解決策に飛びつく前にすべきこと
問題とは、あるべきことと(現在の状態)とのギャップです。「○○が足りていません」「××ができていません」というものです。課題とは、「何があれば問題は解決できるのでしょうね?」というものです。つまり「何が解決に必要なのでしょうか?」という、差し込むような質問ができる人が、頭が良い人なんですね。整理しますね。ドン。

(スライドを示して)こちらは私のロジカルシンキングの講座でも紹介しておりますが、問題解決のステップです。ステップ1は論点。さっき、「論点を整理しませんか?」ということを言いました。「論点や問題を整理しておきませんか?」がステップ1です。
ステップ2は、「対策を考える前に、何があれば解決するのか、その課題を整理しておきませんか?」。(つまり、)「何があれば問題解決できるか」がステップ2。そして、ステップ3で解決策を考える。
なので、(問題に対して)いきなり解決策から入った場合、「あれ? 課題整理ができていないから、これってやることばかりが増えるんじゃないの?」と(頭が良い人は)思います。
確かに解決策は大事ですよね。これを否定したら駄目ですよ。「解決策を考えるのは大事ですよね。でも、その前に課題整理をしておきませんか? 何があれば(問題を)解消できるのか、整理しておきませんか?」(という発言)が差し込めるかです。ぜひやってみてください。確実に「あ、この人は頭が良いな」と思われることは間違いありません。
なぜか? ロジカルシンキングができる人は課題を大事にするからなんですよ。「あ、このメンバーの方は課題の話をしている」(と、発言を聞いた人は思います)。これだけで頭が良いと絶対に思われます。でも、ロジカルシンキングが苦手な方は、ちょっと気づかないんですけどね。
でも、私は大手企業さんでよく研修をするんですけど、その時にいつも思うことは、課長さん以上の方はロジカルシンキングができている方がほとんどだということです。ですから、課長さん以上の方が見た場合、「あ、この人は頭が良いな」と思われることは間違いないと私は思います。
「複数案を出して選びません?」で最適解を探す
そして3つ目にいきましょう。ドン。「複数案を出して選びません?」。これが言える人も、同じくロジカルシンキングができる人から見たら「あ、この人はわかっている」と思われる。

例えば、「あの人が言っているから」とか「あのやり方は他の組織でうまくいったから、それをやろうよ」と、誰かの意見にすぐに乗ってしまうことはあると思います。確かにそれは(話が)早いんですけれども、「ちょっと待て! ちょっと待て!」ってなるわけですよね。
比較がない意思決定って良くないですよね。例えば「あの業者を使いましょうよ」「あの協力会社を使いましょうよ」といった会議があるとしますよね。でも、「他にないのかな?」と考えるわけです。(なので、頭が良い人は)「複数案を出して選びません?」と言います。
例えば、見積もり1つ取ってもそうですよね。あそこだけからしか取らない(前提で話が進んでいるとします)。でも「あそこと、あそこと、あそこから取って選びません?」って言うとしますよね。理屈で考えたらそちらのほうが正しいことがわかる。邪魔くさがらずに(複数の会社から見積もりを取るべき)なんですよ。これは一事が万事。見積もりだけじゃありません。ドン。
先ほど「論点の整理」「課題の整理」「対策の立案」の3ステップの図を出しました。(スライドを示して)こちらのステップ3の対策の立案のところで、「対策を決める時は必ず複数案から選びましょう」というのは、ロジカルシンキングできつく言われていることの1つです。複数案から選びましょう。
どうでしょうか。邪魔くさがっていませんか? 邪魔くさがらず、複数案から選ぶ。ぜひ、これをやってみてください。「あ、この人は冷静だな」と思われると思います。
「評価基準を揃えておきませんか?」でロジックを通す
さあ、では4つ目にいきましょう。じゃあ、どうやって複数案から選んだらいいんでしょうね? 会議では意見が割れることもありますもんね。じゃあ、どうすればいいのか? その話を4つ目にしますね。
書籍も書いております。最新刊が
『リーダーの「任せ方」の順番 部下を持ったら知りたい3つのセオリー』という本。リーダーシップを高めたい方、ぜひチェックしてみてください。他にも営業力、タイムマネジメント、今日のね、ロジカルシンキングに関する書籍も書いておりますので、もしよかったら(動画の)概要欄を覗いてみてください。

さあ、では4つ目の質問にいきましょう。ドン。(意見の)対立が起こった時(のための質問です)。複数の案を出しても対立は起こります。その場合に「評価基準を揃えておきませんか?」と言えるかどうかです。これはめちゃくちゃ頭が良いと思われます。

A案、B案、C案という選択肢を出しても、「多数決でいきましょうか」と多数決でいっちゃ駄目ですね。多数決でいくのは学級(会議)です。それは学校なんですよね。仕事(上の判断)は多数決(で決めるもの)ではありません。効果からちゃんと逆算をして最適なものを選ばないといけないですよね。
(最適な選択肢を選ぶためには)みんなの意見を聞きながらも、多数決やじゃんけんは登場しません。ちゃんとロジカルに解決していきます。多くの場合、評価軸が揃っていないから(会議が迷走する)ことが多いんですよ。
この評価軸が揃っていないと、「私は今まであれをやってよかった」とか「あれは他の組織でもやっているから、あれをやるべきだと思っています」など、評価軸が揃っていないんですよね。ですから「評価軸を揃えませんか?」と言える。
意思決定マトリックスで客観的な答えを導く
じゃあ、頭の良い人は迷走している状態の時にどんなことを考えているのか。それがこちら。ドン。ロジカルシンキング研修でもご紹介している、意思決定マトリックスが頭に浮かんでいることがよくあります。

意思決定マトリックスとは何かというと、「A案、B案、C案があったとした時に、評価基準が示されており、それぞれ(評価項目に)点数が入っているので、足して(点数が最も)高いのを選んだらいいじゃん」というものです。
(頭が良い人は)この時に、「A案、B案、C案が出ているんだけれども、どの評価基準でこの人たちは議論をしているのかな? あれ、明確になっていないな。ということは、揃える必要があるよね」(と考えます)。(そこで)「すいません、ちょっとお時間もあと10分になってきたので、評価軸を揃えてもう一度整理しませんか?」と言えるかどうか(が大事)ですよね。
何を評価軸に置きましょうか? だいたい決まっています。「得られる効果」「確実に実行できるか?」「手間やコストがかからないか?」のあたりは王道的な3つの観点です。これに加えて会社の方針や行動規範、育成観点など、出てくるものがあればそれは足していけばいいと思います。
ロジカルな思考で生産性の高い会議へ
どうでしょうか? 意思決定マトリックスはめちゃくちゃ便利です。ファシリテーションにも使えますので、ファシリテーターになった時は、ぜひこれを使ってください。また、発言者の時は質問したらいいですよね。「評価基準を揃えておきませんか?」。これです。
これだけでわかる人は「あ、この人は意思決定マトリックスを知っているのかな」みたいな感じになります。ぜひ使ってみてくださいね。
今日は(頭が良いと思われる会議での質問を)1番から4番まで出しましたけれども、基本になっているのはロジカルに考えるということです。今日、「頭が良いとわかる質問」と言いましたよね。(これらの質問は)ロジカルに発想できる人の質問です。ロジカルシンカーになるためにも、ぜひこれらの質問を使えるようにしてみてください。
今日の内容はお役に立ちましたでしょうか。このチャンネルは研修トレーナーの伊庭だからこそお伝えする本物のTipsを紹介しております。まだまだお役に立てる情報をどんどんと発信していきます。ぜひこれからもよろしくお願いします。では、またお会いしましょう。