないなと思っているのが、LINEさんが流行った文脈は芸能人さんが発信していたというのも1つあるんですけれど、広告のマーケティングがうまくいったというのも、実は裏側にあって。広告代理店業界だと、リアルアフィリエイトという呼び方をする分野があるんですけれど。
スマートフォンを店舗で買えば、自動的に最初からアプリに入っている。これが実は広告の一手法なんですけれど、スマホを買って使っていると、LINEというアプリが入っているということで、自動的に認知させる。ターゲティングがうまくいって、徐々に広がったというやり方もあるので、単にユーザーが少なくて、競合のアプリもいっぱいあるから流行らないということでは終わらせたくないというのが希望的観測です。
石井:(笑)。
兵頭:あと、アメリカのSnapchatさん的には、今は英語圏でしか流行ってないというか、リーチされてないんですけれど、本年度中だとあと2ヶ月ぐらいしかないので……、来年中には東南アジアを含めて展開をしたいということも言及されていました。マーケティングしかり、日本独特の機能開発しかりで、力を入れてくるんじゃないかなとは思っています。
カイ:私がそこで決定的に「Snapchat、きついだろうな」と思うのが、今、日本で1番使われれている、こういう消える系コンテンツはSNOWなんですよね。顔認識アプリで、いっぱいフィルターがあって。
SNOWがどうやって流行ったかというと、インスタ上で何千名のマイクロインフルエンサーと呼ばれる、フォロワー数千~1万人ぐらいの身近な存在的な人たちに一斉に使わせて、「みんな使ってるじゃん」と。「しかも、かわいいフィルターだし、これいいな」という感じで広がったんですよね。
それに比べると、インスタは徹底的にSnapchatを排除していて。プロフィールリンクにもSnapchatのURLは貼れないですし。プラス、インスタがStoriesというのを始めたので、もうSnapchatのことは徹底的に敵対視してるし。インスタの親会社Facebookも同じようなスタンスなわけで。
そういうソーシャルのプラットフォームを使ったプロモーションがもう効かないので、それ以外でどうやって戦うかというと(むずかしい)。ミレニアル世代、10〜20代の人はソーシャルでつながっているので、そこからの経由でSnapchatをプロモーションできないというのは、もう徹底的に厳しいんじゃないかなと思うんですよね。
(兵頭氏が松村氏へ無言でマイクを渡す)
(会場笑)
松村:逆にみなさんに聞いてみたいですね。日本で流行ると思ってる方と、流行ると思わない方。じゃあ、流行ると思う方?
(会場挙手)
松村:(挙手が少ないのを見て)これ、なんの会ですか? 今日(笑)。
(会場笑)
石井:みんなで考える会ですよね(笑)。
松村:(会場に向かって)流行ると思います?
参加者1:はい。
カイ:なんでですか?
参加者1:ビジュアル的に、やっぱり見てておもしろい。
カイ:ああ。
松村:そうですよね、確かに。
カイ:SNOWよりもですか?
参加者1:はい。
松村:ちなみに流行らないと思う方は?
石井:挙げづらい雰囲気(笑)。
(会場挙手)
松村:なるほど(笑)。
石井:SNSの流行は、けっこういくつかあると思っているんですけれど、海外のSNSが日本には落ちてくるパターンがすごく多くて。
日本のトップインフルエンサーと呼ばれる方々は、けっこう海外志向なんですよ。今、Instagramのナンバー1である渡辺直美さんしかり、水原希子ちゃんしかり、ローラちゃんしかり。みんな海外志向なんですね。
Snapchatが日本で流行りかけた時も、彼女たちが犬のLensesを使ったり、虹のLensesを使って、日本の普通の一般ユーザーにドッと落ちてきた環境があると思っていて。なので、Twitterもそうですし、Facebookもそうですし、けっこう日本のトップインフルエンサーが海外志向の方が多いので。
日本はよくも悪くも海外への憧れが異様に強い国だと思っているので、海外系のSNSは流行りやすいというところはあるかなと思っています。そのなかで隙をついてきたのがMixChannelだったり、SNOWだったり。ときたま、うまく現れるところがあるんですけれど、という感じですかね。
兵頭:Web業界というか、うちのグループだけの話かもしれないですけれど、広告枠みたいなかたちでいうと、今までインフィードといわれているようなFacebookとかTwitterとかLINEとか、フィード上にパッと出てくる、いわゆるコンテンツを発信する場がインフィードだったのが、ヴァーティカルといわれてるような画面全体に出てくる、横でも縦でもどっちでもいいんですけれど、そういう画面全体を使ってコンテンツを表現するというメディアが増えてきていると。
そういうのはMixChannelさんしかり、C CHANNELさんもそうですけど、確実にあるので。おっしゃられていたように、コンテンツのデザインとか形とか、本能的な見え方は、実際FacebookさんよりはSnapchatのほうが優れていると思うので。そこに関しては、勝機はあるんじゃないかなと思います。あとは、本当にトリガーというか、スパイス次第なのかなと思いますね。
石井:なるほど。今、InstagramのStoriesを使っている若い子たちも多いと思ってるんですけれど、見ていると、けっこうSnapchatのLensesを使ってInstagramのStoriesにまた上げ直したり。SNOWのLensesを使って、InstagramのStoriesに上げ直しているというような子たちもいると思っていて。たぶんそこの「Lenses、どっちを使うのか」ということは、女の子のクラスターの違いかなと私は思っているんですけれど、そのへんはいかがですか?
