2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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山田太郎氏(以下、山田):これ(参議院予算委員会での質疑)が解説付きで、Togetter(にあります。今日の山田太郎議員の質問を見て感心した2016-1-18)ありがたいですね。いろいろとTwitterでコメントしてくれたものがまとめに入っていて、いろいろ評価をいただきましたので、そのあたりを。
たぶん私がテレビでやっていた質疑を見ていても、普通の人はあんまりわからなかったと思うんですよね。
なんでそんな租税法律主義だの何だの回りくどいことを。野党民主党みたいに「そんなもんおかしいじゃないか」とか「そんなもの憲法違反だ」何とかって騒いでたりしたほうが戦っているように見えて、バトってて、おもしろかったのかもしれませんが。
Togetterでは逆にいいところを追加してくれていて。僕は淡々と成果を出す派なので、別にあそこで演出したところでしょうがねーだろうと思っていましたので。むしろどっちかというと、別に争っているわけではなくて、日本国のために重要な議論してるんだからっていうスタンスでやったんですけど。
まずまとめを見ていただきたい。遊佐さんに読んでもらおう。
遊佐めぐみ氏(以下、遊佐):Togetterにまとめられた文章を紹介させていただきます。
「山田太郎議員は、オタク側こそが土下座してでも議員を続けてもらいたい人なんだがなあ。規制論あらば担当者、担当部署に出向いて論理で正してくれている。もしこの数年、赤松健、山田太郎、両氏のなかりせば、どんな恐ろしいことになっていたか」「山田太郎議員が顔出せば安倍総理が『あんたの顔には表現規制反対と書いてあるからなあ』と配慮する」。
山田:ありましたね。これ(笑)。
遊佐:「山田太郎議員ははっきりご自身も言っているし、事実もそうだろう。表現規制反対で票にはならない。心ない規制派からは、むしろポルノ好きとか言われて、イメージマイナス。それでも、正義と社会の不正と利益の為に、表現規制反対の実のある活動をしてくれているんだよ。オタク業界全体で支えなくてどうするよ」。
山田:ありがとうございます。
遊佐:「漫画ファンやアニメファンは、金を出して売上を支えて応援することには慣れている。イベントにもホイホイ出向く。ちょっと近所に出向くなんて簡単なことだろう。オタクが一度投票すべき応援するべき候補だと認識すれば周囲への波及も含めてすごいことになるはずだ」。
という1月の上旬の言葉と。国会の審議の。
山田:国会の審議のほうやってほしかったな。こっちは読まなくても良かった。
(一同笑)
遊佐:「菅官房長官の『有害図書とかあるのに、出版全部に軽減税率適用できないよね。出版業界で自主規制して全国基準作って有害図書は排除してね』とか、よく知らない人なら、なるほどなって思っちゃいそうで、世論的に押し返すのすごく難しそうな議論だと思ったんですよ、最初は」。
山田:そうなんですよ。ごもっともでありまして。有害図書の問題も、児ポと同じなんだけど、有害図書は有害なんだから、そんなもの取り締まる(の当然だ)し、なんでそんなものに軽減税率(適用しないんだ)、別に低所得者とかに絶対なきゃならないものじゃないから、おかしいだろうと。
「そんなものに反対するお前のほうがおかしいじゃないか」って言われるかもしれない局面にあったっていう。それで?
遊佐:「山田太郎議員は、官房長官に質問した後、急に、内閣法制局に法律論の質問なんかしちゃうのよ。最初は意図が読めず、なんで? とか思ったんだけど。租税法律主義なんて初めて聞いた憲法の条文の確認なんかし始めて。租税法律主義っていうのは、税金の制度は法律で決める、国会で決めるっていう当たり前の概念なんだけど。
つまり、菅発言の『業界で自主規制してよね。自主規制だから、検閲じゃない、セーフ』っていう逃げ道を木っ端微塵にふっ飛ばしてる。税率の線引きは国会でやるんだよ、表現を国会が規制することになるぞと。
こういう指摘されたら、さすがに与党自民党もヤバさがわかったのか。『菅発言は個人の考え』『政府としては、自主規制を勘案しつつ引き続き検討する、が公式見解』と全面撤回というか、山田議員と全然争わない状態に」。
山田:そうなんです。もうちょっと反撃してくるかなと思ったんだけど、さっきも解説しましたが、参議院法制局、内閣法制局あらゆるところに事前に聞いておいて、無理だって言っちゃったものを政府が基本的に作れるわけありませんよね。
だから、策士と書かれましたが、策としては、事実上どんなに官房長官が力を持っていたとしても、現実的に法律論としては無理だっていうことをを固めておいたので。
ただ、その時に議論になったのは、租税法律主義という憲法84条の項目だったんです。これをもうすでに法制局の側に入れてましたから、これ以上突っ込んでもたぶん発言ができなかったっていうのは、裏側で答弁を書いている人たちがいるから、整合がとれなくなってきちゃったっていうことだったんですね。
遊佐:ありがとうございます。あと、これすごいなって思ったのを2つ読んでもいいですか?
