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【社内トレーナー研修実施ガイド】はじめての社内トレーナーが意識するポイント解説!(全5記事)

社内研修を「やりっぱなし」にしない仕組みづくり プロが教える、参加者を行動させるテーマとカリキュラムの作成手順 [1/2]

【3行要約】
・社内の人材が研修を担当する「社内トレーナー」のメリットについて、社員研修体制の内製化を支援する中島豪氏が解説します。
・研修のテーマ設定は、課題が明確な場合と不明確な場合の2つのアプローチが存在します。
・効果的な研修のためには、オリエンテーションの実施や多様な活動の組み込み、時間設計の工夫など5つの準備ポイントを押さえることが重要です。

前回の記事はこちら

研修テーマは「課題の明確さ」で設計プロセスが変わる

中島豪氏:では、研修を成功させるポイントのあとは、実際に研修のテーマ設定とカリキュラム作成。もしかしたら今回、「ここを聞きたかったな」という方もいらっしゃるかと思います。社内トレーナーを任されました。「じゃあ、どうやってテーマとカリキュラムを作っていこうかな?」。ここについて、ご説明させていただければと思います。

まず、研修のテーマ設定をするにあたっては、2パターンあります。課題が明確な場合と、不明確な場合です。例えば「離職が多いです」「営業として、なかなか売上が上がらないです」。こういったものは、課題が明確です。

ただ、不明確な場合もあると思います。例えば「社内トレーナーとして、自分で研修を企画してやってみてよ」「よくわからないんだけど、最近は社員の方々が、あんまり生き生きとしていないよね。暗い顔をしているよね。それ、研修で改善できないかな?」なんていうような、明確な場合と不明確な場合、それぞれがあります。この2つのパターンに落とし込んでいきながら、研修テーマ設定の仕方をご説明していきましょう。

課題が明確な場合は、現状と目指すべき姿のギャップを見る

まず、課題が明確な場合。例としては「新入社員の業務スキルが足りない」というところを課題として挙げさせていただきました。まず、どこから考えていくのかというと、その課題の具体化です。課題を具体的かつ詳細に特定していきましょう。

ということで、例えば「業務スキルが不足しているよね」と言われていますが、具体的にどんなスキルが、どのぐらい足りないのか。それは、どんな状況で顕著に現れていて、どういう人たちがそこで躓いてしまっているのか。ということを明確に洗い出していただくところからスタートです。

先ほど、「研修の目的は行動変容するためですよ」と伝えさせていただきましたが、ここがまさにその部分です。「研修を通じて、新入社員の業務スキルを上げていきたい」。これは、研修で求められる成果です。

では、その成果を実現するために、どういう行動を取っていく必要があるか? というところを、しっかりと具体的に押さえていきながら、次は目標設定です。ビジネス用語だと、As isとTo beなんて言いますが。現状がこうなっています。じゃあ、どういった姿を期待していきますか?

課題解決のための、具体的な目標設定をしていただきます。「基本的な業務スキルの習得や、効果的な業務プロセスの理解と実践をしてもらいたいんだ」「じゃあ、そのために何が必要か?」。そこで出てくるのが、カリキュラム設計です。要は、現状と目指すべき姿のギャップとなっているところが課題なので、その課題を解決するためには、どういった教育をしていく必要があるのか。

研修を「やりっぱなし」にしないために

カークパトリックの4段階評価モデルで言うと、研修受講者が行動を変えるためには、当然ではありますが学習が必要です。「行動を変えるにあたり必要な学習をしてもらうために、どういった教え方をしていこうか」という思考でカリキュラムを設定していただきながら、それができたかどうか。最終的には、評価方法を設定していただく必要があります。

この評価方法を設定しておかない限りは研修効果が見えづらく、やりっぱなしで終わってしまいます。なので、今回のケースで言うと「新入社員の業務スキルが不足しているよね」「現状は、こういう状況です」「このぐらいまでスキルを持っていきたいんだ。じゃあ、そのためには、こういったカリキュラムで研修を行っていきましょう」。

じゃあ、それを受けたことによって、新入社員ができたか・できなかったのかを、例えば確認テストであったり、実務研修の成果であったり。あとは、フィードバックのアンケートの活用であったり。できたかどうかを、どう評価・判断するのか。ここまで設定していただいて、ようやく研修としてのカリキュラムが完成いたします。なので、課題が明確な場合は非常にシンプルです。現状を把握して、目指すべき姿を導いていきながら、そのギャップを埋めるための施策を考えていくのが研修なんです。

課題が不明確な場合は「仮説設定」から始める

では、課題が不明確な場合です。その場合、どこからスタートするかというと、何が問題なのかを探していくところからです。実際に現場でアンケートを取ったり、ヒアリングをしたり。業務の観察をしながら、仮説を立てていく必要があるんですね。

こういった状況を特定しながら、情報収集や分析を行っていくと「やはりコミュニケーションが足りないのかな?」「この業務プロセスに理解が足りないんじゃないかな?」。ここで仮説が設定されます。なので、その現時点で得られた情報をもとに仮説を立てながら、ここからは先ほどのプランと同じです。

その仮説に基づいて、何を解決すれば、それが解消されるのか? というところでテーマ設定をしておきますが、このテーマ設定は柔軟に変更できるようにしておいてください。「基本的な業務スキル」という広いテーマの内容で実施するのではなくて、研修内容で具体的な課題に焦点を当てて、それをやってみた結果、どうだったか。それで改善されるのであればそれは「成功だった」と言えますし。

もし改善されなかった場合は、「他に課題があるということがわかった」とポジティブに捉えていただけます。ここまでやっていただいて、実際に研修を実施して、その後のフィードバックを経て内容を調整していくかたちで、研修テーマを設定することができます。なので、課題が明確な場合・不明確な場合、それぞれのフローを追っていただくことによって、ようやく研修テーマが決まりました。

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