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6月25日「グローバルキャリア〜自己革新を続けるために〜」(全4記事)

世界を変えられるのはどんな人? 元アップル社長・前刀氏がスティーブ・ジョブズらから学んだこと

2015年6月25日、都内で行われた合同キャリアイベント「グローバルキャリア~自己革新を続けるために~」に株式会社メタップス代表取締役CEO・佐藤航陽氏、株式会社リアルディア代表取締役社長・前刀禎明氏が登壇。アップルの日本法人で代表取締役社長を務めた前刀氏は、これまでの波乱万丈なキャリアを振り返り、スティーブ・ジョブズやウォルト・ディズニーをはじめとする、世界にイノベーションをもたらした4人の創業者たちについて語りました。

世界を変える、スティーブ・ジョブズのメッセージ

司会:それでは参りましょう。グローバルキャリアファーストエディション、本日のメインイベントです。「グローバルキャリア ~自己革新を続けるために~」。登壇されるお二人をご紹介いたします。まずは株式会社メタップス、佐藤航陽さんです。

2007年に株式会社メタップスを設立、そして2011年にシンガポールで人工知能を活用したアプリ収益化の新事業を開始しました。ではどうぞ皆さま、拍手でお出迎え下さいませ。

(会場拍手)

司会:そして本日、iPhoneやMac、お持ちの方多いのではないでしょうか? ご紹介いたします。元アップル社長、現在リアルディア代表、前刀禎明さんです。どうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

司会:では本日ですが、前刀様よりご紹介をしていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

前刀禎明氏(以下、前刀):はい、前刀です。よろしくお願いします。それではお話をさせていただきます。

まず最初に、今回の案内で使わせていただいたこの写真、これ今から11年前なんですよね。

こんな写真を使うなって言ったんですけど、なぜか佐藤さんと一緒に使われて……これ、アップルストアの銀座で、iPod miniを発売したときの写真です。始めます。

(映像開始)

ナレーション:クレイジーな人たちがいる。反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。

彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。彼らの言葉に心を打たれる人がいる。反対する人も、称賛する人も、批判する人もいる。しかし彼らを無視することは誰にもできない。

なぜなら、彼らは物事を変えたから。彼らは人間を前進させた。彼らはクレイジーといわれるが、私たちは天才だと思う。

自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから。

(映像終了)

前刀:ご存知の方も多いと思いますけれど、これ、1997年、スティーブ・ジョブズが放り出されていたアップルに、戻ってきて打った「Think different.」のキャンペーンですね。

このメッセージであるように「本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから」。

このCMっていうのは、数多くあるCMの中でも、今でも本当に世界的に通用するいいものだと私は思っています。

リアルディア・前刀氏が出会った4人の創業者たち

「世界を変えた男たち」。当然スティーブ・ジョブズ以外にも実はそんな人たちがたくさんいます。たまたま私が仕事をしてきた会社の創業者たちがこの4人です。

ソニーの井深(大)さん、盛田(昭夫)さん、ウォルト・ディズニー、そしてスティーブ・ジョブズっていうことです。

有名な言葉です。「Your time is limited」時間は限られているんだ。だから「Follow your heart and intuition」。

自分の心と直感に従えということを言ったこれ有名なスピーチなんですけども、スタンフォードの卒業生に送ったスティーブ・ジョブズのメッセージですね。

もう時間は限られているんだから、人の人生なんか生きている場合じゃないよ、自分の人生を生きろと。

今日、ここにいらっしゃってる皆さんも、本当に自分の人生を今、生きていらっしゃると思いますし、これからも自分らしく人生を生きていただきたいなと思います。

こんなことを言った人もいます。「We keep moving forward - opening new doors and doing new things」ということ。これを言ったのは、実はウォルト・ディズニーなんですね。

ウォルトがあるとき「ウォルト、ディズニーがこんなにうまくいってるのはなぜだ?」って聞かれたときに「いや、何にも秘密なんかないんだ。我々は新しい扉を開けて新しいことにチャレンジをするだけだ。なぜならば、好奇心旺盛だから」。

非常にシンプルで当たり前のこと、先ほどのスティーブ・ジョブズの言葉もそうなんですけども、こういうことが意外とやはりできないですよね。これをできるようになったほうがいいということです。

キャリアを考える意味で、グローバルは当たり前

今日のイベントのタイトルにもありますけど「グローバルキャリア」と言っているんですけれど、そもそもこの「グローバル」って言っちゃってること自体が、もはやグローバルじゃないと僕は思います。

というのは、キャリアを考える意味で、もうグローバルということは当たり前であって、グローバルと言っているのは、おそらくは世界中でも数少なくて、そのうちの1つの国が日本だと思います。

企業の経営者が、たとえば新入社員が入ってきたときに「弊社が目指すのは」といってよくお話をするのが「Globalization、Diversity、Innovation」。

