2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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平将明氏(以下、平):ちょっと私の話をさせていただくと、そろそろ言ってもいいと思うんだけど、ユネスコに明治時代の産業革命遺産を登録しましょうと言って、韓国がちょっと反対してて、セルビアとクロアチアに説得しに行ったわけよ。セルビアとクロアチアは世界遺産の委員国なわけ。
それで、向こうの首相に会って、「日本に協力して下さい」って。そうしたら2人とも日本食ファンでさ。日本食ファンって、食に対して好きだということは、やっぱりその国の文化に対してもリスペクトがあるよね。
話してて、やっぱり日本は軍事のアライアンスができない、平和憲法があるからね。だからと言ってODAというのも、お金がなくなってきてなかなかやり切れないんだけど、文化の力はそういう話が通じるというか。
それで先週18日に、クロアチアの首相に日本に来てもらって、首相官邸で和食をご馳走して、それで日本支持を取り付けましたけど、それってすごいことだよね。
やっぱりクールジャパンは和食もあるし、アニメもあるし、音楽もあるし、ファッションもあるし。あと機械のデザインとか、そういうのもクールジャパンじゃないのかなと思っていて。あと、かっこいいロボットのデザインがあるんですよ。そういうのもやっていこうと、今いろいろやっているんだけど。
そういうときに大事なのは、日本人だけでやると「押し付けクールジャパン」になるわけ。「これいいだろう?」「俺ってクールだろ?」みたいな、スギちゃんみたいになっちゃうから。
(会場笑)
そうじゃないですよ。地方創生も外部とか若い人たちの目を入れて、何が価値かというのは、そこにいる人たちは気付いてなかったりするわけ。
それをもう1回見出して、デザインをし直したり、編集し直したりして、再度発信するというのは地方創生でやってるんだけど、クールジャパンというのは、日本全体の地方創生みたいなものだから。
それは外国の人たちと共同する、共に働く、共に取り組むことによって、またいいものを再評価し、リデザインし、編集し直して発信するという政策を先週まとめたんですよ。結構成長したでしょう?
(会場笑)
青木安輝氏(以下、青木):その中にアンバサダーも活躍してもらって、でしょ?
平:アンバサダーもネットワークをしようと。後は、時代が変わって、昔は宣伝しようとするとテレビのスポットCMを買ったり、ものすごいお金がかかったんだけど。
今ほとんど動画とSNSで世界中に発信ができるから、いろんな可能性があるだろうなって、いろんな創意工夫ができるだろうなと思っていて。
だからこのニコ生も、日本初なのよ。右側にコメントが入るんだよね。そうすると双方向、インタラクティブになって……YouTubeとかは(その点が)弱いんだよね。
コミニケーションしやすくなってて、これを観ながら僕はやりとりをしたり、あとは僕はこのニコニコ動画でパネルディスカッションをやるときに、パネリストなのに、自分で打ち込んだりしてるわけ。こないだ、クールジャパンの政府の会議をニコ生でやったら、1万5,000人見に来てくれたの。
青木:それは公開しちゃっていいんですか?
平:公開していいんですよ。それで、自民党も一時、与党から野党になって、死に体の時にカフェスタ12時間スペシャルをやったら、26万人来たんだよ。凄いよね。
時代は変わってきてるので、まずは世界が相手なわけよ。ローカルとかグローバルはあんまり関係なくて、いいものはいいし、楽しいものは楽しいしという。
大資本とか大規模施設というのはあんまり関係ないよね。アイデア1つとか、感性1つで発信ができるようになってきているので。
青木:僕はそこで1つ言いたいのは、確かにインターネットは便利で、手軽になって、情報という意味では動画も伝わるんだけど、日本に来なきゃわかんない日本のよさというのは絶対あるじゃないですか。
僕がやってる仕事で、毎年海外の人を呼んでるんですけど、ちょうど昨日終わったばっかで、トミー君にも出てきてもらったJ-SOLという大会なんだけど。
ここに来る外国人の人たちに、日本に来て初めてわかった日本の凄さというのは、お店の人たちとかサービスする人たちがいつも笑顔で迎えてくれるとか。やっぱり海外行くと、お店で買うとすごくぶっきらぼうだったりとか、何ていうか、本当に「おもてなし」という感じ?
お客さんのためにとか、相手のためにとか、自分より先に相手にという感覚は、日本人変わってきてるけど、まだまだ残っていると思うんですよ。
そういうのを来てもらってわかってもらうためには、こういう人たちに宣伝してもらって、日本に来るとおもしろいよというのをもっと言ってもらうと、いいなと思います。
平:それはすごい大事ですよね。だから、ネットはきっかけなんですよ。ネットをきっかけに誰かが行くでしょ。誰かがそこで五感を感じたことをネットで発信するでしょう。
そうすると、「あいつが言ってるなら、俺も行ってみようかな」というのが起きて、だんだん渦が起きて、巻き込んでだんだん大きな渦になっていくという感じなので、最初にやっぱり来てもらうことはすごく大事だよね。でも遠いじゃない? 日本まで遠いよね? 直行便あるの? ストックホルムは直行便?
