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研修効果を最大化するには? 学びを職場で活かす研修設計の秘訣(全5記事)

研修効果の40パーセントは事前準備で決まる 行動変容の意欲を高める3つのポイント

【3行要約】
・研修を実施しても職場での行動変容につながらないという課題が多くの企業で発生しています。
・40:20:40の法則によると、研修効果の40パーセントは事前準備で決まり、研修前の動機育成が最も重要とされています。
・事前課題での現状認識、上司の巻き込み、期待の明確化により真の行動変容を実現する研修設計が求められます。

前回の記事はこちら

行動変容につなげるために取り入れたいエッセンス

中島豪氏:ただ、当然これだけでは足りない部分もございます。ここからは、研修前、そして研修中、そして研修後にも「こういったエッセンスを取り入れていただくと、行動変容につながりますよ」ということをご案内してまいります。

まずは研修前からです。研修前の準備で、行動変容の意欲を高めるということで、行動変容させるためには、研修当日より、研修前の準備のほうが重要です。先ほどの「40:20:40の法則」で言うと、研修会の全体の40パーセント(のこと)は、研修前に起こっています。

「行動変容への動機を育成する効果的な準備方法」ということで、3つご案内していきます。この3つを研修の事前課題として組み込んでいただくと、より行動変容の意欲を高めることができます。

1つ目は、事前課題を入れていきましょう。2つ目は、先ほどのものにも重なるんですが、上司をちゃんと巻き込みましょう。そして3つ目は、本人への期待をちゃんと伝えましょうというところです。一つひとつ整理してご案内していきましょう。

効果的な事前課題を入れる

まずは「効果的な事前課題を入れる」ということです。事前課題で現状の課題を認識させようということで、先ほど「何のための研修会かをちゃんと意識をさせることが重要ですよ」と書かせていただいたとおり、「あなたはこういう目的で研修会に参加をしますよ」ということを、自分に認識させる必要があります。

要は、「呼ばれたから」「そういう時期だから」「タイミングだから」ではなくて、「自分自身は今こういう状況で、このままじゃいけない。今、こういうところがうまくいっていないから、新しい手立てを取るために学習しにいくんだ」なんていう心構えをさせてあげる必要があります。

なので、「このままじゃいけないよな」「何かやらなくちゃいけないよな」というような課題意識を持てるように、事前課題を設定してください。

よくあるのが現状確認です。例えば先ほどのセールスの話で言うと、「あなたはふだん、どういうセールスをしていますか?」というところを自分自身で書いてみる。

(そうすることで)「ここが足りないよな。やはりこういうことはできていないよな。でもこういうことはできているな」なんていうところを、自分で整理できますので、事前課題にもいろいろと手法はありますが、基本的には「現状把握をさせる」ことが重要でございます。

上司を巻き込んでおくことによって心理的安全性を担保する

そして2つ目の上司の巻き込みは、先ほどお伝えしたところがほとんどすべてでございます。上司を事前に巻き込んでおくことによって、行動変容への心理的安全性を担保するというところです。「心理的安全性」、最近のキーワードですよね。

先ほどお伝えしたとおり、研修会で学んだ新しい行動を職場で取りやすくするためには、上司の関与が欠かせないです。なので上司には、研修の目的と期待する行動変容を、事前に説明しておいてあげる必要があります。「こういう研修をやりますよ。こういう目的ですよ。こういうことをして学んで帰ってくるので、ぜひみなさん、ちゃんとフォローしてあげてくださいね」とか。

逆に、上司の人たちから意見を吸い上げて、「現場ではこういうことが課題になっているんだ。じゃあそれを解決するために、こういう研修会を企画しましょう」というように、上司も研修のデザインに巻き込んでしまっているケースも実際にあったりします。

本人への期待をちゃんと伝える

上司を事前に巻き込んでいくにあたって、「これはやっていただくとおもしろいな」「けっこう効果があるな」というのが、「本人への期待をちゃんと伝える」ということです。

先ほどの例ではないですが、「中島さん、今がんばっているよね。こういう状況だよね。もっとこういうことができたらいいと思うな。もっとそれだったら活躍できると思うな。なので、今回の研修会ではこういうことを勉強してきてください」と。

ふだん活動していると、なかなかこういったことを直接伝える機会はないと思うんですよ。研修会というスペシャルな場所があるのであれば、あらためてそういったことを伝えてあげるだけで、受講生のモチベーションはぜんぜん変わると思うんですよ。

人が足りない中、時間をわざわざ捻出して強制的に連れていかれる。「まぁ、なんか行ってこいよ」と、上司が研修に行くこと自体に不満を持っている中で、厳しい目を受けながら研修会に参加するのと、上司からちゃんと期待を伝えてもらって、「がんばって行ってこいよ!」という中で行くのは、大きな違いですよね。

