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話すスピードで聴き手に与える印象をコントロールする(全1記事)

プレゼンテーション、ゆっくり話すか早く話すか プレゼンのプロが教える作戦の立て方

話し方によって受ける印象の違いについて、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義氏が解説を行いました。ゆっくりと話した場合、落ち着きのある、自信のあるイメージを見せるとができます。その反面、元気がない、ぼーっとしているといったネガティブな印象を持たれることもあります。早口で話す場合だと、元気がある、シャープで切れ味のある印象を与えることができます。しかし、落ち着きがない、ちょっと神経質でカリカリしているようにも見られがちです。このように、ゆっくり話すのと、早口で話すのとでは、どちらが印象がいいのかは一概には言えません。 早口タイプの典型例は古舘伊知郎さんや明石家さんまさん。ゆっくりタイプの典型は池上彰さんだそうです。確かに、どちらのタイプも「話し上手」と呼ばれるトークのプロですが、聞き手が受ける印象はかなり違ったものになっています。みなさんも人前で発表を行うときは、自分の出したいイメージに合わせて話すスピードを変えてみてはいかがでしょうか。

話のスピードで印象が大きく変わる

野村尚義氏:こんにちは、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義です。さて、デリバリースキル、8つの技術についてお伝えしている今回のシリーズですが、2つ目にまいりましょう。「話のスピード」についてです。

話のスピードは実は話し手自身に対する印象を大きく変えます。じゃあ、話のスピード早い人はどんな印象になるのでしょうか。話の遅い人はどんな印象になるのでしょうか。

少し、ご紹介していきたいと思います。

では、こういうマトリックスで考えてみましょう。早口の良い印象と良くない印象、ゆっくり話すときの良い印象と良くない印象。

実は早口がいいとか、ゆっくりがいいとかいうわけではなく、早口で話してもポジティブな印象、ネガティブな印象どちらでも付き得るし、ゆっくり話してもポジティブな印象もネガティブな印象も付き得るということです。

まずここからいきましょう。

ゆっくり話すことによる、良い印象。実はこれは、だいたい想像付くとおりだと思うんですが「おちつき」があると。

どっしり、貫禄があると。そんなふうに見せやすいです。自信を持って堂々と話している。そんな印象を見せやすいですね。

一方で、早口で話すときのいい印象はこうです。「シャープ、切れ味がいい」。もう少し、違う観点からあるのが、「元気、エネルギッシュ」こんなイメージです。

じゃあ、ネガティブな印象ってどうなるのかっていうと、実は関係性でいうとこうなんですね。

ゆっくり話すと、ポジティブにおちつきがあるように見えるんですが、早口で話すことによって逆に「おちつきがない」ような印象に見られがちです。

一方、早口で話すことによりポジティブな印象が、シャープであったり、元気であったりというのに対して、こちらのほう(ゆっくり話す)はそうは見えないということですね。

「ぼーっとしてる」とか、「元気ない」とか。このような印象を持たれてしまいがちです。

早口の人とゆっくり話す人の典型例

典型例をそれぞれから挙げてみたいと思います。

たとえば早口で、知的でシャープな感じはするけど、ちょっと神経質でカリカリしてそうに見える人。報道ステーションの古舘伊知郎さん。

たとえば、元気でおちつきなさそうな人の典型例。明石家さんまさん。もう、ど真ん中ですよね。

一方、ゆっくり話していておちついて見えるんだけども、元気がない。エネルギッシュとは間逆の印象。池上彰さんなんてそんな感じじゃないでしょうか。

今、3人の例を挙げました。古舘伊知郎さん、明石家さんまさん、そして池上彰さん。

ここでおもしろいのが、今言った3人ってみんな「話し上手」で、名前が上がりそうな3人です。ということは、話し上手な人も、やっぱり話し方のスピードってそれぞれ違う特性を持っているということです。

もしあなたが出したい印象が、こういった、シャープとか元気とかおちつきがあるとか、自分が出したいイメージがあるにもかかわらず、その印象がうまく出せていないとしたら、もしかしたらあなたのスピードが、自分が出したいイメージとミスマッチが起こっている可能性があります。あなたがそもそも出したい印象ってどんなものでしょうか?

そしてその、あなたが出したい印象にそぐう話のスピードってどうなんでしょうか。比較的早いのか、ないしは、比較的ゆっくりなのか。

こういった観点から、自分の話のスピードを見直していただきたいと思います。以上、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義でした。

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