トミー・ニホルム氏(以下、トニー):いや、ヘルシンキ。
平:ヘルシンキで乗り換えだよね? でも遠いよね。でもこうして来てもらうとね。
トミー:ヘルシンキに来た時、帰国する日本人と出会った。ちょっと話して、その日本人は「これからなんですよ。これから長いよ」って。
(会場笑)
平:長いよね? 何時間かかるの? 11時間か。でもそうやって、その距離を越えて来てもらって、この経験をみんなに広めてもらうというのは大事だよね。
青木:梁川さんもね、観光学科だからね。
平:立教大学観光学科4年生。うちの兄貴、立教大学の大学院で教授やってるんだ。
青木:おお。今度大学行った時には。
梁川幸氏(以下、梁川):そうですね、挨拶。
平:結構有名よ?(笑)「あんまり言うな」って怒られるんだよね、兄貴に(笑)。
観光これからきてるよね。今後何をやりたいの? 今もう4年生じゃん。就職じゃん。どうすんの?
梁川:観光学部に入った理由としては、単純に海外旅行好きだったというのもあるんですけど、あとは観光ってすごく多様化してるなというのを感じてて。
経営学も学ばなきゃいけないし、経済学も学ばなきゃいけないし、時には心理学とかも学ばないといけないと観光を理解できないというのを感じていたので、それでいろんな分野をやりたいなと思って観光(学部に)決めたんですけど。
夏までに単位が取り終わるので、夏からはインターンをしたいなと思ってて。やっぱり観光を通じて、海外からも日本からも人の流れに敏感になれるような仕事ができたらいいなと思っています。
平:アメリカはいつ行ってたの?
梁川:大学2年生の時に。
平:どこ行ってたの? ロサンゼルス? 1年間?
梁川:はい。
平:いい経験だよね。アイメイクがアメリカっぽいよね。
梁川:本当ですか!?(笑)
平:そう思わない? 思わないか(笑)。誰も共感してくんねーからあれだけど(笑)。
でも僕、今ね、地方創生とか特区とかクールジャパンとかやってるんだけど、観光はきますよ、もうすでにきてるけどね。いいところ目を付けてて、今までマネージメントがなかったんだよね。
それと投資をして、P/L、B/S、損益計算書、貸借対照表を見ながら投資をして、オフィスを貸したら収益上がってくるけど、ホテルのコンテンツ、ホスピタリティーとか、いろんな価値があって、実は外国人投資家が日本の不動産に投資して唯一成功していないのがホテルなんだよね。
だけど、今アジアが豊かになってきて単価が上がってきてるから、初めてようやく投資案件として日本のホテル業というのが遡上に乗ってくるわけよ。そういうタイミングに去年ぐらいから入ってきた。
だからホテルのマネージメントと、ホスピタリティー、サービスというのも大事だけど、会計をよく学んでおいたほうがいいよ。ホテル経営の。それをやるとだいぶ強くなるね。
青木:それでは、立教の平先生に。
(会場笑)
平:平先生は第一人者ですから、言っていただければ。うちの兄貴は慶応出て、コーネル大学の大学院に行って、コーネル大学ってホテルマネージメント有名なんだよね、その後にマサチューセッツ工科大学に行って、金融工学を勉強するんですよ。金融勉強するわけ。
だからホテルマネージメントがわかってて、金融工学がわかってるから、投資のスキームというのが作れて、日本の投資スキームが間違ってるという主張をしていて、結構大きいホテルの投資をやってますよね。
だからうち困ってんのよ。誰も八百屋を継ぐ人いなくてさ。兄貴は投資とかホテルのほういっちゃってるしさ、俺は政治のほうきちゃったしさ。困った。
トミー:ああ、じゃあ養子いきますから。
平:養子か!(笑)いや、でも野菜いっぱいあるよ、うちの会社きたら。
平:じゃあ、トミーさん。将来の夢はなんですか?
トミー:日本に来る目標はもう達成したので、次の目標は、5年以内に日本に引っ越すこと。そして、スウェーデン料理の店を始めたいと思います。
平:かっこいいね。応援しましょう。あと日本人の奥さんもらってほしいね。
トミー:世界中の人は、スウェーデン料理を考えると、やっぱりミートボールでしょう。でも、ミートボール以外のスウェーデン料理はたくさんある。特に魚料理。噂では、日本人は魚が好きらしいですね。聞いたことがある。でもわかんないけど。
平:その話だったら、語りたいやつが1人いるわ、友達に。魚の話だったら(笑)。日本人は魚をたくさん食べていて、1回お肉のほうにいったんだけど、もう1回見直そうということで。やはり日本の鮮度管理、衛生管理、これは世界最高水準なので、日本食を学んだら楽しいと思うよ。スウェーデン料理ってどこかあるかな?
