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【ダメ上司を持つ人へ】なぜあなたの“正しい資料”は上司に刺さらないのか(全1記事)

上司が一発OKを出す「資料作成」の3つの極意 何度もダメ出し・やり直し…不毛なやり取りを減らすコツ [2/2]


上司があえて「ダサい資料」を作る理由

豊間根:そして3つ目が「郷に入っては郷に従え」って話なんですけど。ここまで話した「資料を作るな、問題確決しろ」とか「聞き手の疑問から作れ」っていう話は、けっこうかなり高等な話。

コンサルとかバキバキのビジネスパーソンの人はこういう感覚を持っているんですよ。要は問題解決だから。なんだけど、世の中にはいろんな人がいますので、あなたの上司がそういう感覚を持っているとも限らないわけですね。

過去の経験からなんとなく「なんかちがうんだよな……やり直し」みたいな。「え、どうやり直したらいいですか?」「そんなもん自分で考えろ」みたいな、そういう人もいるじゃないですか(笑)。

岩本:(笑)。

豊間根:だとすると、それは上司がサボっているよねっていう話でもあるんだけど、なかなか上司も忙しいし言語化が苦手だったりするので、そこにやはり合わせにいく必要があるんですよ。

「やり直しっていうのは、こういうポイントが抜けてるってことでいいですか?」っていうふうに、仮説を持ってクローズドクエスチョンで確認をしにいくとか。さらに言うと、よくあるのがさっきも言った上司がセンスないとか、めっちゃ文字が多くなるとか。

すげぇカラフルでダサくなるとか、そういうのはよくあるわけですよ。あと細かい「てにをは」を修正されるみたいなね、よくあるわけですよ。これって文化の問題なんですよね。

例えばすごくカラフルで、若者からすると「ダサいな」と思うのでも、役員の人たちは高齢な方ばかりで、薄い色だと見づらいから、むしろカラフルなほうがパッと入ってきて意思決定しやすいとか。

あとけっこう官僚的なコミュニケーションの会社で、文字が少ないと「これ本当に考えたの?」「ちゃんと詰めたの?」みたいに突っ込まれるなら、あえて1枚に情報を詰め込んだほうがいいこともある。

岩本:網羅的に詰め込んだほうがいい場合もあるんですね。

「仕事を前に進めるために必要なこと」から考える

豊間根:そう。上の人がそのコミュニケーションスタイルに慣れているんだとすれば、それに1回は合わせたほうがいいですよ。

あとは「てにをは」を気にするみたいのも、部下の若い人からすると「こんなのどうでもいいじゃん」みたいなことが「いや、でもそこにカンマをつけるとか、『を』じゃなくて『が』にするみたいな、それでニュアンスが変わってくるから大事なんだ」みたいな。部下側からわかっていない世界観を上司が見ていたりするから、そこは1回従ったほうがいい。

岩本:確かに。

豊間根:結局目的を達成することが大事なので、上司が「うん」って言わないと仕事が前に進まない。上司に「うん」と言わせるためには1回ダサくするとか、文字を多くすることが必要なんだったら、それをやるべきなんですよ。

岩本:確かにそうですね。

豊間根:そこで個人のこだわりを出して「俺はこう思う」みたいなのを突き通そうとするのはプロフェッショナルじゃないんですよ。プロフェッショナルは成果で示すので。これが「郷に入っては郷に従え」なんですよ。

資料は所詮コミュニケーションツールなので、あなたがダサいと思うかは関係ない。それは趣味でやってくれと(笑)。合意形成ができる、相手にアクションを起こさせることができる、仕事が前に進むための最適な手段を選ぶのが一番正しい。

岩本:確かに変なこだわりを出し始めたら、いつまで経ってもGOが出ない。そのほうが私たちにとってマイナスですもんね。

資料作成は「課題解決」のためのもの

豊間根:そう。そのこだわりによってGOが出やすくなるんだったらやったほうがいい。違うんだったら無駄なんですよ。

僕はデザインとアートって話をするんですけど、資料作成って基本的にデザインなので。アートだったら、自分の感情を表現して「私の思いを表現しました」と。それに価値を感じる人がいて「素敵!」ってお金を払ってくれる人がいたら、それはそれでいいんだけど。

でも我々がやる資料作成ってデザインなんですよ。アートは自己表現、デザインは課題解決。で、課題解決は常に顧客が先にあるので。

岩本:確かにそこが目的ですもんね。

豊間根:そう。だから資料作成でアートをやっちゃダメなんですよ。資料作成はデザインです。これは狭義の「デザイン」ね。「かっこよくする」っていう意味じゃなくて「課題解決」っていう意味のデザイン。

ということで、ちょっと今日は概念的な話が多かったんですけども、部下が上司を納得させるための資料作成のポイントは3つです。

1個は「資料を作るな」。問題を解決しろ。こっちも「キメヘン」というキーワードが大事です。で、2つ目は「聞き手の疑問から作れ」。聞き手のアクションを起こさせることに必要な、相手の頭の中にある「?」、Q&Aからまず作れと。

3つ目が「郷に入っては郷に従え」。資料は所詮道具でありコミュニケーションツール。自己表現・アートは趣味でやってください、というのが3つのポイントでした。

岩本:だいぶ(笑)。

豊間根:いや、これ本当にマジでそうなんですよ。

岩本:でも大事ですよね。

豊間根:大事ですよ、本当に。

岩本:私もよく資料を作るんですけど、それこそキメヘンとかQARとかの思考がないと、そういったすり合わせもできないなっていうのはすごく思いました。

豊間根:そう、だから共通言語が大事なんです。ということで、ぜひみなさんも資料を作らずに、郷に従って上司を動かしてみてください。

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