PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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横山信弘氏(以下、横山):時間になりましたので、ご質問があったら今から聞いていきたいと思います。書籍を読んでの質問でもいいし、今の話を聴いてでもいいし、まったくそれ以外のご質問でもかまわないです。何かご質問があればぜひ手を挙げていただいていいですか。
(会場挙手)
参加者1:横山さん、今日はお話をありがとうございました。私はけっこう理屈が好きなので、体系化されていて興味が持てました。おうかがいしたかったのが、本を読ませていただいて、この(人の“燃え方”の)分類がマネジメントでも家庭でもプロジェクトでもすごく活かせると思いました。
私の場合だと営業をやっているので、お客さまと話す時に、お客さまに合わせたコミュニケーションをしたいと思うんです。そうした時に、今回は見分け方の部分をいろいろ書いていただいていたんですが、やはり商談だと一期一会だったりもするので、できるだけ早く(相手のタイプを)見極めたい。
都合のいいところではあるんですが、会って何言か話して見分けられるのが一番いいなと思ったりはするんです。横山さんの中で、タイプ分けをできるだけ早く見極めるために気にしていることがあれば教えていただければと思います。
横山:現実的に言うとなかなか難しいですよね。おもしろネタとしては言えますけどね。例えばNLP(人間心理とコミュニケーションに関する学問)的にもコーチングのタイプ分けでもそうなんですが、かなり接触して相手の特性を洞察しないといけないんです。
相手の特徴をつかまえるためには、必ず異常値を知らないといけないんですよね。ですから、何がその人にとって普通で、何が普通じゃないのかというのは、何度も接触していないとわからないんです。
昔、私の部下で普通に話していても泣く人がいたんですよ。「なんか悪いこと言った?」って、こっちはびっくりするじゃないですか。でも、その人は平常運転なんですよ。「すみません。横山さんとしゃべっていると泣けてくる」みたいな。だから、泣かなかった時が異常なんですよね。それはちょっと特殊な例なんですが、ある程度洞察しないと、1回や2回で印象で考えるのは非常にリスキーかなと思ったりします。
小ネタ的に言うのであれば、私はお話をする時にできる限り効率的に話したくなるので、Messengerやメールとかで事前にやり取りをさせていただきたい。そのやり取りを見て、「あぁ、この人はあんまり理屈が通じないな」というのがわかるんですよね。
ですから、理屈っぽい人だったらメールにすんごく書いてくるんですが、「とりあえず会って」とか「とりあえず目を見て話したいので」と言われると、「あぁ、そういうタイプね」となる。私はそういうタイプじゃないので、この人だったらオンラインじゃないほうがいいかなと思ったりしますね。
「私は御社に行きますよ」って、しかもメールじゃなく電話で言って(相手が)すごく喜ぶとするじゃないですか。そういうふうに、「あっ、これは完全に会ったほうがいいな」みたいな探りをする。ただ、それが合っているかどうかはわからないですけどね。
なので結論としては、実際に会ってコミュニケーションを取る機会が限られているならば、別の手段でちょっと探りを入れるというのはあるかなと思います。
参加者1:ありがとうございます。
横山:その他、いかがでしょう? どうぞ。
(会場挙手)
参加者2:貴重なお話をありがとうございました。ぜひお聞きしたいんですが、私は自分のタイプができればエリート自燃人でありたいと思っているんですが、たぶん違うと思うんです。横山先生だったら、自分のタイプってどうやって調べますか?
横山:自分を客観視しないといけないと思っているんですが、意外と難しいですよね。なので今回の書籍は私にとってはとても便利で、部下に「こういう時ってどう思う?」と聞くと、「どう考えてもこのタイプですよね」「そっちか!」みたいになるんですね。
もちろん自分では仮説を立てるわけなんですが、私はいろんなところでアピール自燃人だと思っているんです。アピールしたくなる、承認欲求が強いほうだと思います。それに評価されるとうれしいし、がんばっているのに評価されないと「えっ?」って思っちゃうわけです。そうしたら、「評価されるまで俺はやるぞ」みたいな感じになるので。
そういう意味では、やっぱり自分の異常値を1つ見つけることですね。「他の人はこうなんだけど、自分はおかしいのかな? すぐに決めればいいのに理屈が通っているじゃん。あっ、そうか。自分はどっちかというとドライなのか」とか。
「いや、それは違う」と思ったら、空気を読まずに「違いますよ」ってパーンと言う時があるので、ドライ不燃人的なところも多いですね。全員が賛成していても「反対です」ってはっきりと手を挙げたことがある。なので、「こういう時は完全にクリティカル・シンキングで行くな」とか、客観視する必要がありますね。
なので、ポイントは自分を客観視できるかどうかですね。客観視できないのであればエリート自燃人ではないかなと思います(笑)。エリート自燃人は視座が高く、全体の俯瞰能力があるから柔軟なんです。
ドライ不燃人は柔軟にできない。「どう考えてもこれは理屈が通っていないんだけど、みんながここまで賛成しているんだったら自分だけ手を挙げるのはやめておこう」と思えるのはエリート自燃人。でも、「いやいや、反対だよ反対。自分が反対しなくちゃどうにもならない。ダメなことは絶対にダメです」と、コンピューター的にやっちゃうのがドライ不燃人。私はそういう時があります。
参加者2:ありがとうございます。お話を聴いていたら、ドライ不燃人の可能性がちょっと高いなと。
(会場笑)
参加者2:大変参考になりました。ありがとうございます。
横山:けっこう空気を読まれているから(笑)。
参加者2:ぜんぜん読まないです。
横山:周りが「なんであの時、あんなこと言ったんだよ」と言っても、「なんでって言われたってダメなものはダメでしょう」とか融通が利かないんですよね。(エリート自燃人は)柔軟だから融通が利くんですよ。
参加者2:今日、来てよかったです。
(会場笑)
横山:その他、どうでしょう?
