【3行要約】
・会議に追われる毎日で自分の仕事ができず、結局は休日に片付けるという悪循環に陥っている方が多くいます。
・畠山千博氏は「そもそも会議をする必要があるのか」という根本的な問いから、15分単位の時間管理術を提案。
・非生産的な会議を廃止し、必要な会議は15分単位で区切り、参加者を厳選することで、本来の業務に集中できる環境の作り方を紹介します。
会議は「15分単位」で効率化できる
佐藤匡史氏(以下、佐藤):ここから本編に入ります。本日のセミナーのテーマは、ずばり「外資の会議は15分」ですね。
2021年に『トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術』という本が大ベストセラーになりました。「30分単位で会議をするのはすごいな」という話になったんですが、本日はそのさらに先にいくかたちで、15分単位で効率的に進める欧州流のタイムマネジメントについて学んでいただく回になっております。

本日ご登壇いただくのは、オランダに本社のあるフィリップス・ジャパンで不動産部長を勤められて、現在は企業の働き方改革やその施設戦略、ファシリティ戦略をご支援なされている畠山千博さんです。
それでは前置きが長くなりましたが、ここから畠山さんにバトンタッチさせていただきます。では畠山さん、簡単に自己紹介も兼ねながらよろしくお願いします。
6社の外資系企業で学んだ会議術
畠山千博氏(以下、畠山):ありがとうございます。畠山千博と申します。外資系の企業に18年ぐらいいまして、佐藤さんとは12~13年前に知り合い、そこから長いお付き合いとなります。今回はこんな機会をいただきましてありがとうございます。では、さっそく画面をシェアさせていただきます。

「外資の会議は15分」、15分単位ということでお話しさせていただきます。私自身は外資系を計6社転職しまして、だいたいどこの会社でもいろんな問題があったんですけれども。
18年学んだ結果、会議についてコントロールできると、けっこう自信(がつく)。自分の働き方だけでなく組織自体の働き方、それからどうやってアウトプットを効率的に出せるかにも関わってくるのかなと思って、この議題になりました。
今日のアジェンダは全部で5つになります。会議だらけの日々、そもそも会議をする必要があるのか。会議を15分単位で区切ってみた。その効果と人間関係についてお話しします。
会議ばかりで自分の仕事は休日に片付ける日々
畠山:まずは「会議だらけの日々」。これが実際の私の日々でした。(スライドの)右側がある週のスクリーンショットになりますが、とにかく会議でどんどんブロックされていました。

さらに外資系だったので、ヨーロッパが動く午後4時ぐらいからリージョン(地域)会議がどんどん入ってくるという。結局、実質働いてる時間は9時からいったん20時、もしくは19時で切って家に帰る。そして、20~21時からのコールに出る日々を送っていました。
会議が本当に多すぎて、1つひとつが長い。まとまった時間が取れないので、自分の仕事がまったく進まない。しかし、「(仕事が)遅いな、あいつ」と周りから言われるのが嫌なので、結局は週末に仕事をする。ということで、本当に仕事漬けの日々を送っていました。
私自身もそうですけども、全体的に周りの人も同じような働き方をしていたので、チームとしてのアウトプットがかなり弱いという事実がありました。
じゃあ、そもそも自分の時間が奪われている会議は、どんなものがあるのかを全部リストアップしてみました。

まず定例会議と言っても蓋を開けると、「じゃあ次は誰々がいつまでに何をしよう」と決まる生産的な会議と、「結局この話、何だったんだ?」という非生産的な会議があります。
あとは、メールで済む話をわざわざやる会議。あとは準備が不足しているのにもかかわらず、「やんなきゃな」と言ってとりあえずやる会議。
特に情報シェアの会議ですね。別に会議をする必要はないんですけど、ただ「これはこうです」と聞くだけの会議がある。