【3行要約】
・「言われたことをやる」だけでは不十分であり、実は派手な成果や社歴よりも「仕事への姿勢」こそが市場価値を左右します。
・研修トレーナーの伊庭正康氏は、定型業務に「相手が喜ぶ+α」を加え、トラブルの「兆し」を共有できる人が手放せない人材になると語ります。
・伊庭氏は、AIや効率化が優先される時代こそ、周囲への気配りやフォロワーシップを発揮することが、唯一無二の存在になるための秘訣だと提言します。
成果や社歴よりも大切な仕事への姿勢
伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。「辞められたら困る人材」という人がいます。めちゃくちゃ仕事ができるかということではなく、実は裏でこっそりと評価されている。そんな人がいるんです。あなたの職場にもきっといるはず。今日は、あなたもそう思われるためのヒントを紹介していきます。ドン!

目立つ成績が必要なんでしょうか。それはあったほうがいいですね。社歴があったほうがいいんでしょうか。いや、社歴、まったく関係ありません。派手な成果を収めていれば安泰でしょうか。そういうことでもない。実はもっと大事なことがある。それは何かというと、仕事に対する姿勢と周囲への影響力なんです。
ところが、これが「よくわかんねえ」なんですよね。今日は、その「よくわかんねえ」を言語化してお届けしますので、楽しみにしてください。今日は、辞められたら本当に困る人はどういう人か、紹介していきます。
メニューはこちらです。5つ紹介します。1つ目が、こんな+αを考えている。2つ目、こんな気配りができる。3つ目、こんな報連相をしている。4つ目、こんな姿勢で会議やミーティングに参加している。そして最後が、遅く帰る人か早く帰る人か、どちらが評価されているか。そんな話をしていきます。

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定型業務に「相手が喜ぶ+α」を付け加える
さあ、ではいきましょう。ドン! 1つ目、定型業務に+αを考える人。何を言ってるかというと、どんな派手に見える仕事でも、仕事はすべて定型業務です。例えば、あのお笑い芸人さん、1日に何回同じネタをやっているんでしょうね。あの大好きなロックバンド、ダンスユニット。1年に何回同じ芸を披露しているんでしょうね。芸っていうのは失礼かもしれませんが。

我々もそうですよ。どんな仕事も定型業務なんです。だからこそなんですね。まず、だめなほうからいきますよ。こんな人、ぶっちゃけあまりよくないなと思われている1つが、言われたことをただやる(人)。これはね、基本価値というレベルになります。基本価値。言われたことをちゃんとやる。これだけでは物足りません。
次、「可もなく不可もなく、滞りなく進めたいと思っています」。別に言われたからやるということではなく、可も不可もない、他の人もそうするであろうなというレベルでやる。期待価値と言います。それぐらいは相手は期待しているよっていう価値ですね。どうでしょうか。これって一見するとちゃんとやっているように見えますよね。でも、こういう人は大事にはされにくいんですよ。だって取っ替えがきいちゃうからですね。
では、辞めてほしくない人ってどういう人かというと、相手がうれしいことを考えながら+αの工夫をする人。「こんなことがあったらうれしいだろうな」ということを想像しながらワンアクションをやっている人、あなたの職場にもいませんか。
著者も感動したライザップトレーナーの神対応
ちょっと私、ご紹介したい事例があります。実例でございます。ドン! こちらの写真をご覧ください。私、RIZAPに通っております。もう10年目でしょうかね。通いまくっております。たまたま今回、新しいトレーナーさんにトレーニングしていただきました。いつもと違う施設におうかがいしてたんですね。

いつもRIZAPさんって、RIZAPさんが出版された本や、トレーナーの方が気に入った本などがが置いてあるんですよね。パッと見たら、私の本が置いてあったんです。
『できるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ』。よく見るとたくさん付箋が貼ってあるんです。読んだ形跡ですよね。読んでくださっているんですよ。
さらに言うと、著者だからわかるんですけども、この(帯に)「『できるリーダーは、「これ」しかやらない』10万部突破」と書いてあるんですね。もうこれ20万部ぐらいいってるんですよ。だから、かなり前に買っていただいた本であることもわかります。著者ですから。「何これ?」と思って。
トレーナーの方が出てこられて、「伊庭さん、お待ちしていました。実は以前に伊庭さんの本を読んでいて。今はリーダーのことを学んでます」っていう方だったんですね。「うわ、うれしい~」って。
聞かなくてもいいのに「どんなところが特によかったですか?」って聞いたら「いや、やっぱりあそこの1本通ってるお話は何事にも感謝をすることかなと解釈を加えながらやっております」うれしい~、うれしい~。「著者よりも頭いい~」ですよね。「著者よりも頭いい~」でございます。「かしこ~」ですよね。うれしい~。
部屋に入ったら「お会いできて……」みたいな、「がんばりますのでよろしくお願いします」的なメッセージカードが置いてあるんですよ。
「手放したくない」と思われる秘訣は、相手への想像力にある
さ、止めますね。なんで私にここまでしないといけないんでしょうね。トレーニングしてくださったらいいんですよね。うれしいと思ってもらえるかなぁと思って、家にある本を本棚から持ってきて、メッセージカードも書いてくださったんですよね。
あと、実はこれだけじゃなかったんです。ふだんはメイントレーナーの方がいらっしゃって、その方から情報を引き継いで、私がふだん飲むプロテインの味であるとか、お水の量であるとか、ちゃんと聞いたそうです。それが、もう全部完璧だったんですよ。すごくないですか。
もし私がこの方の上司だとしたら、絶対に手放したくないですね。いや、社長だとしても絶対に手放したくないです。トレーニングはもう、めちゃくちゃ辛いものでしたけどね。そこは優しくありませんでした。かなりのハードトレーニングでございました。でもね、すごいなと思いました。
止めますね。定型業務に+αを加えようとする人は絶対に重宝される。じゃああなたの仕事、あなたの職場での仕事で、何かもっと喜んでもらえることを考えてみたらいかがでしょうかというお題でございます。いや、これは私に対するお題でもあります。誰もがそれを考え続ける。毎日毎日、毎時間考え続ける。これをやっている人が大事にされる人です。
効率化の時代だからこそ輝く、周囲への気配り
2つ目、周囲への気配りができる人。これって言い古された言葉ですが、チェックしていきましょう。まずだめなのが、今は効率、効率、効率と言われます。「AIを使え」とか、「残業するな」って言われます。もちろんそれはやりましょう。ただ、効率にしか目がいかない、周囲に目がいかない、自分基準でしか考えない。こういったことにも副作用として陥りがちなんですよね。

