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Why Work Feels So Unfair and How Hard Conversations Help(全4記事)

気まずさが残ってもフィードバックには意味がある 相手に届く伝え方のコツ [1/2]

【3行要約】
・「不快感」は対話の失敗ではなく、成長のサインです。難しい会話の成功を「円満な和解」と定義する従来の常識を捨て、一歩踏み出す勇気が組織を変えます。
・エイミー・ギャロ氏は、自身の失敗談を交え、沈黙や「現実をゆがめる優しさ」が長期的に見て組織に害を及ぼすと指摘します。
・批判を褒め言葉で挟む「サンドイッチ型」を卒業し、相手の自尊心を守りつつ行動変容を促す「意図のサンドイッチ」という具体手法を習得しましょう。

前回の記事はこちら

ヒント1 成功か失敗かの定義を変えてみる

Amy Gallo(エイミー・ギャロ)氏:では、実際にはどうすればいいのでしょうか。ここからは、難しい会話を少しでもうまくできるようになるための5つのヒントをお話しします。これらのヒントを聞きながら、先ほど思い浮かべた「本当は言いたかったのに言えなかった話題」「それを口にするのは安全ではないと感じた話題」を思い浮かべていてください。

これから話すヒントの中に、その会話を少しだけでもやりやすくしたり、少なくとも勇気や方向性を与えてくれるものがあるか、考えてみてください。

では1つ目のヒントです。「難しい会話が成功したか、失敗したか」の定義を変えること。そのために、ある女性の話をします。名前は変えます。ここでは彼女をスーザンと呼びましょう。名前を変える理由はあとでわかると思います。

スーザンと私は、同じ小さなチームで働いていました。私たちはあるプロダクトを世に出す準備をしていました。スーザンはその組織に20年以上勤めていて、役割としては中間管理職のような立場で、とても尊敬されていて、非公式な影響力も大きかった。チームのほかのメンバーは、もっと若手で、組織にも、正直キャリアそのものも、まだ新しい人たちでした。

ところがスーザンは、会議のたびに彼らのアイデアをほとんど一蹴して、「なぜ自分のほうがわかっているのか」を説明していました。正直に言うと、スーザンのアイデアは本当に良かったんです。彼女が退けていたアイデアのほうが、いつも良かったとは限らない。

でも問題は、彼女が正しいかどうかではありませんでした。問題は、その口調とチームの人たちへの接し方だったんです。

ある時、チームの2人が私のところに来て、「ねえ、今スーザンにちょっと不満があるんだ」と言いました。私はすぐに状況がわかりました。そして彼らはこう言ったんです。「この件、あなたがスーザンに話してくれることになったから」。

私はその時点ですでに、職場の対立や衝突について本を2冊書いたあとでした。だから、なぜ私が選ばれたのかはよくわかっていました。でも、ぜんぜんうれしくはありませんでした。職場の対立について2冊も本を書いていて、難しい会話について日ごろから人に話しているからといって、それが簡単になるわけではありません。そんなことはないんです。

私はいまだに手のひらに汗をかきます。夜眠れなくなることもあります。やっぱり難しいんです。
それで私は、スーザンとの会話に備えて、24時間ほど準備をしました。友人に頼んで、何パターンかロールプレイまでしてもらいました。「よし、これならできる。もし誰かにできるなら私にできる。これはうまくいく」。そう思いました。若いメンバーたちも、私がこれをうまくやってくれると期待していたからです。

さて、何が起きたと思いますか? 最悪でした。本当に、どうしようもなくひどかった。スーザンはすぐに、「何を言ってるの? 私はそんなことしていない」と言ったんです。つまり、私が「あなたは人の意見を退けすぎている」と伝えている最中に、彼女は私を退けたんです。もう本当に最悪でした。

私は用意していた言葉を全部使いました。戦略も全部わかっていたし、「あなたにそのつもりがないのはわかっている。でも、周りにはそう受け取られている」と伝えようとしました。でも彼女は頑なに、「あなたの受け取り方が間違っている」「何も問題はない」と言い張りました。

そこで私は、ふだん人にも勧めていることをやりました。一日置いて、振り返って、もう一度彼女のところへ行ったんです。そして「昨日の会話、あまりうまくいかなかったと思う。こう言えばよかった、と思うことがあるの」と言いました。

でも、その会話はさらに悪くなりました。スーザンは、私が再び現れて、「あなたは何か間違ったことをした」と納得させようとしていること自体に、さらに腹を立てたんです。彼女は最後まで、「自分は何も悪くない」と言い張りました。だから、これは失敗だったわけです。難しい会話に失敗した、と私は思いました。


届いていないように見えても、相手には残っていることがある

それから3か月後。スーザンには職場に仲の良い友人がいました。まあ、職場の親友みたいな存在ですね。ここではナオミと呼びましょう。そのナオミと私は、あるプロジェクトで一緒になりました。

その3か月の間、私はスーザンを完全に避けたわけではないですが、なるべく距離を取るようにしていました。関係が安定しているとは感じられなかったからです。ナオミがスーザンの話をした時、私はたぶん顔に出たんでしょうね。「ああ、スーザンか……」みたいな顔をしてしまいました。私は何も言っていません。たぶん顔に出ただけです。

するとナオミがこう言ったんです。「スーザン、あなたのことすごく好きなのよ」。私は、「えっ?」となりました。ナオミは続けて、「あなたがくれたフィードバックはすごく役に立ったって言ってた。若いメンバーとの接し方を考える上で、とても助けになったって」。

本当に、驚きました。あれが彼女に届いていたなんて、まったく思っていなかったからです。私には、届いていないとしか思えなかった。

ここでみなさんに伝えたいのは、私たちはよく、「難しい会話が成功したかどうかは、終わったあとに手を取り合って、笑顔で、『私たち親友ね』みたいな空気になるかどうかだ」と思い込んでいる、ということです。でも、それは成功の定義ではありません。

実際には、私たちがこうした本当に難しいことをやって、眠れないほど考えて、結果として起きるのは、もっとこんな感じなんです。ぐちゃぐちゃ。混乱。修羅場。

本物の人がケンカしている写真は使いたくなかったのですが、この写真は大好きなんです。私の同僚アンドリュー・ウェンがローマの公共の枕投げ大会で撮った写真です。対立を避けがちな人は、一度こういう場所に行ってみるといいかもしれません。発散にはぴったりです。



でも、難しい会話はたいてい、こんなふうにぐちゃぐちゃに感じるものです。失敗したと感じるでしょう。関係はもう戻らないと思うかもしれない。でも、それは「相手に届いていない」という意味ではありません。

だからこそ、その不快さに踏み込まなければいけないんです。そして、自分に言い聞かせているあれこれ、「気まずくなる」「もうこの人と働けなくなる」。そういう理由の中には、実際に本当のものもあるかもしれない。

でも、それでもなお、それは会話をしない理由にはなりません。なぜなら、不快感というのは、引き返すサインではなく、振り返るべきサインだからです。残念ながら、私たちの脳は逆のことを言ってきます。不快感をおぼえると、少なくとも私の頭の中では、「止まれ、止まれ、止まれ、逃げろ、逃げろ、逃げろ」という独り言が始まります。

でも不快感とは、実は成長なんです。人として成長する方法であり、学ぶ方法であり、改善する方法なんです。だから、その難しい会話の不快さこそが、あなたに必要なものかもしれない。そしてスーザンのように、相手にとっても必要なものかもしれません。はい、これが1つ目のヒントです。


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