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後回しを断ち切り“すぐやる人”になる最速メソッド|東証上場社長実践の後回し撲滅法(全2記事)

“仕事が遅い人”が会議でやりがちなNG行動 北の達人・木下勝寿氏が教える効率的な打ち合わせ術 [1/2]

【3行要約】
・仕事の効率化は多くの人が求めるものですが、思考と行動の比率が大きく乖離している現実があります。
・木下勝寿氏は「ピッパの法則」を実践し、思いついたらすぐ行動するか、いつ行動するかを即決することで思考と行動の比率を1:1に近づけています。
・メモを徹底活用して脳の容量を考えることに集中させることで、仕事のスピードと質を上げられると語ります。

前回の記事はこちら

「ピッパの法則」の効果を最大化するメモ術

木下勝寿氏(以下、木下):では次、2番目ですね。「iPhoneメモを使いこなせ」。iPhoneに限らず、スマホメモですね。ピッパの法則(「ピッと思ったらパッとやる」法則。やるべきことが発生したらすぐにやるか、いつやるかを決める習慣)で成果が上がる大きな要因は、覚えることに脳みそのキャパを使わないということなんですね。

だから僕はなんにも覚えていないです。例えば今日のスケジュールも、明日何があるかもぜんぜん覚えていないです。基本、覚えることにまったく脳みそを使っていないんですね。

すぐに片付けるか、アラートが来る状態にしているんですよ。例えば先ほどのピッパの法則、ピッと思ったらパッとやるか、いつやるかを今すぐ決めるって言いましたけども、いつやるかを今すぐ決められない時もありますよね。

僕の場合は基本的に常にiPhoneを持ち歩いているんですね。iPhoneって防水なので、正直、お風呂に入っている時も持っています。

何か思いついた時に、今すぐできない時はメモを書きます。1日起きたことで、すぐできないものはメモを貯めていきます。このメモを見るんですけども、メモを見るっていうことすら僕はだいたい覚えていません(笑)。

なのでリマインダーで「ピコン」って、「メモを見る」というのが出てくるんですね。それがピコンって出た時「あぁそうそう、メモを見なくちゃ」。昨日メモしたことが全部書いてあるって感じですね。

思考量と行動量を等しくする

木下:メモっていうのは基本的には、すぐにできない時に、未来の自分に案件を投げている状態なんですね。なので1度思考したことは、僕は絶対に取りこぼさないんですよ。

脳みそで考えたことと、実行するとかちゃんと結論を出すっていうところは、もうほぼイコールの量になっています。多くの人はここがだいたい10対1ぐらいの感じなので、たぶん考えていることは僕と同じぐらいでも、成果で言ったら僕は10倍ぐらい出ています。

なぜかと言うと絶対に忘れないし、絶対にやるっていう仕組みになっているんですね。これもタスクみたいなこと、やるべきことという場合はそんな感じでメモに取っています。

僕ね、YouTubeで話すネタとかXで投稿するネタみたいなものって、いつも企画会議をやっているんですけども、「これやったらおもろいかも」と思ったりするじゃないですか。

で、会議の時まで覚えておける自信がないので、メモにするんですけども、それはちゃんと「ネタ」っていうフォルダーを作っているんですね。「SNSのネタ」っていうフォルダーを作っていて、そこに全部貯めているんですよ。

メモをそのままメールしタスクを管理

木下:芸人さんがネタ帳みたいなものを作っていると思うんですけども、あれをiPhoneで作っていて。じゃあXで投稿するやつはどうしようと思ったら「この間思いついたやつがあったよな」って感じで書くとか。

特にXの投稿なんかでいくと、文章を長文で書いたりするので、パッと思いついた時に文章をだーっと途中まで書くんです。最後まで書ききれなかった時は書ききれないまま、途中までのものを置いておいて、時間がある時にまた続きを書くみたいな感じでやってています。

もう1つは、基本的に私は先ほど言ったようにメールベースでタスク管理をしているので、iPhoneのメモに書いたやつをそのままメールで送るんですね。

メールで送って自分の席に戻ってメールを見た時には、先ほどの案件が全部残っているみたいな感じで、発生したものが絶対に自分がやるところに来る仕組みを作っている感じですね。

“なぜ”をメモると行動につながる

――具体的にどんなフォルダ分けをしていらっしゃいますか?

木下:例えばおもしろいやつでいくと、この「本を買った理由」っていうメモがあるんですね。これはシートを分けているんですけども、本を買う時にだいたい何かで紹介とかを見て買うことが多いんですが、「これはおもしろい」と思ってKindleで買ったとします。

Kindleで読もうと思った時に「俺、なんでこんなん買ったんや」とか、なんだかあまりテンションが上がらへんと。「読みたいな」っていう気にならないんですよ。

買った時にはテンションが上がっているわけです。何かで「これ読みたいな」と思ったから買ったんですけども、そのために「本を買った理由」っていうメモを書いておいて、本のタイトルと「なぜこの本を買いたいと思ったのか」っていう理由を書いてあるんですね。

なのでKindleで本を読む時に、本を買った理由を見ながら「これが読みたかったのよ」みたいな感じで見る。なのでかなりワクワクした気持ちで読めるんですね。

覚えることに脳のキャパを使わない

――すごいですね。みなさん無意識でしているような行動も全部メモに残していらっしゃるんですね。1日でどれぐらいのメモを取りますか?

木下:メモを取りながら生きているぐらいのレベルかもしれないね(笑)。

――そうですよね。たぶん私が思う「メモを取る」っていう概念と、木下社長が日頃していらっしゃる「メモを取る」っていう概念がまったく違うなと思って。もう本当にずっと?

木下:ずっとメモしている感じ。だから脳みそで考えたことを実行する率をほぼ100パーセントにしていくために、すぐできないことをいったんメモというかたちに落とし込むんだよね。そして再現する流れでやっているので。

結局メモっていうのは時間軸の世界じゃないですか。ピッパだったらピッと思ってパッとやるからすぐ消えるんだけど、ここにタイムラグがある時用に、メモが間に入る感じ。

――じゃあもう、これがなくなっちゃったら、明日から木下社長は仕事ができなくなるんじゃないかっていうぐらい、脳みその中をメモに預けていらっしゃるんですね。

木下:そうです。なので基本的には、覚えることに脳みそをまったく使わない。考えることに全部を使うようになっているので、たぶん人よりも考えていると思うのは、覚えることに一切使っていないからだと(思います)。

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