「山田太郎議員は、きっちり安倍首相にも『事前に政府機関が有害図書を区別するのは検閲になるので、それはあってはならないと思いますがどうか』と確認し、『それは検閲になるので考えていません』と言質を取った」。
「菅発言は、ほっといたら実務が始まっていたかもしれないわけですよ。すでに出版業界は白旗上げていたわけだから。有害というどぎつい言葉で世論も動かしづらい。そこで、国会の場で憲法の条文にある租税法律主義を根拠に論理的に政府の行動に重しをつけ、しっかり総理の言質も取る」。
を読んで、私は始めてここで納得したわけですね。
山田:何があったかを?
遊佐:ニコニコ生放送を2日間見てたんですね。でも、全くわからなくて。このTogetterを見て、そういうことだったのか! って納得したんです。ありがとうございます。
山田:ありがとうございます。たぶんこういうふうに解説をしないとわからないんだな。ということで、手応えがあったというか。もう有害図書問題は問題にならないところまで抑えておきましたので。ありがたいのは、作戦とシナリオをしっかり理解してくれる人がいて、それを解説していただける人がいて。すごいね、このtogetterは9万件くらい(アクセスがある)。
山田:あともう1つ、これがニュースになろうとしているのは、言っていいと思うんですけど、スマスマでTogetterが立ったんですよ。それよりも多かったって。(参照:スマスマ”謝罪”生放送でツイッター死亡!)
遊佐:おー!
山田:表の世界はスマスマだと。SMAP騒動だったんですよね。だけど、それ以上にこっちのTogetterのほうが多かったってことで、ネットの世界とリアルの世界はずいぶん違うんだなと。
私も、Togetterの解説にあるように、簡単にわかりやすく、何が裏側にあったのか、やってる当事者が裏側の説明をするという。非常に変わった番組もちゃんとやっていきたいと思っています。
何とかこの有害図書問題、図書館戦争ね。しもせか(『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』)、そして『有害都市』のリアル版については、一応蹴りがついたということだと思います。
坂井崇俊氏(以下、坂井):これ、一応、使わなかったけど、スライド1があるんです。
山田:これ? いいんじゃないの。
坂井:いいですか?
山田:はい。坂井さんがやりたがってたんですけど。自民党の憲法草案で表現の自由に制約が加わるんだけど、「まさかこういうつもりで、有害図書指定をしようとしたんじゃないでしょうね?」っていうことを言うために用意したんだけど。審議が午前と午後にわかれたのもあったんだけど、これ現場でやめたんです。
基本的に菅官房長官も安倍総理も認める方向下にあったので、あまりこれを出して刺激をして反撃されると返って……。何でかっていうと、こういうつもりで有害図書って言ったら連中は反撃してくるからね。だから、これを出すことによって勝ち取ったものがその場でぶっ壊れてしまうというのは意味がないから。
民主・共産だったらやるけど。これをやることによって余計な形になって、せっかく言質を取ったものをあの場でひっくり返されるのは嫌だったので、やめたんですね。相手にも花を持たせてあげないとダメじゃん。
これまでもし言質が取れなかったら、僕は徹底的に憲法の表現の自由の21条まで憲法論をやって「今度の参議院選挙の争点だ」くらいにぶっ放そうと思ったんだけど、これをやるよりは表現の自由を勝ち取ったんでね。それでいいやということでやめたんです。
坂井:あとはあれもありましたよね。裏側からメディアで仕掛けてた。
山田:あー。いいの? 言っちゃって。
坂井:ダメなんですか?
山田:実はもう1つ、前後して、某新聞から。
坂井:これは今まで話せなかったですけど。
山田:日経新聞から「軽減税率、『書籍』の線引きを今国会は見送り。政府・与党」というのが出ていたんですね。これはなくなったとは言わずに、「見送り」という形で記事を書いていたんで裏取りしてもらったんですけど。これを書いた某記者は私と仲が良いというか、私の昔の番記者みたいなところがありまして。
私のいろいろなものを見ていて、かなり感化されて。有害図書指定はマスコミにとってもまずいことなんです。表現の自由なので。そういうことで、一生懸命動いてくれていたんですね。それで、ちょっとフライング記事を出してくれていたと。
坂井:一応、裏取りは。その範囲では正しいんじゃないですか。
山田:そうそう。これが政府をもう一方で大きく動かしたという。しょせん国会の質疑と実際の新聞が出るということで、世論をこうおさえていくっていうんですかね。そういうことをやっていったっていうのも1つです。
坂井:実は、裏であったっていう。
山田:やってきたっていうことです。そういうのも実は繋がっているということですね。
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