(会場挙手)
参加者3:「自分は不燃人なんだけど、そうは言ってもグラフの左側に行きたい」って思う自分もいます。横山さんも葛藤があったと思うんですが、そういう時にどうやって折り合いをつければいいんですか?
横山:ドライ不燃人だったら「エリートになりたい」とか思いますよね。それは私もよくあります。なので、まずは葛藤するわけですよ。
私は経営者の1人なのでパートナーですが、パートナーというのは無限責任なんですね。普通だったら社長1人なんですが、無限責任の人が何人もいるわけです。「部長とか課長じゃないんだから、無限責任なんだから言わせてもらうぞ」って思うわけですよ。
だけど、「他の無限責任のパートナーのみんながほとんどこれでいっている以上は、ちょっと落ち着け」と思ったりします。あんまり言うとあれなんですが、アジェンダが来ていたら私は全部見るわけですよ。「納得いかんな。なんでこうなるわけ? 根回ししとけや。反論したろかな? 俺に根回しせずにやるとどうなるか見とけよ」って思ったりするんですよ。
(会場笑)
横山:「ややこしいことするぞ」って。昔だったらガーッて言って、「横山さんに話をしておかないとちょっとまずかったな」って思わせるんですが、丸くなってきたので「やめておくか」となる。そうするしかないですね。
ドライな感じだとどうしても理屈先行なので、「違うって言ったら違うでしょう。もし私の判断が間違っているんだったら言ってくださいよ」と、ガンガン言っちゃう。相手が「うっ」てなると「ほれ見ろ」となる。でも、それをみんなの前でやっちゃいけない時があるんです。毎年やる360度評価ですが、「ちょっと言い過ぎ」って今年はけっこう書かれました。
(会場笑)
横山:「ちょっと言葉が強過ぎる」とか。だから反省したりもしますよね。衝動のコントロールができないといけないんですよね。(質問の回答はこれで)大丈夫ですかね?
参加者3:ありがとうございます。
横山:他はいかがでしょう?
(会場挙手)
横山:はい、どうぞ。
参加者4:今日はありがとうございました。部下と面談をすることがよくあるんですが、「聞く」と「話す」の割合が限られた時間の中で、話させることを重視してしまう。(部下は)いっぱいしゃべってくれるんですが、僕のしゃべる時間がなくなっちゃう。結局、気分が良くなって帰っていく……で終わっちゃうパターンが多いので、割合的にはどうしたらいいかなと。
横山:ありがとうございます。目的次第だと思うんですが、気分を良くすることが目的であれば100点満点なんじゃないですかね。すばらしいと思います。ただ、ティーチングしなくちゃいけない時もありますよね。
ティーチング、メンタリング、カウンセリング、コンサルティングとか、コーチングっていろいろあるので目的によって変えないといけないかなと思います。今回の面談は、相手に気分良くなってもらうとか信頼関係の構築が目的であれば、バンバンしゃべってもらえればOKだと思います。
例えば目標管理制度やMBOがあって、期の始めに決めて定点観測していて、「今はこういう状態になっていて、目標と現状とのギャップがこれぐらいあるんだけど」みたいな話をしなくちゃいけないのであれば、やはり(ティーチングを)使う。相手の意見を聞いてていかなきゃいけないですよね。その時の面談の目的によって(「聞く」と「話す」の)割合は変わってきたりするかな。
あとは、コミュニケーションって面談の時だけじゃないですよね。面談は定期的にされていいと思うんですが、どうしても伝えたいことがあったり、自分が言いたいことがあるんだったら、別の機会で「ちょっと、あのさ」ってやればいいんじゃないかなと思います。
参加者4:ありがとうございました。わかりました。
横山:じゃあ、もう時間になりましたので、もしご質問があればまたその時にしていただければうれしいです。それではみなさん、ありがとうございました。
(会場拍手)
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