仕事が遅い人の明確な理由
木下:そして次ですね。「後でじっくり考えない法則」っていうのがあって、仕事が溜まっている人って「後でじっくり考えよう」と思っている。そして、その後でじっくり考える時間が取れない、ってなっていると思うんですけども。
まず「後でじっくり考えてはいけません」ってことなんですよ。社員を見ていても、仕事が遅い人の明確な理由ってほぼこれです。つまりあなたが後でじっくり考えようとしている時点で、あなたの仕事のやり方は仕事が遅い人のやり方になっています。

例えば打ち合わせとかをしていて、その人の反応を見ていて、僕は正直、「たぶん、この人はこの仕事を完成できないだろうな」って思います。
打ち合わせされている内容を「じゃあ、みんなで手分けしてやりましょう」という時に、わかっていない顔をしながら「はい」って言っちゃう人。この人は後でじっくり考えようと思っているんですね。なので「たぶん無理だな」と思うんですけども。
打ち合わせとは“後はやるだけ”にする行為
木下:これはどういうことかって言うと、打ち合わせをしていてわからないことが後で考えてわかるはずがなくないですかっていう話ですね。なぜなら、(打ち合わせ後は)情報はもっと減りますよね。当事者が集まっている状態で話をしているのに、そこから離れちゃうと、もう情報が入らなくなりますよね。

「僕より詳しい先輩に聞きます」「いや、『僕より詳しい先輩』も、ここにいる人よりは絶対に詳しくないですよね」って話になると、今ここで絶対に確認をしないといけないんですよ。
つまり、後でじっくり考えたところで新しい情報が出てくるわけはない。かつ、今ここで得た情報も、時間が経てば経つほど鮮度が下がっていくので、確実に仕事の質って下がっていくんですね。
なので、ここで何をどうするかも全部決めて、あとは作業だけになる状態までやるのが打ち合わせなんですね。

自分が何をどうするかわかっていない顔をしながら「はい」って言って、確認もしない人がいた時に「この人はたぶん無理だろう」と思って、実はもう別の人に仕事を振っているんです。っていうぐらい、その場で全部わかりきるまで確認しない人は、もうスタートラインに立っていないんですね。
「ほかの人の時間を取るのが悪いから」っていうのは、それは「あなたがわからないまま仕事を完結させないほうが悪いですよ」って話なんですよ。
後で考えるよりその場で解決する
木下:僕とかは経験値があるから「あなたにはできないんだ」ってわかるのでほかの人に振る手を打ちますけども、こっち側の人がそんなに経験値がない人だったら、「はい」って言ったから本当にできるんだろうなと思っちゃうんですよ。
で、出来上がったあとで見た時に、あなたの分だけぜんぜんクオリティが低かったとなってくると、そのほうがめちゃくちゃ迷惑なんですね。
なのでわかっていない状態だったら「すみません、僕はここがわかってないです」。場合によっては「この会議のあとにもう1回、僕だけちょっと時間をもらっていいですか」というふうにして、完全に何をどうするかをわかった状態になるまで会議を終えてはいけません。
場合によっては「そこまで説明してもわからないってことは、ちょっとあなたには無理だよね」ってなるかもしれません。なるかもしれないけども、後でじっくり考えてもなっていますよねって話です。
後でじっくり考えるよりは、当事者に聞くほうが絶対にマシですよねってなってくると、後でじっくり考えるのは間違っていると思いませんか、って話なんです。なので必ずその場で、終わったあとに今すぐ何をしないといけないかをわかった状態で終えてください。
「わからない」と言える人を一番信用する
木下:正直に言うと、できている人とできていない人で20~30倍の差ってぜんぜんあって。わかっている人って会議が終わった1分後にもう着手して、30分後には仕上げたりするんですよ。
でも、後でじっくり考えようって思っている人って、終わったあと別の仕事をやってから翌日にやり始めるんだけど、だいぶ記憶も薄れているし、そもそもわかっていない状態だし、みたいな感じ。
いろんな人に聞いて、めちゃくちゃ時間かかって出来上がりましたって言っても「○○さんが30分でやったやつよりも、1週間以上も時間がかかったあなたのほうが質が低いよ」っていうのは、ぜんぜん起きますね。
――大人数の会議の場で「ちょっとわかりません」とか「聞いていいですか?」って、気が引けるなっていう方も多いと思うんですけど、それでもやはり聞かないとダメですね。
木下:わからないことを「わからない」って言う人を一番信用します。
成果を出さないほうが恥ずかしい
――専門用語とかだと「後で調べよっかな」って思っちゃうこともあるんですけど、その場で「それ、何ですか?」って聞けばいいなと思いましたし、実際に木下社長もけっこう会議の場で「その言葉は何ですか?」ってよく聞かれますもんね。
わからないとちょっと恥ずかしいなって感じることもあるんですけど、やはりどんどん聞かないとなって思いました。
木下:成果を出さないほうが恥ずかしいです。聞くのが悪いとかじゃなくて、成果を出せないことが悪いんですよ。なので成果を出すために聞いているんだということが相手に伝われば絶対に大丈夫だし。
同じことを何回も聞いていたら「なんべんも聞くな」って言われると思うんですけども(笑)、ちゃんとしたマネジメント側からすると、まず呼んでいる時点でこの人の知識レベルをわかっていますよね。
なのでわからないことは「わからない」って確認してくれる前提で言いますので、「こんなこともわかってないのか」みたいなことにはたぶんならない。もしくは、なるとしたら「この間、言ったやろ」みたいな話の場合が多いと思いますね。
後回しを断ち切る習慣で仕事ができる人へ
木下:ということで、今日は3つの仕事のやり方を説明しました。ぜひ今日からチャレンジしてください。ピッパの法則を思い出してくださいね。今すぐにやってください。すぐにメモを取れる状態にしてください。
そして今日の会議から、後でじっくり考えるということをやらずに、明確にわかるまで聞くようにしてください。そしてこれから発生したことはピッと思ったらパッとやる。もしくは思ったことをいつやるか、すぐ決める。これをすぐにやってください。
そしてこれを2週間続けてください。ちょっと今までのやり方と違うので2週間は慣れないと思います。違和感があるかもしれませんが、2週間経つと習慣になりますので、そこから仕事のスピードが爆上がりする可能性があると思います。
せっかく時間を取って(動画を)見たんですから、無駄にせずに爆速で仕事ができる人間になってください。
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