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話し方で個性を出すには、まずは基礎を徹底的に型にはめること(全1記事)
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野村尚義氏:こんにちは。プレゼンアドバイザーの野村尚義です。本日はこちらの本ですね、『これだけ! プレゼンの本質』。
この中で「ダイヤモンドの3ステップ」としてお話していることの、最後の3番目「スタイル設計」についてお話していきたいと思います。
一言で言うと、話し方、それを通じた雰囲気、ムード作り。環境、雰囲気のつくり方。話し手自身のムードのつくり方について。
これについてお伝えしていくんですが、一番言いたいことを言うと「基礎の上にしか応用は成り立たない」ということです。
スタイル設計は基礎技術、そして、スタイルづくり。この2つからなるんですが、スタイルづくりは一言で言うならばキャラクターづくりです。
あなたらしい話し方で魅力を高めていきましょう、と。これを言うと、ナンバーワンよりオンリーワン的な、最初から人々は違う、みんな違うんだ、個性があるんだ。こんな風に言うんですが、僕はその言葉をトレーニングを積まないことの言い訳にはして欲しくないと思っています。
どうせ最初からみんな違うんだから、良いんじゃないか。それを逆に言うと、型にはめる考え方をマイナス、ネガティブに捉えていると思うんですが、私はそうとは思っていないということです。
前提として個性、パーソナリティは非常に重要です。重要ですが、それは基礎の上にしか成り立たないということです。
1つ、過去の話をしたいと思います。8年くらい前、とある企業で新人さん向けにプレゼンテーションのトレーニングをしたんですね。
で、発表した方に私はこう言ったんです。「もうちょっと間を取って話した方が落ち着いても見えるし、聞き手にとって聞きやすいですよ」と。
その方から、アンケートに書かれてビックリしたんですけど、「あれは私の個性なので、とやかく言われる筋合いはないと思います」。
こんな風に書かれまして、「そんな捉え方があるんだ!」と。むしろ、驚いてしまいました。視点が新しいなと思ってしまいました(苦笑)。
でも、それは違いますよね。個性とは、型にはまったからといって、はまりきらないにじみ出るものこそが個性であると。
何も知らないから、みんな違う。だから違うんです、それが個性です。違います。例えばもし、あなたが料理を学ぶとして、学べば学ぶほど型にはまって個性はなくなってしまうと思うでしょうか?
違いますよね? 学んだ上で、その上に出てくるのがシェフ独自の個性であると。
私は元々、合気道をやっていた人間なんですけど、やっぱり最初に基礎を叩き込まれます。型をガッチリ教え込まれる。
その上で、でもやっぱり人によって技の掛け方、スタイル、得意技、なんかに違いが出てくる。そこに初めて出てくるのが個性であると。こちらの本の中では、歌の話をしましたね。
素人が歌う歌と、宇多田ヒカルさんが歌うのとでは全然違うと。その差は、実力の差、技術の差だと。
そして、宇多田ヒカルさんが歌う歌と、徳永英明さんが歌う歌の違い、これこそがスタイル。スタイル、パーソナリティの違いであると。
まずは前提として、基礎技術をしっかりと身につける。その上で応用編として、あなたのパーソナリティの活かし方。こんな話に入ってまいりましょう。
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