この3つのことをキーワードにして、よく経営者の皆さんおっしゃるんですけど、おそらく、これまともにできている企業ってあんまりないです。残念ながら。

そして、今日ここにいらっしゃってる皆さんの可能性ということについての話なんですけれども、ここにちょっと、1枚写真があります。

この子、プールサイドで立ち尽くしてるんですけど、実はこれ双子なんですね。

片方の子はこれ、プールに入っているんですが、まったく(同じ)双子なのに、1人の子はなかなか入ろうとしない。

向こうがおじいちゃんで、こっちがママなんですけど、1、2、3ということで「さぁ、おいで」とやっているんですが、片方は3という前にザブーンと豪快に飛び込んじゃう。

片方はまだもじもじしていて、本当に「尻ごみをするっていうのはまさにこのことか」とこんな子どものうちからお尻が引けるっていうのを目の当たりにして見たんですけれども。

どういうことかというと、皆さんいろいろなことにチャレンジをしていくことが多いと思うんですけども、考えているだけ。皆考えるんですよね、いろんな可能性。

ただ、考えているだけで現状に甘んじてしまうか、自分の可能性を信じて挑戦するか。これによって大きく道が分かれてくるということを、皆さん考えていただきたい。

自分を解き放つということを、今日こういったイベントを機会にぜひともやっていただきたいなと思っているわけです。

たとえば、ここに雲があります。ちなみに、最近空を見上げて「あの雲って何かの形に見えるな」ってやったことある人、ちょっと手を挙げてもらっていいですか?

(会場挙手)

ない? 今あるの見ましたけど、4人くらいしかいない(笑)。これくらい、皆さん子どもの頃は絶対やっていたと思うんですけれども……。

これは何を言いたいかというとですね、やっぱり頭がどうしても固くなってきてしまって、子どものような感性が失われてきてしまっているっていうことがもったいない。

これを見て、これをNっていうふうに見る人もいるかもしれませんが、首を傾げてZに見えるかもしれませんし、何か見方によっては、人が走っているようにも見える。という想像力を持って、皆さん自分のキャリアを考えていっていただきたいなと思います。

元アップル社長・前刀氏のバックグラウンド

私、前刀なんですけれども「人生何が起きるかわからないから楽しい」ということをちょっとお話しましょう。

バックグラウンドとしては、アップルとかディズニーとかソニーとかいろいろあるんですけれども、あるきっかけで、朝の『めざましテレビ』という番組に昨年の12月まで3年弱出ていたんです。

前刀がつぶやく「さきつぶ」っていうコーナーをやっていました。最終回のテーマが「誰もがクリエイティブで、楽しく考えて素敵な笑顔になる」っていうテーマでお話をしました。

どんな話かというと、クリエイティブに人がなるためにどうしたらいいのかっていう、簡単な、シンプルな原則を3つ出したんですね。これです。

「もんだをやめる」「子どもになる」「自分を信じる」。ということで「もんだをやめる」っていうのはどういうことかというと、これです。

皆さんよく聞きますよね。企業の中で、偉いおじさんとか頭の固いおじさんが、何かをやろうとするときに、

「こうこう、こうだからこうするべきだ」って説明してくれるんならいいんですけど「○○はこういうもんだ、だからお前は考えずにやれ」っていうことを言うおじさんたちがいる。こういうことをやめたほうがいい。

つまり、前例や常識には囚われないっていうことをぜひとも皆さん、やっていただきたい。

そして「子どもになる」というのは、ご存知のように子どもは本当に奇想天外、いろんなことを考えます。だから好奇心を持って自由に考えるっていうことをやってほしいです。

さらに重要なのがこれです。「自分を信じる」。どういうことかというと、せっかく子どものようにいろんなことを考えても、人がちょっと違ったことを言うと、それに流されてしまう。

特に最近はSNSがあって、人が何を考えているかすぐわかってしまうので、自分の考えでなくて「大勢の人が言っていることが自分の考えだと思ってしまう」というのがあるので、自分の考えに自信を持つということをぜひともやってください。

さて、このReset & Restartですが、これは私のキーワードなんですね。

どういうことかというと、まぁいろんなことが起きるんですよ、私の人生は。人生波乱万丈なんですけど、ただ、この浮き沈みがあるものを、自分の中のイメージとしては右肩上がりだというふうに考えているわけです。

こう考えると、今ちょっと悪いときがあったとしても、以前の良いときよりも、さらにちょっとはいいかなみたいな、気持ちがちょっと楽になっていくっていうのもある。

歩んできた道としては、ソニーから始まってベイン・アンド・カンパニー、ウォルト・ディズニー、AOL。当時世界最大のインターネットの会社です。そしてライブドア。

このライブドアはホリエモンに譲渡する前の無料プロバイダのライブドアです。そしてアップルで、今リアルディアという会社をやっています。

点と点をつないでいくようなキャリアを歩んできているんですけど、まさに、自分の人生の中でキーワードとして持ってるのが、このReset & Restartの人生の中でSelf-InnovationとChallenge。

まさに今日のテーマでもあります「自己革新」を続けてきているということです。

ただ、すべて過去です。Self-Innovation & Challengeなんですが、今までやってきたこと、これもうすべては過去なんです。自分にとって大切なことは今やっていること、そしてこれからやること。未来が大切だということなんです。

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