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【超有料級】西野亮廣氏が絶賛した「戦わずして売る技術」を著者自らが解説(全3記事)

大企業でも間違える競合分析の罠 Webマーケのプロが教える「3つの競合」の正体 [2/2]

「好き」の奥にある心理を掘り下げる重要性

そして第3段階で、ターゲットに憑依して思考回路をハックします。思考回路をハックするためには、ユーザーさんにずっとヒアリングしてください。「なんで紅茶を飲んでいるんですか?」とか、「紅茶のどこが好きですか?」と、ずっと聞いていきます。

そしてわかった思考回路、この人が紅茶を飲んでいる理由は、出勤時に乗る通勤列車はいつも満員です。他の乗客と顔が近づくことが多いです。この時に一度、顔をしかめられたことがあったんですね。

それ以降、口臭には人一倍気を遣っています。「本当はコーヒーが好きなんです。でも、コーヒーって飲んだ後、しばらく匂いが残りますよね。なので、通勤前には匂いの少ない紅茶にしているんです」という話でした。

ここまで理解していくと、この人におすすめしてベストなのは、「こんな紅茶がありますよ」でもなければ、「紅茶と一緒に楽しむスコーンはどうですか?」でもなくて、「匂いのないコーヒー」なんです。つまり、どの段階でユーザーを理解するかによって、おすすめする内容やアプローチの仕方がぜんぜん変わってくるんですね。

なので、観察してわかった気になるとか、置き換えでわかった気になるんじゃなくて、ちゃんと憑依する。その人の思考回路で考えた時に、どういう言葉とかアプローチが刺さるのかを考えていく。ユーザー理解というのは憑依して一人前だと、ぜひ認識してください。

商品の売りを「他にないベネフィット」で考える

そして次ですね。「北の達人式USP分類チャート」を紹介したいと思います。ユーザーさんを理解しました。じゃあ、このユーザーさんに対してアピールするポイントを「USP」、「ユニークセールスプロポジション」と言います。「この商品の売りはこれですよ」ということですね。

これもいきなり「うーん」と考えるんではなくて、体系的に考えることがとても大事になります。商品のUSPは、2段階で考えてほしいんです。

第1段階として、この商品の良さ、売りっていうのは、「他にはないベネフィット」を得られるものなのか、「他より優れたベネフィット」を得られるものなのかを、まず2分類するんですね。

ベネフィットというのは、使う人・この商品を買う人が得られる便益です。これが他にはない便益なのか、もしくは他のものよりも優れた便益なのかを、ぜひ分けてみてください。

例えば、当社の商品で「リッドキララ」という商品があります。これは年を取ると、まぶたがどんどんたるんでくるんですね。このたるみをケアする化粧品です。実はこの、まぶたのたるみをケアする化粧品は存在しなかったんです。もしかしたら今は、当社の商品を真似している商品が何個かあるかもしれませんが、少なくとも当社が発売した時は存在していませんでした。

つまり、「まぶたの張りを取り戻す」という、他にないベネフィットを得られる商品のことを、「ユニークベネフィットUSP」というふうに言います。

商品を効果的にアピールする3つの視点

一方で、他より優れたベネフィットのことを、「アドバンテージUSP」と言います。例えば、当社のシワ対策の「シンピスト」という商品がありますけども、シワの改善をする化粧品は他にもたくさんあります。でも、「他のものよりも、シワ改善能力がより高いですよ」と言っているのが、アドバンテージUSPになります。比較するものが存在しているかどうか。

ユニークベネフィットUSPの場合は、他と比較するものがないオンリーワンの商品になりますけども、アドバンテージUSPは比較するものがあって、より優れている商品ですよというのが、アドバンテージUSPになります。

そして、アドバンテージUSPが、実は3つに分かれているんですね。「リーズンUSP」と、「オーソリティUSP」と、「エクストラUSP」というものがあります。一つひとつ紹介したいと思います。

リーズンUSPというのは、本質的価値。例えば「シワ改善」に対して、「他のものよりもシワ改善能力が高いですよ」と言った時に、「なぜ高いか」を説明するということですね。

なぜ高いかでいくと、この商品に含まれているナイアシンアミドという成分があって、通常の化粧品は角質層までしか届かないんですけども、真皮まで浸透する処方になっています。

「だから他のものよりも、シワ改善効果が高いんですよ」というふうに、根拠となるもの、「なるほど。それで効果が高いんだ」「他のものよりも優れているんだ」とわかることを説明するのが、このリーズンUSPです。

第三者評価を活用する

一方で、オーソリティUSPに関しては、「この商品がいい」ということを理屈で説明するよりもわかりやすく、「実はこの商品って、発売して最初は57秒で1,000個売れたんです。それぐらい人気なんです」という言い方をする。

