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数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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横山:例えばメンバーが7人いるとして、リーダーが「S1グランプリを盛り上げたいから人を集めたいんだ、みんな10人ずつ集めてくれ。1人あたり10人集めたら10×7で70人集まるな」と言うわけですよ。これはよくある話じゃないですか。
「70人集めるためには、みんなが10人ずつ集めればいいんじゃないか?」と言っても集まりません。これを何と言うのかというと机上の空論です。コンサルタントとして現場でやっているから本当によくわかる。
ただ、「10人集められなかったらどうなるかわかっているのか、おい?」って軍隊的にやったらできます。「頼むね」程度だったらやらないんですよ。「どう?」「いやぁ、なかなか。いろいろ声をかけたんですがちょっと」「頼むよ」と言っても、みんな1人か2人か3人、集めやすい人だけに声をかける。
だけど、この中にアピール自燃人がいるとして、「マジで君が頼りなんだよ。50人集めてくれない?」と言うと、「わかりました。100人集めてきます」となる。
(会場笑)
横山:しかもめちゃくちゃ人に当たるので、300人とか400人に声をかける。その中でピュア自燃人は数撃ちゃ必ず当たるので、「なんかよくわからないけど行くわ」となる(笑)。
また、このアピール自燃人が超優秀だったらエリート自燃人を見つけてきます。(エリート自燃人に)「君、ちょっと集客してくれない?」と聞いて、「30人でいいんですか? 50人集めちゃいました」「おぉ、助かる」みたいなことになったりもする。
何の(金銭的な)報酬もないんですよ。報酬は「承認」なんですよね。この人にすごいと認められたい。なおかつ、ただ褒められるだけでは満足しません。「また集めてほしいんだよ。うちのリーダーの古瀬さんが困っている」「わかりました。何人?」「今度は50人」「50人でいいんですか?」となって、この人は最終的に300人集めてきたりするんです。
横山:ただ、マルチ商法でもこういうことがあります。だから気をつけないといけないんですよね。アピール自燃人はとにかく承認欲求がすごく強いので、「この人に認められるためには何でもやる」というふうになります。
そうすると、どんどんその人に強い要求を出すのでやりがいを感じちゃう。ハードルが低いことを言われちゃうと逆にやる気がなくなるんです。「10人ぐらいなら集められそう?」「いやいや。この前は30人集めたじゃん。なめてんの?」となります。
あえて「今度は50人いける?」と聞くと、「がんばってみます」となる。「本当に53人も集めてきた。すごいね!」と言われたら、(アピール自燃人は)「また言ってください!」となる。それがうれしいんですよ。アピール自燃人はめちゃくちゃややこしいです。
ですが、下にアピール自燃人が何人もいて他の人をかわいがっていると、この人は腐っていきます。腐るとアピール自燃人からアンチ不燃人になって、大変ややこしいことになる。ですから、あまりにもやり過ぎちゃうとこのコミュニティは壊れていく。
シンポジウムやオンラインサロン的なところにカリスマ的なオーナーがいると、グチャグチャになっていくのはそうです。オーナーに気に入られたい人がみんな脇を固めているんですよ。これがネットワークの理論なんですよね。
ほどほどにしなくちゃいけないんですが、みんな平等にやっているとうまくいかないんです。これを本能的に理解してコミュニティを運営している天才的な人がいるわけですが、そうなるとやはりすごいですよ。なんでこの人のところに何千人も集まっていくのかというと、この人自身は何千人も集めていないんです。
この人の“子”がいて、“孫”がいて、“ひ孫”がいるんですよ。全部アピール自燃人。だって、それ以外の人は普通はついていけませんもん。「なんでこんなことをやらなきゃいけないの?」みたいになります。なので、理屈を言わなくたって大量行動すれば数撃ちゃ当たる。なぜかというと、絶対に自燃人が一定数いるからなんですよ。
1回や2回の説得でなんとかなる人と、何回もすることによって「そこまで言うなら折れる」という人が大半。ということは、人に対して何度も同じことを言うか、もしくは何人もの人に言うかという縦軸と横軸があります。話す中身は意外とあんまり関係がなくて、気をつけなくちゃいけないのはドライ不燃人で、本当に理屈だけで物事を判断します。たまにいますよね。
なので相手のタイプをきちんと分けて、その特性を踏まえた上で接していかないと、うまくいかないという話でした。
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