【3行要約】
・会議で「声が大きい人」や「意見をはっきり言う人」が評価されると思われがちですが、実は「頭が良い」と思われる人はまったく別の振る舞いをしています。
・数多くの企業で研修を行う伊庭正康氏は、会議の迷走を防ぐのは、ロジカルシンキングに基づいた「4つの質問」であると語ります。
・論点のズレや解決策への飛びつきを防ぐために、リーダーやメンバーはどのような言葉を差し込み、生産性の高い意思決定を導き出すべきなのでしょうか。
会議の流れを変える「できる人」の質問とは
伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。今回のテーマは、会議で「この人は頭が良いな」と思われるような会議の流れを変える質問についてです。どんな質問でしょう? その質問を4つ紹介していきます。どんな人が、会議でできる人と思われるんでしょうか? ドン。

声の大きい人ではありません。意見をはっきりと言う人でもないんです。実は、流れを変える質問ができるかどうかなんです。あなたの職場では、会議時間がもったいないなと思うことがありませんか? そんな時にある質問をする人が必ずいます。

その人は「あの人はできる」「あの人は頭が良い」と思われるわけですね。じゃあ、我々もその質問をやっていきましょう。ということで、メニューはこちらです。いわゆるできる人がやっている、会議の流れを変える質問を紹介していきます。会議がちょっと停滞しているなと思ったらぜひ使ってみてください。
「論点を整理しておきませんか?」で迷走を防ぐ
さあ、では進めていきましょう。ドン。まず1つ目。できる人が会議で必ずする質問はこちら。「論点を整理しておきませんか?」です。こう言う人がいたら、その人は間違いなく頭が良い。

例えば会議が迷走してしまうことや、場合によっては(意見が)対立してしまうことはありますよね。すると時間ばかりかかっていく。でも、よくよく見ると問題がずれているケースがよくあります。頭が良い人はそこに気づくんですね。
「あれ? これって話し合っている論点がずれていないか?」。つまり、粒度が違うのではないか。話している粒度が違うだけだよねと気づきます。粒度とは何かは後で解説いたします。
「目的は一緒だけど方法論の話をしているんじゃないの?」。はい、ここです。論点がずれているよね。じゃあ、論点を揃えようということで、「ちょっとよろしいですか。確かにその議論は重要ですよね。論点を一度整理しておきません?」と言えるかどうかです。じゃあ、この粒度とはいったい何か? それがこちらです。
(スライドを示して)ロジカルシンキングで出てくるロジックツリーという樹形図です。頭が良い人はこのイメージで整理ができるんですね。どういうことか? ドン。

今話しているところはこの階層の話をしている。でもこの人の話は、もう1個具体的な階層の話をしており、「問題意識は一緒なんだけれども方法論のところにこだわりすぎているだけじゃないの?」という階層のズレにすぐ気づきます。
目的と「現場の問題」が混同している時に効く一言
さらにこんな人もいるんですね。会議で感情的になる人は、階層のズレだけじゃなくて話しているところが違う場合があります。それがこちらですね、ドン。
今は目的について話しているのに、「今はこんなことがあって、あんなことがあって……」と、現場の問題をとうとうと話す。でも、今は「目的を整理しましょう」という時間であって、現場の苦情を言う時間じゃない。でも、「それは大事ですよね」と言いながら「一度論点を整理しませんか? では、いったん目的について整理をしてよろしいですかね」という流れで論点を整理する。
頭の中でロジックツリーをイメージしながら、「(論点が)ずれているよな」(と気づく)。はい、これです。(頭が良い人は会議で意見の)対立がある時や(会議が)迷走した時に、「ずれているよな。論点をどこに合わせるべきかな」と考えているんですね。なので、もう一度言います。「今一度、論点を整理しておきませんか?」と言える人は、必ず頭が良いです。
「何が解決に必要なのでしょう?」で課題を整理
では、頭が良いと思われる2つ目の質問です。ドン。「何が解決に必要なのでしょうね?」と言う人がいたら、この人は間違いなく頭が良いです。

どういうことか。「とりあえず対策を考えよう」とか「なんとなく改善策を立てておこう」みたいな話がよくあるわけですよね。でもこの場合、やることが増え、結果、疲弊してしまい成果が見込めないことがよくありますよね。
どうでしょうか? あなたの職場では、(とりあえずの対策やなんとなくの改善を)やることを前提に考えてしまい、やることがどんどん増えていくことはありませんか? でも、成果はそんなに大きな差にならないことがよくあります。この場合、頭が良い人は解決策に飛びつくことは危険だと考えます。
どういうこと? 解決策を考えているんじゃないの? でも、飛びついたら駄目。そうなんです。もう一度言いますね。頭が良い人は解決策にすぐ飛びつくことを危険だと考えます。
なんで? 解決策を考える前にまずは課題を整理することが大事だから。「ちょっと待て。問題と課題って、いったい何がちゃうねん?」ですよね。これは頭の良し悪しにも関わる話なので、ちゃんと話しますね。