【3行要約】
・会議を効率化する手法は世に溢れていますが、多くの組織では「参加すること自体が目的」となり、会議の無駄が見て見ぬふりをされ続けています。
・組織の課題解決を支援するDaBaDee株式会社の髙桑由樹氏は、会議とは「組織立った問題解決」であり、会議室の外でできる準備を最小限に絞り込むことが生産性向上のカギであると語ります。
・髙桑氏は「全会一致」や「根回し」が常習化する日本の会議において、形骸化を防ぎ意思決定の質を高めるための具体的なチェックリストを紹介します。
会議における4つの目的
髙桑由樹氏:それでは「これでイイのか?! 会議の生産性『決まらない』『意見がない』を克服する集団での意思決定術」と題しまして、セミナーを進めてまいります。よろしくお願いします。
今回は、会議の生産性と銘打っております。内容に入っていくにあたって、会議にもいろんな種類がありますので、まず全体像を見ていこうと思います。会議は、目的に応じていくつかの種類に分かれます。

伝える、つなげる、生み出す、決める。目的としてはこの4つがあります。つなげるというのは、関係性を構築するチームビルディングみたいなものになります。
まず伝える会議でいきますと、情報を周知する。つなげる(会議)は、課題認識を共有する。生み出す会議は、アイデア出しをする。決める会議だと、意見の調整、役割の調整、そして意思決定ですね。
これらの目的・タスクを行う会議体としては、伝える会議・つなげる会議は主にキックオフの会議。生み出す会議は、ブレインストーミング。決める会議は、進捗確認や意思決定会議というものになりますね。
我々の身の回りにある会議は、大きく言うとこの4種類になるわけですけれども、実際にこれだけで会議が回っているのかというと、そうじゃないと思います。サブ会議体と書きましたが、各会議体にひもづいて、キックオフ会議の前の打ち合わせ、懇談、オフィシャルじゃない場の根回しみたいなことがあったりします。
ですので、いざ会議と題しても4つの目的があって、サブの会議体、打ち合わせ・懇談まで含めると、さまざまな会議が行われているんじゃないかなと思います。こう見ていくと、当然ですが、目的に応じてタスクや会議体を使い分けられていますか? ということで、このあたりがまず前提として大事です。
会議の生産性を測る指標
今回のセミナーでは4つの目的のうち一番下、決める会議についてフォーカスしていきます。まさに、組織としての意思決定術というところで見ていこうと思います。
では、当セミナーの狙いについてですが、今、この組織の意思決定にまつわる悩みを書き出してみました。
「具体的なアクションが決まらずに終わる」「決まったはずなのに結論が後から覆る」「ネガティブな批判ばかりでアイデアが広がらない」「時間どおりに始まらない・終わらない」「一部の人だけがずっとしゃべっている」「会議の場で資料を読み上げる時間が長い」「そもそも自分がこの会議にいる意味を感じない」とかですね。

他にもみなさまのお悩みはあるかもしれませんが、おおよそ集約するとこういったところだなと思っております。この会議の生産性をいかに上げるのかは、本当に複合的な問題も絡み合っているので、どうやっていけばいいんだろうという、なかなか突破口を見つけにくい問題だと思っています。今回のセミナーでは、この読み上げた7つの悩みを、2つの種類に分けてみようと思います。
上の3つは、会議で生み出す成果について。下半分は、会議に投入する時間について、と分けていこうと思います。
この成果と時間を、なぜこういうふうに分けたかと言いますと、今回、会議の生産性と題しておりますが、生産性はみなさまもご存知のとおり、分数で表されますね。分母は、投入する時間。分子はその結果、得られた成果。この分数で生産性を測ると思います。ですので、まさに会議も同じように見ていこうと思います。
分母の会議の時間についてのテーマとしては、無駄をいかに削減していくかになります。成果については、いい結論を出すということ。「いい結論はどういうふうに測るんだ」というと、これはやはり、どんな結論であっても、いろんな観点から考えた上で論理的に考えられたプロセスが非常に重要であると思っていますので、このプロセスをいかに向上させていくかが論点だと置いています。
ということで、今回のセミナーは、この決めるプロセスと無駄の削減に着目して、会議の生産性、そして組織の意思決定の質をいかに高めるか。これが今日の狙いとなります。
会議の無駄を削減するチェックリスト
(スライドを示して)では、プログラムは、この3本立てで進んでいきます。1つ目、会議の無駄の削減。これは先ほどの分数で言う分母ですね、投下する時間について。2つ目、決めるプロセスの向上。こちらは分子にあたります。この分母と分子を見た上で、実際に意思決定の質を高めるにはどうしていくのかを3番目のセクションで見ていこうと思っています。それでは始めます。

1つ目、会議の無駄の削減です。分母の部分ですが……。ここで、さっそくチェックリストということで、会議を効率化させる方法を並べてみました。やはり、いろんな方々が会議について課題感をお持ちなので、すでに「こういうふうにやっていけば会議は効率化されるよ」という方法論は確立されていますね。みなさまもご存知のものもあると思います。

バランスよく要素を並べてみました。上から説明していきますと、1つ目、各会議のゴール、優先順位、時間配分を明記して、アジェンダを事前に準備する。
2つ目、問いを参加者に事前共有しておく。3つ目、決める人を決めておく。4つ目、冒頭で全員に参加目的を話してもらう。5つ目、資料は配布しない。これは、配布しようとすると過剰スペックで、資料の作り込みによって時間が無駄になってしまうことを防ぐためです。
6つ目。会議で決まった宿題は、次回会議よりも前に締め切りを設ける。7つ目、会議の進め方自体を定期的に議論する。これは形骸化の防止のためですね。
総じて言うと無駄の削減には仕込み、会議が行われる前に準備しておくことが重要だということです。どうでしょうか。みなさまの会社では、どこまでできているでしょうか。ぜひ振り返ってもらえたらと思います。
実際にセミナーに参加いただいたみなさまに、自社の会議を振り返っていただきました。この7項目で自分の会社の状況を見て、ご意見・感想をいただいております。特に印象深かったものを赤字にしているんですが、ご案内していこうと思います。