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「書く」ことで人生が変わるという話(全1記事)

誰にも見せないノートが人生を変える 思考を磨き、新しい気づきと発想を生み出す“プライベート・ライティング”の力

【3行要約】
・アイデア創出や自己成長に悩むビジネスパーソンが多い中、「書く」ことの効果が注目されています。
・高橋浩一氏は25年間「誰にも見せないノート」を書き続け、人生の転機を見つけてきました。
・ビジネスパーソンは「学びの4本柱」を軸に、特に誰にも「見せないノート」で自己対話を続けることが重要です。

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人生を変える“誰にも見せないノート”

高橋浩一氏:今日は「書き続けることで人生が変わる」というテーマでお話をしていきたいと思います。

書き続けるとは、「ブログを書く」「SNS(に投稿する文章)を書く」というよりは、どちらかというと誰にも見せないノートに書き続けるということなんです。20歳ぐらいかな。就職活動をするかしないかぐらいの時から僕はノートを書き始めまして、かれこれ25年間この習慣が続いています。

「書く」ことについて非常にわかりやすく言語化された本があります。これはけっこう何周も読んでいる本で、今日はこちらを元にお話をしていきたいと思います。

今日テーマとして扱う本は、『書きながら考えるとうまくいく! プライベート・ライティングの奇跡』という本ですね。だいぶ古い本なので、もう新品では買えないと思います。絶版になってしまったのかな。中古で買うとたぶん少し高い値段かもしれません。非常に良い本なので、ちゃんと新装版が出るといいなと思っているんですけどね。

(もともと)僕は自分のプライベートのノートをずっと書き続けていたんです。やはり書くことによって自分の人生が変わっていく感覚は昔からなんとなくあったんですね。これは「日記を書く」ではなくて、「自分の頭の中や心の中にあることを書く」と(いうことです)。

僕の場合は、就職活動の時の自己分析が出発点だったんですが、ある時、この本に出会って非常に衝撃を受けました。「いろいろ書いていたことは、こういう(意味のある)ことなんだ!」と非常に腑に落ちたわけです。

天才の瞬間は忘れた頃にやってくる

さて、ちょっと引用していきたいと思います。まず、人生や仕事をうまくいかせたい時に、書くことはどう関係するのか。ちょっと読み上げていきます。

「天才の瞬間は、たいてい忘れた頃にやってくる。例えばいくつかのアイデアを思いがけず結びつけてみた時や、問題を意外な観点から考えてみた時などがそうである。そういった瞬間に、私たちは自分自身の専門家、そして最良のカウンセラーとなる」。

「さて、天才の瞬間を生み出すにはどうすればよいだろうか。一番大切なことは、その瞬間が存在することを忘れることだ。そう、あなたの機転、知恵、天性について忘れることだ。思考の幅を広げることと、後述されるフリースタイルのライティングに力を入れるべきなのだ」。

6つの秘訣に学ぶ、書き続けるためのルール

ということで、このフリースタイルのライティングが、まさしくプライベート・ライティングになります。6個の秘訣が書かれていますので、この6個をちょっと読み上げていきます。

「自分のプライベート・ライティングを他の誰にも見せないこと」。これは、この秘訣が他の秘訣のすべての原動力として不可欠だということですね。これが前提で、ここから6個いきます。

「自分のさえない考えや下手な書き方を許容すること」「手が動かせる限り、速く書き続けること」「決めた期間、ある問題について精力的に取り組んでから他の事柄に移ること」「『台所語』で自分の真に偽りのない考えを引き出すこと」「自分の思考を通常の限界以上に延長させること」「たびたび焦点を変えてみること」ですね。

これはもう本当にそのとおりだと思います。「台所語」とは、「自分なりの造語」のような感じで捉えていただくとよいかと思います。ちょっと印象的なところを、あともう1ヶ所くらいいきましょうかね。

「質より量」とにかく書き続けることが大事

「敏速に動き、書く手を止めないことが目的なのである。それがひどい言葉であっても、なるべく多くをページに書き連ねることで、使えるアイデアを発見する機会が増えるのだ。プライベート・ライティングというゲームでは、質よりもまず量を考えよう」ということですね。とにかく「質よりも量」なんです。どうやっていくのかについては、かなり親切なガイドが書いてありますので非常にお勧めです。

気づきは書くことで再現できる

では次に、書くことで人生が変わることについて、自分の体験や思ったことをお話ししていきたいと思います。

今回のプライベート・ライティングについて、この本に出会ったのは30歳を過ぎてからですね。それまでは数年間、無意識のうちに書くということをずっとやっていました。なんでこれをやっていたのかというと、さっきお話ししたように、就職活動の時(の自己分析)がきっかけだったんです。

ただその時に、けっこう尋常ではない量のノートを書いたんですね。生まれてから今までの自分を振り返るみたいなことを20歳の時にやりました。それが、書いているうちに「あっ、そうだったのか!」とすごーく気づく感覚があったんですね。この「書いているうちに気づく感覚」がすごく大事だなという気がしました。

アイデアが湧く時って、よく「降りてくる」という表現をする方がいらっしゃるじゃないですか。「なんか降りてきた」とか、あるいはブレインストーミングで人と話しているうちに「あっ、いいね!」となる瞬間ってあるじゃないですか。

