2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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竹村富士徳氏:皆さま、改めましてこんにちは! フランクリン・コヴィーの竹村と申します。どうぞ1時間よろしくお願いいたします。早速ですが、フランクリン・コヴィーという会社ご存知の方どれぐらいいらっしゃいますか?
(観客の挙手を確認して)思ったより多くてうれしく思います。「7つの習慣」を提供させていただいている会社でございます。『7つの習慣』って書籍をお読みになられた方どれぐらいいらっしゃいますか? (観客の挙手を確認して)皆さん、うちのファンですね。ありがとうございます!
「7つの習慣」をベースにしながら、全世界46拠点、147ヵ国で同じサービスを提供しておりますフランクリン・コヴィー・グループでございますが、本日は「7つの習慣」ではなくて、こちらの(スクリーンの)タイトルにあるように「実行」というのがキーワードとなっております。
なので(この場では)、私たちが約10年ほど前から提供している「実行」に関するソリューション、「7つの習慣」と同じように原理原則に基づいた「実行」に対する原則と、体系立てられたプロセスを説明いたします。
ご清聴のほどよろしくお願いします。
では、まず最初に、こちらの「実行」ですが、私たちはこんなふうに考えています。
最終的に、それぞれの組織やリーダーが結果を出すためには、大きく分けて2つの要素が必要だと思います。
1つは「方向性」。どちらの方向に向かって進んでいくのかっていうことと、指し示された方向に向かってきちんと実行ができているかどうか。このことを考えてみます。10年ほど前に、日本でこの「実行」に対するソリューションのご案内をさせていただいた時に、今とはだいぶ違うような感覚を受けました。
それは何かというと、こういったものをご案内させていただくと、組織の皆さま方はどちらかというと実行よりも方向性、戦略だったりビジョンだったり目標だったり、結果よりもそちらのほうを問題としているような意識認識をお持ちのように見受けられました。
(ところが)ここ3年ぐらいで、だいぶこの結果に対して、方向性というよりも実行のほうをどうも問題だと考えていらっしゃる会社がだいぶ増えてきたような印象を受けております。
当時、方向性のほうを問題だと感じている状況の時には、実行というキーワードそのものは「(ただ)実行はしている。別に遊んではいない。何かやることはやっている」という(程度の)ことを指していました。
でも、私たちフランクリン・コヴィー・グループが提供させていただいている「実行」とは、ただの実行ではない。
つまり、ただの行為ではなくて、方向性に基づいた、つまり、戦略的に実行できているかどうかということに対するソリューションということになります。
野村総研さんが出している本の中に、「戦略なき実践の愚かさ」「実践なき戦略の不毛」というキャッチーなフレーズがございます。
どちらも大切でございますけれども、これから皆さんのほうにご案内させていただきますソリューションは、今の時代の中にあってより困難になってきていると思われる、実行に対する原則とプロセスというものになります。
少し話は変わりますが、ビル・クリントン政権時代のことをお話します。当時アメリカは好景気でございました。
その時に、上場企業の約70%は自分たちの活動目標を果たすことができませんでした。それはなぜかというと、ラム・チャランの『経営は「実行」』という米国でベストセラーになった本に答えがあります。
この本の中には、皆さんが今ご覧になっているように「組織が失敗する理由は戦略の方向ではなく、まず実行がまずい」と書かれています。
要するに、「事をやり遂げない」「決断力もない」「約束どおりにやらない」などと、戦略の失敗の70%は実行のまずさによるものであって、知性やビジョンの方向性といったものではないんだということです。
こうしたことは、もう米国のほうでははるか前から言われていたことです。それがだんだんと日本のほうにもやってきたのかなという感覚が強くあります。
じゃあなぜ、その実行というものがだんだんと問題になってきているのかを、こんな2枚の写真で皆さんにご案内したいと思います。
こちらは「かつて私たちがビジネスを展開していた環境」「今の私たちのビジネスを取り巻く環境」というものを2枚の写真で紹介しているものなんですけど、皆さんはこちらの写真をスライドでご覧いただいて、どちらが「かつて」で、どちらが「今」だと思いますか? ちょっと指差してもらってよろしいですか?
