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考えが浅い人の共通点│浅い人から深い人になるための思考法(全2記事)

「考えが深い人」が避ける2つのNG行動 目の前の情報にとらわれず意思決定の質を上げるコツ [2/2]

考えが深い人ほど「しない」こと

仕事でも同じなんですね。例えばネット広告の運用とかで、ある広告クリエイティブの成果がすごく出たとします。もともと成果が出ませんでしたが、ちょっとクリエイティブを作り変えまして、それが成果が出ました。

そこで考えの浅い人って、すぐにこう思うんですね。「勝ちパターンがわかりました。商品画像を、左にあったものを右に置いたら成果が出ました。だから商品画像を右側に置くと成果が出ます」みたいな感じで言っちゃったりします。でも、広告の成果ってそんなに単純なものではないんですね。

例えば、商品の画像の位置が効いたのかもしれませんけども、実は商品の画像を作り変えていて、ちょっとシズル感が出ている画像になったことが良かったのかもしれない。もしくはキャッチコピーが良かったのかもしれないし、画像に枠線を付けているのが目立ったのかもしれないし。

もしくは、広告原稿自体はほとんど関係がなくて、たまたま配信した時期に競合の入札が弱かったから成果が出たのかもしれない。ターゲティングの設定が変わっていたかもしれないとか、配信した曜日とか時間帯の影響かもしれないとか、季節の要因かもしれない。こういう可能性もたくさんあるんですね。

考えが浅い人は、目立つ要素を1つ見つけて、そこが原因と決めようとしたりするんですね。「画像が左だから勝った」とか、「赤い文字だったらクリックされた」とか、「このコピーが強かった」とか、「このモデルの写真がいい」とかですね。

もちろんそれが本当の要因ということもあるんですけども、深く考える人はそこで断言をしないんですね。「この広告が勝った理由として、画像配置の影響はありそうです。ただ、コピーも商品写真も配信時期もターゲット条件も絡んでいる可能性があります。なので、次は画像配置だけを変えたパターンで検証したほうがいいですね」という感じでやっていきます。

この違いはやはり大きいです。考えが深い人ほど断言しないんですよ。なぜなら、判断に必要な情報がまだ足りていない可能性を知っているからなんですね。

考えが浅い人と深い人の違い

逆に考えが浅い人ほどすぐ断言するんですね。「わかりました。これで完璧です。原因はこれですね。絶対これです」。こういう言い方をします。考えが浅い人が何か間違った時に私がぱっと言うと、「わかりました。次回はこうすればいいんですね。OKです。完璧です」みたいな。「いや、そういうことじゃないんだ」と。

例えば、「あなたは今Aという項目しか見ていないけども、Bという項目も見ましょう」と言ったら、「わかりました! AとBを見ればいいんですね!」と言っているんだけど、そうじゃなくて、「Bという項目を見ないといけないから、他にもCとかDとかEとかFとか、そういう項目も見ないといけないんじゃないか」と考えを張り巡らせてくださいというのが考えを深くする考え方です。

なので、情報が少ない段階での自信というのはかなり危険なんですね。考えが深い人の口癖は、「現時点ではこの可能性が高いです」とか、「ただ追加でここを確認したいです」とか、「まだ断言はできないです」「この前提が変わると結論も変わります」。やはりこういう言い方になるんですね。これは優柔不断なのではなくて、判断の精度を上げようとしている状態なんです。

ここでいったん、考えが浅い人と深い人の違いを整理します。考えが浅い人は、与えられた数の少ない情報だけを処理する人。考えが深い人は、必要な情報項目を設計する人です。この違いです。

情報項目というのは、先ほどの駅の右とかという話でいくと、「信号の数」や「道の状態」が情報の項目です。「信号の数」という情報項目に対して、「信号は5個だった」というのが情報ですね。「道の状態」という情報項目に対して、「砂利道だった」というのが情報ということになります。

的確な判断をするために、どんな情報が必要か

考えが深い人は、どんな情報項目を確認しないといけないのかを考えていきます。これは「変数」と「変数項目」という言い方をしてもいいかもしれませんけども、すべてが数値ではないので、ここでは「情報」と「情報項目」という言い方をしたいと思います。