青木:(レストランで)アクアヴィットというのがあるらしいけどね。
平:スウェーデン大使館ってすごいかっこいいところだったような気がしたな。でも、日本でスウェーデン料理もいいかもしれないね。
青木:珍しいもんね。あんまりないからね。トミーがそのうち和食とスウェーデン料理の合作でトミーオリジナルでさ。おもしろいかもしれないね。
平:スウェーデンって、僕らのイメージは税金が高いけど、病院もタダ、大学もタダみたいなイメージがあるじゃない。
でもスウェーデンって経済政策は全然甘やかさなくて、新陳代謝を促進するような感じで、SAABという自動車の会社が潰れる時に、日本だったら助けたと思うけど、助けなかった。実は消費税ってすごく高いんだけど、法人税はものすごく低い。
だから、スウェーデンは競争政策はきちんとやっているんだよね。スウェーデンから学ぶところは大きいでしょうね。
はい。ダラダラやってるうちに40分経ちましたが、最後に一言ずつ言い残したことがあれば、最初にトミーいこうかな? これだけは言っておきたいとか。もうないか?(笑)
トミー:まずは、カフェスタに誘ってくれてありがとうございます。
平:カフェスタ出たって自慢していいよ。ここは日本の権力の中枢だから。権力そのものと言ってもいい。
トミー:向こうで友達に自慢する。
平:向こうでも観れるから。観れないかな? ニコ生。
トミー:カフェスタのエピソードは、YouTubeにあるんですよね?
平:YouTubeで観れます。はい、じゃあ、幸さん。
梁川:オリンピックもあるので、もちろんSNSの力ってすごく大きいと思うんですけど、私ができることを考えた時に、やっぱりトミー君みたいな海外にいる友達とかに……。私もスウェーデンに行ったことがあって。
自分が行ったことのある国の人が来ると、会えるとすごく親近感というか、「私も行ったことがある!」ってなるので、他の国の友達にも日本のことを伝えられるように。
そこから自分が小さいことでもできれば、またその子が帰って、みんなに伝えて広まっていけば、日本のいいところを自分なりに、自分らしくお伝えできればいいかなと思います。
平:最後かわいさでごまかしたね。
梁川:すみません、ごめんなさい(笑)。ごまかしました(笑)。
平:いやいや(笑)。じゃあ青木さん。
青木:今回は、たまたまなんですけど、「この人が日本に来れたらおもしろいだろうな」と思って、「そういえば最近、クラウドファンディングというものがあったな」と思って、やり方すら知らなかったんだけど。でも、やってみたらいろんな人が協力してくれるんですよね。
そんなことがなければ、彼が日本に来るのはずっと先だったと思うんだけど、こうやって何かちょっときっかけを作って、自分1人でやろうと思ったらできないんだけど、いろんな人に話していくと今すぐ情報が広がるので。
それで関心がある人が引っかかるって言い方悪いけども、「じゃあそれ、ひと口乗るよ」というのが結構あるので。どこかに頼るとかじゃなくて、みんな「おもしろいな」って思ったら、いろんなことを始めるきっかけを作って。
平さんはそういう人たちをまとめ役として高いところから見てくれて、「みんな、こういうふうにすれば」ということをクールジャパンの政策でやってくださると思うので、みんなおもしろがっていろんなことを。
ただ観光旅行に行くだけじゃなくて、おもしろいと思ったらつなげちゃうみたいなことを、みんなもっとやればいいんじゃないかなと思います。
平:ありがとうございました。ちょうど先週、私が担当しているクールジャパンの戦略をまとめたんですよ。
その中で、1つみなさんに関係があるとすれば、日本食の大学院を東京に作ろうと思うのね。今までは調理師とか、衛生管理とか調理の技術を学ぶところはあったけど、経営学まで含めて、日本食の大学院を今作ろうと思っているので。
それは、日本人も来てもらいたいけど、世界中から来てもらいたいなと思っていて、世界中から来てまた日本の良さ、日本食の良さ、奥深さを学んで、経営学を学んで、また海外に出て行ってもらうと、ファンが増えるだろうと。それを今考えているんですよ。
先週発表しましたけど、民間主導で応援していきたいなと思っていて、これからクールジャパンはおもしろいと思いますよ。かなり激しくやりたいと思っております。ちなみに、このあとトミーさん、内閣府の副大臣室に表敬訪問ということで……俺なんだけどさ(笑)。そこで日本政府の取り組みなどは説明させていただきたいと思います。
それではだいぶ時間も過ぎましたのでここで終わりたいと思います。本当にトミーさん、遠くからありがとうございました。ありがとう。
トミー:ありがとうございました。
(会場拍手)
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