でも、何かが降りてきたり、人と話して良いアイデアに思い至ったりするのは、再現性がすごく難しいというか、狙って起こせるものではないなと僕は前から思っていたわけですよ。

一方で、書き続けることによる気づきはけっこうな頻度で起こるんですよね。もちろんある程度コツが必要で、それを詳しく知りたい方は本を読んでいただければと思います。書いているうちに気づくというのは、狙って効果を起こすということにおいては非常に最強じゃないかなと思うんですね。

本を読む・対話する・ノートを書く・実践する「学びの4本柱」

同じように、本を読んで気づくこともありますから、本を読むこととノートに書くことの2つは、けっこう自分の中では人生の双璧を成します。でも、人と対話をするっていうのもあるから3本柱ですかね。本を読む、ノートに書く、人と対話する……あと実際にやってみるっていうのもあるから、4本柱か。こうやっていくとちょっと柱が増えていっちゃいそうな気がしますけれども。

でも書くという習慣は、僕が20歳過ぎぐらいの時からずーっと続いていまして、今でも自分の机の上には20歳の頃に書いていたノートがなぜかあります。よくぞ25年間もこんな習慣が続いたなと考えると、よっぽど良いことがあったというか、これはたぶん死ぬまでやめない習慣だろうなぁと思うわけですね。

死ぬまでやめないどころか、ノートを書く量や頻度はどんどん上がっていますので、やはり仕事にせよ人生にせよ、何かの発見をする上で書くという行為は非常に欠かせないなと。

ノートが支えてくれた苦境の時期

さっき「誰にも見せない」という表現がありました。これは本当にそうだなと思って、けっこう正直に書いているんですよ。だからある時のノートを見ると、ものすごく赤裸々過ぎて……今でも覚えています。

僕は25歳の時に起業しました。会社を作って、うまくいかない時期がけっこう続く時もやはりありました。その時(のノートをめくっていくと)、見開き2ページにわたりまして「負けるな、負けるな、負けるな、負けるな、負けるな、負けるな」って書いてあったんです。「負けるな」がどこまで書いてあるのかというと、もう1枚めくったらまだ書いてあるんですよ。

よっぽど苦しかったというか、「何と戦っているんだろう?」っていう話なんですが、でもいったんそれを書き尽くした後に、また冷静になっていろいろ書いているわけですね。そこから「あぁ、こういうことを試してみよう」と、何かしらのブレイクスルーのヒントが生まれていたりすると。

だからそういう、感覚的にやっていたものがずっとあったんですけど、これがさっきの『書きながら考えるとうまくいく!』という本で非常に端的に表現されていたなと思います。

年齢とともに変わるテーマ、変わらない習慣

それでは3分雑談です。僕は45歳なんですが、年齢によって考えることはやはりけっこう変わってくるなぁと最近非常に感じております。やはり就職してから30歳までは「どうやって自分の仕事をうまくいかせるか?」ということで頭がいっぱいでしたね。

当たり前と言えば当たり前かもしれませんけども、慣れない中で一生懸命仕事ができるようになろうというプロセスがあり、その時の赤裸々な心境が、さっきも言いましたノートにいろいろ残っているんです。

やはり30歳を過ぎた頃に悩むといいますか、選択肢が適度に生まれてくるわけじゃないですか。仕事やプライベート全般において、いろいろな変化が起こりますよね。

それまでは仕事一辺倒。正直、本当に仕事100パーセントで生きてきた自分が「ここからどうしようか?」と考えていく時に、やはりいろいろ選択肢があるゆえに悩み、迷うことがありました。30歳から30歳後半ぐらいまで……40歳ぐらいまでかな。

僕の場合は、ちょうど40歳をちょっと超えたぐらいかな。実は最初に書いた2冊はほとんど売れなかったんですが、幸いなことに『無敗営業(「3つの質問」と「4つの力」)』という3冊目に書いた本がおかげさまで非常に反響をいただきました。それがきっかけでたくさんのご縁や新しいチャレンジの機会をいただけるようになりました。

それで目まぐるしくいろんな周囲の物事が変わっていく中で、やはりいっときは働き過ぎて限界までいってしまう体験がありました。やはりそこから世の中で言われる「幸福度」や「ウェルビーイング」に対して目を向け始めました。

40歳から45歳までの5年間ぐらいは、わりとそういうことについての価値観が柱となって作られていた期間だったなと、振り返ってみると思います。

45歳になった今は、わりといろんな物事への考え方や世界観がはっきりしてきました。たぶん仕事も人生ももっと望めばいろいろあるのかもしれないんですが、かなり良い状態で毎日を過ごさせていただいています。これは本当に周りの人たちのおかげで、助けられて日々なんとかやっております。毎日感謝しながら生きることができているので、本当にありがたいことだなと今は思っております。

死ぬまで続けたい「書き続ける習慣の価値」

今、僕がざーっと3分間ぐらいお話ししてきたことは全部記録が残っているんですよね。やはり今日のテーマであるプライベート・ライティングをやっておいてよかったなというか。「誰にも見せない」という(秘訣がある)ので、本当に誰にも見せないのか……もしかしたら子どもにはちょっと見せてしまうかもしれません。でも書くことで人生が変わるというのは、まさにそうだなと実感をしている次第です。

では、本日は以上となります。お聴きいただきまして、どうもありがとうございました。

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