さっき、上で話したんですけれど、SnapchatよりSNOWのほうがメインストリームというか、ボリュームが多いというような話をしていたかなと思って。
松村:Lenses、やっぱり違うじゃないですか、使ってみると。Snapchatのほうが、SNOWと比較すると大人っぽいというか。なんて言うんですかね? ああいうの。
(会場笑)
松村:なんて言うんですかね?(笑)。なんか大人っぽい。クールというか。SNOWと比較すると明らかに違うので、クラスター的にはそういうクール目が好きな若い人だったりは、SNOWのあのかわいいかわいいしているLensesよりは、SnapchatのLensesが使いやすいというのはあると思います。
石井:なるほど。
カイ:私、うちの会社のインターンの20歳前後の子とかと今日話していてびっくりしたのが、最近若い子の間で流行ってるTinderみたいな、CROSS……?
石井:CROSS ME。
カイ:CROSS MEがすごい流行ってるらしいんですけど、そこで手を出しちゃいけない女性3種類みたいのを聞いて。その1つ目が一眼レフ女子。
(会場笑)
カイ:プロフィールアイコンが一眼レフで、モデルみたいに撮ってもらってる女子は、間違いなくプライドが高くて。あまりうまくいかないから、よくないと。2つ目が、Snapchat女子。Snapchatで撮った、まさに犬とかの写真をあげてるのは100パーセントかわいくないと(笑)。
(会場笑)
カイ:100パーセントかわいくないのを、(Snapchatで撮ることによって)30パーセントあげられてるので。(それを)アイコンにしてるので、まあかわいくない。しかも、Snapchatという時点で10代後半とかの子だと、もう昔のプリクラ的なテイストに見えるらしいんですよ。そこにびっくりしたんですけど。
SNOWは「顔認識フィルター、一緒じゃん」みたいに思われてますけど、それよりはもうちょっとナチュラルに肌がきれいに見えるとか、そういうフィルターのほうが好まれていて、ちょっと違うんですよね。
ボテボテッとしたSnapchatと、もうちょっとやわらかい女子っぽいSNOWは、けっこう明確な差があるみたいで、CROSS ME女子の中で「Snapchatアイコン女子というのは絶対ダメだ」と(笑)。
あと、もう1つは……。忘れちゃったので、あとで思い出したら言います(笑)。
石井:私は逆に、SNOWのLensesがすごく嫌で。すごく女子高生っぽいというか、日本っぽいからだと思うんですけれど、なので、私はSNOWをぜんぜん使ってなくて、Snapchatをすごく自由に楽しんでいたころにInstagramのStoriesができちゃったので、戻ってきちゃったんですけれど。
今でもLensesをやるとしたら、私はSnapchatです。私の周りにいるけっこう海外志向系の子も、SNOWよりはSnapchatを使っている率が高いなと思っています。たぶん全体で見たら、すごく一部な気がしますけど。
あと、Snapchatが流行るのかというところでいうと、私の意見はどっちでもいい派です。企業がアカウントを運用するとしたら、InstagramのStoriesしかり、Snapchatしかり、縦型で10秒で消えてしまって、少しチープでもよいコンテンツを作らなければいけないという状況は変わらないかなと思っています。
たぶん、広告とかインフルエンサーとなっちゃうと、流行らないといけないと思うんですけれど、企業がやるべきこととしては、あのフォーマットに慣れる。そして、あのフォーマット用のオリジナルコンテンツを作っていかなきゃいけないというところはあるかなと思っています。
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