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「手ざわり感がない仕事」を続けると感性が死ぬという話(全1記事)

仕事がつまらない理由は“結果に反応がない”せい やる気をもたらすフィードバックの手に入れ方 [2/2]

社内の関係者の話を聞きに行くことが大切

豊間根:我々のする仕事っていうのは、誰かに価値を提供して、誰かが喜んでくれて対価を支払ってくれるっていうことをやっているわけで。必ずお客さんが存在するんですよね。

岩本:はい。

豊間根:だから営業みたいに直接お客さんとやり取りをする人じゃなくても、必ずなんらかのお客さんがいるはずなんですよ。だから自分の見えてる範囲だけじゃなくて、自分の価値提供先。上司とか。間接部門であってもいわゆる後工程の、社内の人がいるはずなんです。

岩本:うん。

豊間根:その人と対話をすることで、自分のアウトプットを誰がどう受け取って、どう活用しているのか。それが良いのか悪いのかっていうフィードバックを得に行く。見に行くっていう努力がすごい大事なわけですよね。

岩本:はい。

豊間根:さらに言うと、その「会社としての価値提供先」。すなわち本来の意味での「お客さん」が、どういうふうに自社の商品・サービスを使っていて、何に喜んで、何に不満を感じているのかを見に行く。それで自分の仕事とどうつながっているのかを、自分で知りに行くという努力がすごく大事なんですよね。

大きい組織になればなるほど難しい

豊間根:これができるように、よく会社の研修とかで工場を見に行くとかね。

岩本:はいはい、ありますね。

豊間根:はい。現場を見に行くとか。

岩本:実際の売り場に行ってみるとか。

豊間根:うん、あるじゃないですか。ああいうのが大事なのは結局、こういう感覚を持てないといけないから。

岩本:うーん。

豊間根:も、1つの理由なんだけども。

岩本:はい。

豊間根:会社から与えられる研修とかに、「ほーん」って参加するだけじゃなくって、「俺の仕事、なんのためなのかわかんねー」みたいな愚痴ってるだけじゃなくて、自分から見に行けっちゅーことですね。そういう努力をせいという話です。私は今日、それが言いたかった。

岩本:なるほど。なんだか正直、大きい組織になればなるほど、(スライドの)マル2番の、いわゆるお客さんの人たちを見なくても、なんとなく仕事が回ってしまうことってたぶんあるんじゃないかなって思うんですよね。

豊間根:そうなんですよ。それをね、よしとし続けると、いわゆる社内のことしかできない、非常に狭いスキルしか持っていない人に、どうしてもなってしまうので。

そうじゃなくて視野を広く持とうぜと。自分のアウトプットによって誰がどう喜んでいるのか知りに行こうぜというお話ですよね。

岩本:はい。

仕事がつまらない理由は「知らないせい」

豊間根:もう1個観点があって。基本的に仕事がおもんない理由の1つと言うか、僕はほぼそうだと思ってるんだけど、基本的に「知らないせい」なんですよ。

岩本:はあ。

豊間根:うん。仕事がおもんない人っていうのは、基本的に視野が狭い。視野を広げれば、なんらかのおもしろい要素ってのは絶対見つかるはずなんですよね。おもしろくない仕事とおもしろい仕事があるんじゃなくて、世の中には仕事を「おもしろがる人」と、「おもしろがれない人」がいる。与えられたタスクしか、しかもそこしか見てなくて、その周辺情報を知らないとか。

岩本:うーん。

豊間根:あるいは他部署とか。世の中一般に比べて自分の会社の仕方がどうなのかを知らないとかあるいは自分のした仕事が誰にどういう影響を及ぼすのかってことを知らない。

岩本:はい。

豊間根:っていうことで、視野が狭いことで、どんどんどんどん視野狭窄になって、おもしろみを感じることができなくなってるっていうことが、基本的には起きてるはずなんですよね。

