【3行要約】・多くのビジネスパーソンはタイムマネジメントに課題を抱え、大量の仕事に忙殺されています。
・研修トレーナーの伊庭正康氏が、効率よく仕事を進めるためのテクニックを紹介します。
・効率化を実現するには、先行者利益を意識した素早い着手を心がけ、周囲を巻き込みながら不要な業務を減らす勇気が必要です。
前回の記事はこちら テクノロジーを活用して手作業を減らす工夫をする
伊庭正康氏:後半はディープに迫りたいと思っています。考え方まで触れますので、後半の5つを楽しみにしてください。
その前にお知らせを入れさせてください。
『リーダーの「任せ方」の順番 部下を持ったら知りたい3つのセオリー』。ほかに
『決定版 強いチームをつくる! リーダーの心得』とか
『ゼロからわかる チームのつくり方大全 』などなど、さまざまな本を書いてきております。ぜひよろしくお願いします。

さあ、では後半にいきましょう。6つ目、テクノロジーを活用しましょう。別にそんなに大げさに言う必要はありません。手作業をなくすことを真っ先に考えるんです。真っ先にですよ。

連絡、電話をします。電話で時間調整とかするのもけっこう大変ですよね。チャットで済ませます。あと、共有・時間調整をメールでやるのが大変なんですよね。5人の時間調整、どうします? 今はもうクラウドでやっちゃいますよね。「じゃあここに入れといてください、出欠の候補を入れときましたんで」。
あとは情報を探す、分析する、作成する。もうAIでいいんじゃないの? 今はAI(を使うこと)がズルじゃないですよね。AIを活用しないほうが「なんでなの?」の時代に入っているので、どんどん活用します。
私はGmailを使っておりますが、もうメールの文章もデフォルトでAIに作成してもらうことを試しています。何度も何度も普通に使っているんですけど、お見事です。もう使わない手はありません(笑)。OutlookでもCopilotでできますので、ぜひやっておいてください。
町内会の雨天連絡に学ぶテクノロジー普及の重要性
これはおもしろ話じゃないんですけども、私は町内会に入っておりまして、最近よく町内会ネタ(の話)をやっているんです。町内会が本当に勉強になっていまして、その中の1つです。これ、皮肉ではありませんからね。
今度、運動会があるんですよ。私は運動会のある係をやっているんですね。で、8時から開会の準備をします。雨天決行の時は1時間前の7時に決定します。
そこで1人の係の人が「はい、質問があります。これ、我々はどうやって知ったらいいんですか?」。これね、みんな3キロ圏内に住んでいるんですね。「もし雨が怪しそうだったら、その日の7時10分ぐらいに我々が小学校の体育館の前にいますので、聞きに来てください」。
わかります? 1キロ半ぐらいかけて来る人が「あの、今日は雨……」ってわざわざ来るという話なんですよね。「それもうLINEでやりませんか」と、ここ(喉)まで出かかりました(笑)。言いかけたけど、ちょっとお年を召した方々なのでやめました。
でもね、感じたことがあるんですよ。人によってテクノロジーの活用スキルって違うじゃないですか。我々のほうからテクノロジー活用をどんどんやっていく必要があるなと思っています。なので、あなたはぜひ、職場で誰よりもテクノロジーを使い、普及する方になってください。
私はそのお年を召した方々に対して「LINEを使いましょう」と手ほどきをするのは、係が回ってくるのは10年に1回ぐらいなので、まあいいかなと。たぶん、それで誰もがそのまま放置しているんだと思うんですけれどもね(笑)。
職場は毎日のことですから、そうはいきません。ということでございまして、テクノロジーを誰よりも活用できるようになっておきましょう。
エネルギーのある午前中に重要な仕事を片づける
7個目、「エネルギーマネジメント」。これは私が大好きな言葉でございます。エネルギーが高い時間帯に大事な仕事を処理する。これはめちゃくちゃ大事なんですよ。