だとすればですよ、こんな時代だからこそ希少価値が上がるのは、忙しい人をさりげなく手伝う人であるとか、目立たない人にもきちんとスポットライトが当たるように「あの人たちに声をかけてあげてもらえませんか」とか。
あとは、場の空気を整える力。例えば「今、ちょっと暗いな」と思ったら明るく振る舞うとかね。明るく元気。もしくは「飲み物買ってくるけど、何か買ってこようか」とかね。そういった場の空気を整える役割ができるかなぁなんてこともすごく大事です。
じゃあ、この人を上司は「別に成果が突出してないから、いらない」と思うかというと、そんなことはありません。だって一人ひとりの優秀さも大事なんですけれど、チームで仕事をするんですよね。もう、こういった人は絶対に必要なんですよ。でも今は「効率、効率」で走ってるじゃないですか。
じゃあ、あなたの職場にこれをできる人、います? いなければ、もうあなたがやるんですよ。上司でこれを求めていない人がいたら、もう上司失格でございます。ですから、上司はこういうことができる人を心待ちにしているんですよ。(求められるのは)こういうことをしながら、仕事もちゃんとしてくれる人なんですね。さあ、そのポジションをつかんでいきましょうよ。
上司のリスクを軽減する「兆し」の報連相
3つ目、報連相が早い人。当たり前のことを言ってるけど、これができていない人が多いんですよ。だから確認していきましょう。NG(な人の例)が、こちらから確認をしないと状況がわからない。「あれ、どうなった?」「これ、どうなった?」さらには第一報が遅い。「え、聞いていないよ」。3つ目、逐次報告の共有が抜けている。「あれはどうなってんの」「あの件なんですけれどもね」……言えよ、ですよね。

いちいちこちらから確認しないとわからない人に対して、上司はどう思うかというと、報告しろよと思います。僕が管理職の時は「それはちゃんとやってね」っていうことで、部下の方がやっていただいてましたので、すごく救われました。でも、今は自分の部下だけじゃないですよね。いろんな方々とお会いするけど、まぁいないですよ。僕の基準からするといないです。まぁ、なんでなんでしょうね。たぶん、教わっていないからだと思います。
じゃあ、どのレベルかというと、こちらです。下ですね。もう問題が起こってからじゃなく、兆しのレベルで共有するんですよ。小さな違和感があったら共有する。もしくはその上司の知らないところでこういった進捗があったらと、一応耳に入れておく。今後2ヶ月後、3ヶ月後にこういったことになったら嫌だな。じゃあ、ちょっと早いけど相談しよう。
今の感覚、わかりました? まだ今の問題になってないんですよ。なんだけれども、ひょっとすれば、ひょっとすればを常に考えてる。これ、実はいわゆるフォロワーシップというスキルの基本になります。上司の見えない点すらも、こちらからきちんと報連相を通じてちゃんと指摘や提案をしていったり。場合によってはこちらが動いたりといったことも考えているので、兆しを報連相というかたちできちんと伝えることができる。
上司からちょっと見てみるとわかりますよ。こういった部下がいたら手放せないですよね。兆し、捉える。当たり前ですよ、上司は。だってリスクマネジメントが役割に入っているからですよね。
上司、いつも思ってます。「なんだか部下との距離があるなぁ」と思っています。もし「部下との距離、密接よ」という方がいれば、ちょっとそれは自己評価が甘いかもしれません。やっぱり上司と部下は距離があるんですよ。距離あっていいんですよ。もうピタッとつけようと思ったら、いいお兄さま、お姉さまにならないといけないですね。そういうことじゃない。距離があってもいいんですよ。
ただ、こういった部下とフォーメーションを組むことでリーダーが成立するわけですよね。ですから、報連相が早い人は絶対に手放したくないはずなんですよね。これ、ぜひ押さえておきましょう。兆しの時点で報連相、覚えといてください。