例えば、「信号の数を見てください」と言われたら信号の数を見る。「道の状態を見てください」と言われたら道の状態を見る。これは誰でも言われたらできると思うんですね。でも本当に大事なのは、「そもそも信号の数を見るべきではないか」とか、「道の状態も判断に入れるべきではないか」と自分で気づけるというところですね。

つまり、情報そのものではなくて、「どの情報項目を確認する必要があるか」ということを考える。ここに思考の深さが出てくるということですね。先ほどの道案内の例でいけば、普通は信号とか踏切とか道の長さを見れば十分かもしれませんけども、例えばその日がマラソン大会の日だったとしたらどうでしょうかということですね。

もしかしたら、通行止めになるかもしれません。そうしたら、イベント情報とかも確認する必要がありますよね。もしくは、天気予報を見て雨が降っていたとしたらどうでしょうかね。少し遠回りになっても、地下道があるルートのほうがいいかもしれませんよね。なので、そうなると天気や屋根のある道も確認項目になってきます。

その時に持っていく荷物が重かったらどうでしょうか? 階段が少ないルートやエレベーターがあるルートを選んだほうがいいかもしれません。もしくは、足を怪我している人だったらどうでしょうか。距離よりも段差の少なさのほうが重要かもしれないですね。

つまり、判断に必要な情報項目は状況によって変わるんですよね。考えが深い人はここを見ています。「今回の判断では何の情報項目を確認しないといけないか」「いつもと違う条件はないか」「見落としている条件や前提はないか」。こういうふうに考えていきます。

例えば、これも見ました。これも見ました。これも見ました。これを見た上でこうやって決めていきました。ところが雨が降ってきたことによって選択ミスになってくると、「次の時はやはり天気を見ないと駄目だよね」みたいな感じで、失敗を経てどんどん思考が深くなっていきます。

一度出した答えに囚われてしまう

では、次に2つ目の特徴にいきます。「一度出した答えを固定してしまう」という問題です。これもかなり厄介です。少ない情報で間違えるだけならまだいいんですね。後から正しい情報を得た時に、結論を修正すれば問題は小さくて済むんですけども、考えが浅い人は後から情報が増えても、最初の答えを捨てられない傾向があります。

先ほどの道案内の例で考えてもらえたらいいんですけれども、考えが浅い人は、最初に「目的地は駅の右側にある」という情報だけを基に、駅を出たら右に行くという判断をしました。

その後に、考えが深い人はこう教えます。「左のルートで行ったほうが、信号や踏切にも引っ掛かりにくくて道も歩きやすいので、結果としてそちらのほうが早く着けるよ」というふうに教えてくれました。普通ならここで結論を変えます。「そうか。じゃあ左に行こう」と考えるんですけども、考えが浅くて思考が固定されている人は、かなり奇妙な行動を取るんですね。

まず、考えが浅い状態で、駅を出て右に曲がるという自分の初期設定があります。これを守ってしまうんですね。なので、いったん駅を出て右に曲がった上で考えが深い人から教えられたルートに乗ろうとして、いったん右に曲がった上で、もう1回今度は左に曲がるみたいな感じなんですね。結果的にさらに遠回りをして、時間をロスしてしまうということです。

これが考えの浅い人の思考回路になります。なぜこうなるのかというと、考えの深い人は、さっき言っていたAという情報項目、Bという情報、Cという情報、Dという情報を総合的に判断して答えを出していました。でも、考えの浅い人は、最初にAという情報項目だけで答えを出しました。

つまり、方角という情報で右に行くと決めました。この「右に行く」という結論を固定してしまったんですね。その後に、BとかCとかDとかEという情報を与えられると、本来であればAの答えを一回全部捨てて作り直すべきなんですけども。

考えの浅い人はAの答え、つまり「右に行く」という情報を固定したまま、B・C・D・Eの情報を継ぎ足します。なので、かえっておかしな結論になってしまうんですね。一回右に行って、そこからまた左に曲がるみたいな感じになってしまうんですね。これが一度出した答えを固定してしまう弊害ですね。

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