意志力、ウィルパワーとよく言われています。ウィルパワーは心理学者のロイ・バウマイスターさんが提唱し、
『WILLPOWER 意志力の科学』という本でも書いているんですけど、めちゃくちゃ有名な考え方。
これは何かというと、人は意思決定のたびにエネルギーを費やしていく。自動車は朝にガソリンを入れたら、走行するごとにガソリンが減っていきますよね。それと一緒で、人は意思決定をするたびにエネルギーを食うんですね。ということはエネルギーが高いのは、人によっては違うと言いますが、一般的には午前中ですよね。なので午前中に処理をするんです。
私もこのYouTubeを撮っていますが、(収録しているのは)朝でございます。朝のほうがいつもよりちょっと元気ですか? あんまり変わらない?(笑)。こっそり夜に撮っているやつもあるんですよ。若干、静かです。自分でもわかりますけれども、こんなにエネルギーが出ないんですよね。
ということで、まず参考として残業が生産性を落とす理由は、エネルギー効率が悪いからなんですよ。もうガソリンが入っていないのに「あと50キロ走れ」みたいな感じなんですよね。残業ってダラダラしますよね。ですから残業するぐらいなら朝に回せっていうのは、実はもう証明されております。どうしてもっていう場合は朝に回しましょう。
先行者利益を狙い、着手の速さにこだわる
8個目、「先行者利益を狙う」。着手の速さにこだわる、ですね。例えば質問をする時も「質問よろしいですか?」と躊躇せずに質問してください。そのほうがちゃんと答えてもらえます。後半になったら時間がないんですよね。「わかりました。じゃあ、それはまた資料を送らせていただいてよろしいですか」みたいな感じになるので、先のほうが得。

あと、予約もそうですね。「あのコンサートに行くぞ」。もう売り切れていたので一番後ろの列でした、ってよくありますよね。新幹線もそうです。「取れませんでした。なので自由席で行きます」みたいなこともありますよ。自由席で立ちっぱなしということもあったりします。
あとはラーメン屋さんの行列。私は東京のオフィスの近くにラーメン次郎がありまして、人気店だから行列ができるんですけれども、前の人はいいなと思いますね。後ろの人は炎天下でどんだけ待つねんって。「なんで並んでるのかな」って感じたりします。
着手が遅いんでしょうね。「いや、歩いて10分かかりますから」。じゃあ15分前に出りゃいいやんって話ですよね。「出れません」って話なんですよね、仕事があるから。交渉したんかって話ですよね。いや、してダメだったら仕方ありませんよ。
こういうことを考えると、やはり遅いのはダメなんですよ。何でも速さ、着手の速さ。先行者利益と言います。
仕事が遅い人を巻き込むにはイニシアチブを持つ
そして9個目、「遅い人に合わせない」。ちょっとクールなように見えたかもしれませんが、そういうわけじゃありません。こちらからイニシアチブを取って「おう、一緒にやっていこうぜ」ぐらいな感じで首根っこをとっつまえて、そのスピードに合わせさせてあげてください。

仕事を増やす人っていますよね。その場合はまず、あなたのほうから精査をしましょう。「これってどれぐらい効果があるんでしょうかね」「これをやめたらどうなるんでしょうね」と首根っこをつかんであげてください。
そして首根っこをつかんで、ルールを決めてあげてください。「これ、やるかやらないかのルールを決めときません?」というふうに、笑顔で首根っこをつかんであげてください。
そしてテクノロジーの話がありましたよね。テクノロジーを使わない。私の町内会の話は別に仕事じゃないので「雨天決行ですか?」って、私はたぶんそこまで走っていくと思います(笑)。で、そこからまた「雨天なので中止です」ってなったら、町内にチラシを入れるのか、ピンポンするのか。それもLINEでいいやんって話ですけどね(笑)。
でもね、仕事はそういうわけにいかないですよね。首根っこをつかむんですよ。「いや、私はLINEを使いませんから」「いや、私はAIを使いませんから」。笑顔で首根っこをギュッとつかんで持ち上げて「使えるようになったほうがいいですよ、使いましょうよ」。グッとつかんでいますけどね(笑)。
そういうことをやってください。仕事はイニシアチブを取る。あなたが合わせる必要はありません。首根っこをつかむ側に回ります。
成果に影響しない作業は思い切って減らす
では10個目、「とにかくやることを減らす」。成果に影響しないことはどんどんやめる。勇気がいりますよ。私も本当は、仕事をやめるのは得意ではないんですよ。あれをやりたい、これをやりたい。でもね、勇気を持ってやらないと身がもちません。

ということで「この会議は必要かな」「この訪問は必要かな」「このレポートは必要かな」と思った場合に「なくしませんか?」と言うのは、仕事の場合はなかなか難しい場合もありますよね。この場合は代替策を提案する。「その代わりに、この方法はどうですか?」ということを、ぜひYes If法とかDESC法で提案をしてみてください。
今日は10個の内容をお伝えしましたが、1つでもやってみたいものがあったでしょうか。
このチャンネルは年200回登壇する研修講師の伊庭だからこそお伝えする、本物のTipsを紹介するチャンネルです。週に4回配信していますので、レベルアップできること間違いありません。では、次回の動画でまたお会いしましょう。