自分の仕事を別の視点から見てみる

豊間根:1つ上と1つ隣に行くっていうのが、僕はポイントかなと思ってます。

1つ上って言うのは、さっきもあったとおり、上司が自分を今どう見ているのか。かつ、自分が見えてる世界って基本的に狭いんで。

上司の目線で見ると、自分が所属している部署全体の仕事って、どういう世界観で見えているのか。自分の横にいる人も面倒を見なきゃいけないし。あるいは、上からも数字を達成せいって、いろいろと突き上げられてるみたいな中で、どう全体のバランスを取ろうとしてるのかを想像して、見に行くっていうこと。

あとは社外まで行かなくても、さっきの後工程の人を知りに行くっていう話は近いけども、同じ部署の同僚とか、隣の部署の人がどういうふうに自分の部署を見ているのか。自分の仕事を見ているのかっていうことを知りに行く、見に行くっていうことが、おもろくしていくためのポイントなんじゃないかなーと思ったりする日々でございます。

岩本:でも、私もすごく大事だと思います。上司の方とかが何を考えているか。自分に何を求めているか、みたいな期待値がわからないと、やっぱりどうしてもモチベーションもたぶん保てないし、「今、自分はなんのためにこの仕事をしてるんだろうな」みたいなことがわからなくなっちゃう時があると思うんですよね。

豊間根:おっしゃるとおり。

岩本:私も積極的に上司の方とコミュニケーションを取るようにしてるんですけど、そういうのって大事だなってあらためて思いました。

豊間根:うん。結局ね、「コミュニケーション」ですからね。対話からすべては始まりますから。

岩本:やるに越したことはないですよね。

仕事に対する広い視野を持つ

豊間根:間違いない。まとめです。手触り感のない仕事とは、○○しても○○がない仕事のことである。

岩本:アウトプット?

豊間根:はい。アウトプットしても。

岩本:これ、手触り感がまた入るのかな?

豊間根:ちょっと違いますね。

岩本:(笑)。

豊間根:フィードバックですね。自分がやったことに対して、プラスもマイナスも含めて、何かが返ってくるかどうかっていう話ですね。

岩本:うん。

豊間根:解消するには同じ考え方で、お客さん。社内と社外のお客さまを見に行く。

岩本:上司か同僚、横。

豊間根:そうですね。「1つ上」と「1つ隣」を見て視野を広げるっていうのもアリですよ。というお話をしてまいりました。手触り感ね。私もサントリー時代ですね、最初はお客さまセンターの部署だったんですよ。

岩本:ああ、そうですよね。

どういう人が何に喜んでくれているのかを知る

豊間根:僕自身が電話に出るわけじゃないんだけど、本当に、お客さん対応の最前線。どういう人が何に喜んでくれているのかとか、何にご指摘をいただくのかとかの最前線にいて、お仕事に手触り感が一番ありそうな仕事をしてたんだけども、Web広告の部署に行って、手触り感がなくてけっこう悩んでましたね。

岩本:ああ〜、でも、確かにそういうのはありそうですね。広告とかは、ちょっとどうなんだろう。消費者の方と関わることがあれば、なかなか。

豊間根:広告の仕事って、大きい会社になってくるともう代理店さんがやってくれちゃうから。

岩本:ああ〜、なるほど。

豊間根:事業会社の担当って、もうExcelとかになってくるんだよね。仕事の意味。

岩本:そっちなんですね。

豊間根:そう。しかもけっこうな規模だからさ。その、自分でクリエイティブを考えて、「こういう訴求だと、こっちのほうがやっぱりうまくいったな」とか。「(お客さんに)届いたな」とかっていうよりかは、「ここに予算をこれくらい貼ると、こんな感じで」みたいな、アロケーションみたいなかたちがメインになってくるから手触り感を得にくいんですけども。

岩本:うんうん。

豊間根:どういう現場で、実際にその広告がどう作られているのかを見に行くっていう努力はしてはいましたね。

岩本:うん。

豊間根:ということでぜひ、みなさんも「手触り感」をゲットしに旅に出てください。

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