(左の写真が「かつて」だと考えた方に)なぜ、こちらだと思われたのでしょう? 「なぜ」というところに一人ひとりいろんなご意見がおありになるのかなと思いますけども、最近多い意見は結構シビアで「かつての(写真)ほうが(働く)人数が多くて、今のほうが人数が少ない」っていうんです。結構リアルな話ですよね。
もっとより大きな成果を今までも少ない人数で出せというような状況に、どこも陥っているのかも知れません。(右の写真を指して)あと、こちらのほうは設備が新しいんですね。
いろんな読み解き方があるようですけども、水の状態をそれぞれ皆さんがいらっしゃる市場の状態だととらえていただきますと、(左の)こちらのほうがなめらかな水面で、今(おかれているの)は(右の)激流なんですよね。
皆さん、それぞれの現場で激流をお感じになっていますか? 激流を感じていないところなんてないですよね。
その中で、結果を出すためにどんなことをやっていけばいいのかが、ここには象徴的に含まれていると。こちらの左のほうの写真って、どっちに向かって進んでいますか? 右、左? 右のほうに向かって進んでいますよね。
これも1つの象徴で、ここ(船べり)にリーダーがいます。リーダーだけが(舟の)進行方向を向いていて、漕ぎ手は何をやっているかというと、これまではリーダーの言う通りにやりさえすれば、しかるべき方向へ進むことができた。
ですが、今は(右の写真のように)激流の中にいますので、一人ひとりが自らの方向性を見出して進まなければ、なかなか行きたい方向へ向かって進むことができないという、ひとつの象徴としてとらえることができるんではないかなと思っております。
(今までのように)一人ひとりが同じことをしなければならない、余計なことをしてもらっては困るという意味合いでの実行はたやすい。
ですけど、こちらのほうは一人ひとりが自らの方向性を見出して勝手にリーダーシップを発揮するのではなく、同じ船で1つの方向に向かって進むために、それぞれ一人ひとりが自ら対応していかなければならない。そういう時代ですよね。
多分もっとスピードの激しさが増す世界の中で、私たちはビジネスを展開していかなければならない。さらにそんな時代になっていくのであれば、実行というものをもっともっと意識して、そこに対して手を打っていくことをやらなければならない。
リーダーたちは、戦略や目標や方向性に関しては手を打つんですけども、(肝心の)実行に関してはエンパワーメントを用い、(他人に)任せたり、現場の中でそれを称えながらさまざまに押し寄せてくる竜巻の中で何とか事を行おうとしているように見受けられ、実行(の部分)はある意味現場任せになってしまっているところがあるんじゃないかなと思います。
もっとリーダーたちが実行という言葉に対して価値をおいて、「実行こそが本当のリーダーの仕事なんだ」と意識を転換していかない限り、本当の意味で望む結果を得ることは難しい。そんな時代ではないかなと思います。
それでは、この激流の中において、どんなことを実行していくのかということに関して、皆さんに1つデータをご案内したいと思います。私たちの実行に関するソリューションには3展開あります。
「xQサーベイ」といいますけど、知能指数のIQ、感情指数のEQ(に対し)、xQはExecution Quotientということで実行指数を指します。「組織の実行力がどれぐらいあるのか」ということを測るもので世界10大産業の10の職能分野で働く約23,000人の方々を対象にグローバルなデータとしてベンチマークを取っております。
その中で主だったものを皆さんにご覧いただきたいと思うんですが。皆さん、これはどうですか? 高いと思いますか? 低いと思いますか?
1つ目。52%の回答者しか会社の最重要目標をわかっていない。会社が最も重要な2ないし3の目標に強力に集中しているという回答は28%しかなかった。
2つ目。回答者の42%しか仕事の目標が、具体的に測定できる結果で測られていない。35%の回答者しか、最も大切な目標に対して自分が何をしたらよいのかわかっていない。
3つ目。54%の回答者しか、組織の最重要目標達成のために自分が何をすることを期待されているか、正確にわかっていない。また仕事上の目標が日々の業務や評価基準に落とし込まれている回答者は32%だけである。
最後、一番低い数字ですがどうでしょう。目標達成に情熱を持っている回答者は19%しかいなかった。また上司が毎月目標の達成状況を見直すという回答者は12%しかいなかった。こんな結果になっております。
皆さんはこちらを見てどうですか? 高いと思いますか、低いと思いますか? これは皆さんのお仕事の現場それぞれの実行文化とか実行指数に基づいてご覧いただいていると思うんですが。
現実で考えて「結構いい線いってる、高いんじゃないかな」と思う人。
(会場挙手)
逆に、「いやいやいや、コレ低すぎるでしょ!」とお感じになられる人。
(会場挙手)
皆さん、真ん中ぐらいなのかなと。皆さん、それぞれの経験値からご覧いただいていると思いますので、ちょっと(ここで)「共通のメガネ」をかけていただいてもう一度ご覧になっていただこうかと。
この共通のメガネが何かというとサッカーです。皆さん、サッカーのチームって1チーム何人ですか? 11人ですよね。
プロだろうが、アマだろうが、サッカーのチームの最重要目標はその試合に勝つことだととらえた時にどうやったら勝てるのかというと、ゴールの中に相手よりも多くのボールを蹴り込むってことになりますよね。
じゃ、「11名がゴールの中に多くのボールを蹴り込む」というメガネをかけていただいてもう一度こちらの画面を眺めていただくと、どんなふうに見えますでしょうか? (スクリーンにある)1番目の項目からいきましょうか。
まず11名のうち、ゴールの中にボールを蹴り込むとわかっているのが大体半分くらいしかいないという状況です。
11名のうちだいたい4名くらいしか自分のやっていることがわかってる人がいなくって、(さらにその)半分くらいしか自分がストライカーなのかキーパーなのか、自分がそこでどんな役割を担っているのかがわからないということです。
皆さん、いかがです? ゴールの中にボールを蹴り込みたいと思っているのが約2名しかいない。
でも、ちょっと考えてみてください。現場のコーチや監督は一生懸命なんですよ。一生懸命、(チームの)方向性や戦略や相手の分析をして、どんなふうにアプローチしたらいいのかということを散々やってるんですけども、現場がこんな状況であるならば、やっぱり結果ってどうしても制限されてしまいますよね。
「サッカーとビジネスの現場は違うよ」と思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、同じプロとしてこれらのことをちゃんとわかって(ミッションに)取り組むことができるかどうかって、原則レベルでは同じことではないかなと思っています。
どちらの方向に向かって、どんな基準を用いて、そして自分たちの役割が何で、それに対してアカウンタビリティ(説明責任)を持ってちゃんと進んでいく。
そんな原則をきちんと持つことができるならば、激流の中にあっても同じ方向に向かって漕いでいくことができると考えております
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