なので、研修の前には、現状確認をちゃんとさせるための事前課題。そして上司をちゃんと巻き込んでいただく。そして、できるのであれば、本人への期待を伝えて、気持ち良く研修会に送り出してあげることが必要でございます。

これは、効果的な研修の内容や運用の話ではございません。「具体的に事前課題はこうやってやりましょう」「こういう学習を」「反転学習を」なんていう話はまた別のウェビナーでしているので。これは心構えのお話でございます。

研修の終わり方は「行動変容を起こすか」を左右する

そして次は、研修中の方法でございます。20パーセントの要素ではありますが、20パーセントも重要な要素です。そして、いちばんインパクトを出せるのがやはり研修会当日です。行動変容につなげるために重要なのは、研修の終わり方でございます。

みなさんの会社でやっている研修は、どんなふうに終わっていますか? だいたいのケースでいうと、振り返りを書いて、「じゃあ解散」なんてふうになっていませんか? 研修最終段階の取り組みは、やはり受講者が職場で実際に行動変容を起こすかどうかを左右する、重要な要素を占めているんです。

どういうことか? こういうふうに感じていただいていますか? 職場で行動変容につながる重要なキーワードは、「これなら職場でもできそうだな」「これなら自分にもやれそうだな」。そういう気持ちを持ったまま、職場に送り返してあげるような研修運営になっていますか? 

振り返りを書いて「解散」だけだと、なかなかこういう気持ちは生まれないですよね。研修が終わった段階では、やる気、モチベーションがマックスでいてほしいです。「よっしゃ。いろいろと勉強したぞ。これだったら明日からすぐにでもやれそうだわ。すぐにでも仕事をして、いろいろとやりたいことが溢れているよ」なんていう状態になったら理想ですよね。

研修の中で練習をさせる

じゃあ、そこに持っていくためには何が必要か? まず1つは、練習をさせてください。研修会で話を聞いているだけだったら、「明日から実践してみたい」とは思わないですよね。研修は、要は安全な場所です。安全な場所でいろいろと試してやってもらう、応用と実践を積んでもらう場が研修会です。

集まって話を聞いているだけの研修だったら、わざわざ集まる必要なんかないですよね。集まった時にしかできないのは、ロープレやシミュレーションとか、あとは複雑な状況での対応とか、練習とかです。

そういう場で実践と応用ができるようなかたちでやっておくと、「これ、そのまま明日すぐやれそうじゃん」となる。そういった要素をちゃんと組み込んでいただくことが、1つ目のポイントです。

逆を言えば、そういった要素を取り入れているから、「研修後にやれそうだ」と感じさせることができるんです。ぜひ研修の中で、小さな成功体験を積み重ねさせてあげてください。もちろん失敗することも大事なんですけれども、小さな成功体験を積み上げていき、「自分ってやれるじゃん。思ったより簡単にやれそうだよね。これだったら明日からみようかな」「やれそうだな」と思ってもらえるようにすることが重要です。

急にステップアップすることはできないので、受講者のスキルレベルに合わせた実践可能な手法、今のみなさんの身の丈に合って、ちょっと背伸びするぐらいの実践可能な手法をちゃんと教えてあげたりするというのがポイントです。

「いやいや、中島さん。研修ではこう言っているけども、実際職場に戻ったらそうじゃないんだよ。やはり現実はこういうことが起こっていて」ということがあるんだったら、それを加味して、その上でやれる実践的な方法を教えてあげてください。

研修が机上の空論で終わっていたら何の意味もないです。現状では別のことが起きているのであればあるのであれば、それを加味して研修をデザインしていただければと思います。

研修の最後で実践可能なアクションプランの作成をする

そしてやるのであれば、実践可能なアクションプランの作成は必ずやっていただいたほうがいいです。「SMARTの法則」と言いますが、研修が終わったタイミングで振り返りを書くのも重要ですけれども、「その研修会で学んだことで、あなたはどうしますか?」というところ(が重要になります)。

今回いろいろなことを学びました。明日から職場に戻って何をやっていくか。それを具体的に、測定可能な状態、そして達成可能な状態で、実務との関連性を持って、「いつまでにやるのか」といったアクションプランを立てていただく。

これを立てることによって、先ほどお伝えしたシリーズ型の研修でやる意味が生まれますし、このアクションプランに則りながら、細やかにフォローしてあげるところにもつながります。

そして、アクションプランを立てたからこそ、受講者同士でちゃんと関わり合うことができるということです。このアクションプランも、立てて1人で終わらせないでください。研修会の最後に、お互いの行動宣言なんかをしてもらうのも重要ですよね。

これは記録に残して、ちょっと強制的な言い方をすると、「あの時ああ言っていたんだからがんばれよ」なんていうこともできますので、ぜひこういった4つの要素を取り入れていただきながら、研修会を終わっていただければと思います。

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