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“何気ない一言”が職場の分断を生む?!~マイクロアグレッションへの対処 小さなトゲが大きな問題になる前に~(全3記事)

職場での不適切発言「見て見ぬふり」では被害者が孤立 “傍観者”にならないための小さなアクション [2/2]

誰が言ったかではなく、何が問題だったかを意識する

では、支援者として何ができるのかです。例えば、相手の注意をそらすようなことは、もしかしたらできるかもしれません。話題を他のものに変えて、うまく転換して否定的な雰囲気を変えていくような関わり方をするとか。

支援者として意志を示す。その場で動けなくとも、行為を受けた人に対して、後で声をかけたり、支援をしたり、ふだんからそういった言動は良くないというメッセージを常に発信していく。予防するようなことに意識を向けていく。

そして、他の誰かに支援を求める。自分より力のある人や専門機関であるとか、あるいは相談しやすい人に相談をして、周りの人を巻き込んでいくというやり方もあると思います。また、そういった言動については、しっかり書き留めて、周囲に知らせていくこともできます。

この時のポイントは、「誰が言ったかではなくて、何が問題だったかに意識を向ける」ですね。言った人は決して自分が悪意を持ってやっているわけではないので、いきなり言われると、ちょっとひるんでしまいます。その本人の言動がどんな影響を与えるのかをしっかりと記録するということです。

介入する場合も、できればその場でやんわりと注意をすることがいいのかなと。厳しくとがめるのではなくて、冷静に「良くない事だ」と、「コト」に対して行為を止めるように言う。ここでは、例えば復唱をするとか、質問をするとか、言い換えの表現で気づかせるような関わり方があります。これについては、また必要があれば詳しくご説明したいと思います。

ここでちょっと参加者のみなさんにぜひお聞きしたいと思いますが、この中で「これだったら自分たちにもできるかな、すぐにでもできそうかな」というものに、どういったものがあるか。ぜひみなさんのお考えをお聞かせいただければと思います。

そっと傍らに立つだけでも力になれる

この5つの中で、みなさんだったらどれができるでしょうか? 無理せず、まず自分のできるところからというところでぜひご記入いただければなと思いますけれども、いかがでしょうか? いくつでも(投票)できますので、そのイメージをちょっと自分の中で持っていただきながらお答えいただければなと思います。

介入というのは、相手との関係性とか、場の状況とかがありますので、少し難しいかもしれません。けれども、ご自分の立場として「こういうことだったらできそうかな」というところを、ぜひお書きいただければと思います。

そろそろ1分経ちますが、それでは今90パーセント程度お答えいただいて、ありがとうございます。たくさんお答えいただきありがとうございます。93パーセントの方にお答えいただいておりますので、じゃあ、いったんここで締め切らせていただきます。

はい、みなさんもご覧ください。どうでしょうか。「支援者としての意志を示す」が72パーセントで一番多いですね。

これは本当に、その行為を受けた人は、すごく孤立感とか、「ちょっと考え過ぎじゃないか」とか、やはり自分を責めるような気持ちにもなりがちですので、支援者の方が励ましたり、共感したり、そっと傍らに立つ。それだけでも本当に力になるなとも思っています。

ポジティブなサインを送ることが大切

「注意をそらす」、これも70パーセントですね。これは本当にちょっとテクニックを覚えると、うまく話題を変えて雰囲気を変えていけると思います。「じゃぁ、この1番目は具体的にどういうふうにすればいいんだろう?」は、またこれからお考えいただくといいかなと思います。

「他に支援を求める」、44パーセント。「記録をする」、37パーセント。「直接介入(する)」は難しいですが、23パーセントの人が踏み込んでいこうとお答えいただいております。ありがとうございました。ぜひこういったところから実践していただければと思います。

このマイクロアグレッションという言葉ですけれども、これをなくしていくために、身近な職場の中でできることに「マイクロアファメーション」というものがあります。「アファメーション」というのは「好意的な言動」と言われていますけれども、無意識・意識的に行われる、相手を尊重して価値を認める小さな言動や態度ということになります。

例えば、マイノリティの人たち、あるいはそういった言動を受ける人たちに対して、アイコンタクトやうなずきや笑顔などですね、ポジティブなサインを送る。「相手の名前を正しく呼ぶ」、これもけっこう効果があります。愛称とか、呼び捨ても今の時代は、人によってはちょっと乱暴に感じる人がいるかもしれません。どんなふうに呼ばれたいかを聞くのもいいかもしれません。

主体的にマイクロアファメーションを発信していく

私の関わった会社で、派遣社員の方が「1年仕事をしているけれども名前で呼ばれたことがない」「いつも『派遣さん』と呼ばれる」「いつも仕事を一緒にしている部長から『派遣さん』と言われるたびに悲しい気持ちになります」と言っていました。その人の名前をしっかり呼んであげるだけでも、「ちゃんとここで働いていいんだ。認めてもらえるんだ」と、そんな気持ちになるのかもしれません。

「相手の意見をしっかり聴く」ですね。これはもう基本中の基本になることだろうと思います。「小さなことでも感謝や肯定的な言葉を発信し、存在や貢献を認める」とか。

「異なる意見や多様な視点、経験を歓迎する(言動で接する)」ですね。自分の意見に反対されたと思うとついイラッとしたり、「えっ?」と思ったりしますが、ちょっと落ち着いて冷静に、「自分とは異なる意見が出た。多様な意見が出た」「何かこれで新しいものが生まれるかも」というような気持ちを持って接していただくといいかなと。ぜひ、マイクロアファメーションを広めていただきたいと思います。

一人ひとりが活躍できる組織にしていくために

最後になります。マイクロアグレッションのない職場を作るために、まずは「一人ひとりの人権を尊重する」ですね。ここ数年、企業の不祥事として、セクハラ、パワハラといったハラスメント、あるいは企業の発信した情報、CMなどでダイバーシティ炎上とか、ジェンダー炎上という言葉が非常にありますけれども。

どれを取ってみても、やはり人権を尊重する意識であったり、社会が多様化して、多様な人たちに対する正しい情報、知識が備わっていないことを実感します。職場で働く一人ひとりがかけがえのない仲間だという意識を持って、自分の言葉と言動、行動に意識的・自覚的になる。語彙力を高めるということもすごく大事かなと私は個人的には思っています。

そして、マイクロアグレッションに対処する2つ目は、寛容さ・柔軟性です。多様な人がいるのは決して楽なことではない。大変なこともあります。

ただ、多様な人がいるからこそ、さまざまな新しい価値が生まれたり、違いを活かし合うことで相乗効果が生まれてくるわけです。自分自身が変わる勇気ですね。職場を変えていく勇気を持って関わっていただくことによって、誰もがお互いの多様性を認め合って活かし合う、インクルーシブな組織が作られていくかなと思います。

心理的安全性の高い多様性を活かす組織というのは、決してぬるま湯のような仲良しクラブではありません。時には対立や衝突が起こってもそれを乗り越えていく、健全な対立・衝突、ヘルシーコンフリクトを成長の糧にして、挑戦し続ける組織だろうと思います。

そのために、ぜひこのマイクロアグレッションというキーワードをお持ち帰りいただいて、これに対処して、多様な人一人ひとりがその職場で活きて活躍し、組織に貢献し、共に成長していく。そんな職場にしていただければなと思います。

これをきっかけに、ぜひマイクロアグレッション、職場の中でどういうふうに知識を広めてうまく対処できるような職場にしていくか、お考えいただければなと思います。

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