例えば、映画のCMって2種類あるんですね。もともと映画のCMは、だいたい映画の内容をダイジェストでお見せして、「これを見たいな」「おもしろそうだな」と思うのがパターンだったんですけども、最近のCMで多いのは、映画の内容を説明するんじゃなくて、試写会に来た人の反応だけを見せているんですよ。

「こんなに泣いたの初めてです」とか、「今まで見た映画の中で一番おもしろかったです」というものだけを伝えます。「この映画はおもしろいんだ」と言っているんですけども、その内容には触れずに第三者評価だけを伝えるのが、このオーソリティUSPというものになります。

具体例から学ぶ缶ビールのUSP戦略

そして3つ目が、エクストラUSP。これは商品の本質的価値ではなくて、付随的価値をアピールするものです。例えば「価格が安い」とか、「誰々さんが使っている」とか、「今買うとおまけが付いてくる」とか。実際に、リーズンUSPとかオーソリティUSPが弱い時に価格を出していくことを、エクストラUSPというふうに言います。

例えば缶ビールがあるとします。ユニークベネフィットUSP、つまり他にはないベネフィットのUSPを持った缶ビールでいくと、2021年の4月に発売された、「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」ですね。これは缶ビールなんですけど、ふたを開けると泡がシュワシュワっと立って、生ビールのような感覚を味わえるもので、他にないですよね。

この生ジョッキ缶って、「味が他よりもおいしい」という言い方は別にしていないんです。生ビールの感触を味わうことでおいしいということではあるんですけども、他にはないベネフィットなので、ユニークベネフィットになります。

他にもビールとかでいくと、最近は類似品が多くなりましたけど、「糖質ゼロ」のビールもあります。糖質ゼロというのは太りづらくなりますので、他にはないユニークベネフィットUSPが、糖質ゼロだったりとか、生ジョッキ缶になります。

次に、アドバンテージUSPの中のリーズンUSPの商品ですね。他より優れていることの理由や根拠について説明しているビールが、キリンの「一番搾り」です。「一番搾り麦汁のみを使用して作ったからおいしいんですよ」ということを言っています。

ビールの製造の時、原料の自重だけで流れてくる麦汁のことを「一番搾り麦汁」と言うんですけど、これだけを使っているので、味わいがさっぱりしているんですね。それによって作ったんですよとやっているのが「一番搾り」になります。おいしい理由ですね。「他のビールに比べておいしいんです。なぜなら、こういう理由があるからです」ということですね。

「モンドセレクション金賞」のアピール戦略

次に、アドバンテージUSPの中のオーソリティUSPをアピールしたものにおいては、これは本質的要素において、他より優れているベネフィットの実績とか権威性をうたっているものです。これはサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」。「モンドセレクション3年連続金賞受賞」ということを前面にアピールしています。

味が良いということを、「~だからおいしい」じゃなくて、「世界のモンドセレクションで3年連続金賞受賞をしている」というアピールをすることによって、世界に認められた味だと言っています。実はモンドセレクションは、食品系で金賞を取るってものすごく難しいんですよ。

なぜならベルギーに本部があって、ヨーロッパの人たちが審査をしているからです。日本ですごく人気があるものでも、日本向けに作ったものをそのまま評価してもらうと、ヨーロッパの人にはあまり向かなかったりするので、世界で通用する味じゃないと、金賞をなかなか穫れないんですね。

他の化粧品とかは、比較的獲りやすくなるんですけど、味をベースにしたもので最高金賞ってけっこうすごいんですよ。なので、これをオーソリティUSPとして出しています。それ以外にも、例えば「Amazonランキング1位」とか、「リピート率95パーセント」とかがオーソリティUSPになります。

価格やおまけで差別化する「エクストラUSP」

最後に、エクストラUSP。これは「値段が安い」とか「早く届く」というものですね。例えば発泡酒とかが出たばかりの時は、「発泡酒だから普通のビールより安い」ということがエクストラUSPになっています。「ビールよりもうまい」とは言っていなかったですね。「安い」だったりします。

あとは、「タイアップの芸能人のキャラクターの缶デザイン」とか、「地域限定ご当地ビール」とか、「ノベルティが付いてきます」みたいなものもエクストラUSPになります。ビールに対する、根本的な味以外のところにUSPを置くものはエクストラUSPになります。

ただしエクストラUSPの場合は、リピートには貢献しないところがけっこうありますので、これだけを前面に出すよりは、あくまでも他のUSPを付けた上にエクストラUSPを乗せるかたちが、理想的かなと思っています。


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