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外資の会議は15分 ~名著「トヨタの会議は30分」のさらにその先へ~ 欧州企業から学ぶ最新タイムマネジメント (全3記事)

会議は15分単位、“文字起こしだけの議事録”はNG… 生産的な組織文化を作る、欧州式打ち合わせ術 [1/2]

【3行要約】
・会議は時間の無駄になりがちで、多くのビジネスパーソンが非効率な打ち合わせに悩んでいます。
・畠山千博氏はグローバル企業での経験から、15分単位の会議設計と集中時間確保の重要性を説きます。
・まず管理職が率先して会議を断る姿勢を示し、チーム全体で心理的安全性のある環境づくりを進めましょう。

前回の記事はこちら

効率的に会議を進行するポイント

畠山千博氏:次は、会議中の対策です。ファシリテーターは、とにかく時間厳守で会議をスタートします。軽いウォームアップをした後に、まず今日の会議の目的とゴールをみんなにお伝えする。時間を見ながら進めていきます。

参加者は発言しましょうということですね。特に協議や合意に対しての「どうする?」「ああする?」というディスカッションに対して、発言しないのであればそもそも参加する必要はないので、「発言しないのであればもう出ないでください」と。出るんだったら自分の意見を言う。そうしないと議論になりませんということで、参加者側の意思のマインドも変更する必要があると思います。

あと、Web会議もディスカッションの場合は特にそうですが、画面オンはしていただいたほうがいいと思います。やはりどういう表情でしゃべっているのかなと。「いいよ」という一言でも本当にいいのか、嫌だけどいいのかというところもいろんなシグナルが出ているので、基本的にはオンがいいと思います。

必要なものは“逐語録”ではなく議事録

先ほどもお伝えしたとおり、参加者はできるだけシンプルに話す。シンプルに書く。事前資料はもちろん、読んだ上で参加する。その場で読み合わせして「うんうん、そうだそうだ」と理解してから議論するのはかなり時間が無駄なので、個人作業はやってから参加する。プレゼン内容に集中する。

議事録がけっこう多いんですが。会議中に、会話が始まった途端カタカタカタとPCを開いて打ち込む若い方がいらっしゃるんですけど、「うーん、ちゃんと聞いているのかな?」というところもあります。

実際に、その後に議事録を送ってくるんですけど、議事録ではなく逐語録だったんですね。そうすると「あ、やっぱりな」という。逐語録は誰もいらないんですね。30分、もしくは15分の話をした時、合意したのは何で、何が問題で、いつまでに何を決めなきゃいけないかを書くのが議事録だと思うので。

そこはしっかり人の話を聞いて、論点が何かを理解した上で後で書く。もしくはプレゼンの中で、プレゼンに追加でコメントを書くぐらいでいいかなと思います。

自分の会議を減らすと他の社員のタスクも効率化

それから会議後の対策です。招集した人には今日の目的とゴールが達成したかを振り返っていただいて、議事録を参加者に送る。議事録を送るのは、「これは合意できたよね」「これはまだ合意できないから来週です」。もしくは、「○○さん、いつまでにやってくださいね」というアクションをリマインドする意味もあります。

未来に向けてどう動くか、何が問題で残っているよ、というところをシェアするのが目的かなと思います。議事録は先ほどお伝えした内容と一緒です。

実際の効果になります。これもちょっと細かくて申し訳ないんですけれども、最初はすべてが30分もしくは1時間会議だったのを、まずは自分の会議の時間を減らす。そうすると周りも減っていく。とにかくまずは断捨離、それから最適化に努めます。

なぜなら、特に前職のフィリップスの場合は社員が2,000人ぐらいいたんですけれども。グローバルの外資、それからローカルな日本の文化というまったく違う文化で両方の文化を学びながらやっていかなきゃいけないんですが。

特にリージョンとの会議、グローバルとの会議、それから日本の役員の方たちとの会議というのは、自分の持ち時間は10~15分しかない。その間にいかにまとめて、何を伝えて、彼らにディシジョンしてもらいたいかまで持っていくので、やはり効率的に本質を見極めてやらなきゃいけないということが外資系にはあります。

ネガティブな報告こそ短時間で

それを日々の時間効率に当てはめると、例ですけど、このようになりました。

例えば、この回(月曜9時の会議)ですね。メール報告に変えた。あと、オプション参加の場合はすべて参加しない。「あぁ、これは準備不足だな」と思ったら「今日はやめましょう」「みなさん、来週やりましょう。もしくはメールでお願いします」というかたちで、会議が始まってもキャンセルします。

60分も必要ないなという会議は、一度45分に時間を変更してみたりとか。あとは、1to1、フィードバックに関して。人はいいフィードバックは本当に30分ぐらい聞いていたいんですけども。

耳が痛い話とか、「ここが弱いからこうしたほうがいいですよ」というところだったり、「この人からあんなことを言われたけど、本当はどうなの?」とか詰められたり、そういうネガティブなフィードバックはできるだけ端的に短時間のほうがいいと思うので、1to1などは15分単位にしてしまう。そして、さらにまとめてしまうのもありかなと思います。

会議もできるだけもう時間をきゅっと、例えばこの黒いところですね。まとめて変更できるのであれば、午後は今日は会議というかたちでまとめてしまったり、参加者がほぼ一緒である場合はもうくっつけてしまう。それで、時間をきゅっと短縮してしまうとか。

あと、進捗会議はメールでできるか、もしくは15分ぐらいでする。資料の作り方にもよりますけど、問題がないところはわざわざ言う必要がないので、今問題があって特にリスクが一番高いところはこれですと。「これを解決するには○○をしてほしい」ということを言う。そういう進捗会議であれば、たぶん15分でできると思いますので、「進捗会議は15分でいきますので」と言ったり。

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